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2016年9月29日木曜日

だから二輪旅 房総中央部を走る国道410号で日本酪農発祥の地へ


 9月に入ってから雨続きで遠出ができていません。日光や赤城山などをツーリングするのに絶好の季節なのですが、関東周辺部は天候が安定せず度々雷雨に襲われています。仕方がないので、夕方から雨の予報が出ている中、房総の中央部を走る国道410号を走って酪農のさとを目指してみました。海沿いを走る道路の渋滞を避けて、房総を縦断することができる国道410号は以前からよく走っていましたが、その沿道に日本酪農発祥の地があることは知りませんでした。

南房総市にある酪農のさとが日本酪農発祥の地だそうです

 一番高い山でも400メートルほどの標高しかない千葉県ですので、本格的なワインディングを楽しむことはできませんが、それでも房総半島中央部の高台を走る国道410号沿いは気持ちの良いツーリングが可能です。海沿いの道のような渋滞もなく、信号も少ないため度々利用しています。

房総半島中央部を縦断する国道410号

湧き水や地酒が美味しい久留里から南は自然豊かな観光スポットも多く、長狭街道(県道34号)との交差点を過ぎたあたりからは、曲がりくねった山道で車線も狭くなり、それなりのワインディングが楽しめます。酪農のさとはこの山道を走っていると突然現れます。

長狭街道交差点を過ぎて山道を少し走ると酪農のさとが現れる


へ〜ここが日本酪農発祥の地なんだ


 平日ということもあり、広い駐車場には一台も車が停まっていません。国道410号沿いに、山道を走りに来たと思われるバイク乗りが休憩しているのが見えるだけです。奥には立派な酪農資料館が建っていて、さらに奥が山の斜面を利用した放牧地になっています。

酪農のさとの広い駐車場はガランとしていた

実に静かで長閑な風景です。酪農資料館は入場無料。じっくり見学しても30分ほどで一回りできる展示です。江戸幕府八代将軍徳川吉宗がインドから白牛三頭を輸入し、この地で飼育して乳製品を製造したのが酪農の始まりとのこと。その時代に作られていた乳製品が「白牛酪」と呼ばれていたそうです。そういえば家の近くにある有名な和菓子屋さんでも同じ名前の商品を売っていました。その後、飼育される牛がホルスタイン中心になったため、一時国内に白牛はいなくなってしまったのですが、酪農のさとのシンボルとするためにアメリカから輸入されたそうです。

牛舎には三頭の白牛

白と黒のまだら模様のホルスタインや、黒い和牛しか見たことがないので、真っ白い白牛には驚きました。近づいて見てみると、とっても可愛い顔をしています。

とっても可愛い顔をしている白牛

 酪農資料館の展示で驚いたのは、この地で誕生した小さな練乳会社がその後の明治乳業(現明治)や森永乳業につながっていることや、現在日本一の酪農県である北海道が大正から昭和にかけて千葉県産の雌牛を2,000頭以上も購入していたということです。なるほど、千葉県が日本酪農発祥の地というのも頷けます。


亀田酒造で純米原酒ひやおろしとクジラの大和煮を購入


 酪農のさとを見学した後は、長狭街道を鴨川方面に少し行ったところにある亀田酒造に立ち寄りました。ここの代表銘柄は「寿萬亀」です。夏の熟成が終わったばかりの純米原酒ひやおろしをゲットです。

長狭街道沿いに立派な店舗を構える亀田酒造でひやおろしを購入

房総には看板も出ていないような小さな酒蔵も多いのですが、ここは長狭街道沿いに立派な店舗を構えています。広い駐車場には電気自動車用の急速充電器も備え付けられていて、直接販売への意気込みが感じられます。この日も結構な人が地酒を買いに来ていました。
 店内は日本酒ばかりではなく、酒粕を使ったアイスクリームや饅頭、鴨川特産の海産物を使った肴も並んでいます。ひやおろしと一緒に楽しもうと、外房名物のクジラを使った大和煮を買って帰りました。

