2018年2月16日金曜日

快適動画編集 Motion5で動く部分を切り取るマスクの作り方


 動画の編集に少し慣れてくると、カット編集ばかりでなくマスクを使った画像の合成などにも挑戦したくなります。クロマキーやマスクを使った画像の合成が出来るのは、ある程度高機能な編集ソフトに限られるようですが、作品の幅がぐっと広がります。利用している動画編集ソフトはプロも使用しているFinal Cut Pro X(FCPX)のため、機能的には問題ありませんが、使う側の技術と経験がついて行きません。FCPXとMotion5のマニュアルと格闘しながら試行錯誤する日々が続いています。


最初に挑戦した動画の合成は実に単純だった


 マスクを利用して動画の合成を試してみたのは二年ほど前のことになります。Motion5を購入して3ヶ月程度が経過した頃でした。オートバイで山道を走っているシーンを撮影した動画素材が手元にありましたので、何か作れないか考えてみました。山道で競争しているような映像にするために、時間をずらして同じ動画を複数重ねてみることにしました。

 まず最初に行った作業は、切り抜く部分を囲むベジェ曲線を描くことです。作図自体は簡単なのですが、動画の中のオートバイは動いていますので、映像の初めから終わりまで位置と大きさをオートバイに合わせて変えてやらなければなりません。Motion5には動くものの軌跡を自動的に追いかける「モーショントラッキング」ビヘイビアを持っていますが、対象が画面奥から手前に移動するような場合、サイズや見え方がかなり変わってしまうため途中で追跡不能になるようです。この処理をキーフレームを使用した手動で行いましたが、かなり苦労しました。プロの世界では一フレーム毎にマスクを手動調整することも行われているようですが、とてもそこまでやる根気はありません。

描いたマスクをキーフレームでオートバイに追随させる

オートバイの影も含めた全体が入るようにマスクを描画し、何点かのキーフレームでコントロールします。大きさや向きが時事刻々と変わる動画では、どうしても対象に比べて大き目のマスクとなってしまいます。

 マスクで切り取られた動画は、下図のようにマスクの内側だけ映像が残り、外側は真っ黒になります。この黒い部分がアルファで透過するため、他の映像に重ねると下にある映像が透けて見える部分になります。

マスクを使用して切り取られた映像

本当に必要な範囲よりだいぶ外側にはみ出していることがわかります。この映像を複数並べていくと、一つの画面上に複数のオートバイが走っているように見えます。ただし、それぞれの映像を近づけすぎると一部が不自然な場所で隠れてしまいます。

下の映像が何もない部分で隠されてしまい、とっても不自然

それぞれのオートバイの間を開けなければなりませんので、追い越しやすれ違いなどの合成は不可能です。そんな制限のある中で、やっとの思いで出来上がったのが下の作品です。実に単純な作品ですが、たった一本の動画素材を時間をずらして並べるだけでレース気分が出るのは不思議でした。




After Effectsの「異なるマットエフェクト」が欲しい


 その後、色々な作品を作りながら勉強を続けてきましたので、Motion5やFCPXにもだいぶ慣れてきました。動いているものを切り取るマスクを、手動で作成するなんてとんでもないということもだんだんと分かってきました。AdobeのAfter Effectsには「異なるマットエフェクト」という機能があり、動かない背景画像とその中で動いている部分を切り分けられるそうです。「これだ〜」と思いましたが、残念ながらAfter Effectsは持っていません。Motion5にはいくら探しても同じ機能は見つかりませんでした(泣)。同じ事が出来ないかMotion5のマニュアルをもう一度読み直しです。

・動かない背景と動いている前景の差分を取ればいいのでは?


 After Effectsが行ってくれるのは、動きのない背景画像と一部が動いている動画を比較し、動いている部分だけをマスクとして抽出してくれるというものです。であれば、Motion5でも同様の機能を組み合わせてみればできるはずです。考えてみたのは次のようなワークフローでした。

AEの「異なるマットエフェクト」と同じ事をMotion5でやるにはこのフローかな

背景が動いている動画には向きませんので、三脚を利用して撮影した映像を使います。その中で、オートバイが写っていないフレームを静止画として書き出し、背景画像として利用しました。前景は使用予定の動画クリップそのものです。

1. レイヤーのブレンドモードを「差分」に


 グラフィック系の編集ソフトでは、レイヤーを重ねる際に上にくる映像の重ね合わせオプションを変えてやる事が出来ます。Motion5でもブレンドモードで色々な重ね合わせオプションが選べます。数が多すぎてとても全てを理解できていませんが、動いていない背景と動きのある前景を重ねる際に「差分」を選んでやれば、違う部分だけを抽出できるはずです。

上にくるレイヤー(画像)のブレンドモードを「差分」にする

すると動いていない背景部分はほとんど真っ黒になり、動いているオートバイ部分が見事に抽出されています。ただし、だいぶ色の薄い状態で、このままマスクとして利用すると、合成された映像も幽霊のようにうっすらとしてしまいます。バイク動画で幽霊出現では縁起でもありませんので、対策が必要です。

2. 「しきい値」フィルタを適用して無理やり白黒に


 マスクとして利用しますので色の情報や明るさの情報は必要ありません。背景と少しでも違う部分は真っ白になって欲しいのですから、差分に対してしきい値以上の部分は100%の白色にしてしまいます。それ以外の部分は真っ黒になってもらいます。そのためには「しきい値」フィルタを使います。背景と前景の「差分」が反映されているグループレイヤーに対して「しきい値」フィルタを適用し、パラメータを調整して理想の形に近付けます。すると薄くなっていたオートバイの形のマスクが、白と黒のはっきりとしたイメージとなりました。

差分が得られたグループレイヤーに「しきい値」フィルタを適用

内側が全て真っ白になっているのがマスクとしては理想的ですが、効果的なフィルタが見つかりませんでした。

3. 自動作成したイメージマスクで映像をくり抜き


 自動で作成できたイメージマスクを、使用する動画クリップのマスクとして指定します。すると下のようなイメージが現れました。オートバイやライダー、影の部分がちゃんと切り取られていますが、タイヤ・カウル・ライダーなどの一部分に小さな穴が空いてしまいました。どうしても差分からだけでは埋められない穴が残るようです。

自動作成のマスクで切り抜かれた映像

背景の部分にも、風で揺れる木の枝や草などが差分として小さく現れています。少し気になる映像ですが、最後に元の背景画像をこの下に置いてみると嘘のように目立たなくなりますので安心してください。動画から自動生成されたマスクで切り出していますので、オートバイが動いてもちゃんとそこだけ切り取られて表示されます。

4. 切り取られた映像を自由に配置して作品にする


 ここまでで、必要な部分が切り取られた動画クリップが出来上がります。一つのクリップを時間をずらして配置するも良し、別のクリップをシナリオに沿って重ねるも良し、編集者の思いのままです。作品として不自然にならないようにする必要はありますが、おかしな重なり方で悩む必要はありません。二年前の習作では一方向に間隔を開けてオートバイが走るだけでしたが、今回は反対方向に走るオートバイとのすれ違いもあります。不自然さもありません。

切り取られた複数の動画クリップを重ねて作品にする

最後に、背景となるクリップか静止画を置きます。すると、マスクに残るゴミのように気になっていた部分が見事に分からなくなりました。差分を取る際にできてしまった穴なども、元々背景にあった映像が透けて見えるだけですから、不自然ではない訳ですね。逆に言えば、元々の背景とは全く異なるものを持ってきて合成する場合は、仕上がりにかなり粗が目立つことになります。

背景を置くとマスクの不具合もカモフラージュされる

拡大してじっくり観察すると、見えてはいけない後ろのものが見えているのですが、高速で移動しているバイクの映像ですからほとんど気付きません。動く部分のイメージマスクをなんとか自動で作成できました。メデタシ、メデタシ。


新たな手法でマスクを用意した合成動画作品


 動く映像のイメージマスクが手間をかけずに作成できました。必要な部分のみを正確に切り出してくれますから、合成時の自由度が格段に向上します。映像作品を編集する際に次元の違う合成ができますので、作品のレベルが格段に向上....するはずなんですが....


