2017年5月14日日曜日

谷津道探検サイクリング ロードバイクに乗り始めてからのルートの変遷


 ロードバイクに乗り始めて八年が経ちました。自宅のある船橋を起点にして、日帰りのサイクリングを楽しんでいます。同じルートを使ってタイムを計測するような走り方はしていませんので、毎回どの方角に漕ぎ出すか悩んでいます。よく走っている代表的なルートをGoogle Earthで描いてみました。

自宅から日帰りで楽しんできた代表的なルート

東京・千葉・埼玉・茨城を満遍なく走り回ってきましたが、方角によりそれぞれの特徴があり、楽しみ方も異なります。この八年間のサイクリングルートの変遷をたどってみました。


1. 近くの大規模サイクリングロード


 自宅から少し一般道を走れば江戸川や荒川などの大規模なサイクリングロードにたどり着けます。当時は未だ車の多い道を走るのに慣れていなかったこともあり、サイクリングロードをひたすら走って距離を稼いでいました。

近くのサイクリングロードを走り回っていた

走りやすく、道に迷うこともないため、徐々に距離が伸びていきます。同じルートだけでは飽きてきますので、いくつかのサイクリングロードを乗り継いで変化をつけたりしていました。

一級河川に作られた大規模サイクリングロードは走りやすい(江戸川)

荒川では秋ヶ瀬公園、江戸川では関宿城あたりまで走ると、往復で100キロ以上になりますので、初心者にしてはかなりの満足感が得られるルートでした。

江戸川サイクリングロード終点にある関宿城

ただし、同じ場所を何度も走っていると課題も出てきます。週末のサイクリングロードは自転車も多いですが、歩行者やジョギングをしている人たちで混雑している場所も多く、スピードを出せません。夏の暑い時期、堤防上には日陰がなく日射病になりそうです。冬の木枯らしや春一番が吹く頃には、延々と向かい風で走らなければならないのも辛いところ。そして何より、同じ風景ばかり見て走っていると飽きてきます。


2. 車道を使って都心部へ乗り入れ


 この地域ではサイクリングロードのある大きな河川はほとんどが南北に流れています。自宅から西の東京方面に行くには、どうしても車道を使わなければなりません。ロードバイクで走ることにも徐々に慣れてきましたので、車道を走ることも多くなりました。国道14号や357号を使えば最短距離で都心部や臨海部に出ることができます。

西へ行くには交通量の多い車道を走る必要がある

まだまだ自転車専用レーンの整備が進んでいませんので、交通量の多い幹線道路を走るときは注意が必要ですが、週末の都心部は広い道路の割に車が少なく、走りやすくなっています。

路側帯も狭く、車が多い国道14号

毎週日曜日に車を通行止にして、皇居の周りの広い道を自転車で走れる「パレスサイクリング」にも時々行くようになりました。桜の季節に自転車で花見に行くのも楽しいものです。

皇居の周りを自由に走れる「パレスサイクリング」

銀杏並木が色付く秋の神宮外苑では、駐車場待ちの車が列をなしていますが、自転車なら自由に見事な銀杏並木を走り回れます。

駐車場待ちの車の横を自転車で軽快に走れる秋の神宮外苑


3. 裏道とサイクリングロードを組み合わせて好きな場所へ


 週末の都心部を楽しむために車道を使うのは仕方ありませんが、延々と車道を走るのはできるだけ避けたいものです。Googleマップなどを頼りに交通量の少なそうな裏道を探し、それにサイクリングロードを組み合わせて、オリジナルのルートを見つけるようになりました。サイクリングロードだけでは行けない場所にもたどり着けるようになり、この頃から一気に目的地が増えたような気がします。

裏道とサイクリングロードの組み合わせでオリジナルのルートを開拓

さらに脚力もついてきたのか、一日の走行距離が120〜160キロくらいまで増加。利根川に流れ込んでいる鬼怒川や小貝川のサイクリングロードに足を運んでいるうちに、つくば市や常総市などへも度々訪れるようになりました。

筑波山が正面に見える小貝川サイクリングロード

渡良瀬遊水池や佐原まで走った後に地図を眺めていて、よくもこんなところまで自転車で行ったものだと我ながら呆れることもしばしばです。時々オートバイで佐原の地酒を買いに行きますが、結構な距離があるため高速道路を使ってしまいます。よくそんな場所に自転車で行くものです。

