2015年9月29日火曜日

房総酒蔵バイクツーリング なんじゃもんじゃの木を拝んで五人娘の寺田本家へ


 秋雨前線が居座り、連続して発生する台風の影響も加わって各地に甚大な水害をもたらしました。やっとのこと天候が安定してきたと思ったら、もうすっかり秋の気配です。気付けばバイクツーリングに最適な時期が到来していました。房総の地酒が底をついていましたので、ツーリングも兼ねて新しい地酒を物色に出かけました。
 目指したのは香取郡神崎(こうざき)町にある創業340年の寺田本家です。ここは以前「発酵の里こうざき酒蔵まつり」で訪れたことがあります。その時は試飲が目的だったため、電車での訪問でした。重たい一升瓶が持ち帰れなかったため、今回はバイクで一升瓶を持ち帰ろうとの魂胆です。

 目指す酒蔵は神崎町にありますが、「なんじゃもんじゃの木」で有名な神崎神社のすぐ近くです。神社を参拝してから酒蔵に行くことにしました。利根川近くの小高い山の上にあります。参道を登っていくと、社のすぐ隣にある大きな樟の木が目に飛び込んできました。

神崎神社の境内、すぐ右にあるのが「なんじゃもんじゃの木」

国の天然記念物に指定されているそうです。元々の幹は明治時代に火災で焼けてしまい途中から切られていますが、その周りに伸びた新たな幹が大木になっています。

樟の巨木「なんじゃもんじゃの木」

掲げられた説明を読むと、水戸光圀公が参詣した際に呟いた言葉が名前の由来になったとのこと。面白いですね。

「なんじゃもんじゃ」の由来が書かれていました

 寺田本家は正面に店舗を構え、奥に煉瓦造りの煙突があるためすぐに見つけることができました。ここの代表銘柄は「五人娘」です。無農薬米だけを原料に、もともと蔵に棲みついている酵母や乳酸菌の力を借りて醸された生酛造りで、添加物は一切使用していないとのこと。ラベルにも「自然酒」と明記されています。お店の人の話しを聞いているだけで期待がむくむくと膨らんできます。9月に蔵出しされたばかりの純米酒「五人娘」を購入しました。涼しい時には燗にしても美味しいですよとの最後のお言葉に、思わずよだれが出てきそうでした。

寺田本家、入り口に立派な店舗があります

広い敷地の真ん中にある大きな木の周りを蔵が取り囲んでいます。何故かたくさんの鶏が走り回っていました。蔵の奥が神崎神社のある小山です。なかなかいい場所に建っています。

敷地の中、奥の小山が神崎神社

購入した純米酒「五人娘」。蔵出し、瓶詰めされたばかりの酒です。先ず冷やで飲んでみました。他の純米酒に比べて酸味があります。「自然発酵のため酸味のある特徴的な味わい」と説明書きにありましたが、確かにそのとおりです。最近の作り込まれた日本酒と違い、なんとなく懐かしい味だと感じてしまうのは気のせいでしょうか。

自然酒と銘打った純米酒「五人娘」

 どうして懐かしいと感じるんだろうかといろいろ考えてみたら、手作りのどぶろくを飲んだ時に感じる酸味を思い起こす味がしたからだと気付きました。小さかった頃、母親の実家でどぶろくの甕を見つけ、こっそり蓋を開けて嗅いだ匂いが忘れられません。誘惑にかられ、ちょっと舐めてみた時の酸味と甘味の記憶が蘇る五人娘でした。う〜ん、日本酒は素晴らしい!



勝手に「房総の地酒」を応援するTVコマーシャル風動画を作ってみました


個性ある房総の地酒の良さが少しでも伝われば幸いです。





房総酒蔵バイクツーリングのインデックスはこちら


千葉にある約40軒の蔵元を順に巡っています。青色の酒蔵マークをクリックすると該当する投稿記事にジャンプします。







2015年9月22日火曜日

実践テスト バイクでPanasonic HX-A1Hウィンドジャマーの効果は?