あとはセンスの問題ですね.... そこが一番問題だったりしてσ(^_^;)



「しきい値」の前に「ブラー」を適用すればさらに良好


 YouTubeに習作をアップした後も、もっと良いマスクが自動的にできないか試していました。イメージの輪郭をぼかしてくれる「ブラー(ガウス)」フィルタを使ってみたところ良好な結果が得られました。左が「しきい値」のみで作成したもの、右が「しきい値」を適用する前に「ブラー(ガウス)」を適用したものです。バイクの中の細かな穴が少なくなっているばかりでなく、背景に現れていた小さな点も消えてくれています。画像の合成結果もさらに良好になりました(^ ^) 先に「しきい値」を適用したものに「ブラー」を使ってもそれほど効果はありません。二つのフィルタ適用の順序が大切です。

しきい値の前にブラー(ガウス)を適用したところさらに良いマスクが生成できた

考えてみればこの手法は理に適っていますね。AEが持っている「異なるマットエフェクト」機能もこの手法を使っているのかもしれません。Motion5でかなり強力な自動マスク生成の手順がわかりましたので、今後の作品作りに役立ててみようと思います。

(2018年2月17日追記)



2018年2月14日水曜日

知的好奇心も刺激してくれる谷津道探検サイクリング


 自然豊かな谷津の道を探検しながらロードバイクで走るようになってだいぶ経ちます。コツコツと開拓してきたお気に入りの谷津道ルートもかなり増えてきました。自宅のある船橋から日帰りで往復できる場所ばかりですから、見つけた快適ルートのほとんどは千葉県の上半分にある下総台地が中心です。どのルートも数キロから十数キロ程度の長さですが、それらをパズルのように組み合わせてやると意外に遠くまで安全で快適なルートが出来上がります。

下総台地の快適谷津道をパズルのように組み合わせてロングライド

九十九里浜を目指した際も、桑納川手繰川小名木川弥富川作田川それぞれの川沿いに続く谷津道を乗り継いで快適に走ることができました。ロードバイクに乗り始めた頃に使った国道126号ルートを走るのとは比べようもないほど安全で快適なルートです。これらの谷津道パズルのピースを頭の中で組み合わせながら走れば、運動中に頭を使う「脳トレ」にもなっているのではないかと密かに期待しています(^ ^)


下総台地を走り回ったら気になる地名が続々と


 地名に数字が使われるのはそれほど珍しいことではありませんし、青森県の八戸界隈のように地域内で順番に名付けられていることも良くあります。興味深いのはその名前ができた由来です。八戸の「戸」は一つ郡を九つの行政区域に分ける際に1から9までの「戸」と名付けたそうです。これは地名の由来としてはそれほど面白い事例ではありませんね。

 千葉県の下総台地を走っていても、同様に数字が使われた地名を度々目にします。周辺に畑が広がる「八街」などはその典型ですね。一時期流行った市町村合併で、8つの町が合併でもしてつけられたのだろうと安易に考えながらいつも通過していました。

広大な畑地が広がる高台の八街

 成田空港を目指す際に、北側の荒海川からアプローチすると東雲(しののめ)の丘という展望台に到着します。その辺の地名は「十余三(とよみ)」と名付けられていました。車で国道16号を走っていて、常磐道柏IC付近で「十余二(とよふた)」という地名を見たことがあります。成田市に十余三、柏市に十余二、何だこれという感じでとっても気になる事態に。

成田空港北側にある「十余三東雲の丘」展望台

 自宅のある船橋市中心部から手賀沼への谷津道ルートを開拓している時に、海上自衛隊下総航空基地周辺をウロウロしていて偶然見つけた「五香」という駅もありました。この時は特に不思議にも思いませんでしたが、その後この地域を走っていると他にも数字が入った駅が見つかりました。

偶然駅前を通りかかった新京成線「五香駅」

この地域を走る新京成線や東武野田線の駅名を調べてみると、数字を含んだ名称がたくさんあることがわかります。二和(ふたわ)向台・三咲(みさき)・五香(ごこう)・六実(むつみ)という名前の駅があります。さらに「初富(はつとみ)」という駅名も気になります。数字ではありませんが、「初」という字は順序が最初の「一」につながります。やっぱり気になる、気になる。

鎌ケ谷市を通る鉄道の駅名には数字が入ったものが多い


千葉県は江戸時代の軍馬供給地だった


 谷津地形が広がる千葉県では、川沿いの平野部は古くから水田として利用されています。平野部と平野部の間は高台になっていて、畑や樹林地帯になっています。この高台を走っていると、川も流れていない場所に土手のようなものが作られているのを目にすることがあります。史跡として看板が掲げられているものもありました。読んでみると、江戸時代に馬を放牧していた場所であることがわかります。

「牧」として馬の放牧をしていた跡がいたるところで見つかる下総台地

ネットでさらに調べてみると、江戸時代初期に軍馬を供給する拠点として、江戸に近い下総台地に幕府直轄の「牧」が作られたそうです。それが「小金牧」と「佐倉牧」の二つ。その後、三つ目の「嶺岡牧」が安房丘陵に作られ、時代が明治に変わるまで軍馬や農耕馬の供給地として活躍してきたそうです。上の写真にある「下野牧」は「小金牧」の中の一番南にある地区の名称です。

千葉県にあった三つの「牧」

広い丘陵地帯の地形を利用して野生の馬(野馬)を捕獲し、繁殖・育成することがこれらの「牧」の目的で、江戸初期から明治に変わるまで延々と続いてきたことには驚きます。今ではこの地域に野生の馬など想像もできませんが、江戸時代にはたくさんいたんですね。

下総台地をサイクリング中に見かける馬の像


明治初期の窮民対策のために牧を開墾した順番だった


 江戸幕府が倒れ、明治新政府が誕生すると、江戸周辺に生活に困窮する武士階級が大量に生まれました。これらの窮民の反乱を恐れた新政府が救済のためと銘打って行ったのが、江戸に近い「小金牧」と「佐倉牧」を廃止して開墾を行うことでした。東京府に近い「小金牧」から入植が始まり、その順番を取り入れて開墾地に名前が付けられました。「八街」は8番目の開墾地という意味で名付けられたのですね。

「小金牧」と「佐倉牧」の開墾地と順序

最初の開墾地が「小金牧」にある「初富」です。最初の開墾が上手くいって、豊かな土地となることを願って「初富」の字が当てられたそうです。柏市に「十余二」があって、成田市に「十余三」があるのも開墾の順番が理由でした。「なるほど、納得!」という感じです。

 一番遠くにある「九美上(くみあげ)」以外は、谷津道探検サイクリングの途中で走ったことのある場所です。もともと放牧地だった場所を開墾したと聞くと、思い当たることがたくさんあります。どこも谷津を流れる川から少し離れた場所で、高台になっています。水利が悪いため水田は少なく、樹林になっている場所が多かったと記憶しています。生い茂る木々を取り払い、川の少ない高台で耕作地を広げるのは大変だったと思います。米の出来高が豊かさの象徴だった時代が長年続いていた頃ですから、水田に向かない高台の開墾地で生きていくのは相当な苦労を強いられたことは容易に想像できます。今ではサイクリング中に、それぞれの地域の特産品を目にすることができるのは嬉しいことです。八街では人参や落花生の広大な畑が続いています。

「八街」の畑では落花生栽培が盛ん

富里の七栄(ななえ)周辺ではスイカが特産品となっており、毎年「富里スイカロードレース」が開催されています。給水所が「給スイカ所」と呼ばれる楽しいマラソンイベントです。お近くの方は是非参加してみましょう。

富里の「七栄」界隈はスイカの名産地


快適谷津道ルートを楽しみながら知識欲を満たす


 「小金牧」に比べて東京府から遠い「佐倉牧」では開墾地の数は少ないですが、広大な敷地を利用して天皇家の食べ物を生産する御料牧場が作られました。その敷地を利用して成田国際空港が作られたのは良く知られたことです。三里塚に作られた御料牧場記念館もサイクリング途中で訪れたことがあります。その当時は「佐倉牧」の存在など知りもせず、あまり興味は湧きませんでしたが、今ではもう一度訪れてじっくりと展示物を見学したいと思っています。

三里塚にある御料牧場記念館

現状の脚力維持が精一杯の親父ロードライダーは、ルートを決めてタイムを縮めていくような走り方は不可能ですσ(^_^;) その代わりに安全で快適な谷津道ルートを探しながら、途中で見つけた面白いものや美味しいものを頭や舌で味わいながら走り、ボケ防止も兼ねて末長くロードバイクを楽しんで行きたいと願っております。長文のお付き合いありがとうございましたm(_ _)m

※ちなみに、数字のついた千葉の地名で真っ先に思いつく「四街道」は「牧」の開墾とは無縁のようです。四つの街道分岐点が近くにあったからだそうで、ちょっとがっかりな由来ですね....