利根川沿いを佐原まで


4. 谷津道を探検しながら里山の中へ


 利根川、鬼怒川、小貝川沿いや牛久沼、霞ヶ浦などの周辺は平野部が多く、走りやすいのですが地形の変化に乏しく、だんだんと飽きてきました。千葉県に高い山はありませんが、標高500メートルほどの房総丘陵が中央部にあり、その北側には下総台地が広がっています。この下総台地と広大な九十九里平野との間には長い崖(牛久ー東金崖線)が続いていて、変化に富んだ走りが楽しめそうです。自宅から東側に広がる下総台地を走ることが徐々に増えて行きました。

地形の変化を楽しめる下総台地

農地や宅地の間に取り残された小さな谷津を見つけ、それらをつないで行くと徐々に下総台地の奥まで車道を使わずに進めるようになりました。初めて九十九里浜まで自転車で行った時には、往復とも国道126号を車に怯えながら走りました。二度と走りたくないと思ったものです。その後、国道126号の南北にある谷津道や林道を繋げると国道を走ることなく九十九里浜まで行くことができることを発見。一気にこの方向へ出かけることが多くなりました。

谷津田の間を走る農道を使わせてもらう(成田付近)

 成田空港周辺を初めて目指した時にも、国道51号を使ってしまいました。物流の幹線道路ですので、大型車がすごいスピードで走っていて、生きた心地がしませんでした。ここでも小さな川沿いに残っている谷津の道を乗り継いでいけば、空港まで安全にたどり着けることを発見し、今ではお気に入りのルートの一つになってます。

高台では林の中の道を探す(成田付近)

地図を眺めているだけではサイクリングルートとしての良否は判断できませんので、実際に現地で初めての道に入ってみます。行止りや走れない場所にも度々出くわしますが、偶然に自然豊かな走りやすい道を見つけた時には喜びの声が出ます。

こんな気持ちの良い道を探しながら走る(昭和の森付近)

この頃にはサイクリングロードはほとんど使わず、さらに国道や県道などの交通量の多い車道は横断のみにして、谷津道と林道中心にルートを完成させるようになりました。もちろん自宅から千葉市街を抜けるまでは街中を走りますが、その際にもできるだけ裏道を使って車の危険が少ない場所を走るようにしています。

素掘りのトンネルも発見できる谷津道探検サイクリング(小中池付近)

上の写真は小中池から雄蛇ヶ池を目指していた時に見つけた、iPhoneの地図(Appleマップ)にも載っていなかった道です。素掘りのトンネルを通り、山の向こうの谷津道に出られた時にはまさに探検家になったような気分でした。最近はこの下総台地の谷津道を中心に走っていますが、サイクリングロードで追い風に乗ってスピードを楽しんだり、週末の空いている都心を走り回ったりと変化をつけてロードバイクを堪能しています。八年かけてたどり着いた谷津道探検サイクリング、今ではすっかり夢中になっています。


2017年5月13日土曜日

谷津道探検サイクリング いつものルートもこの時期は季節感たっぷり


 少し走ると汗ばむ季節になってきました。ウェアの選定に悩みますが、日中暑くても日が陰ると涼しくなるため、まだ長袖ジャージにコンプレッションタイツで走っています。翌日は一日雨という予報が出ていましたので、他の用事をすっ飛ばして最近よく行く長柄ダムから昭和の森、雄蛇ヶ池をめぐる東金崖線サイクリングに出かけました。


いつものルートにもこの時期の季節を感じるものがたくさん


 気温が上がり、生き物たちが一斉に活気付いています。暑過ぎることもなく、湿度も高くないため、何をやるにも快適に楽しめる季節です。千葉市街を抜けると車道から離れ、徐々に自然の中に入っていけます。走りながら聞こえてくるのは、まだ練習の足りないウグイスのさえずりやメスを求めて鳴くキジの声です。

いつもの道で季節を感じるものがたくさん見つかる

村田川の支流に広がる谷津道に入ると、一気に季節を感じるものが目や耳に飛び込んできました。


支川村田川の谷津田にはおびただしい数のオタマジャクシ


 以前ここを走った時に、田んぼの横の小川でカエルの卵を見つけたのは三月だったと思います。大量に産み付けられた卵を発見し、これが全部生まれたらすごい状態になるんじゃないかと思ったものです。