 バイク乗車中の風景を撮影するのに超小型のパナソニックHX-A1Hは大変重宝しています。GoProでは難しい場所でも、その形状から取り付けが容易なため出番が増えています。YouTubeのHD品質で動画編集する目的としては、厳しい条件でなければGoProと比べて画質的にも遜色はありません。唯一差が出ていると感じるのは音声です。モノラルなのは仕様ですので諦めていますが、バイクで走行中の風切り音が大き過ぎて他の音が収録できません。GoProとマルチカム撮影の場合はGoProの音声を利用すればいいのですが、単独で収録する場合は使い物になる音声が残せませんでした。
 A1Hのマイクは本体上部に三つの小さな穴が開けられたところにあります。ハウジング内部にマイク穴が隠れるGoProに比べれば、ハウジング無しのA1Hは風が直接マイク穴に当たってしまい不利な構造です。

A1Hのマイクは上部の三つの穴の下

どの程度効果があるのか半信半疑ながらも、パナソニック純正のウィンドジャマー(風防)をAmazonで2,472円で購入しました。開封してみると、実にシンプルな構造です。

メーカー純正のウィンドジャマー、単純な構造です

早速バイクのフロントフェンダー部にA1H本体を装着し、実際の使用状態でテストしてみました。

フロントフェンダーの固定ネジ部にREC-MOUNTSのベースを共締め

A1Hには風音低減モードがあります。機能的にはローカットフィルターだと思いますが、このモードの有効性も含めて次の三つのケースで評価を行いました。

  1. ウィンドジャマーなし、風音低減設定OFF
  2. ウィンドジャマーなし、風音低減設定ON
  3. ウィンドジャマーあり、風音低減設定OFF

何も対策していない状態では、時速30キロを超えると風切り音が出始め、40キロを超えるとボコボコという風音で他の音が掻き消されてしまいます。

ウィンドジャマーを装着した状態

風音低減設定をONにした状態では、確かに低音域はカットされています。しかし、中〜高音域のノイズが却って耳障りでうるさく感じます。バイク走行時には逆効果でした。
 ウィンドジャマーを装着してみると、まるでウソのように風切り音がしなくなりました。時速60キロを超えてもほんとんど気になりません。効果は絶大でした。風切り音が無くなったため、エンジンや路面からのロードノイズも収録されています。マスツーリング時の雰囲気を撮るのに使えそうです。

 風切り音防止の効果は絶大ですが、ウィンドジャマー装着時は本体の操作スイッチが隠れてしまいます。慣れればウィンドジャマーの上からボタンを押すことはできますが、違うボタンを押してしまいそうで、この点は要注意です。

ウィンドジャマー装着時は操作ボタンが隠れてしまう

 音を評価するテストですから、実際の音が入った動画を編集して比較できるようにまとめてみました。バイクの速度で風切り音が変わりますので、動画にGPSの速度データを合成表示してあります。A1Hの録音レベルがかなり低いため音圧を12db上げてありますが、それ以外は録画時のままです。





高速道路でもA1Hウィンドジャマーの効果を確かめてみました


 時速60キロ程度まで効果の確認ができていましたが、時速100キロ前後の高速域で風切り音がどうなるか未確認でした。本日、ヘルメット横のA1Hにウィンドジャマーをセットして高速道路を走ってみました。

ちょっと目立ちますがヘルメットに取り付けたウィンドジャマーとA1H

結果は、風切り音の音圧は大幅に下がりますが他の音が収録できるほどではありませんでした。ウィンドジャマーがない裸の状態だと、ボコボコという風の音でフルボリュームという感じです。ウィンドジャマーがセットされるとボコボコという大きなノイズは目立たなくなりますが、風の音はかなりのレベルで残っています。周りの車の音やバイクのエンジン音などが収録できる状況ではありませんでした。バイク走行中の音を収録したい場合は時速60キロ程度までの一般道が最適と思った方が良さそうです。

(2015年10月4日追記)