2018年2月9日金曜日

下総台地の快適谷津道 村田川支流神崎川


 村田川沿いを下流から走っていくと、長柄ダムに行ける支川村田川の少し手前に神崎川が流れ込んでいます。地図を見るとこの川沿いでも長柄ダムに行けそうでしたので、神崎川沿いを遡ってみました。川沿いに舗装路が見つからず、住宅地の中を走らなければならない場所もありましたが、なんとか茂原街道まで出ることができました。途中、荒れた場所もありますが、幹線道路(茂原街道)を大型車に怯えながら走るよりははるかに快適です。長柄ダムへのバリエーションルートとして利用しています。



支川村田川ルートよりさらに通る人が少ない道で、途中行けるかどうか不安になるような場所もあります。ロードバイクよりもMTBで走った方が楽しめそうなルートですが、長柄ダムから先を考えればやっぱりロードで行ってしまいます。ルートの雰囲気は下の動画でご覧ください。



下総台地の快適谷津道のインデックスおよびRIDE WITH GPSの簡単な操作方法説明はこちら



下総台地の快適谷津道 支川村田川


 村田川沿いを走っているといくつかの支流が流れ込んでいることに気づきます。そのうちの一つに沿ってさらに南を目指してみたところ、快適な谷津道の先にある急坂を登ったところに長柄ダム(市津湖)がありました。下総台地の最高地点ですので、最後の坂はちょっときついのですが、登りきった後はその先どこへ向かうにも下りです。下総台地南端のサイクリング中継地として頻繁に訪れるようになりました。長柄ダム周辺はサイクリストにも人気の場所で、多くのローディを見かけますが、支川村田川の谷津道を走る人は少ないようです。いつ行っても静かな走りが楽しめます。




短いながらも山に囲まれた里山の風情を漂わせる場所です。農道横の小川にはクレソンが自生し、カエルの卵もたくさん産み付けられています。一斉に生まれるおたまじゃくしで水田が真っ黒になっているのには驚きました。カタクリが自生している場所は大切に保護されて、訪問者の目を楽しませてくれます。ルートの雰囲気は下の動画にてご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 昭和の森南林間道


 昭和の森のすぐ横にある小中池へのアクセスは大変です。東金崖線上部にある昭和の森と崖下にある小中池は高低差があるため、最短距離の道は階段しかありません。北側を通る大網街道で一気に下るか、昭和の森の南側の山道を通るしかありません。舗装がなくなったり、荒れていて雨の後は走れない道だったりとルート探しには苦労しました。今はゴルフ場の横の道を使い、南側を大きく回り込むルートを楽しんでいます。距離は伸びますが、静かで走りやすい道が続きます。途中にある「女ヶ池」は吸い込まれそうなほど静かな池で、休憩にはぴったりです。真新しい圏央道の東に回り込めば、付近の道路も新しくされており、快適な走行が楽しめます。



森の中から聞こえるウグイスの鳴き声を楽しみながらのサイクリングは癒されます。小規模ながら斜面には棚田が設けられており、田植え後の風景は一見の価値ありです。川沿いばかりではなく、林の中の道も気持ちがいいと感じる地域です。ルートの雰囲気は下の動画でご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 村田川


 市原市の金剛地付近を源流として昭和の森横を通り、東京湾に流れ込む村田川沿いは付近の車道を走らずに済む貴重なルートです。海から中流域まで川のすぐ横に遊歩道が設けられており、自転車も快適に走れますが、上流部は舗装された遊歩道がなくなります。多くのサイクリストはそこから右折して車道を進んでいますが、左折して川の北側を進めば車道に出ることもなく、谷津道を上流まで走ることができました。多少道の悪い場所もありますが、車に気を遣うこともなく昭和の森を目指せるありがたいルートです。



川沿いの遊歩道とは異なり、里山の中を走る獣道のようなところも出てきますが、臆さずに前進します。幅の狭まった村田川に架かる橋もワイルドな雰囲気を漂わせ、すぐ近くには発泡注意の看板も掲げられていて、狩猟期間中はドキドキしながら走ります。ルートの雰囲気は下の動画でご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 鹿島川(平川)


 土気(とけ)にある昭和の森付近を源流として印旛沼まで北上する鹿島川。川沿いの谷津道は車道を使わずに昭和の森へアクセスできる快適な道でした。距離もあり、適度な広さのある農道は走り屋にも満足できるルートです。支流の平川も昭和の森近くから流れ出してほぼ並行して流れています。二つの川沿いを季節や気分に合わせてうまく走り分けながら、昭和の森までのサイクリングを楽しんでいます。往路復路のどちらに使っても快適で、風向きや日差しによって村田川ルート都川ルートとの組み合わせを選びます。



広い谷津田の両側にくねくねと曲がった農道が続く鹿島川沿い。南北に流れる川ですので、川の左右では日当たりが異なり、夏でも冬でも好みの方を選んで走ることができます。車に怯えることも、歩行者に気を遣うこともなく自由に走れる谷津道は最高です。肥料にするために植えられたゲンゲ(レンゲ)は田植え前の田んぼを一面ピンク色に染め上げています。こんな素晴らしいルートの雰囲気は下の動画でご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 都川


 高台にある誉田町付近を源流として泉自然公園横を通り、国道126号と並行して千葉市中心部まで流れる都川沿いの谷津道です。支流である支川都川に比べて千葉市中心部からのアクセスが悪いため、サイクリストの数は格段に少ないルートですが、坂月川ルートを使って途中から都川に合流すれば、その先は実に快適なルートが続きます。一部はサイクリングロードにも指定されており、親子連れがのんびりと自転車で走っています。泉自然公園から上流は南に流れを変えて、高田町や誉田町まで続きます。泉自然公園で川沿いを離れて東に進めば、国道126号を使わずに東金や九十九里浜を目指せる貴重なルートの一部です。源流部の誉田町からさらに南に下れば村田川の上流部にもたどり着け、一気にルートのバリエーションが広がります。



往来の激しい国道126号のほんの数十メートル南側にこんなに快適な道が続いているかと思うと驚きです。千葉市中心部からのアクセスが悪いため、サイクリストも少なく、のんびりと走れます。週末はすぐ横を走る国道の渋滞を眺めながら、快調に飛ばせます。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 作田川


 佐倉から続く弥富川ルートから乗り継げる、作田川沿いを九十九里平野へと向かうルートです。最初は高台の八街の林間道ですが、高台から坂を下ればJR総武本線沿いに南に向かって流れる作田川沿いを走れます。舗装された走りやすい道を探しながら川に付かず離れず進んで行きます。途中で川沿いを離れて南に向かうと、東金崖線の上下に点在するたくさんのダム湖・ため池を巡ることができます。



八街の国道409号付近は高台で、林間の道を楽しめます。夏場にはカブトムシも出てくる林の中を、日陰を楽しみながら走れます。作田川沿いに出ると、JR総武本線の真横を走りますので、鉄道の撮影にはもってこいの場所がたくさんあります。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 国道126号北側の林間道


 川沿いの谷津道ばかりではなく、高台の林の中にも快適な道はあります。国道126号は東金まで崖線に沿って低い場所を通っていますが、崖の上にも細い道が続いていました。車の主要道路になっている国道126号と御成街道の中間にあり、貴重な裏道です。北谷津の清掃工場から富田までの3.5キロ程度の短いルートですが、他のルートとの接続で役立っています。千葉市中心部をバイパスできる坂月川ルートと印旛沼から昭和の森まで行ける鹿島川ルートを結ぶ絶好の林間ルートです。国道南にある川沿いの都川ルートが夏場で辛い時には、林間のこのルートは本当に助かります。