三月に見つけたちょっと気持ち悪いカエルの卵

今日同じ場所を走っていると、田んぼの中で何やら黒いものがうごめいています。自転車を停めて覗き込んでみると、なんと大量のオタマジャクシが泳いでいました。小川から田んぼに水を引いているらしく、流れ込む水と一緒にオタマジャクシたちが田んぼの中を一斉に同じ方向に泳いでいました。

生まれたばかりのオタマジャクシが田んぼ一面に広がって泳いでいる

田んぼのすぐ横の木々の間には藤の花が見事に咲いていました。小さな薄紫色の花が鈴なりになっていて、本当に綺麗です。

たくさんの小さな花を咲かせている藤

藤の花の真下には大きな罠が仕掛けられていました。作物を狙うイノシシを捕獲するための罠のようです。この谷津道を走り始めて二年経ちますが、まだイノシシに遭遇したことはありません。いきなり出くわしたら怖いでしょうね。

藤の下にイノシシ用の大型の罠が仕掛けられてる


昭和の森はシロツメクサのいい香りに包まれてる


 長柄ダムでの休憩もそこそこに、すぐに昭和の森を目指しました。長柄ダムからはほとんど下りのルートばかりですから、あっという間に到着します。広い草地に自転車を置いて、ごろりと横になって休憩していると、とってもいい匂いがしてきます。

この時期の昭和の森の草地はシロツメクサの花がいっぱい

たくさん生えているシロツメクサの花の匂いです。最近は街中に空き地が減り、あまりシロツメクサの群生を近所で目にすることはありません。そのため、匂いにも滅多に接することが無くなっていたようです。最初は何の匂いかわかりませんでした。

懐かしいシロツメクサの花の匂い

子供の頃に遊んでいた空き地には、この時期必ずシロツメクサの花が咲いていたように記憶しています。匂いを嗅ぐと当時遊んだ場所を思い出します。


雄蛇ヶ池の近くで大粒のクサイチゴを発見


 昭和の森から直接帰宅することも多いのですが、気持ちの良い陽気に誘われてさらに雄蛇ヶ池まで足を伸ばしてみることにしました。今回は大網街道を一気に下ってから、谷津道を北上して雄蛇ヶ池を目指します。相変わらず湖面を渡る風と鳥たちの鳴き声で疲れが吹き飛ぶ、最高の休憩場所です。

鳥の鳴き声しか聞こえない雄蛇ヶ池

 雄蛇ヶ池を出発して東金崖線の急坂を登っている最中に、道端に赤いイチゴの実がなっているのが見えました。表面のツブツブが細かく、地面に近い場所でしたので、多分ヘビイチゴだろうと思って、そのまま一度は通り過ぎました。よく毒があると言われるヘビイチゴですが、実際はありません。水っぽくてちっとも美味しくないことは体験済みです。通り過ぎてから思い返してみると、実の大きさがヘビイチゴにしては大き過ぎます。気になったので引き返して確かめてみました。

赤い大きな実をつけたクサイチゴ

なっていたのはクサイチゴでした。それもかなり大ぶりな実をたくさんつけています。探してみると斜面いっぱいに赤い実が目に入ります。こっこれは.... 野生イチゴのお宝ポイントを見つけてしまったようです。目につくものを手に取って食べてみました。

結構大きいクサイチゴの実、とっても甘〜い

雄蛇ヶ池で昼食を取った直後でしたので、デザート程度にしか食べられませんでしたが、空腹時だったらヘルメット一杯分くらい平らげられそうな美味しさです。さらに、クサイチゴの上に目をやると、黄色の実をつけたモミジイチゴがたくさんなっているではありませんか。

ついでにモミジイチゴも発見

斜面をよじ登り、モミジイチゴもいただいてみました。このイチゴは以前もサイクリング中に見つけて食べていましたので、味は知っています。ほのかな甘さと酸味があり、口の中がさっぱりします。運動中の間食にはもってこいの味がします。

ちょっと酸っぱいモミジイチゴの実

登り坂の途中で自転車を寝かせ、派手なジャージ姿のまま草むらで何やらむしゃむしゃ食べている変な親父.... 実に怪しい光景です。人通りが少ないからいいようなものの、街中だったら職務質問されそうな場面でした。