風が直接当たらないようにするだけで効果ありました


 振動対策として3Dプリンターで自作したマウントを使って、バイクのフロントフェンダー部へ取付けてテスト収録をしていました。自作マウントを90度回した状態でセットした時に、ボコボコという不快な風切り音がなくなっていることに気付きました。どうやら自作マウントの一部が偶然マイク部分の風除けになったようです。

白い自作マウントで偶然マイク部分が隠れています

GoProのマイク部分がハウジングの中に隠れているのと同じような効果が得られたと思われます。簡単な構造の風除けでも十分役に立つことがわかりました。そうすると初めから風除け効果のあるマウントを設計するのも面白いですね。

(2015年10月18日追記)


2015年9月20日日曜日

いきなりウクライナからのアクセスが急増、狙いは何だろう?


 ブログを始めてからまだ一年も経っていない初心者ですが、ポツポツとアクセス数は増えてきています。定期的にBlogger標準の統計情報を確認していますが、数日前にいきなり普段の三倍近いアクセス数を記録しました。いよいよブレークか!などと淡い期待をしてしまいましたが、閲覧者の国別ページビューを確認してみると、増加分は全てウクライナからのアクセスとなっています。

ウクライナからのアクセスがダントツ

アクセスされている記事は次の二つに集中していました。


記事は日本語だし、内容はバイク関連の投稿です。ウクライナの人が内容に興味を持って読んでくれたとは考え難いものです。アクセスされた時間帯も現地の深夜の短い期間に集中しています。使われたブラウザーはFirefoxのWindows版のようでした。

普段に比べFirefoxの割合が急増

 さて、何が目的なんだろうと悩んでしまいました。ネットで検索してみると、スパムコメントを残すためという記事も目にしましたが、いまのところそれらしいコメントも残っていません。自分の拙い知識ではこれ以上の分析はできませんが、今のところ実害はなさそうです。なんとなく釈然としない気持ちを抱きつつ、しばらく様子を見ることにしました。



どうやらリファラースパムという手口らしい


 またウクライナからの集中アクセスがありました。やっぱり気になるので改めて調べてみると、リファラースパムというワードをネットで見つけました。どこのURLから自分のサイトに飛んできたのかを示すのがリファラーですが、その情報を残して目的とするサイトに興味を持ってもらうのが狙いだそうです。Goole Analyticsなどの解析ツールにはこのリファラーが記録されていますので、管理者が気になってURLをクリックしてくれれば成功です。飛んで行った先はSEOサービスを売るサイトであったり、ネットショップであったり、中には危険なコードが仕込まれているサイトもあるようです。いろんなことを考える人がいるもんですね、ネットの世界は。

 Blogger標準の統計ツールを覗いてみると参照元URLランキングの中に下のようなものが入っていました。見るからに客寄せのために仕込まれたURLですよね。何も知らずにこの参照元URLをクリックすると、見たくもない商品の販売サイトに誘導されるのでしょう。

 http://trustrxpharmacy.net/buy_viagra_soft_en-us.html

 今のところリファラーを使って参照元を表示するようなことはしていませんので実害はありませんが、アクセス数などの統計情報が信頼できなくなります。ブログの週間ランキングが実態と合わなくなるため止めて欲しいですね。

(2015年10月16日追記)


ロシアからもリファラースパムの波状攻撃?


 本当にうっとおしいな〜と思いながら統計ツールを見ていたら、今度はロシアからのアクセスが定期的に記録されていました。一度に5回のアクセスが日に何度も繰り返されています。残されていたリファラー情報はGoogle Playに登録されているSNSアプリのものでした。ロシア製のSNSアプリ「Getvesna」だそうです。

 https://play.google.com/store/apps/details?id=com.getvesna.android

Google Playを覗いてみると、ロシア語で書かれていて何が売りなのかわかりませんが全く興味を惹きません。こんなくだらない活動は今直ぐ止めて欲しいものです。Googleも野放しにせず、何か手を打って欲しいなと思うのですが、無理なんでしょうか?