ほとんど知られていない国道北側の裏道のためか、舗装が荒れている場所もあります。日当たりが悪いところでは水たまりがなかなか消えず、走行に注意が必要な箇所もありますが、全体的には安全で快適に走れます。日差しの強い夏場にはぜひ活用したいルートです。沿道にはいちご狩りやタケノコ掘りなどを楽しめる施設もあります。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 坂月川


 千葉市中心部を通らずに、国道126号の大草交差点まで行けるルートです。国道51号と交差するまでは、くねくねと曲がりながら住宅地の間を抜けて行きます。途中、千葉県総合スポーツセンターや千葉市動物公園などを通り過ぎますので、休憩場所にも困りません。国道51号あたりから流れ始めている坂月川の横には、先日国の特別史跡に指定された加曽利貝塚があり、ここを目的地としても楽しめます。



坂月川沿いの遊歩道はあまり広くないため、自転車で走るのなら川の横の車道が最適です。車はそれほど多くありませんので安全に走ることが可能です。毎年春に複数の雄のキジを見つけることができます。坂月町の自動車教習所横では千葉県警の白バイやパトカーの練習をやっていて、見ていて飽きません。ルートの雰囲気は下の動画でご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 境川


 高台のため街中を川が流れていない八街市中心部に安全にアプローチできる数少ない谷津道です。作田川支流の境川は成東駅付近から八街市中心部まで続いていますので、川沿いにどこまで行けるか遡ってみました。車が通らない川沿いの農道は、途中で舗装がなくなったり、行き止まりになったりでまさに探検気分です。進めなくなったらすぐ近くの車道に出れば問題ありませんから、臆さずどんどん先へ行きます。なかなかいい道が見つからない八街市内へ最後まで安全にアプローチできる道でした。



農道が進めなくなって車道に出ても、車がほとんど走っていませんので安心して走れます。行き止まりでも車やオートバイと違い、Uターンも簡単です。いざとなれば自転車を担いで障害物を乗り越えることもできます。数の少ない八街界隈のルート開発はまだまだ発展途上です。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 弥富川(やとみがわ)


 九十九里浜を目指す時は千葉市中心部から国道126号で東金方面へ走ることが多かったのですが、印旛沼から九十九里浜まで行けるルートを探していて見つけたのが弥富川です。八街を南北に走る国道409号と佐倉市を結びます。佐倉で鹿島川に合流しますので、そこから先も快適なルートが続いています。車も自転車もほとんど走ってきませんので、実にのんびりとサイクリングを楽しむことができます。



川に沿って走っていると時々舗装が無くなりますが、その場合は高台側に迂回しながら進みます。農道横の藪の中にはキイチゴやアケビも生っていて、春や秋には味見しながら走ることができます。川沿いに芸術家?の家があり、通るたびに面白い作品が楽しめるルートです。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 小名木川から鹿島川


 鹿島川支流の小名木川はJR四街道駅付近から流れ出し、物井駅近くで鹿島川に合流します。印旛沼から四街道あたりまで良い道がない鹿島川の代わりに、手繰川沿いを走ってきた後に、鹿島川への乗り継ぎに便利なのが小名木川沿いの谷津道です。車の多い県道64号栗山交差点からスタートし、JR総武本線の踏切を越えると小名木川の谷津が広がっています。走る人は少ないようで、道は多少荒れていますが、のんびり走る分には問題ありません。雪の後などは日陰の雪がなかなか溶けないため、走行には注意が必要です。



鹿島川沿いの本格的な谷津道に入ると、高台側からせり出した樹林で道はちょうど良い日陰になっています。真夏の直射日光を避けながら走れる快適なルートです。川沿いだけではなく高台側の道も選べますので、森林浴をしながら走ることも可能です。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。


国道51号に出る前にある酒蔵「旭鶴」では一押しの地酒が手に入ります。なかなか近所の酒屋では手に入らない個性豊かな日本酒が楽しめますよ〜。


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下総台地の快適谷津道 長作ミニ谷津


 交通量の多い県道69号に隣接し、大規模住宅地と畑地に挟まれた場所にぽっかりと空いた穴のように谷津地形が残されています。一周2キロにも満たない狭い場所ですが、なぜか落ち着きます。ここを目的地にすることはありませんが、他のルートを目指す際に立ち寄ればホッと一息つけます。ルートを周回しながらアクションカメラやそのマウントなどのテストに大活躍する場所でもあります。



混雑する車道や大規模な住宅地にも近い場所に、突然小規模な谷津地形が現れて驚きます。地元の人が手入れしている四季折々の花や、秋のアケビも楽しめる自然あふれるミニミニ谷津です。いつまでも残して欲しい場所ですね。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 木戸川


 成田空港南端を源流として九十九里浜まで、県道62号芝山はにわ道に沿って流れているのが木戸川です。県道62号は交通量が多く、自転車では走りたくありませんが、並行する木戸川沿いは実に快適に走れます。通常は山武市の作田川ルートから東に進んで合流し、成田空港を目指すルートとして利用しています。



走りやすい谷津道ですが、今までサイクリストに一度も出会ったことはありません。孤高の走りが楽しめます。ルートの途中で巨大なタワーが現れます。OTISエレベータの試験塔です。北に進んでいくと離着陸する飛行機が頭上を飛ぶようになり、空港が近付いたことが分かります。実際のルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 高崎川支流勝田川


 花見川支流にも同じ名前の勝田川がありますが、こちらは高崎川の支流になります。最終的には鹿島川に合流し、印旛沼に流れ込んでいます。酒々井プレミアムアウトレット付近から流れていますので高崎川の代替ルートとして利用可能です。特に、佐倉駅に近付くと車が増えて危険な高崎川沿いですが、こちらは車道も空いていて安心して走れます。



谷津の中の車道ですが、交通量は少なく快適に走れます。旨い地酒が手に入る「酒々井まがり屋」やアウトレットモールなどへのアクセスルートとしても利用価値大です。気分により高崎川ルートと使い分けできます。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



下総台地の快適谷津道のインデックスおよびRIDE WITH GPSの簡単な操作方法説明はこちら



下総台地の快適谷津道 花見川支流勝田川


 走りやすい花見川サイクリングロードは一部が未舗装のまま残されています。新川とつながる地形の複雑な部分で、ロードバイクでは迂回した方が安心です。ここで川沿いから離れたのをきっかけにして、花見川から東側へ進んで見ました。国道16号を横断すると、そこには花見川支流の勝田川に沿って広い谷津田が広がっていました。ほとんど自転車を見かけないルートですが、川沿いに進んでみると今まで見つからなかった佐倉・四街道方面に便利な道であることが判明。印旛沼から快適に南下できる手繰川ルートにも合流できます。今ではお気に入りの谷津道ルートになりました。



すぐ近くまで住宅地が広がっていますが、あまり人や車が通らないためか自然の生き物も生息しています。春先に野ウサギを見つけた時は驚きました。混雑する車道が多い地域ですが、自転車で安心して走ることができます。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



下総台地の快適谷津道のインデックスおよびRIDE WITH GPSの簡単な操作方法説明はこちら



2018年2月8日木曜日

下総台地の快適谷津道 鹿島川支流で東金


 印旛沼から昭和の森まで続く鹿島川の途中で支流に入ります。八街に続くワイルドな谷津道をたどって進むと、いつの間にか東金崖線の上部に出ています。一気に下れば雄蛇ヶ池があり、その先は広大な九十九里平野です。この間、危険な幹線道路はほんの数十メートルしか使いません。谷津道探検サイクリングの醍醐味が味わえる超オススメのルートになります。但し、台風通過後や大雪の後などは上流部の谷津道が通れないこともありますので、その場合は迂回も覚悟して走ります。静かな雄蛇ヶ池到着後は、そのまま九十九里平野を横切って太平洋を目指すも良し、東金崖線に沿ってダム湖やため池巡りをするのも楽しい地域です。



