2017年5月14日日曜日

谷津道探検サイクリング ロードバイクに乗り始めてからのルートの変遷


 ロードバイクに乗り始めて八年が経ちました。自宅のある船橋を起点にして、日帰りのサイクリングを楽しんでいます。同じルートを使ってタイムを計測するような走り方はしていませんので、毎回どの方角に漕ぎ出すか悩んでいます。よく走っている代表的なルートをGoogle Earthで描いてみました。

自宅から日帰りで楽しんできた代表的なルート

東京・千葉・埼玉・茨城を満遍なく走り回ってきましたが、方角によりそれぞれの特徴があり、楽しみ方も異なります。この八年間のサイクリングルートの変遷をたどってみました。


1. 近くの大規模サイクリングロード


 自宅から少し一般道を走れば江戸川や荒川などの大規模なサイクリングロードにたどり着けます。当時は未だ車の多い道を走るのに慣れていなかったこともあり、サイクリングロードをひたすら走って距離を稼いでいました。

近くのサイクリングロードを走り回っていた

走りやすく、道に迷うこともないため、徐々に距離が伸びていきます。同じルートだけでは飽きてきますので、いくつかのサイクリングロードを乗り継いで変化をつけたりしていました。

一級河川に作られた大規模サイクリングロードは走りやすい(江戸川)

荒川では秋ヶ瀬公園、江戸川では関宿城あたりまで走ると、往復で100キロ以上になりますので、初心者にしてはかなりの満足感が得られるルートでした。

江戸川サイクリングロード終点にある関宿城

ただし、同じ場所を何度も走っていると課題も出てきます。週末のサイクリングロードは自転車も多いですが、歩行者やジョギングをしている人たちで混雑している場所も多く、スピードを出せません。夏の暑い時期、堤防上には日陰がなく日射病になりそうです。冬の木枯らしや春一番が吹く頃には、延々と向かい風で走らなければならないのも辛いところ。そして何より、同じ風景ばかり見て走っていると飽きてきます。


2. 車道を使って都心部へ乗り入れ


 この地域ではサイクリングロードのある大きな河川はほとんどが南北に流れています。自宅から西の東京方面に行くには、どうしても車道を使わなければなりません。ロードバイクで走ることにも徐々に慣れてきましたので、車道を走ることも多くなりました。国道14号や357号を使えば最短距離で都心部や臨海部に出ることができます。

西へ行くには交通量の多い車道を走る必要がある

まだまだ自転車専用レーンの整備が進んでいませんので、交通量の多い幹線道路を走るときは注意が必要ですが、週末の都心部は広い道路の割に車が少なく、走りやすくなっています。

路側帯も狭く、車が多い国道14号

毎週日曜日に車を通行止にして、皇居の周りの広い道を自転車で走れる「パレスサイクリング」にも時々行くようになりました。桜の季節に自転車で花見に行くのも楽しいものです。

皇居の周りを自由に走れる「パレスサイクリング」

銀杏並木が色付く秋の神宮外苑では、駐車場待ちの車が列をなしていますが、自転車なら自由に見事な銀杏並木を走り回れます。

駐車場待ちの車の横を自転車で軽快に走れる秋の神宮外苑


3. 裏道とサイクリングロードを組み合わせて好きな場所へ


 週末の都心部を楽しむために車道を使うのは仕方ありませんが、延々と車道を走るのはできるだけ避けたいものです。Googleマップなどを頼りに交通量の少なそうな裏道を探し、それにサイクリングロードを組み合わせて、オリジナルのルートを見つけるようになりました。サイクリングロードだけでは行けない場所にもたどり着けるようになり、この頃から一気に目的地が増えたような気がします。

裏道とサイクリングロードの組み合わせでオリジナルのルートを開拓

さらに脚力もついてきたのか、一日の走行距離が120〜160キロくらいまで増加。利根川に流れ込んでいる鬼怒川や小貝川のサイクリングロードに足を運んでいるうちに、つくば市や常総市などへも度々訪れるようになりました。

筑波山が正面に見える小貝川サイクリングロード

渡良瀬遊水池や佐原まで走った後に地図を眺めていて、よくもこんなところまで自転車で行ったものだと我ながら呆れることもしばしばです。時々オートバイで佐原の地酒を買いに行きますが、結構な距離があるため高速道路を使ってしまいます。よくそんな場所に自転車で行くものです。

利根川沿いを佐原まで


4. 谷津道を探検しながら里山の中へ


 利根川、鬼怒川、小貝川沿いや牛久沼、霞ヶ浦などの周辺は平野部が多く、走りやすいのですが地形の変化に乏しく、だんだんと飽きてきました。千葉県に高い山はありませんが、標高500メートルほどの房総丘陵が中央部にあり、その北側には下総台地が広がっています。この下総台地と広大な九十九里平野との間には長い崖(牛久ー東金崖線)が続いていて、変化に富んだ走りが楽しめそうです。自宅から東側に広がる下総台地を走ることが徐々に増えて行きました。

地形の変化を楽しめる下総台地

農地や宅地の間に取り残された小さな谷津を見つけ、それらをつないで行くと徐々に下総台地の奥まで車道を使わずに進めるようになりました。初めて九十九里浜まで自転車で行った時には、往復とも国道126号を車に怯えながら走りました。二度と走りたくないと思ったものです。その後、国道126号の南北にある谷津道や林道を繋げると国道を走ることなく九十九里浜まで行くことができることを発見。一気にこの方向へ出かけることが多くなりました。

谷津田の間を走る農道を使わせてもらう(成田付近)

 成田空港周辺を初めて目指した時にも、国道51号を使ってしまいました。物流の幹線道路ですので、大型車がすごいスピードで走っていて、生きた心地がしませんでした。ここでも小さな川沿いに残っている谷津の道を乗り継いでいけば、空港まで安全にたどり着けることを発見し、今ではお気に入りのルートの一つになってます。

高台では林の中の道を探す(成田付近)

地図を眺めているだけではサイクリングルートとしての良否は判断できませんので、実際に現地で初めての道に入ってみます。行止りや走れない場所にも度々出くわしますが、偶然に自然豊かな走りやすい道を見つけた時には喜びの声が出ます。

こんな気持ちの良い道を探しながら走る(昭和の森付近)

この頃にはサイクリングロードはほとんど使わず、さらに国道や県道などの交通量の多い車道は横断のみにして、谷津道と林道中心にルートを完成させるようになりました。もちろん自宅から千葉市街を抜けるまでは街中を走りますが、その際にもできるだけ裏道を使って車の危険が少ない場所を走るようにしています。

素掘りのトンネルも発見できる谷津道探検サイクリング(小中池付近)

上の写真は小中池から雄蛇ヶ池を目指していた時に見つけた、iPhoneの地図(Appleマップ)にも載っていなかった道です。素掘りのトンネルを通り、山の向こうの谷津道に出られた時にはまさに探検家になったような気分でした。最近はこの下総台地の谷津道を中心に走っていますが、サイクリングロードで追い風に乗ってスピードを楽しんだり、週末の空いている都心を走り回ったりと変化をつけてロードバイクを堪能しています。八年かけてたどり着いた谷津道探検サイクリング、今ではすっかり夢中になっています。


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