こんな場所でキイチゴを貪っている変なサイクリストでした


市街地近くの草むらでは顔馴染みのキジが鳴いていた


 人が住んでいるすぐそばにもキジは住み着いています。谷津道を探検しながら走るようになってから既に大分経ちますが、里山の奥よりも人里に近い場所の方がキジを見つけることが多いようです。毎年見かける場所に近づく度に、今年もいるかなと目と耳を凝らしますが、ほとんどの場合期待を裏切りません。この日も例年と同じ場所で、しっかりと姿を現してくれました。

美しい姿をしている雄のキジ、毎年この時期が楽しみ

「ケーン、ケーン」と大きな声を張り上げるので、見つけるのは簡単です。時々メスも一緒に見つかりますが、地味な色のメスはすぐに見失ってしまいます。雄は体の色といい、鳴き声の大きさといい危険を顧みずに目立ちまくっています。命がけで恋の季節を過ごしているんでしょうね。男たるものかくありたいと思いながら先を急ぎました。


夏までお預けの自然の恵みも発見


 今の時期はまだ食べられませんが、梅雨が明けて本格的な夏が始まれば、サイクリストの喉を潤してくれる木の実も見つけました。ヤマグワはもう実をつけていましたが、まだ赤くて食べられません。クワの実は真っ黒になったものが食べ頃ですので、夏までお預けです。場所だけ覚えておいて、夏に走りに行った際にいただくことにします。

既に実はついているが、熟すまで時間がかかるヤマグワ

クサイチゴは実も大きくなり食べ頃でしたが、一番よく見かけるナワシロイチゴはもう少し先のようです。サイクリング途中でいつもナワシロイチゴを食べている場所を探してみたら、まだ花も咲いていませんでした。

まだ蕾のナワシロイチゴ


 いつも走っているサイクリングルートで、梅雨入り前の季節をたっぷり楽しむことができました。雨が続くとしばらくは訪れることができなくなりますが、その後はヤマグワやナワシロイチゴも美味しい実をつけて待ってくれていると思います。自然の中で、それぞれの季節を楽しむ谷津道探検サイクリング。やっぱりやめられません。


2017年5月10日水曜日

電熱ベストの交換用バッテリーに汎用品の18650Li-Ion充電池を活用


 一番寒い時期のツーリングで大活躍してもらった電熱ウェアは、すでに出番がなくなりました。今はクリーニングをして次の出撃まで休憩というところだと思いますが、酷使したバッテリーの状況は確認しておきたいところです。へたったままのバッテリーで次の冬に突入したら、ツーリングの途中で寒い思いをすることになります。

次の冬に備えて綺麗にするのと同じくらいバッテリーの確認も重要

電池切れの心配がないバイクから電源を取る電熱ウェアも自作しましたが、やはり面倒な配線なしで着用できるバッテリー式の電熱ウェアも手放せない存在でした。購入してから4年以上経過しましたので、来期に備えてバッテリーの交換を計画しました。


専用バッテリーの中身は多分普通のLi-Ion充電池


 持っている電熱ベストはRSタイチのe-HEATブランドのバッテリー式です。さすがメーカー品だけあって、自分で作成したテロリストのような怪しい風体のベストとは違います。バッテリーは左ポケットに入れ、その下から出ているコントローラーで電源のオン・オフや強中弱の電力制御を行います。付属のバッテリーの仕様を確認すると、電圧は7.4Vで容量が2600mAhのLi-Ion充電池であることがわかります。

e-HEAT専用バッテリー(7.4V、2600mAh Li-Ionと書いてある)

純正の交換バッテリーをAmazonで探してみたら、なんと5千円以上もします。予備用に二個は欲しいし、ちょっと気軽に買い求められる値段ではありません。Li-Ion充電池で電圧が7.4Vということは、二本を直列にしてコネクターをつけてあるだけでしょう。ここはだいぶ値段がこなれてきた汎用Li-Ion充電池の18650に登場してもらおうと考えました。ピンからキリまでありますが、千円で二本以上購入できるものがたくさんあります。Amazonで評判の良さそうなものを4本購入しました。容量は2600〜3000mAhと書いてありますので、純正品と同等以上あります。

購入した18650 Li-Ion充電池


問題は電池ケースとパッケージング


 専用バッテリーは二本を一つにしてパッケージしてあり、接続用のDCジャックが固定されています。DCジャックは汎用品に同じものがありましたが、二本の電池をどのようにパッケージングするかが問題です。スマートなLi-Ion充電池用のケースを探して秋葉原を探し回ってみましたが、これだというものが見つかりません。結局見つけたのは、ケースなどに固定するために使用する味もそっけもないものでした。