鹿島川からさらに支流に入った谷津道は自然も豊かで、沿道ではアケビの実を度々見つけます。ちょうど良い季節に走れば、お腹が一杯になる程のアケビが食べられますし、開く前のアケビを持ち帰れば自宅で家族と共に楽しめます。雪の後では、色々な動物の足跡も観察できて、自然がいっぱい残っていることを実感させられる場所です。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 高崎川


 成田空港を車やバイクで目指すには国道51号や296号を使えば最短距離で行けますが、自転車では走りたくない道です。利根川付近を走って空港北側からアプローチすれば比較的安全ですが、今度は距離が長くなってしまいます。日の短い冬や寝坊した日に短距離で成田方面を目指せるのが高崎川沿いの谷津道です。ルート途中にはアウトレットモールや造り酒屋、うまい蕎麦屋などが点在していて、走り以外も楽しめます。道が広くてよく整備されていますので、日没後にライトで走るようなときにも安心して走れます。富里中央公園から成田市中心部まで流れる根木名川ルートに乗り継げば、成田山新勝寺まで行くこともできますし、空港南側の木戸川ルートに進めば一気に九十九里浜方面にも行けます(帰りが大変ですが....)。



川の両側の水田は広くて、気持ちの良い谷津が広がっています。国道は横断のみですので安全ですが、JR総武本線脇は車の抜け道になっているため注意が必要です。特に佐倉駅前の朝夕は避けた方がいいかもしれません。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 手繰川(たぐりがわ)


  印旛沼から南を目指す際に最初に目につくのは鹿島川沿いのルートですが、東関東自動車道付近まではあまり快適な道がありません。鹿島川に比べて細い川ですが、同じく印旛沼から南に流れている手繰川沿いには快適な谷津地形が広がっていました。桑納川ルートで国道16号を横断してから、小さな谷津道を乗り継いで手繰り川沿いまで来ることができます。南は手繰川源流部である四街道の住宅地まで続いており、そこから鹿島川沿いに進めば、最後は鹿島川源流部の昭和の森を目指せるロングルートになります。川の両側を使って周回すれば、良いトレーニングルートにもなります。



周辺の谷津は地元有志が保護しており、サシバも営巣しています。稲刈り後にはコスモスが植えられ、花を見ながら秋のサイクリングが楽しめる道です。真夏の猛暑の時期でも、水田を渡る風が涼を感じさせてくれる、自然に溢れる谷津道は今や貴重です。ルートの雰囲気は下の動画でご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 桑納川(かんのうがわ)


 船橋市中心部から国道16号沿いにある「道の駅やちよ」まで花見川サイクリングロードを使わずにアプローチできます。桑納川の源流は高根公団付近で、大規模な住宅地の道を抜ければ快適な谷津道に出られます。細くて混雑する車道の多い場所ですが、川沿いは安全で走りやすい道が続いています。新川に合流後、川沿いに北上すればサイクリングロードで印旛沼へ行けますし、国道16号を横断して東に直進すればサイクリングロードを全く使わずに手繰川や印旛沼に到着します。



週末には散歩やジョギングをする人で賑わう花見川サイクリングロードです。混雑する週末にガンガン走ろうと思ったら、できるだけサイクリングロードを外したルートを選んだ方が安心です。サイクリングロードよりも近道になりますので、一日走ってくたびれた時の帰路としても有用なルートになります。ルートの雰囲気は下の動画でご確認ください。



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下総台地の快適谷津道 高谷川


 西側に比べて自然が多く残る成田空港の東側を走れる谷津道です。空港を大きく一周する際にも役立ちます。空港北側の東関東自動車道から空港東側を走り、高谷川沿いの谷津道を使って芝山はにわ道に出ます。頭上を離着陸する飛行機が轟音とともに通り過ぎる場所です。1〜2分おきに飛行機の音が聞こえてきますので、飛行機の騒音について考えさせられます。最後は九十九里浜から成田空港南まで続く木戸川に出ることができます。



適当なアップダウンのある道は変化があって楽しめますが、ここに至るまでに相当な距離を走っていますので、貧脚にはこたえます。余裕があれば、さらに脇道を探検したくなる雰囲気を持つ場所です。荒れた道も出てきますが、千葉県に多いゴルフ場周辺だけは綺麗に舗装されています。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 根木名川(ねこながわ)


 周辺の道路が混雑して危ない成田市中心部へのアプローチに使える川沿いのルートです。自転車で成田山新勝寺を目指す際に役立ちます。川の左岸は車道になっていますので、右岸を走った方が安全です。国道296号近くの富里中央公園が源流になっていますので、富里方面からもアプローチできますが、九十九里浜から成田空港へアプローチできる木戸川の最上流から乗り継げば、太平洋から成田山が繋がります。根木名川は成田市を抜けて北上し、最後は利根川に流れ込みますので、川沿いに利根川を目指してみるのも面白い走り方です。



空港周辺や成田市街は車が多く、一般車道は走りたくありません。できる限り車道を使わずに川沿いを狙って走ります。地形に高低差があるため道がないところも多く、回り道を余儀なくされます。そんな場所も上空から見れば一目瞭然ですので、ルート検討の際にはGoogleマップの航空写真やGoogle Earthの衛星写真が役立つ地域です。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 江川


 川沿いを走ってルート開拓するだけでなく、最近は高速道路沿いに新しいルートを探しに行くことも多くなりました。東関東自動車道路の側道を走っていて見つけたのがこの江川です。富里IC近くから印旛沼まで流れる川沿いは、最初はかなり心細い道ですが、進んで行くと国道51号やJR総武本線を横切り、徐々に立派な道になっていきます。佐倉義民伝で有名な佐倉惣五郎の生家などもある義民ロードを走り、印旛沼ほとりの甚兵衛渡しにたどり着きます。車の多い国道や鉄道は横断のみで走りますので、ゆっくりと谷津道走行を楽しめます。



歌舞伎で有名な佐倉義民伝の足跡をたどることができるルートで、寄り道しながら走るのがおすすめです。佐倉惣五郎を祀った宗吾霊堂では見事なアジサイを楽しむことができます。ルートの雰囲気は下の短い動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 師戸川(もろとがわ)


 南からは花見川・新川サイクリングロードで、北からは長門川・印旛沼サイクリングロードでアプローチすることが多い印旛沼。サイクリングロードと名前はついていますが、自転車専用道路ではありませんので、歩行者優先で走らないと危険です。週末は散歩やジョギングを楽しむ人たちで賑わっていますので、歩行者を避けながら走るのは気を遣います。サイクリングロードを使わずに印旛沼へアクセスできる道を探していて見つけたのが師戸川沿いの谷津道でした。このルートを含めてアップダウンしながら周回できる道がありますので、トレーニングにも適した場所です。



印旛沼西側の舟戸大橋から千葉ニュータウンまで続く師戸川沿いの快適な谷津道です。一応車も通れますが、滅多に走っていません。ただし、ブラインドカーブでは正面衝突しないように注意して走りましょう。あまり知られていないルートのようで、滅多に他のサイクリストには出会いません。イノシシ除けと思われる電気柵も増えてきましたので、走行中に田畑に突っ込まないように注意が必要です。ルートの雰囲気は下の動画をご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 新川支流神崎川


 国道16号沿いの八千代道の駅近くで新川に合流する神崎川沿いにも走りやすい道が続いていました。途中で大きく向きを変えて流れているため、どこかへのアプローチルートとして使うことはありませんが、他のルートや訪問地への接続ルートとして重宝しています。稲毛の浜から印旛沼まで続くサイクリングロードの途中から、手賀沼方面に進行方向を変える際にこのルートを使えばスムーズに乗り継げます。一旦、国道464号を横断しますが、途中に南に流れの向きを変えてしまうため、川沿いに走るとまた国道に戻ってしまいます。目的地に応じて途中から川沿いを離れることになります。



小さな河川はどこも同じですが、川の真横にある土手の上は舗装が途切れ途切れで、連続して走れません。川から少し離れた、高台に沿って曲がりくねった道を選べば快適に走り続けられます。車道の一部になっている場所もありますので、車への注意は必要ですが、それほど交通量は多くありません。ルートの雰囲気は下の動画でご紹介しています。