(2015年11月5日追記)


急にリファラースパムが来なくなった


 毎日必ず来ていたリファラースパムが二週間ほど前から急になくなりました。Googleが何か手を打ってくれたのでしょうか? 本当にピタッと止まったという感じです。ネットの世界は次から次によからぬことを考える人が出てきますので安心はできませんが、今のところうっとおしいアクセスがなくなり快適になりました。

(2015年11月21日追記)


ウクライナからの集中アクセスは続いていたがリファラーは残っていない


 その後、ウクライナからの集中アクセスが時々ありますが、変なリファラー情報はBloggerの統計には記録されていません。アクセス総数にはカウントされていますが、リファラーの情報は無視してくれているようです。自分では何もしていませんからGoogle(Blogger)の方で何か対応をしてくれたものと思います。

(2016年1月15日追記)


2015年9月14日月曜日

房総酒蔵バイクツーリング 香取神宮を参拝して小見川の飯田本家へ


 バイクの12ヶ月点検が終わったとお店から電話をもらいました。受け取り後、調子を見ようと行き先も決めずにツーリングに突入。東京方面も房総方面も渋滞情報が出ていたため、東関東自動車道を潮来方面に走りました。到着したのは千葉県香取市にある香取神宮です。

 以前車で訪れたことはありますが、バイクで来るのは初めてです。平日にもかかわらず、バイクのライダーもちらほら。鬱蒼とした森の中に佇む由緒ある場所らしく、凛とした空気が漂っていて身が引き締まります。

鬱蒼とした森に囲まれた香取神宮、厳かな雰囲気が漂います

 参道にある土産物屋で蕎麦を食べながら、さて次はどこに行こうかと思案しました。千葉の地酒に魅せられてから、バイクで酒蔵巡りを始めて約一年。残っている酒蔵は東庄から銚子にかけての地域に集中しています。スマホの地図を見ながら近くの酒蔵を探すと、バイクで20分ほどのところにまだ行ったことのない飯田本家がありました。

小見川駅近くにある飯田本家

ここの代表銘柄は「大姫」。近くにある大宮神社と姫宮神社の頭文字を借りて名付けたそうです。蔵のご主人に冷やで旨い酒とリクエストしたら、間髪入れず勧められたのが吟醸辛口「惣兵衛」でした。

飯田本家の店舗、古いものが沢山置いてあります

お店の中には古いポスターや看板、渋い徳利などが並んでいて見ていて飽きません。ワインの醸造も始めたとのことで、ローカルな酒蔵の可能性が満ち溢れていました。カボスや柚子を使った日本酒もあり、女性に大人気だそうです。店内で目を引いたのが「お風呂酒(入浴用)」とラベルに記された一升瓶です。入浴時に一〜二合湯船に入れると、肌がすべすべになるそうです。入れ過ぎると体が酒臭くなるとご主人が笑ってました。

吟醸辛口「惣兵衛」

 蔵のご主人一押しの「惣兵衛」を夕食時に早速飲んでみました。「よく冷やしたら旨いよ」とのアドバイスに従ってキンキンに冷やしてみたら、確かに旨い。上品な香りとすっきりした口当たりです。これは飲み過ぎに注意ですね。
 後日、夜が涼しくなってきたので燗にして飲んでみました。クセがなく、あっさりしています。どんな料理にも合いそうな味でした。

 千葉県酒造組合の蔵元マップを頼りに房総の酒蔵を巡っていますが、すでに自家醸造を止めてしまったところや、蔵での販売はしていないところもあるようで、残すところはそう多くはありません。次は季節を変えたり、どぶろくや発泡酒だけを狙うなどの二巡目紀行を計画しなければならないタイミングになりました。房総酒蔵バイクツーリング、まだまだ終わりません。



勝手に「房総の地酒」を応援するTVコマーシャル風動画を作ってみました


個性ある房総の地酒の良さが少しでも伝われば幸いです。





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千葉にある約40軒の蔵元を順に巡っています。青色の酒蔵マークをクリックすると該当する投稿記事にジャンプします。