秋葉原で手に入れた18650Li-Ion充電池用ケース

これでは持ち運びや、ベストのポケットに入れて使用する際には、何らかのケースを別途用意しなければなりません。さらに、縦方向のサイズが小さめで、電池の出し入れに苦労します。「18650」とは直径18mm、長さ650mmの電池サイズを表していますが、大抵の製品には保護回路が上部か下部に組み込まれているため、650mmを超えています。メーカーによってもそのサイズはバラバラです。そのためにこの電池ケースがきついのでしょう。


市販品がなければ3Dプリンターで自作してしまおう


 持ち運びがしやすく、電池の出し入れも簡単で、サイズが微妙に異なる18650でも入れられる電池ケースをデザインしてみました。内部が見えるように透明アクリルパイプの上下に蓋をつけて、DCジャックを取り付ける構造です。

上下の蓋とDCジャックのケースは3Dプリンターで自作

アクリルパイプを切断して、3Dプリンターで作成した蓋に押し込めば完成です。電極は市販品を接着剤で貼り付けました。

アクリルパイプと3Dプリンターで作った蓋で電池ケースが完成

電池を入れて蓋を締め、ゴムバンド(大きめのOリング)で蓋が外れないようにすれば使用可能です。ポケットに入れても角が当たらず、内部の電池の種類も見えますので使い勝手の良い電池ケースができたと自負しています。

電池を入れてみたところ、DCジャック部の形状を二通り作成

これでDCジャック部分から、電圧・容量までメーカー純正品と同じバッテリーが二組み準備できました。電池は汎用品の18650ですので、劣化してもすぐに買い換えられます。

ご注意
メーカー側も製品の改良を重ねているようで、度々バッテリーの仕様も変わっています。最近の製品では3.7Vのものになっているようですので、自作する場合には注意が必要です。


外部から直接ベストに給電できるアダプターも作成


 バイクとの接続が不要な携帯型バッテリーでの使用は手軽で、使いたい時にすぐに利用できます。ただし、2600〜3000mAhの容量では1〜2時間で発熱が停止してしまいます。予備のバッテリーに交換すれば続けて使用できますが、走行中にバッテリー交換はできません。長時間走行が予想される時などには、電源を携帯バッテリーからバイクのバッテリーに変更できると便利です。コントローラーと電熱ベスト本体は三つのスナップボタンで接続されていました。それぞれの配線を調べてみると、下図右側のようになっています。ベストのポケットで接続された携帯バッテリーからの電力は、一旦コントローラーのバッテリー(+)端子(赤丸)に入り、制御装置を経由してジャケットのヒーター端子(青丸)に繋がります。

もともとついているコントローラー(右)の代わりに外部電源用アダプターを作成

外部から直接ヒーターに電力を供給するには、この青丸部分に接続すればいいことがわかります。そのために同じサイズのスナップボタンを丈夫な布に留めて、電線を接続しました。布ですから生地が曲がったり折れたりしますので、絶対にショートしないように絶縁に注意します。電線の先にDCジャックをつけて、ここに外部から電力を供給します。
注意が必要なのは、ベスト内のヒーターの仕様は7.4V用ということです。これに12Vのバイクから直接電気をとったら電圧オーバーです。多分使っているうちに火傷するか、発火するか、ヒータが溶けるかわかりませんが非常に危険です。

付いていたコントローラーを自作アダプターに変えれば外部から直接電気の供給が可能

 電圧の違いを吸収し、さらに強中弱などの制御ができる機器を間に入れなければなりません。自作のPWMコントローラーや市販のモーター用スピードコントローラーをバイクと電熱ベストの間に入れて、温度制御をおこなっています。別の方法としては、バイクの12VをDC-DCアダプターを介して7.4Vに変換してから電熱ベストに供給してやるのもありでしょう。この場合は、作成した外部電源アダプターを使わず、元々のコントローラーをつけたまま、携帯バッテリーの代わりに外部からの電源を接続します。いずれにしても、バイクのバッテリーと電熱ベストを電線で接続する場合は、途中の適当な場所に最適なアンペアのヒューズを入れておかないと、バイク本体の電気系統にトラブルを起こして走行中にエンジン停止なんてことにもなりかねません。この辺りの知識がない場合は絶対にやめましょう。