外房らしいクジラの缶詰

いろいろ物議を醸しているIWC(国際捕鯨委員会)の規制対象外になっているツチクジラの肉を使った大和煮です。貴重な海の恵みですので心して味わいたいと思います。


稲刈りの終わった大山千枚田


 寿萬亀のひやおろしを手に入れた後、今度は長狭街道を内房に向かって走り大山千枚田を訪ねてみました。稲刈り前の黄金色の棚田を期待していたのですが、すでに刈り取りは終わっていました。棚田の畦に列をなして咲く彼岸花が、秋の訪れを物語っています。

稲刈りの済んだ大山千枚田

10月21日からはLEDキャンドルによるライトアップが行われますので、またその時期に訪れてみようと思います。


帰りは雨に降られたけど気にしない


 午後3時を過ぎて帰りを急いでいると、ポツポツと雨が降ってきました。走行風が雨を弾き飛ばしてくれるようで、走っている最中はあまり濡れません。民家の周りに植えられた金木犀が満開のようで、バイクで走っていても強い香りを感じます。季節の花の香りも、突然の雨も生身の体で直接感じるプチバイク旅。快適とは言えませんが、バイクと一体になって走っているという感覚に包まれます。だから二輪旅、やめられません。



2016年7月10日日曜日

だから二輪旅 旨辛のボウボウラーメンを食べて気になる長柄横穴群を見学


 自然の中を長時間走るサイクリングでは、基本的に空腹を感じた時に食事ができるようにおにぎりなどを持参しています。汗だくになる夏場などは食堂に入るのもはばかられますので、ツーリング中に地元のお店に入ることはほとんどありません。
 最近自転車でよく行くのが長柄ダム。ここを中継拠点にして、さらに気の向く方向を目指しています。ここの直売所にある「ボウボウラーメンながら」がいつも賑わっていて、一度は食べてみたいと思っていたのですが、自転車の時は我慢していました。梅雨の晴れ間にバイクを動かしてやろうと、長柄ダム方面に走りに出かけたついでに「ボウボウラーメン」初体験です。

長柄ダム直売所にあるボウボウラーメン

初めてですので念入りにメニューを眺めてみると、唐辛子や山椒の激辛ラーメンが売りのお店のようです。辛口には自信がありますがとりあえず初心者ですので、基本料金で食べられるいち押しの赤「3辛」で注文しました。

唐辛子系と山椒系それぞれ6段階の辛さが選べるようです

出てきたのは真っ赤なラー油のスープに太打ちちぢれ麺が入った担々麺風ラーメンでした。スープを口に含んでみると、辛さよりも先ずこってりとした旨味が感じられます。その後じわじわと辛さが出てくるタイプです。しばらく食べ進むと、汗と鼻水が出てくるのは激辛物を楽しんでいる時の常で、汗まみれになりながら最後まで美味しく頂きました。

全体的に赤色が目立つボウボウラーメンの3辛

3辛でこれですから最高の激辛はどんな味なのか気になりますが、多分試すことはないでしょう。誰かが食べているのを見たいところです。


穴が気になる房総の里山、今度は横穴墓を見学


 房総丘陵をバイクや自転車で走っていると、山の斜面に穴が開けられている場所を度々目にします。砂岩層で掘りやすいためか、人の手で掘られた穴はいろいろなことに使われています。以前バイクで酒蔵に行く途中見つけた穴は幅二尺、高さ五尺の二五穴と呼ばれる江戸時代に作られた灌漑用水路でした。東金近辺の下総台地と九十九里平野の間には素掘りのトンネルや切り通しがたくさんあって、そのあたりの地質が一目でわかります。高い山のない千葉県ですが、人里に近い山々は古くから色々な使い方をされてきたようです。長柄ダムの近くには国指定の史跡長柄横穴群があり、バイクで初めて訪れてみました。