2015年9月11日金曜日

サイクリングで度々訪れていた常総市に甚大な被害、やっぱり水害は怖い


 秋雨前線が居座っている最中に17号と18号の二つの台風が発生。関東から東北にかけて記録的な豪雨に見舞われました。鬼怒川の堤防が決壊し、茨城県常総市では多くの家屋が流され、行方不明者が多数出ています。一刻も早く無事が確認されることを祈るばかりです。

 サイクリングを始めたばかりの頃、利根川沿いのサイクリングロードをよく利用していました。次第に走行距離が伸びてくると、利根川の支流である小貝川や鬼怒川沿いのサイクリングロードも度々走るようになりました。今度の水害のニュースでは、知っている地名や見覚えのある風景が繰り返し報道され、見ているだけで胸が痛みます。

鬼怒川に架かる県道3号の玉台橋

 利根川から菅生沼を経由し、鬼怒川を渡って小貝川沿いに利根川に戻るルートを楽しんでいました。関東平野のど真ん中のような場所で、大きなアップダウンがなく走りやすいルートです。いろいろなバリエーションルートも選択しやすく、体調に合わせて道を柔軟に変えることができる初心者向けの長距離ルートだと思います。

少し下流にある県道58号の滝下橋

 鬼怒川も小貝川も大きく湾曲した流域を持ち、川沿いのサイクリングロードにしては飽きずに走ることができます。この二つの川が常総市を南北に貫いていますから、どちらの川が氾濫しても大きな水害が発生してしまう地域だと思います。気象庁の発表では経験したことのない記録的な豪雨ということでしたが、この地域は過去に何度も水害に見舞われたはずです。堤防上のサイクリングロードを走っていると、その証拠となる碑が建てられているのに気付きます。

小貝川の土手にある碑「決壊口の跡」とある

最初に碑を見つけた時には気にも留めませんでしたが、今回のような大災害のあとでは足を止めて周りの地形にまで目を配るようになりました。

利根川の土手で見つけた「決壊口の碑」

大雨で堤防が決壊し大きな被害を受けながらも、地域の人々の努力で復興を果たしたのちに建立された碑だと思います。こうして碑が建てられた時の知見は後世のために役立てられていると思いますが、もっと昔からの経験は役立てられているのだろうかと心配になりました。



鬼怒川氾濫の二日後に下流域を訪ねてみました


 久しぶりに一日晴れの予報が出た土曜日に鬼怒川方面に自転車で行ってみました。途中の利根川沿いにも大雨の痕跡があちこちに残っています。河川敷のグラウンドは完全に水没していました。サッカーのゴールでしょうか、半分が泥水の中に浸かっています。堤防の半分くらいまで白い泥の跡がついていますので、そこまで水が上がってきたと分かります。

利根川河川敷のサッカー場、ゴールが半分水に浸かっています

 新大利根橋を渡り、守谷市から常磐自動車道の守谷サービスエリヤ横を経由して利根川沿いのサイクリングロードを鬼怒川の合流点まで行ってみました。車やバイクでは渋滞を考えると躊躇してしまう場所ですが、自転車なら気候と体力だけ考えれば大丈夫です。

鬼怒川が利根川に合流する場所

 利根川の方はまだまだ余裕のある水位でしたが、鬼怒川はかなり高い位置に水が流れています。河川敷は全面が川の一部になっていました。二日前はどんなだっただろうと想像すると恐ろしくなりました。

河川敷まで流域が広がった鬼怒川下流

 堤防が決壊した上流まで物見遊山で出かけるわけにはいきませんので、以前何度も通った県道58号の滝下橋まで行ってみました。ここは両岸が高台になっている場所ですが、濁った水が川幅いっぱいにごうごうと流れていました。上の平常時の写真と比べれば大幅に水嵩が増しているのがわかると思います。橋を通り過ぎる多くの車も、スピードを緩めて川の様子を伺いながら通過していました。

滝下橋から見た堤防決壊二日後の鬼怒川

 水害を被った皆さんが一刻も早く日常を取り戻せるようお祈りしています。

(2015年9月12日追記)


