2017年11月28日火曜日

ヤフオク初心者が出品を体験して感じたこと


 趣味の電子工作やアマチュア無線で使用する測定器を手に入れるために、ヤフオクで入札を初体験したのは10年も前のことです。オシロスコープやシグナルジェネレータなどの機器はとても高価で、新品の購入など考えられませんが、ヤフオクに出品されている中古品ならなんとか手が届きそうです。目星をつけた品物の入札状況を見ながら、予算を超えないように入札を繰り返して、落札できたときはゲームに勝利したときのような快感を覚えましたσ(^_^;) そんなわずかな入札の経験しかないヤフオク初心者が、ここ数ヶ月間出品を繰り返して感じたことをまとめてみました。


アマチュア無線機やオーディオ機器はいい値段で売れる


 十数年前に一戸建てに引っ越してから、屋根の上に大きなアンテナが乗せられるようになり、それまで我慢していた無線の虫がうずき始めました。家の中で使用する固定用無線機から、山登りにも持っていける移動用の無線機や車に取り付けるモービル機まで、少し余裕ができる度に手に入れていました。たまりにたまった無線機器が家の中にあふれてしまい、家族からは大ひんしゅくです。夢中になってから十数年、当初の熱は徐々に冷め、最近では使用する機会もだいぶ減ってしまいました。ただ置いてあるという状況の無線機も目立ち始めたため、ヤフオクに出品してみることにしました。アマチュア無線機器以外にも、昔から買い集めたオーディオ機器もかなりの台数になっていましたので、同時に出品。次の表は無事売れたものの一部を抜粋したものです。

10年前後使用したものも結構な値段で売れるヤフオク(一部の購入時価格は概算)

購入時の価格と落札価格を比べてみると、10年全後も使用した機器でも購入時の6〜7割くらいで売れています。中には購入時の価格とほぼ同じものや、超えているものまで。この結果には驚くばかりでした。

・メーカーが廃業し入手困難なものに高値がついた


 ちょうど10年使用したアンテナアナライザー(BR-510D)は購入時の価格に対して落札価格は98%の値がつきました。ほぼ10年間タダで使用したことになります(^ ^) メーカーは数年前に廃業したクラニシで、アマチュア無線家には測定器の他にアンテナチューナーなどでお馴染みでした。たまにしか使用していませんでしたので、外観はほぼ新品同様でしたが、それでも廃業したメーカーの10年も前の機械です。故障しても修理も期待できません。そんなものが購入時とほぼ同額で売れるのですから、ヤフオク恐るべしです。

廃業したクラニシのアンテナアナライザー、購入時とほぼ同額で売れた

 同様に廃業してしまった東京ハイパワー製のV/Uリニアアンプ(HL-724D)も高値がつきました。こちらは9年前に中古で購入したものです。購入先はオークションではなく、雑誌の売ります買います欄で見つけたもので、指値でした。外観も綺麗で程度も良く、ちゃんと機能していましたが、ほとんど利用していませんでしたので、こちらもヤフオクに出品すると、なんと購入時よりも高い値段に。入札数も他の出品物よりかなり多く、オークション締め切り間際に一気に値が上がっていくのには驚きました。アマチュア無線人口が減り続ける中で、売り上げの伸びが期待できないために廃業に追い込まれたのだと思いますが、代わりになる製品が少なく、確実にニーズはあるようです。もっと古くてボロボロの機械も結構な値段で売買されています。

こちらも廃業してしまった東京ハイパワーのリニアアンプ

 ヤフオクへの出品にあたり、アマチュア無線機やオーディオ機器の買取業者への売却も検討してみましたが、売却額ではヤフオクにはかなわないようです。買取業者がヤフオクに出品して転売することもあるようなので、業者の利潤を考えれば当たり前かもしれません。Accuphaseの高級FMチューナー(T-1100)を売却するときに、業者の買い取り価格を調べたら15万円が上限でしたが、ヤフオクではそれより8万円も高額で落札されました。オークション開催の時間と手間がかかるのは事実ですが、できるだけ高値で売却したいのならやはりヤフオクが有利ですね。