サイクリングでは走ることに夢中になっていて、あまり周辺の遺跡などには寄り道しませんが、バイクなら気楽に訪問できます。県道13号を走っていると出てくる案内板に従って谷津田の道を進むと、突然資料館が目に飛び込んできました。

谷津田の中に突然現れる長柄横穴群

広い駐車場にバイクを停めて周りを見渡せば、奇妙な穴が複数開けられた岩壁が見えます。

駐車場から横穴群が見渡せます

駐車場から見えない場所にも横穴群は点在していて、古墳時代後期(7〜8世紀)作られた横穴はここだけで36基もあるそうです。

横穴群はかなりの規模で広がっています

横穴を掘って墓とした横穴墓で、特にこの地域のものは遺体を安置する場所が奥の一段高いところに設けられている「高檀式」になっていて、全国でも珍しい形式だそうです。

人が立って入れる高さの穴が掘られています

入ると奥に一段高い空間が設けられています

一段高い空間に遺体を安置

横穴の中は広く、床や天井も平らに削られていて、しっかりとした技術があったことを示しています。ちょうど人が一人寝られるくらいの枠が複数作られていました。夫婦や家族単位で葬られたんでしょうね。

複数の遺体を安置した横穴墓

車では見落としてしまいそうなちょっと面白そうなものも、バイクや自転車だと容易に気づくことができます。房総地区を二輪車で走っていると度々目にする山肌の穴、やっぱり面白い。


2016年6月25日土曜日

だから二輪旅 アジサイを見に行ったら歌舞伎が気になってきた(成田市宗吾霊堂)


 この梅雨時にバイクでアジサイ見学?と不思議がられそうですが、この時期特有の雨に濡れた土や葉っぱの匂いがなんとも言えず好きです。もちろん土砂降りの日にバイクに乗りたくはありませんが、走りながら梅雨特有の匂いが楽しめるバイクはやっぱりいい。雨が止むと走りたくなります。

 アジサイは雨の似合う花です。雨が降る中で楽しむのが一番なんでしょうが、やはり少し億劫です。朝方まで降り続いていた雨が止み、夕方までしばらく小休止との予報が出ていたため、アジサイ祭りが開催されている成田市の宗吾霊堂(東勝寺)に行ってみました。この近辺は成田山へのアクセスルートとしてバイクや自転車で度々通過していますが、ここに立ち寄ったのは初めてです。

国道464号に面した宗吾霊堂

国道から離れて裏手に回ると無料の駐車場があります。今年は6月5日(日)から26日(日)までがアジサイ祭りの期間です。少し遅いかなとも心配しましたが、結構な人が来ていてアジサイの花もまだまだたくさん咲いていました。

無料の駐車場にバイクを停めてアジサイ見学


見事なアジサイを楽しめる宗吾霊堂


20〜30分ほどの散策で見て回れる境内に7,000株ものアジサイが植えられています。立て札にアジサイの種類と説明が書いてあり、とっても勉強になりました。

アジサイの種類を説明する立て札を見ながら散策が楽しめる

白い花以外に赤や青、紫、ピンクも咲いていて本当に不思議です。リトマス試験紙に例えられるように、土壌の酸性度(pH)をコントロールすることにより花の色も変えられるようです。

赤はアルカリ性土壌

アジサイの花(ガク)に含まれているアントシアニンという色素が、土から吸収される水に溶けているアルミニュウムイオンによって色を変えるそうです。酸性土壌にはアルミニュウムイオンが多く、アルカリ性土壌には少ないというのが色の違う理由です。

青は酸性土壌

それでは白色の花は土壌が中性なのかと思えばそうではなく、中性の場合花は紫色になるそうです。白色のアジサイは花(ガク)に色を変えるアントシアニン色素を持たない種類でした。

ほとんど白に薄い青が混じって綺麗

ガクアジサイ

7,000株のうち約1,000株は白い花が鈴なりになってブドウの房のような形で咲く柏葉アジサイです。葉の形が柏に似ていることからそう呼ばれ、1,000株も集まって咲いている場所は日本では珍しいと紹介されていました。

ブドウの房のような形で咲く柏葉アジサイ

背の高いアジサイで、道の両側にいっぱいの柏葉アジサイが咲いている風景は見事です。多くの人が白いアジサイをバックに記念写真を撮っていました。

柏葉アジサイの通路


なんで宗吾霊堂と呼ばれてる?