2015年9月8日火曜日

マウントの鬼 Panasonic HX-A1Hのための振動に強いマウントを自作してみた


 小型軽量で設置の自由度が高いパナソニックのウェアラブルカメラA1Hはサイクリングやバイクで活躍中です。GoPro用に買い集めた豊富なマウントベースを活用し、REC-MOUNTSの変換アダプターを介して取り付けています。GoPro用のマウントベースは自転車やバイクの各所にしっかりと固定できますが、変換アダプターを介して取り付けられたA1Hは細かい振動の影響を十分に排除できない場合が有ります。

REC-MOUNTSのアダプターで固定(A1H本体の片側を引っ掛けるだけ)

 このことはREC-MOUNTS製のアダプターに限らず、パナソニック純正のマウント類でも同様のことが言えます。いくら軽量とはいえ重心から離れた本体末端部分で固定されていますから、特に上下方向に細かい振動が加わると画像にブレが出ます。ホースバンドなどでこのアダプターを締め込めば、画像のブレを小さくすることは可能ですが、力加減に気をつけないとA1Hのプラスチック部分が割れてしまいます。水平の調整もいちいちホースバンドを緩めなければならず、操作性も犠牲になります。

画像のブレを抑えるためホースバンドで締め付け

 もう少しスマートな方法はないか考えてみました。A1H本体の重心部(中央部)でマウントベースに固定できるようにすればいいはずです。それ以外は、ワンタッチで付け外しができ、水平の調整も簡単に回せるようにしてやれれば完璧です。早速、各部の寸法をノギスで測り、AutodeskのFusion 360でモデリングしてみました。

Autodesk Fusion 360でデザイン中の画面

今まではAutodesk社の123Dを利用していましたが、先日Fusion 360の入門セミナーに参加してその機能の素晴らしさに魅了され、乗り換えることにしました。Fusion 360でデザインしたものを3Dプリントするのは今回が初めてです。できあがったSTLファイルをDMM.makeに送って3Dプリントしてもらいました。

DMM.makeから送られてきた造形物

A1Hの着脱の際にしなりが必要なため、3Dプリントで使用した素材はナイロンです。PLAなどの硬い素材だと割れてしまう可能性があります。このナイロン素材、しなりがある割に結構丈夫で気に入っています。使える素材がPLAやABSなどに限定されるパーソナルユースの3Dプリンターの購入になかなか踏み切れないのは、ナイロンのような素材が使えないことによるのかも知れません。

0.5mmの段差もちゃんと実現できています

 宅配便が到着後、早速カメラ本体をはめてみると、純正オプションのようにパチンと音をたてて設計通りに収まりました。この瞬間がたまらなく気持ちいいです。

A1H中央部(重心付近)で固定

 今回はあまりきつめにしませんでしたが、激しい振動のある場所での使用を想定した場合、もう少しきつくてもいいかも知れません。また、実際に使用する際にはマウントベースに合わせて色は黒を選んだほうが良さそうです。しばらく評価テストを行ってから、改良版を再度作成してみようと思います。

 この試作品一つを作成するのに三千円弱の費用がかかりました。プラスチック製品のプロトタイプ作成費用としては超格安なんだと思いますが、大量生産品ではなく個人で使う予定のパーツ代としてはちょっと高いですね。




REC-MOUNTSの汎用フラッシュライト用アダプターもA1Hのマウントに使えそう


 3Dプリントサービスで試作品が完成後、Amazonでこんなものを見つけました。棒状のLEDライトなどが固定できるREC-MOUNTS製のマウントです。パナソニックのHX-A1Hは形状が短いフラッシュライトそのものです。サイクリングの際にLEDライトをマウントするのにも使えそうなので、早速注文してみました。

REC-MOUNTSの汎用フラッシュライト用変換アダプター

マウントベースへの取り付け部分は金属製で、見るからに丈夫そうです。重い電池を入れたLEDライトが固定できますので、軽量なA1Hは何の問題もなくガッチリと固定できました。

好きな位置にしっかり固定可能

これで税込2,700円でしたので、3Dプリントサービスで作った自作品とほぼ同額です。A1Hの取り付けはしっかりできていますが、気になる点としては以下の二点があります。
  • マウントベースのネジ穴からA1Hの重心までの距離が長くなる
  • 金属部品があり重量が増す
振動の影響をできるだけ避けるためには、モーメント(重量と長さの積)を小さくしたいのでちょっと心配です。実際の設置環境で比較テストをしてみようと思います。本音を言えば、自分で作ったマウントに健闘してもらいたいのですが、さてどうなるか?