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下総台地の快適谷津道 大津川


 住宅地や商業施設の立ち並ぶ国道16号に近いため、この地域の車道はどこも混雑します。特に週末は幹線道路の裏道として川沿いの谷津道まで車が入って来ますので、自転車の走行には気を遣いますが、大津川沿いは広くて気持ちのいい場所です。海上自衛隊下総航空基地の横から手賀沼まで川沿いを北上できます。国道16号もアンダーパスで横断しますので、自転車ルートとしては最適ですが、週末の車だけは注意して走りましょう。さらに北上して利根川や牛久沼、小貝川を目指す際のアクセスルートとしても便利に利用できます。



多くのサイクリストが訪れる手賀沼ですが、なかなか良いアクセスルートが見つかりませんでした。途中の住宅密集地を快適に抜けることができる川沿いの道は貴重です。ルートの雰囲気がわかる短い動画を作成しましたので参考にしてください。



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下総台地の快適谷津道 荒海川


 利根川に流れ込む根木名(ねこな)川と支流の荒海川沿いを走れば、利根川から成田空港の北側にアプローチすることができます。風向きによって離陸または着陸する飛行機を間近に見ながら走れますので、映画「トップガン」のトムクルーズになったような気分ですσ(^_^;) 空港に近づくほど高台になりますので、道路脇の林の中ではアケビの実を見つけたことも。空港西側は市街地や大きな道路が多く、車の往来が激しいため、このルートで北側からアプローチすれば比較的安全です。到着地点は「東雲の丘」という展望台になっていて、迫力のある離着陸シーンが楽しめます。



着陸寸前の飛行機が真横を飛んでいますので、ついつい頑張ってしまいます(ついて行けるわけは無いんですが....)。空港周辺は適度なアップダウンのある地形が広がっていますので、貧脚オヤジには適当なトレーニングコースにもなります。ルートの雰囲気は下の短い動画にまとめてありますのでご覧ください。



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下総台地の快適谷津道 亀成川


 利根川サイクリングロードの代わりとして、交通量の多い車道を避けて走れる快適な谷津道ルートです。千葉ニュータウンと桜並木で有名な小林牧場を結びます。花見シーズン中は駐車場に入ることすらできない小林牧場へも自転車なら簡単に行くことができます。手賀川の支流ですから、最後まで川沿いを走れば車道を避けて手賀沼へ行くこともできます。



川沿いの舗装路は所々途切れてしまいますが、それも谷津道探検サイクリングの良いところです。高台の方へ迂回しながら進めば、全く違う雰囲気を味わうことができます。ルートの雰囲気は下の短い動画にまとめてあります。Google Earth Proによる上空からの映像と、GoProの実写映像でルート全体の雰囲気がつかめると思います。



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下総台地の快適谷津道 染井入落


 手賀沼サイクリングロード横にある「道の駅しょうなん」からサイクリストに知られた手賀沼農免農道まで裏道で安全に走れるルートです。寄り道しながら農道をのんびりと走れば、サルナシを見つけて味わったり、テン(イタチ?)を見かけたりできます。交通量が多い割に道幅が狭い車道が多い地区ですので、できるだけ車道を避けて走ります。「手賀沼沿いに立派なサイクリングロードがあるのに何で」と言われそうですが、サイクリングロードではつい頑張り過ぎてしまう人がゆっくり走るのには最適な道になるかと思います。


このルートからさらに色々な道に分け入ってみるのも面白そうです。色々な場所や物を発見できる地域です。ルートの雰囲気は下の短い動画にまとめてあります。



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下総台地の快適谷津道 将監川(しょうげんがわ)


 交通量の多い道路が多い地区で、利根川サイクリングロードを使わずに東西に移動できるルートです。すぐそばに走りやすい利根川サイクリングロードがありますが、いつも走っていると飽きてきます。風の強い日に川の土手上を走るのも辛いものです。そんな時には川から少し離れたこのルートが役立つと思います。利根川から締め切られた将監川は、川というよりもため池のような風情で、水辺をのんびりと走るのも気持ちの良い場所です。東日本大震災直後に見た、川の土手が崩れ、農家の屋根瓦が落ちている惨状が目に焼き付いていて、ここを訪れる度に思い出します。


途中で高台になっている南側へ曲がれば、桜並木で有名な小林牧場に行くことができます。のんびりと走れる道が続いていますので、成田空港方面へのアプローチルートとしても利用価値大です。どんな雰囲気のルートなのかは動画をご覧ください。Google Earth Proで作成した上空からの映像と、GoProで撮影した実写映像で構成しています。



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2018年2月5日月曜日

快適自転車生活 前後タイヤローテーションを止めてみる


 前回タイヤを交換したのは2016年12月のことです。タイヤローテーションを行なって、前後の減り方がちょうど同じになるように調整しましたので、前後同時に新品に交換しました。それから約13ヶ月が経過した今年の1月末、後輪にスリップサインが出現。前回のタイヤ交換から4,500キロほどの走行で後輪が使用限界となりました。

4,500Kmの走行でスリップサインが出た後輪タイヤ

実は今回、途中でのタイヤローテーションを行わず、新品タイヤ装着時のまま走り続けてきました。そのため、前輪の方はまだまだ使えそうな状態です。ロードバイクに乗り始めて8年間、ずっとタイヤローテーションを実施して前後タイヤの減りを均等にしていましたが、今回初めてローテーションを止めてみました。

前輪タイヤはまだまだ使えそう


タイヤローテーションが当たり前だと思ってた


 前輪に比べて摩耗が早い後輪ですから、車で当たり前のように行われているタイヤローテーションをするものだと思っていました。誰から教わるわけでもなく、前後タイヤの減りの違いを見たときに、自然にローテーション作業をしていました。

車のタイヤと同様にローテーションを実施し、新品への交換は前後同時

このやり方では、前後のタイヤが同じタイミングで使用限界を迎えるため、同時に新品タイヤに交換できます。そのため、交換後は一気に走りが軽くなり、しばらくは新車の気分が味わえるところが気に入っていました。ところが、ネットで調べてみるとこの方法には問題があるという意見も散見されます。オートバイでは前後タイヤの役割が大きく異なり、タイヤの太さもトレッドパターンも違います。当然、前後のローテーションなどはしません。ロードバイクでも前後に違うタイヤを装着している人もいるようで、その場合もローテーションはあり得ませんね。


ダメージを受けた後輪を前輪に持ってくるのは危険?


 8年間のロードバイクでパンクを経験したのは9回くらいだったと記憶しています。年に一回くらいのペースです。そのうち前輪がパンクしたのは2回だったと思います。後輪に比べるとはるかに少ないですね。ローテーションの際に外した前後のタイヤを見比べると、明らかに後輪の方がダメージが大きいことがわかります。

タイヤの裏側まで貫通した穴を見つけることもある

荒れた路面の道を走っているときに人が飛び出してきて、急ブレーキをかけた際には後輪タイヤがロックし、トレッドがごっそり削げ落ちたこともあります(泣)。

急ブレーキでロックし、トレッドが削げ落ちてしまった後輪タイヤ

尖った小石を踏んで弾き飛ばすと、タイヤが切れてしまうこともあります。タイヤのサイドが切れ、空気圧ではみ出したチューブが風船のようになって割れるという経験もしました。それもこれもほとんどが後輪タイヤです。

尖った小石で切れたと思われる後輪タイヤ

前後タイヤのローテーションを行うことは、このようなダメージを受けたタイヤを前輪に装着することになります。急な下り坂で時速60キロ以上などという車並みの速度で走っている際に、前輪がバーストすることの危険性を指摘されると返す言葉がありません。今回、前後タイヤのローテーションをしない方法を試してみたのもそのためです。


前輪には毎回新品タイヤを装着し、後輪は前輪のお下がり


 前後タイヤのローテーションを行わずに、新品タイヤに付け替えるやり方にはいくつかあるようです。前後個別に交換時期が来たら新品にするというやり方もありますが、後輪に使用限界が来たら、前輪から外したタイヤをはめ、前輪には必ず新品を装着するという方法を試してみることにしました。