 見事なアジサイを楽しんでから本堂の方へ回ってみました。東勝寺というのが正式な名前で、征夷大将軍の坂上田村麻呂が房総を平定した時に、戦没者を供養するために建てた寺だそうです。

宗吾霊堂の本堂

本堂の横に見覚えのある歌舞伎役者の名前が書かれた札が何本も立っていました。小学生の時に社会科見学の一環で狂言を一度見たことがあるくらいで、それ以後全く歌舞伎の観劇などしたことがありません。そんな私でも知っている役者の名前が出ています。

歌舞伎役者寄進の立て札

松本幸四郎、中村勘三郎、中村勘九郎の名前と共に「佐倉義民伝」や「東山桜荘子」上演記念と書かれています。江戸時代前期にこの地に住んでいた佐倉(木内)惣五郎が佐倉藩の重税に苦しむ農民を代表して将軍へ直訴を行い、重税は改善されたものの四人の子供とともに処刑されたという物語が、のちに講釈や歌舞伎となって広く知られるようになったそうです。惣五郎の俗称「宗吾」の名を冠したお寺がこの宗吾霊堂です。他にも近隣の地名や道路にも宗吾の名前が残っています。『へ〜そうだったんだ、知らなかった』というのが正直な感想です。
 この話しを歌舞伎の演目にして江戸時代にヒットしたのが「東山桜荘子」で、その後「佐倉義民伝」として定着しました。その中の見せ場として「甚兵衛渡し」が有名らしいです。死を覚悟して将軍への直訴に旅立つ前に一目家族に別れを告げに戻った惣五郎を、禁を破って渡し船を出し印旛沼の対岸まで送り届けた老人甚兵衛。甚兵衛はその後、藩のお咎めを恐れて印旛沼に身を投げたという悲しい物語。そういえば印旛沼のほとりに甚兵衛公園と名付けられた公園があり、サイクリングの途中でよく休憩していた場所です。こんな物語があったなんて夢にも思いませんでした。

義民ロードというすごい名前が付いている

物語の筋を知れば知るほど観てみたくなりました。身近な場所に残されている伝承を基にした歌舞伎の演目。日本人ですので一度くらい本物の歌舞伎を観に行くのも良さそうです。バイクでアジサイを見に行ったら歌舞伎に興味が湧いてきたというたわいないお話しでした。



千葉テレビの「ちば見聞録」で分かりやすく紹介されてた


 千葉テレビの「ちば見聞録」という番組で佐倉惣五郎を取り上げていました。とっても良くまとまっていて、勉強になります。普段千葉テレビはあまり見ないのですが、週刊バイクTVとこの番組は千葉のバイクツーリングを楽しむライダーとしては必見ですね。


(2017年1月22日追記)


2016年3月3日木曜日

だから二輪旅 房総の河津桜(頼朝桜)を見に保田川・佐久間ダムへ


 あまりにも有名な伊豆の河津桜は渋滞が怖くてなかなか満開の時期に見に行けません。房総半島にも同じ河津桜がたくさん植えられていると知り、バイクで出かけてみました。房総の一部地域では河津桜のことを頼朝桜と呼んでいます。石橋山の戦いに敗れ、小舟で逃れた源頼朝が内房に上陸して再起を図ったという史実から「頼朝桜」と呼ばれるようになったそうです。