非常に軽量なナイロン素材の自作マウント

(2015年9月11日追記)


マイク部風よけ効果もあるA1Hマウント改良版も作ってみました


 ウィンドジャマーの効果テストをしていて、マウントにちょっとした工夫をしてやれば風切り音が低減されることに気づきました。脱落防止のロック機構も含めて設計を見直し、3Dプリントで改良版を製作してみました。3D CADは設計変更も簡単ですね。

(2015年11月12日追記)


2015年9月5日土曜日

谷津道探検サイクリング 近所の谷津道でアケビを収穫


 秋雨前線が停滞中とかでグズついた天気が続いています。いつ降り出すかわからない空を眺めながら、しばらくサイクリングはお預けでした。本日やっと、一日雨なしの予報が出ましたので、谷津道をのんびりと探検しながら走ってきました。
 初めての場所も交えながら複数の谷津道を乗り継ぎ、最後に週末の花見川サイクリングロードをバイパスするための小さな谷津道を使いました。ここは自転車でウェアラブルカメラの撮影テストをしたり、整備後のテスト走行にはうってつけの場所です。一周二キロメートル弱の周回ルートがあり、車がほとんど来ません。

よく使う花見川近くの小さな谷津道

 ちょうど上の写真あたりで、路上に口を開けたアケビの実が落ちているのを見つけました。こんなところにもアケビがなっているのかと、自転車を止めて木の上の方を見上げると、丸い実があちらこちらにぶら下がっています。成田空港の周りの山道を走っている時にアケビの実をよく見かけましたが、こんなに近くで自然のアケビを見つけたのは初めてです。

木に巻きついたアケビの蔓に実がたくさんなっています

かなり高い場所で手が届きません。林に分け入り、長めの枯れ枝を見つけて、しばしアケビ採りに熱中しました。枯れ枝をアケビの蔓の隙間に差し込んだら、くるくると回して蔓を巻き付かせます。外れないくらいに巻きついたら、アケビの実が手に届くまで一気に枯れ枝を引き下ろします。物干し竿のような長い棒があればもっと大きなものも採れたのですが、拾った枯れ枝で採れたのは小さめの実でした。

まだ青い小さいアケビの実が採れました

 子供の頃、母親の実家に行くとよく山に入ってアケビを採って食べていました。今の子供達にとってはビミョーな味だと思いますが、当時は喜んで食べたものです。大人になってからはほとんど口にすることがなかったので、懐かしさのあまり人目も気にせずアケビ採りに熱中してしまいました。紫色に熟して口を開けたら食べ頃ですので、それまで我慢してから味わってみようと思います。

 見つけたのはこの小さな谷津の途中です。南北に一キロメートルにも満たない規模ですが、基本的な谷津の良さはちゃんと持っています。地元の方々が手をかけてくださっているようで、梅雨時には見事な紫陽花ロードも楽しめます。ミニサイズですが、近所にこんな快適な谷津道があるのはありがたいことです。




谷津道で見つけたアケビですが早く採りすぎたようです


 しばらく置いておけば熟して口が開くと思っていましたが、いつまで待ってもそれらしくなりません。しまいには干からびてきました。試しに包丁で縦に割ってみましたが、種だらけで食べられそうもありません。収穫時期が早すぎたようです。紫色になって、口が開く直前を狙わないとダメみたいです。9月の下旬にもう一度見つけた場所に行ってみようと思います。

包丁で無理に口を開けたアケビ、食べられそうもありません

(2015年9月13日追記)