外した前輪タイヤを後輪に持っていき、前輪には毎回新品タイヤを装着

このやり方では、毎回新品タイヤが装着される前輪は問題ありませんが、後輪には必ず古いタイヤが装着されることになり、パンクなどのトラブルが増える可能性も考えられます。しばらく様子を見てから、また別の方法も試してみたいと思います。

 このやり方のメリットと言えるかどうか分かりませんが、タイヤ交換時に購入が必要なタイヤが一本で済むことです。今までは前後二本分を同時に購入していましたので、結構な出費でした。もちろん購入のサイクルは短くなりますが、一回の費用が下がるのは貧乏オヤジにはありがたいことです。

交換時に必要なタイヤは一本で済む


安全性・耐久性・耐パンク性はどうなるか楽しみ


 前輪タイヤは毎回新品、後輪タイヤは毎回お古という超差別的な待遇ですので、今後後輪がふてくされてしまうかもしれません(^ ^) 前後タイヤローテーションを行なっていて、今まで危険な目にあったことはありませんから、安全性が大きく変わることはないと思っています。むしろ、耐久性や耐パンク性にどう影響するかですね。

タイヤ交換の方法変更で耐久性や耐パンク性に変化が見られるか今後が楽しみ

直近のタイヤ交換およびローテーションの時期と走行距離をまとめてみました。今後はこのデータとの比較を行いたいと思います。資料をまとめていて、タイヤ交換やローテーションの直前にパンクが発生していることが分かりました。パンクしたからタイヤ交換やローテーションをしたわけではありませんので、交換時期に近付いたタイヤはパンクしやすくなるということの証明だと思います。

 後輪タイヤが減ってきたらケチケチせずに毎回前後同時に変えてしまえば一番かもしれませんが、上のデータを見る限りでは3,000Km近くも走れる距離が短くなってしまいます。とても勿体無くてできませんので、試行錯誤を繰り返してみるつもりです。



2018年2月4日日曜日

壊れたCDプレーヤーの代わりにアナログ時代のDVDレコーダーを利用


 最近CDプレーヤーで音楽を聴くことがめっきり減りました。ネットのストリーミングやiTunesに溜めてある音源を使用すれば、いちいちCDを探してプレーヤーにセットする必要もありません。CDの新譜を購入した時や、iTunesにも入れていない古い曲を聴きたくなった時にだけCDプレーヤーをオンにしています。ある夜、旨い日本酒を飲みながら古いジャズが聴きたくなり、久しぶりにCDプレーヤーの電源を入れてトレイをオープンしようとしたら出て来ません。ウィ〜ンというモーターの音がして、ほんの少しCDトレイは動くのですが、それ以上は開きません。日本酒の酔いも手伝って、少し動いたCDトレイを力任せに引っ張ったら「バキッ」という音がしてトレイが抜けてしまいましたσ(^_^;) 「あちゃ〜、やっちまった!」と悔やみましたが、そっとトレイを元に戻してもモーターの唸り音がするだけで、もはや全く動かなくなってしまいました(泣)。

トレイが全く開かなくなってしまったDENON DCD-1500AE


めったに使わないが無いと困るCDプレーヤー


 購入してからすでに十数年も経っていて、もともとトレイの調子が悪かったとはいえ、酔った勢いで完全に息の根を止めてしまいました。リビングのオーディオコンポですから家族も使います。さて困った... 修理に出すにしてもかなりのダメージで、高額になりそうです。今更買い換えるのも勿体無いし、何か代わりになるものはないかとリビングのAV機器を物色してみました。目に留まったのは二台のDVDレコーダーです。現在リビングの液晶テレビにつながっているのはブルーレイレコーダーで、それ以前に使っていた二台のDVDレコーダーは、電源も切られたままで完全にラックの飾りと化していました。

DVDレコーダーはCDの再生もできると気づいた

上は2003年に購入したPanasonic DMR-E90Hで、チューナーはアナログのものしか搭載していません。つまり今は全くの用無しです。下はその後に購入した日立DV-DH500Wで、ハイビジョンを受信してHDDに無劣化で録画できます。ただし、書き出しにはDVDしか使えませんので、ハイビジョン番組の保存ではどうしても劣化します。劣化なしでハイビジョンが書き出せるブルーレイレコーダーのREGZAを購入したため、この二台は現在全く出番のない機械です。最初は日立の方を壊れたCDプレーヤーの代わりにオーディオラックにセットし、音を聞いてみました。RCA接続での音も問題なく、さらにSPDIF(光)で普段使用しているDACに接続できますので、慣れた音色で楽しめます。音的にはなんの問題もありませんでしたが、後ろについているファンの音がかなり大きく、音楽を聴いているときに邪魔になります。それに対してPanasonicの方はファンの音はほとんど聞こえません。「よし、Panasonicで行こう」と決めて、トレイのイジェクトボタンを押すと..... なんとトレイが出てこないではないですか。「Panaよ、お前もか」との思いで一時は諦めかけました。


ダメ元でDVDレコーダーを開けてみた


 アナログのチューナーしか搭載しておらず、DVDレコーダーとしては既に用済みの機械ですから、ダメ元で修理に挑戦してみることにしました。蓋を開けてみると基板やドライブ類がぎっしりと詰まっています。15年も前の製品で、かなりな値段で売られていた機械ですから内部も豪華です。DVDドライブが中央に、その隣にHDDがしっかりと防振処理を施されてマウントされています。

しっかりとした作りのDMR-E90Hの内部

HDDはMaxtorの120GBのものが載っていました。当時120GBの容量のHDDは相当高価だったと思います。購入時の価格は忘れてしまいましたが、かなり奮発して買ったものだと想像できます。

現在でも利用価値のありそうな120GBのMaxtor製HDD

トレイの出てこないDVDドライブの内部をチェックします。先ず、プラスチックカバーを止めている4本のネジを緩めて、カバーを取り外します。

ネジ4本を外せばDVDドライブのプラスチックカバーが取れる

すると、金属製の蓋が現れます。これはネジ止めなどされておらず、二本の爪が引っかかっているだけですので、内側に押してやるとすぐに外すことができました。

金属製の蓋は爪二本を押してやると外せる

外すとDVDドライブの内部が見えるようになります。ディスクを回転させるスピンドルモーターやその横にあるレーザーピックアップがむき出しになります。この状態で電源を入れ、イジェクトボタンを押してみるとなんの問題もなくトレイが出てきます。ボタンを押すたびにトレイが出たり入ったりしてくれます。何が問題なのかわかりませんが、金属製の蓋を閉めると再びイジェクトできなくなってしまいます

金属製の蓋を外した状態では問題なくトレイの開閉ができる


スピンドルモーター部分が下がらない


 金属製の蓋を外した状態でイジェクトしてみると、最初にスピンドルモーターとピックアップ部分が下がり、その後トレイがスルスルと出てきます。つまり、挟み込んだディスクを解放してから、トレイを出すようになっているわけですね。ディスクを挟み込むのはドライブ下部にあるスピンドルモーターと、金属製の蓋にバネで取り付けられているディスク押さえです。この二つは磁力で引っ張り合うようにできていました。トレイに置かれたディスクを確実に押さえるために、上下から磁力で固定しているんですね。

上下からディスクを抑える機構

イジェクトの最初の動作で、スピンドルモーターが下がった時に、磁力に打ち勝って上のディスク押さえと下のスピンドルモーターが離れてから、トレイが動き出すようになっているようです。試しに、上についているディスク押さえをイジェクトボタンを押すのと同時にドライバーなどで持ち上げてやると正しくイジェクトしてくれました。つまり、イジェクト動作初期に磁力に打ち勝つだけの力が出ていないことになります。