 頼朝桜が楽しめるのは12月から2月にかけて水仙の名所として多くの観光客で賑わう場所と同じです。江月・大崩の二大水仙ロードをバイクで訪問したのは昨年12月の下旬でした。その時は足元に咲く水仙に混じって菜の花が少しだけ咲いていましたが、その上に伸びているたくさんの桜はまだ枝だけ。今回は2月20日(土)から3月13日(日)まで頼朝桜まつりが開かれている保田川と佐久間ダムを目指しました。

 先週末の寒気と強風のせいか、残念ながら頼朝桜はそろそろ終わりの時期にさしかかっていました。バイクでのんびりと走りながら観光できるほど保田川沿いの桜並木は人もまばら。

保田川沿いの頼朝桜、そろそろ終わりの時期

少し山側に入ってみると満開の菜の花と咲き残った頼朝桜のコントラストが見事でした。一週間早かったら最盛期の頼朝桜が楽しめたと思います。残念。

館山自動車道路付近は菜の花も見事

 次に保田から少し南下して佐久間ダムへ行ってみました。ここも大崩水仙郷のある場所ですが、すでに水仙は終わっています。頼朝桜は保田川と同じような状況でしたが、ダム湖の周辺にはソメイヨシノ、枝垂れ桜、八重桜も数多く植えられていて4月上旬まで順番に咲く桜を楽しむことができます。観光バスが停まっていて、結構な数の観光客が来ていました。

佐久間ダム周辺、こちらは観光客が結構いました

 館山自動車道路の鋸南保田IC近くに2014年にオープンした道の駅「保田小学校」は廃校になった小学校をリノーベーションした面白い施設です。体育館が直売所、教室がレストランや宿泊施設になっています。

道の駅「保田小学校」

高速道路のICがすぐ近くにできたという幸運に恵まれたとはいえ、廃校になった小学校跡地をうまく利用して賑わっています。時報の代わりに鳴り響くチャイムの音を聞き、ふと子供の頃にタイムスリップしたような気分になりました。

建物は新しくなっていますが学校の雰囲気はあちらこちらに残っています

使われなくなった施設に新たな命を吹き込む仕事も面白そうですね。



鋸南町の頼朝桜をバイクで撮影してきました


 次の年は頼朝桜まつりが開催される前に、バイクに三台のアクションカメラをセットして鋸南町の頼朝桜を撮影してきました。複数のアングルで同時に撮影した映像を切り替えながら編集してみました。どんな場所かが良く分かるかと思います。


(2017年2月23日追記)


2015年12月25日金曜日

だから二輪旅 江月・大崩の二大水仙ロードをバイクで訪問


 2015年のバイクツーリングが楽しめるのもあとわずかになってきました。テレビのニュースで千葉県鋸南町の水仙まつりが始まったと知り、好天の中バイクを走らせました。各地で行われる花まつりには押し寄せる車で駐車場が一杯になることが多いのですが、バイクの場合は簡単に停められます。今回も駐車場にサクッと停めて徒歩で水仙を見学する予定でしたが、どこにも交通規制がなくバイクで水仙ロードを楽しむことができました。

江月水仙ロードの入り口

開花したばかりの平日のためか、歩いている人も少なくどこにも規制はありません。バイクとヘルメットにアクションカメラを取り付けて景色を楽しみながらのんびりバイクを走らせました。

 富津館山道路の鋸南保田ICを降りて10分くらいで江月水仙ロードの入り口に到着です。途中大きな臨時駐車場が用意されていましたが、あまり車は停まっていませんでした。花の見頃は年明けの1月中旬以降でしょうから、その時は先ほどの駐車場に停めて徒歩での見学になると思います。今回は規制がなかったので、江月水仙ロードを通り佐久間ダムのある大崩(をくずれ)水仙郷まで足を伸ばしてみました。


二分咲きの水仙に混じって黄色い菜の花もちらほら咲いています。緩やかな斜面に梅や桜の木も植えられていて、もう少し待つと次々に開花していくそうです。この辺りに住んでみるのも面白いかもしれません。

