2017年8月1日火曜日

快適自転車生活 改めて猛暑のサイクリングロードを走ってみたら


 本活的な夏に突入し、走る場所にも気を使うようになってきました。場所によっては40℃を超えるような気温で、老体サイクリストにとっては命の危険すら感じます。先日は直射日光を遮るものが何もない川沿いのサイクリングロードに比べて、日陰の多い谷津の道がどれだけ快適かをご紹介しました。里山の中の木陰の道が涼しいのは議論の余地がありませんが、川沿いのサイクリングロードだって暑い場所ばかりじゃないぞというお叱りが聞こえてきそうでしたので、最高気温33℃の真夏日の予報が出ていた日に近所のサイクリングロードを走りに行ってきました。GPSサイコン(Edge800J)内蔵の温度計で位置と時刻とともに気温を記録し、併せてどんな場所だったのかを残すためにGoProで撮影しながらの走行です。


意外に気温は高くなかったサイクリングロード


 船橋にある自宅から少し市街地を走れば、江戸川サイクリングロードにたどり着きます。北上して利根運河を通り、利根川サイクリングロードまで走ることにしました。真夏はもちろん、季節風の強まる真冬や春先にもできるだけ避けているルートです。今回はあえて一番気温の高くなるお昼前後を狙って出かけました。

一番暑い時間帯に大きなサイクリングロードを走ってみた

ほとんど日陰のないサイクリングロードですが、走ってみると意外に気温は上がっていません。周りの環境によっては、谷津道を走っている時と同じような気持ちの良い風が吹いてきます。下の図が当日の気温を記録したグラフです。

真夏日にサイクリングロードを走行した時の気温変化


直射日光だけではない気温上昇の要因


 真夏のサイクリングロードを避けている最大の理由は、直射日光を遮るものがほとんどないということです。太陽光で熱くなった土手上の路面や周囲のグラウンドなどから熱気がムンムン、と思ったら意外にそうでもありませんでした。気温変化のグラフを見ると、他の場所よりもサイクリングロードの方が気温の低い箇所が多いのがわかります。どうもその場所の気温を決めるのは、直射日光の当たり方だけではないようです。

アスファルトとコンクリート・車だらけの市街地が暑いのは良くわかる


 自宅を出て、しばらく街中を走っているとグングンと気温が上がっていくのを感じます。国道14号を車と一緒に走り始めた頃は、一気に37℃まで上昇しました。この状態で走り続けるのはかなり辛そうです。

アスファルトからの輻射熱と車からの排熱で一気に37℃に

サイクリングロードに入ると徐々に変化が


 37℃もある市街地から江戸川サイクリングロードに入っても、しばらくは変わらない暑さが続いていました。サイクリングロードの遠方には逃げ水も出ています。

良く見ると逃げ水が出ているサイクリングロード、暑い!

河口近くで高速道路や鉄道、幹線道路を横切り、工場や大規模なマンションの横を走っている間は「やっぱりサイクリングロードは暑い」という思いでペダルを踏んでいました。江戸川サイクリングロード沿いにある里見公園辺りまで来ると、すぐ横が小山になっていて木が生い茂っています。そこから涼しい風が川面に吹き込んでいるのが感じられます。一挙に4℃近くも気温が下がりました。

里見公園近くの江戸川サイクリングロードはかなり気温が低くなる

近くに熱源となるものがなく、風を遮るものが何もない開けた場所では、直射日光が降り注いでいてもそれほど気温は高くないようです。

ただしそれも走っていればこそ、停まれば暑いぞ〜


 サイクリングロードの舗装が直射日光で熱くなっていても、周りを吹く風がその熱を吹き飛ばしてくれるようです。走行中に路面からの輻射熱や照り返しを感じることはありませんでした。常磐自動車道路が見えてきた辺りは、サイクリングロード両側に高い草が生えていて風の通りが良くありません。だんだん蒸し暑さを感じてきました。

背の高い草で風の通りの良くない場所はやっぱり暑い

試しに速度を10キロ以下に落として走ってみました。急に路面からの輻射熱を感じ、温度計の値もじわじわと上がっていきます。走行中にもかかわらず38度を記録しました。さらに、GoProのバッテリー交換のため数分間停止していたら、温度計はあっという間に41℃となってしまいました。こんな場所でパンクでもしようものなら、修理の間に熱中症で倒れてしまうかもしれません。やっぱり直射日光で温められた路面というのは強力な熱源になっているようです。

サイクリングロードの暑さは周りの環境がポイント


 江戸川サイクリングロードを離れ、利根運河沿いに東に進路を変えます。運河の両側は自然が多く残っていて、特に東京理科大学の敷地には広大な自然林が広がっています。そこから涼しい風が吹いて来るのがわかります。日中の最低気温32℃をここで記録しました。日陰のないサイクリングロードでも涼しい場所はあるんですね。

利根運河沿いは自然が豊富で、涼しい風が吹いて来る

利根運河は利根川に繋がっています。そのまま利根川サイクリングロードに入りますが、気温はほとんど変わりませんでした。広い河川敷には田んぼが広がり、弱い風が絶えず流れていて熱気を吹き飛ばしてくれているようです。

利根川サイクリングロードに入ってもそれほど暑くはなかった


日陰のないサイクリングロードの走行は休憩場所が重要


 真夏日予報の出ている日の日中にサイクリングロードを走ってみましたが、思っていたほどひどい暑さではありませんでした。場所によっては心地よい風が吹いて来ることもあり、真夏のサイクリングロードを見直してしまいました。ただし、直射日光を浴び続けてサイクリングしていることを忘れてはなりません。首筋や腕などの日焼けは尋常ではありませんし、喉も異様に乾きます。サイクリングロードに飲料の自販機はほとんど見つかりませんので、水分補給をこまめに行うためにも自販機の位置を頭に入れておくことが重要だと感じました。

飲料の自販機の場所は頭に入れておきたい

サイクリングロード上にはほぼ日陰は皆無のため、交差する高速道路の下などで休憩することもありますが、冷たい飲み物を飲みながらゆっくり木陰で休憩したいものです。どこでゆっくりできるかを頭に入れて、ペース配分を考えながら走る必要があります。

暑いこの時期こそ、こんなくつろげる場所を選んで休憩したい

今までは、アプローチに暑い市街地を長時間走らなければならない谷津道を楽しむか、近場のサイクリングロードで暑さを我慢しながら走るかという二者択一でしたが、もう少しサイクリングロードを活用したルート選定をしてもいいのではないかと思うようになりました。


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