モーターの力を伝えるゴムベルトの劣化が原因だった


 イジェクト動作をさせるためのモーターやその駆動系統を探してみました。トレイの移動中に電源コードを抜き、途中で止めてやると、モーターや駆動系が現れました。

トレイの移動中に電源コードを抜いて途中で止めると駆動系が現れた

モーターから細いゴムベルトで歯車に力が伝えられています。ゴムベルトは切れたりひび割れたりはしていないようでしたが、周りに埃や髪の毛が付着していました。

モーターからゴムベルトでその後のギヤを駆動している

埃や汚れによるゴムベルトの滑りを疑い、ベルトとプーリーを無水エタノールで綺麗にしてみましたが効果はありません。外したゴムベルトを見ると卵型になっています。弾力がなくなり、引っ張っても伸びてくれません。どうもゴムベルトの劣化のようです。

弾力を失い卵型になったままのゴムベルト

これはもう交換しかありません。Amazonで色々なサイズがまとめて入った補修用の角ゴムベルトが売られていましたので、早速入手しました。外したベルトのサイズは直径30mm程度ありましたが、伸びている可能性もありますのでそれより小さいものも含まれたセットにしました。こんなものでも千円前後します。結構ボロい商売ですね。

補修用の角ゴムベルトセットを購入

たくさんある中から、外したものより若干小さめのしっかりとしたものを選び、元の場所に取り付けてみました。DVDドライブの金属製とプラスチックの蓋を閉めた状態でも、今度は問題なくトレイの開閉ができました。無事治ったようです(^ ^)

ゴムベルト交換後はちゃんとドライブの蓋をした状態でもトレイの出し入れは完璧


メディアを出し入れする機器は全て同じ問題が起こる


 今回の原因と対策は、知っている人には当たり前のことのようです。CDプレーヤーだけでなく、トレイを使って記録メディアを出し入れする機器類、例えばDATデッキやレーザーディスク、MDデッキ等々全て同じようにイジェクトできなくなるトラブルが起こり、メーカーに修理に出したり買い換えたりしてきました。どれもこれも購入して数年から十数年経過後に症状が出ました。今から思えば、使用されているゴムベルトの劣化と歩調を合わせてイジェクト機構の動きがおかしくなっていたためと思われます。

壊してしまったCDプレーヤーの上に直したDVDレコーダーを乗せて使用中

ということは、酔っ払って壊してしまったCDプレーヤーのトレイも、内部のゴムベルトを交換するだけで新品同様に使い続けられたかもしれません。後悔先に立たずですね。リビングのオーディオラックには、自分で壊したCDプレーヤーの上に自分で直したDVDレコーダーを乗せてCDを聴いています。短気は損気ということを忘れないために....



せっかくのHDDを有効に活用できる方法はないものか


 最近のHDD内蔵レコーダーはCDのリッピング機能が付いているそうです。せっかく大容量のストレージを持っているのですから、ミュージックサーバーとしても活用したいと思うのは当然ですよね。DVDレコーダーが登場した当時は、デジタル録音・録画機器に対して音楽業界が警戒感をあらわにしていた時期で、リッピング機能などを付けようものなら袋叩きになっていた頃だと思います。今では、ネットから音楽データのダウンロードなど当たり前になって、CDの楽曲を別のメディアにデジタルデータとして保存することにも抵抗が少なくなったのでしょうね。CDプレーヤーとして使い始めたPanasonic DMR-E90Hにも120GBのHDDが内蔵されていますが、今の使い方では宝の持ち腐れです。誰かリッピングができるようにプログラムを書き換えてくれないかな〜なんて考えてしまいますが、組み込み機器なので難しそうですね。

(2018年2月5日追記)



2018年1月30日火曜日

快適自転車生活 リムやシューが濡れたまま走るのはヤバイ


 手入れが大変なので出来るだけ雨の日は走らないようにしています。この日は快晴でしたが、一週間ほど前に降った雪が解けずにところどころ残っている状態でした。市街地から離れ、里山の農道に入り込むとスキーができそうな道も現れましたσ(^_^;) 細いスリックタイヤを履いたロードバイクですので、全く路面をグリップせず、押して歩くしかありません。

里山の日陰の道にはいつまでも雪が残る


リムやシューが濡れた状態ではブレーキの効きが悪い


 雨中走行でなくても、深い水たまりを通過した後などはリムが水に浸かり、ブレーキシューにも泥水が付着してしまいます。そのままの状態で走り続けると、効きが悪くなったのを補うために更に力を入れてブレーキをかけるものですから、普段とは比べ物にならないくらいリムとブレーキシューにダメージを与えてしまいます。この日は水たまりは出来ていませんでしたが、タイヤに付着した雪が解けてリムとブレーキシューがびしょびしょになっていました。路上の水たまりや降り積もった雪には小さな砂や泥などの異物がいっぱい含まれています。ブレーキシューとリムに付着した水分にもこの異物がたくさんあり、ブレーキをかける度にヤスリがけしている状態です。

水たまりや解けた雪には異物がいっぱい含まれている

最近多くなってきたディスクブレーキの場合は車輪中心部にディスクやブレーキパッドがありますので、路上の濁り水の影響は少なそうです。試してみたいのですが、今の自転車には取り付けできません。


前輪の方がダメージがはるかに大きい


 強い制動力を得るには後輪よりも前輪に大きな力を加えます。通常使用でも前輪のブレーキシューの方が早く減りますが、リムやシューが濡れた状態で走った時のダメージも前輪側がはるかに大きいようです。シャーシャーという異音がして来るのも、前輪からがほとんどです。

後輪に比べるとより大きな力を加えているフロントブレーキ

この日も雪道を過ぎてしばらく走っていると、減速の度に前輪ブレーキ付近からシャーシャーという音がし始めました。出先ではリムとシューの水分を拭き取ってやることくらいしかできませんので、異音を我慢しながら先を急ぎました。


案の定ブレーキシューは異物だらけ


 帰宅後に、異音のひどかったフロントブレーキのシューを取り外して眺めて見ると、表面には金属の塊のようなものがたくさん付いています。それに比べると後輪のシューはきれいな状態でした。

金属片のような小さなものがシューの表面にいっぱい付着している

老眼のため小さなものが見えませんので、スキャナーの上にブレーキシューを置いて2400dpiの解像度でスキャンしてみたのが下の画像です。リムから削れたと思われる糸状の金属片が絡みついています。これは風や振動で落ちてしまえば何の問題もなさそうですが、丸まった金属片がシューのゴムにめり込んでいます。その左右に帯状にゴムの色が違う部分ができています。これはアルミ片がリムを継続して擦り続けた証拠です。

スキャナーの高解像度モードで読み取ったフロントブレーキシューの表面

ブレーキシュー片側に数カ所のめり込んだアルミ片がありました。このままではブレーキをかける度にリムが削られて、溝ができてしまいます。シューに埋まったアルミ片を取り除いてやる必要があります。


カッターやドライバーでアルミ片をほじくり出す


 以前はカッターを使い、埋まったアルミ片と一緒にシューの表面を削り取っていましたが、それではあっという間にシューが薄くなってしまいます。今では、埋まっているアルミ片をほじくり返すだけにしました。作業後は月の表面のように穴だらけですが、しばらく走っていると平らになります。

よく見えないので拡大メガネを使いながらシューの異物をほじくり返す

シュー表面に出ている部分は小さくても、ほじくってみると結構大きな塊が入っていることもあります。大抵はアルミリム自体が削り取られて、それが丸まったものです。もともと同じ材質のものが擦れ続けるとリムをあんなにも削ってしまうのですね。ブレーキシューの異物を取り除いたら、リムのでこぼこを研磨して平らにしてやると完璧なのですが、面倒なのでたまにしか行いません。


SPDクリートは凍結路面ではアイゼンのような効果?


 ブレーキとは関係ありませんが、日陰に残った凍結した雪道を自転車を押しながら歩いていて、意外に滑らずに歩けることに驚きました。自転車は手で支えているにもかかわらず、タイヤが滑って左右にふらつきますが、凍結路を歩いているシューズのSPDクリートが路面をしっかりとグリップしてくれます。冬山登山もしますので、まるでアイゼンのようだと感じてしまいました。

金属のSPDクリートがアイゼンのように氷をグリップしてくれた

歩いているうちに靴底の雪がだんだん厚くなり、下駄を履いているようになるのも雪山登山のようで笑ってしまいました。「ロードバイクでこんな場所に来るなよ」と自分に言い聞かせながら、雪道を抜けて先を急ぎました。