佐久間ダムの駐車場

ガラガラの佐久間ダム駐車場にバイクを停めて散策してみました。ここは水仙まつりの期間中(12月19日〜2月7日)、午後5時から8時までライトアップされています。見物して帰りたかったのですが、夜になると冷え込むとの予報が出ていたため早めに帰宅することにしました。

この日は空いていました

水仙の開花状況はこんな感じで、まだまだといったところです。一月の後半が見頃ではないかと思います。

開花しているのはごく僅か

まだ咲き始めとはいえ、斜面のほとんどが水仙に覆われていますのでその中を歩いていると花の香りが漂ってきます。

よく見ると面白い形をしている水仙の花

他の広葉樹が全て落葉している中でもみじの葉が色づいたまま残っていました。水仙の絨毯の上に色づいたもみじがアクセントになってとっても綺麗です。

もみじがかろうじて残っている

冬と春が混在している房総半島のツーリング。雪による通行止めという心配がほとんどない房総半島です。車では行きにくいディープな場所をもっともっと発見したくなる二輪旅でした。


2015年11月17日火曜日

だから二輪旅 遡上してくる鮭に感動の那珂川大橋バイクツーリング


 「一人バイクで行くのに軽自動車と同じ高速料金を払っていくの?」とのいつもの問いに、「それだけの価値のある経験ができるからさ」と答えていざ出発。今回は茨城県の那珂川中流を目指します。

 鮭の遡上が見られると聞いて二年前に那珂川に行った時は、産卵を終えた多くの鮭が河原ですでに力尽きていました。生き残っている鮭も弱々しく川辺を漂っていて、あたりは腐敗臭が漂う状況。今回は少し早めに訪ねてみました。

 目指すは国道123号沿いの道の駅かつらです。ここは那珂川のすぐそばに大きな駐車場があり、カヌーやキャンプの人たちも利用しています。近くに那珂川大橋があり、その隣には御前山もある川と山の両方が楽しめる場所です。

道の駅かつらの大駐車場、奥の山は御前山です

駐車場に面した那珂川の河原に出ると、赤い那珂川大橋の下を悠々と川が流れています。よく見ると大きな魚が跳ねたり、浅瀬を泳ぐ水しぶきが上がっているのに気付きました。

那珂川の浅瀬に鮭の姿が見えます

役目を果たし、力尽きた鮭が河原に横たわっています。踏まないように気をつけながら河原を歩いてみると、あちらこちらで鮭のカップルが寄り添っているようです。残念ながら揺れ動く川面を通してでは、水中の姿はよく見えません。

産卵を終え、力尽きた鮭が横たわっています(お疲れ様)

先日購入したばかりのGoPro HERO4 Sessionをアームに取り付けて、カメラを水中に沈めてみました。ハウジングなしで10メートル防水という仕様を信じて、初めての挑戦です。

4Wayマウントのアームに取り付けたGoPro HERO4 Session

撮れた映像を初めて確認した時は驚きました。カメラが水中に入った次の瞬間、まるで水族館の水槽を覗いているようなクリアな映像が現れました。流れる水の音まで入っています。編集のために鮭達の映像を繰り返し見ていたら、なんだか感動してしまいました。ボロボロになった体で最後の力を振り絞り、自分の役割を果たそうとしている姿には気高さまで感じてしまうほどです。


 鮭の撮影後は紅葉の具合を見るため、御前山林道をバイクで走ってみました。艶やかさはありませんが、林道の周辺は色づいた落ち葉が積もり、静かな雰囲気が漂っています。山頂まで歩いてみたかったのですが、この季節に合わせたバイクウェアを着ているため登山には向いていません。汗だくになった後に高速道路を走って風邪をひくのが怖いため、登山は見送りました。目的地到着後のアクティビティまで考慮した理想的なバイクウェアがないものかと思案している日々です。