ご注意
メーカーの指定バッテリー以外を使用することや、外部から電源を直接供給することなど、リスクを承知の上で全て自己責任で行っています。火傷や出火などの可能性もあり、なおかつ走行中のバイクに電気系統のトラブル発生の恐れもありますので安易な改造は大変危険です。


 これで次の冬に向けての防寒準備はバッチリです。予備のバッテリーがたくさん揃いましたので、寒い日の犬の散歩などにも電熱ベストを利用してやろうかと密かに計画している親父ライダーなのでした。



持ち運びに便利な小型電圧計を作成


 バイクの電熱ウェアや高輝度のLEDライトに使われるLi-ion充電池が身の回りに溢れてきました。これらの充電池を安全に使いこなすためにも、長く性能を保つためにも電圧を監視することが重要です。いつでも持ち運べて、手軽に電圧の監視ができるように、18650充電池と同サイズの電圧計を自作してみました。左右にDCコネクターを設けた通過型としたことで、使用時に常時電圧を確認できます。

18650Li-ion充電池と同じサイズの通過型電圧計を自作

先日作成した18650Li-ion充電池用の電池ケースと一緒に持ち歩いても邪魔にならないサイズに仕上がりました。これで、電熱ベスト使用時のバッテリー残量確認も細かく行えます(電池残量と電圧に一定の関係があるため)。バイクの電装系の電圧管理にも使用できます。使ってみると意外に便利だったため、三本も作ってしまいました。皆さんも、バイクツーリングの際に、こんな小型電圧計を持っていくと色々役立つかもしれませんよ。

(2017年10月6日追記)



2017年5月7日日曜日

快適バイク生活 リターン親父ライダーの立ちゴケ予防七ヶ条


 三十数年ぶりにリターンして大型バイクに乗り始めた親父ライダーです。乗っているCB1300SBは厚いトルクのお陰で300キロ近いバイクが軽々と加速してくれますが、走り出すまでの取り回し時や低速走行時にはその重さから立ちゴケの不安がつきまといます。

いつまでたっても上達しない大型バイクの取り回し

リターンして4年が経ちましたが、その間立ちゴケは二回経験しました。正確に言えば二回とも取り回し中の転倒です。最初はバックで車庫から出している時、次は路面が斜めになっている場所でメインスタンドを外した時です。

メインスタンドを外した際に転倒させ、タンクが凹みカウルも傷だらけ

「あっ」と思った瞬間にはもう手遅れ。スローモーションでも見ているかのようにゆっくりとバイクが倒れていきました。バイク自体の重さで結構なダメージが発生。二回目はカウルとタンクの交換で高額な修理代がかかってしまいました(涙)


低速走行時の立ちゴケよりも取り回しの方が怖い


 ブレーキやクラッチの操作に慣れてくると、低速走行時にバランスを失って立ちゴケする心配が激減しました。年に数回はホンダがやっているHMSに参加して悪い癖の矯正もしてもらっていますので、スクール以外で運転中に立ちゴケしたことはありません。

低速時にはリアブレーキ中心に操作すれば安定して止まれる

それよりも過去の取り回しの時のミスがトラウマになっているのか、スタンドを外す時や押し歩きをしている時などに絶えず恐怖を感じています。大切なバイクを二度と倒したくないという思いで、次の七つの点に留意しながら乗るようになりました。


其の一: 取り回しの機会をできるだけ減らす


 そもそも苦手な取り回しの機会をできるだけ少なくすれば、転倒させる危険も減ります。取り回しが必要なのは車庫からの出し入れと、駐車した後の発進準備がほとんどです。バイクコンテナを利用していますので、入出庫の際にはエンジンをかけたまま乗車して出し入れするようにしました。コンテナの扉にこする心配は残りますが、両脚で支えられますのでバイクを転倒させる心配は激減します。

緊張はするが転倒はさせないバイクコンテナの出し入れ

観光地や高速道路のパーキングにバイクを停めた後、発進前に取り回しが必要になることが結構あります。頭から駐車スペースに突っ込むと、大抵の場合バックで出さなければなりません。地面が平らならそれほど難しくはないのですが、ほとんどの駐車場は排水のために中央部に比べて周囲は低くできています。この状態で取り回しを行うとなると、バックで坂を押し上げることになります。

