快適なバイク生活を末長く楽しむ為には知らないうちに身についてしまった悪い癖を時々矯正してやる必要があります。その為、年に一度はライディングスクールを受講してきました。前回は昨年12月にHMS(本田モーターサイクリスト・スクール)バランスコースを受講していましたので約一年ぶりの受講です。場所はいつもの交通教育センターレインボー埼玉。ちょうど朝の渋滞の時間に都心を通過するため二時間以上かかるのが辛いところです。
天候にも恵まれ暑いくらいの交通教育センターレインボー埼玉前 |
バイクのライディングスクールなのでバイクで来る人ばかりかと思ったらそうでもありません。遠方からの人はJR桶川駅から送迎バスを利用して来ます。自走の人も車の方が数は多いみたいです。一日のトレーニングが終わって帰宅する際に、バイクで来たことを後悔することになるとはこの時は思いもよりませんでした。
バイクでやってくる人はそれほど多くはありません |
今回は初めての中級コース参加です。人気のコースでいつも予約が取れません。たまたま空きを見つけ、即予約を入れました。今まで初級とバランスしか参加したことがないため多少の不安はありましたが、中級コース以上でしか使用できないCB1300に乗るため、あえてチャレンジしました。自分のバイクと同じ機種で思いっきり走り込んでみようという魂胆です。さすがに自分のバイクで限界にチャレンジする勇気はありません。転倒するとすぐに十人以上の”諭吉”が逃げていきますので....
CB1300を借用、これなら思いっきり転けても大丈夫(おいおい) |
準備運動の後にコースに出てみると、普段乗っているバイクにもかかわらずやっぱりCB1300は重い。初級とバランス受講の際はCB1100を使っていました。空冷で軽く、なおかつ足つきが良好なので思いっきりコーナーに飛び込んでいけますが、CB1300ではビビります。パワーの出方やエンジンブレーキの利き方が空冷のCB1100とは大きく異なるため、慣れるまでに何度かバランスを崩してしまいましたが何とか転倒は避けられました。
荒川河川敷にある練習場所(スクール開始前にちょっと撮影) |
スクール実施中のビデオ撮影などは禁止されています。なかなか予約が取れない人気スクールですので、仕事をサボって来ている人もいるかもしれません。YouTubeなどに投稿されて会社にばれたら大変ですから妥当な措置だと思いますが、何も記録が残せないとせっかくの経験も後で思い返すことが難しくなります。
GPSの軌跡データでHMSのコースが再現できた
今回たまたま服の胸ポケットに小型のGPSロガーを入れっぱなしにしてありました。バイクに取り付けたナビ(ユピテルMCN46si)のGPSログ機能が使いにくいため、代わりに使い始めたものです。朝、家を出るときから帰宅するまでスクール中も含めてずっと記録されていました。もしかしてコースの状況も記録されてる?と期待してログを確認してみました。
GPSロガーのデータを表示したもの(午前中のコース、黒丸はパイロン) |
GPSデータは一秒間隔で取得されているため、それより短時間の軌跡は残りません。カーブなどはデータが飛び飛びのため実際より内側を通過しているように表示されます。さらに位置精度は数メートル程度のため、パイロンスラロームなどは直線移動に見えてしまいます。同じコースを何度も周回しているため軌跡が太い線になっています。ここに記憶を頼りにパイロン(黒丸)を置いてみました。正確ではありませんが、実際の練習コースをイメージするには十分な情報ではないかと思います。
さらにGPSロガーのデータにはその位置での時刻が含まれています。データの中身を覗けば色々と面白そうな分析ができそうです。例えば、何周回ったのかやラップタイムなど。トレーニング開始直後と後半でタイムを比較し、少しは早く走れるようになったかなども読み取れます。分析ソフトを見つけていませんので手作業での分析になりますが、安価なGPSロガー一個をポケットに入れておくだけでいろいろと役立ちます。
午前中は通過できないほどの難しいポイントはなかったのですが、パイロンを回り始めるタイミングやアクセルを吹かすタイミングなど課題は山積みです。インストラクターの後席に乗せてもらいながらアドバイスしていただき、目からウロコ状態でした。参加者が7名と少なかったため、待ち時間もなくずっと走りっぱなしです。GPSデータから午前中だけで42周したことが分かります。気温が高かったこともあり汗だくで、休憩のたびにスポーツドリンクを飲んでいました。
昼食後の午後は、これが中級かと思わせる部分が加えられていました。パイロンスラロームの後半のパイロンが少し外側にオフセットされていたり、クランクの途中に余計なパイロンが置かれてハンドルをフルロックに近い状態まで切る必要があったりと、中級の面目躍如たる設定のようです。
午後のコース、左側にルートが追加されています |
特に青線で囲まれたところは、もともとクランクの狭いコースの途中にパイロンが置かれていてかなり小旋回が必要な課題です。一つの小旋回をこなしても、次の曲がり方まで考えておかないとすぐに行き詰まります。大きく減速を強いられ、最初は曲がりきれませんでした。
インストラクターから『フロントブレーキをもっと使って、フロントフォークを沈めて小さく曲がる』というアドバイスをいただき、速くはありませんがなんとか通過することはできるようになりました。狙っているパイロンのもう一つ先まで見越したコーナリングもなんとかできるようになり大収穫のHMS中級でした。
午後は少し長めのコースでしたが、38周回りました。途中、ニーグリップしていた内股がつったり、フロントブレーキの多用で右手の指がつったりと老体にはかなり厳しい午後となりました。休憩時間には疲労のために立っていられず、思わずベンチに座り込むほど。4時過ぎにスクールが終了した時には、バイクを押して車庫に行く際に倒してしまうのではないかと思うほど疲労困憊状態でした。帰宅時にまた重いバイクを二時間も運転するのかと思うと、車で来た人を羨ましく感じてしまいました。
帰り際に建物の外を歩いていると、交通教育センターの社員証を首からぶら下げた猫を見つけました。HMS参加者の顔なじみになっているようで、とても馴れています。きっと、猫の手も借りたいほど忙しい交通教育センターなのでしょう。
個人情報保護のため社員証は撮らせてくれない猫さんでした |
帰宅後は疲労のためビールと日本酒を嗜んだらそのまま爆睡でした。翌日、あちらこちらが筋肉痛です。久しぶりに参加したHMS中級は正真正銘のスポーツでした。
GPSデータとGoogle Earth Proで当日のコースを再現
最近になってGoogle Earth Proが無料になったことを知り、いろいろいじくっています。Google Earth Proの特徴であるツアー動画とGoProで撮影した実写映像を組み合わせて新しい映像作品の可能性を探っていますが、ふとHMS参加時のGPSログからツアー動画を作ったら参加した中級コースの再現動画になるのではないかと思いやってみました。この使い方、結構面白いかもしれません。
(2016年4月5日追記)
一年半ぶりにHMS埼玉バランスに参加してきました
たまたま追加コースに空きを見つけることができ、一年半ぶりにHMS埼玉のバランスコースに参加してきました。前回より下手になったような気もしますが、コース設定が前より難しかっただけ(^_^;)と自分を納得させています。
(2016年4月24日追記)