御前山西登山口の駐車スペース



2015年11月5日木曜日

だから二輪旅 R140西沢渓谷からR411丹波渓谷の二か所を巡る紅葉バイクツーリング


 「バイクじゃ大したお土産買って帰れないよね」とのいつもの問いに、「無事に戻ってくることがお土産さ」と答えていざ出発。今回は二か所も巡る欲張りツーリングです。

 関東地方でも最盛期を迎えた紅葉スポットが増えてきています。地図を眺めていて秩父経由で国道140号を使って西沢渓谷に行ってから、塩山市内に入らずに国道411号で丹波渓谷にまわれることに気付きました。多少距離は伸びますが、紅葉真っ盛りの二つのポイントを一日で訪問できそうです。GoPro HERO3+、GoPro HERO4 SessionそしてPanasonic HX-A1Hの三台のアクションカメラを持ってバイクで紅葉を楽しみに出かけました。

R140沿いにある広瀬湖の紅葉、実際に見ると息を飲む美しさ

10月31日に開通した圏央道の白岡菖蒲IC〜桶川北本IC間を初めて走ってみました。ずっと富士山を正面に見ながら、片側二車線の快適な高速道路です。その後、ワインディングロードをのんびり楽しもうと思い、圏央道を狭山日高ICで下りて国道299号に入ったのが失敗でした。事故か工事かわかりませんが、渋滞がひどく正丸峠のだいぶ前で全く動かなくなってしまいました。上り坂でのノロノロ運転は大型バイクには辛いものがあります。我慢できなくなり、途中の山道に逃げ込んでしまいました。大きな回り道をしましたが無事秩父市に入り、そこから国道140号で西沢渓谷を目指します。


秩父市内からは一部が削り取られた巨大な武甲山を一望できます。何年か前の誕生日にこの山に登ったことが思い出されます。北斜面が石灰岩でできており、地元のセメント会社が今も掘削中です。将来、どんな形の山になってしまうのか心配でなりません。

秩父市から見た武甲山、左(北)側斜面が削られています

 11月末まで無料開放中の雁坂トンネルを抜けると一面紅葉の山々が目に飛び込んできました。高所の気温はだいぶ低く、しっかりとした防寒着を身につけていないと震えが来る場所もありましたが、絶好のバイク日和です。多くのライダーとすれ違いました。

紅葉とバイク

 昨年も紅葉を見るために西沢渓谷を訪れましたが、その後は中央高速で真っ直ぐに帰宅しました。今回は欲張って国道411号で丹波渓谷や奥多摩の紅葉を楽しんだ後に、青梅で高速に乗りました。走行距離400キロ以上のロングツーリングです。

 日没後に気温が急に下がり、高速道路で長時間風に吹かれたため芯から体が冷えてしまいました。帰宅後に熱燗で体を温めていたら、バイクの疲れも手伝って爆睡。翌日やっと紅葉バイクツーリングの動画編集ができました。



冬の撮影ではバッテリーの扱いに注意が必要です


 寒い中でアクションカメラを使っているとバッテリーの性能差に気付きます。標高がありますので、この日は10度くらいまで気温が下がった環境で録画を行いました。充電式バッテリー内蔵型のPanasonic HX-A1HやGoPro HERO4 Sessionはさすがにカタログ通りの録画時間までは使えませんが、それでも8割くらいの能力は発揮していました。問題はバッテリー交換式のGoPro HERO3+です。初めからセットしておいたノーブランド品は40分弱、交換した二つ目(これも同じノーブランド品)はわずか26秒で録画停止、三つ目(GoPro純正品)は約34分しか持ちませんでした。カタログ値と比較すれば半分以下です。特に二つ目のバッテリーはもう寿命かと思いましたが、帰宅後に室温でGoProにセットしてみるとインジケーターは満タンを示しています。低温による一時的な容量低下が原因でしょう。交換用バッテリーはズボンのポケットなど保温できる場所に入れておくのがいいようです。