駐車スペースに頭から突っ込むと、バックで坂を押し上げなければならない

軽量なバイクであれば問題ありませんが、300キロ近い大型バイクでは動かないこともあります。駐車時に手間はかかりますが、バックで駐車スペースに入れれば、取り回しなしで発進が可能です。大型バイクにリターンしてからというもの、発進の際に出やすい方向と地面の傾きを必ず考えてから駐車する習慣がつきました。バイクショップの店員や免許センターの検定員がバイクを手で押してすごい速度でバックさせているのを見ると、自分もできるようになりたいと思いますが、そうなる前に絶対転倒させてしまいそうです。未熟な親父ライダーとしては安全策を取らざるを得ません。


其の二: 取り回しはバイクにまたがったまま


 バイクの横に立ち、腕で押す取り回しの場合、バイクを反対側に倒してしまう不安が残ります。タンクに腰を当てて、バイクを自分の方に少し傾けてやれば安定しますが、それでも一瞬バランスを崩せば車重のある大型バイクではリカバリーは不可能です。そんな時にはバイクにまたがってから取り回しを行うようにします。

乗車した状態で取り回しを行えば左右の脚で支えられる

バイクの左右に出ている両脚が使えますから、多少バランスが崩れてもバイクを支えられます。CB1300の座面は高くはないのですが、幅があるため足つきは決して良くはありません。両足のかかとがペタッと地面には着きませんから、長い距離の取り回しは無理です。さらに、脚を前後に動かす度に可倒式のステップをパタパタと動かしているようで、可倒式ステップのスプリングが折れたことがあります。メーカーの想定以上にステップを倒していたせいかもしれません。乗車姿勢のままだと脚に力が入らず、勾配や段差がある場合にバイクが動かない場合がありますが、そんな時にはフロントフォークを一旦沈み込ませ、その反動を利用して動かすことができます。ちょっとカッコ悪いのですが、そんなことを気にしている余裕はありません。安全第一でバイクを楽しみます。


其の三: サイドスタンドの出し入れも乗車したまま


 教習所や試験場では、サイドスタンドの出し入れはバイクを降りて行うことになっていますが、疲れている時などは降りた途端にバランスを崩しそうです。重量のあるバイクでは乗車姿勢のままでスタンドの出し入れを行った方がはるかに安心感があります。発進前や降車前にサイドスタンドの状態確認を十分行うことを前提に、立ちゴケリスクの少ない乗車したままのサイドスタンド操作を行うようになりました。

ご注意:サイドスタンドを上げ忘れたまま発進することは大変危険です。教習所で教わる基本には、この上げ忘れを防ぐという重要な意味もあります。最近のバイクにはサイドスタンドの警報装置が付いているものが多いのですが、乗るバイクが毎回そうだとは限りません。乗車後のサイドスタンド出し入れについては、決して推奨しているわけではなく、自己責任でたどり着いた一つの乗り方としてご紹介しています。自分に合った乗り方で、安全にバイクライフをエンジョイしましょう。

乗車姿勢でサイドスタンドを出し入れした方がはるかに安心

以前、サイドスタンドの出し方が不十分で、ライダーがバイクを降りた途端に大きな音を立てて倒れるのを近所のガソリンスタンドで目撃したことがあります。ウィンカーが弾け飛び、何とも恐ろしい光景でした。サイドスタンドは上げる時よりも下ろす時の方がはるかに注意が必要です。一旦下ろしたサイドスタンドを、もう一度足先で確認してからバイクを傾けるようにしています。

 300キロもあるバイクをこんなに小さなサイドスタンドで支えますので、ちゃんと下りていなければ即転倒です。さらに、先端が接地する地面にも注意が必要。夏の暑い時期には質の悪いアスファルトにサイドスタンドがめり込んでしまい、バイクが転倒することもあります。車では考えられないようなリスクがあることを肝に命じてバイクを楽しみたいものです。

こんな華奢なもの一つでバイクを支える


其の四: メインスタンドを使うのは平らな場所で


 現在のトラウマの最大の要因になっているのがこれです。地面の傾きにろくに注意も払わずにメインスタンドを立ててしまい、いざスタンドを外す段階になって右前方向に路面が下がっていることに気づきました。不安にかられながらも、スタンドを外したその途端にバイクが右側に静かに傾いていきます。ハンドルを両手で必死に押さえてもとても止まりませんでした。言い訳のできない単純な不注意です。とにかくメインスタンドを使用する際には、平らでしっかりとした舗装のある場所を選ぶことが重要だと肝に命じました。

ちゃんとしたところなら難しくないメインスタンドの上げ下ろし

ギアをローに入れたままサイドスタンドを出しっ放しにしておけば、メインスタンドを外した際に手前に倒れることは防ぐことができます。後輪が接地した瞬間にハンドルを若干右に切るようにすれば、バイクが左に傾きますのでサイドスタンドが重量を支えて、心配な右側への転倒を防げます。決して難しくはないメインスタンドの使用方法ですが、失敗した時のダメージが大きいので、基本に忠実に行う必要があります。


其の五: Uターンはできるだけ広い場所を探して


 HMSのバランスコースに何度か参加していれば、二車線程度の道幅(5〜6m)があれば簡単にUターンできそうですが、過信は禁物です。十分に走り込んだ後で、体が慣れている状態ならば下のようなUターンの連続も軽々とこなせますが、実際の路上走行中はそう単純ではありません。

HMS埼玉のバランスコースでのUターン練習(GPSデータから再現)

運動機能はその時の疲れ具合や気温などにも左右されますし、何よりたった一度の失敗も許されません。倒し放題?の講習用レンタル車両を使用しているバイクスクールの時とは比べようもないリスクです。できる限り平らで広い場所を見つけてからUターンに入ります。

できるだけ広い場所を見つけてからUターン開始

坂道であったり、路面が荒れているなどの不安要素が少しでもある場合は、バイクを降りて押してもいいし、スイッチバックのように細かな方向転換を繰り返してターンしてもいいわけです。とにかく見た目は気にせずに安全優先でいきます。


其の六: 見通しのきかない曲がり角ではバンクさせない


 カーブでバイクを傾けて走行中に急ブレーキをかけるのは非常に難しいものです。見通しの利かない交差点や曲がり角で、いきなり歩行者や自転車が飛び出してきたら急停止が必要になります。そんな時にバイクが傾いていたら支えるのはまず不可能でしょう。見通しの利かない曲がり角ではできる限りバンクさせずに通過します。

見通しの利かない交差点や曲がり角ではできるだけバンクさせずに通過

ちょうど教習所で習うクランクを通過する時のような走り方で、バイクをできるだけ立ててハンドルで曲がるようにしていれば、ブレーキで停止する際にもバランスを崩すことは少なくなります。リターンしたばかりの頃は、腕や肩に力が入り過ぎてハンドルを押さえつけていました。そのため、セルフステアが利かずバイクを寝かさないと小さなカーブが曲がれないという状態でした。腕や肩の力を抜き、重心をバイクにしっかりと乗せてやればほとんどバンクさせなくても小さなカーブが曲がれることをバイクスクールで体験できたのは大きな収穫です。


其の七: 初心を忘れずカッコつけない


 バイクの操作に慣れてくると、つい狭い場所でUターンを強行したり、渋滞中の車の間をすり抜けたくなったりしますが、改めて初心に帰ることも大切です。どんな状態でも脚で支えることができる、軽量な自転車とは訳が違うということを思い起こすようにしています。ほんの少しバランスを崩したり、軽く接触しただけであっという間に制御不能な状態に陥ってしまうことを常に肝に命じて走ります。何しろ体力の落ちたリターン親父ライダーですので、安全が至上命題です。「また中高年ライダーの事故だ」なんて後ろ指を指されないように気をつけながらバイクライフをエンジョイしたいものです。

いつまでも初心を忘れず楽しみたい


それでも華麗な取り回しには憧れる


 昨年参加したCBオーナーズミーティングでは、八の字押し歩きのタイムトライアルが行われていました。まるで自転車でも扱っているかのように軽々と400ccのバイクを押している参加者達を見ていると、あんな風になりたいと憧れてしまいます。

八の字押し歩きタイムトライアル(昨年のCBオーナーズミーティングにて)

立ちゴケを予防するために心がけているのは、できるだけ取り回しを避けることなのですが、そうしているといつまでたっても上達しません。この辺が痛し痒しなのですが、バイクを転倒させるよりはいいだろうと諦めています。バイクスクールに取り回し専門の科目ができたら是非参加したいと考えているリターン親父ライダーです。


リターン親父ライダー「立ちゴケ防止七ヶ条」の動画


 過去に撮りためた映像の中から、立ちゴケ防止のために心がけている動作をまとめてみました。無理してこんな重たいバイクに乗らなければいいのですが、走り出した時の爽快感は何物にも代え難く、病みつきになっています。同じ思いを抱くリターンライダー諸氏の参考になれば幸いです。