・捨てるつもりだった壊れた機器もいい値段がついた


 今まで壊れて修理もできなくなったような古い電気製品は捨てるしかないと思っていました。オーディオ機器で言えば、カセットデッキやDATデッキ、CDプレイヤー、レーザーディスクなど数え切れない壊れた製品を捨ててきました。そのうち直してみたいと思い、しばらくは取っておくのですが、スペースがなくなって結局捨てるということの繰り返しです。ベーリンガーのサンプリングレートコンバーター(SRC2496)も2012年に購入後、一年ちょっとで故障してしまった機器です。DACとしてもなかなかの音を出すことで知られ、デジタルオーディオのハブとして重宝していた機械です。保証期間が切れた途端に故障してしまいましたので、仕方なくもう一台購入して使っています。壊れた方は、いずれ分解して部品を取ろうと思って物置にずっとしまっていましたが、物置もいっぱいになってしまったためヤフオクに出品してみたものです。

ジャンクとして10円スタートのSRC2496

ジャンク品のため、クレームや返品はなしという条件での出品です。捨てるよりはいいだろうというくらいの出品ですので、オークション開始価格は10円にしました。終わってみるとなんと5千円以上の値がつきました。値上げされて、現在はAmazonでも3万円以上の新品価格になっていますが、5年前に購入した時の値段は1万3千円程度でした。捨てるつもりだったものが5千円以上で売れたのですから、やっぱりヤフオク恐るべしですね。


ヤフオクで少しでも高値をつけてもらうには


 今回の一連の出品では、ほとんどのものが想定以上の高値で落札されました。出品初心者ですので、事前にある程度ヤフオク出品のコツを勉強しました。例えば、上のSRC2496の画面で黄色で囲んである、「開始時の価格」、「終了日時」、「自動延長」などの設定は先人たちのアドバイスに従ったものです。

・入札が盛り上がるように設定


 「開始時の価格」は当然安いほうが気楽に入札してもらえます。入札者が多いほど、ヤフオク画面では目立ちますので、開始価格を低くして初めに多くの入札者を獲得してしまうという戦略です。ただし、あまりニーズのないものだと、その後に入札数が伸びることもなく、めちゃくちゃ安いままオークション終了なんてことにもなりかねません。同じような出品物の値段と入札状況を参考にして、人気がなさそうなものは初めから売れても後悔しない開始価格にしておく必要があります。入札者には知らされない「最低落札価格」を設定しておけば、想定外の安値で落札されることは防げますが、オークションの楽しみを奪ってしまうやり方だと思いますので、この方法は使っていません。

 「終了日時」は入札者が心置き無く最後の競りに参加できる日時を指定します。推奨されているのは日曜日の夜です。風呂に入って寝る前にじっくりと入札を楽しめる時間帯が高値を狙えるようです。

 「自動延長」はオークション終了間際の5分間に落札額が更新されると、自動的に5分間オークションが延長される機能です。これで決まりだと思って時間ギリギリに最高額を入れている入札者からしてみれば迷惑な機能なんですが、さらに5分間の時間ができるためより高値が狙えます。自動延長が何度も起こるような時には、アレヨアレヨという間に落札額が上がっていきます。見ていると興奮してしまいますね。

・良い評価と明確な商品説明があれば安心してもらえる


 ヤフオクに出品されているほとんどの中古品は「返品不可」で取引されています。限られた写真と説明文だけを頼りに入札に参加してもらうわけですから、出品者を信頼してもらった上に、商品の程度を十分理解してもらう必要があります。取引成立まではヤフーIDしかわかりませんから、お互いが信頼できるかどうかは「評価一覧」を見るしかありません。下の評価一覧は私のものですが、10年くらい前の落札4件と最近の出品26件全てで非常に良いをいただけました(^ ^)/ コメントの中には「ピカイチ」とか「信頼できる」、「丁寧な梱包」などの人となりを表す表現も入っていますので、件数情報だけでなくコメントの中身をのぞいてみることも重要です。

取引相手を見極める唯一の情報源が評価一覧

落札者との意思疎通トラブルや、商品の配送中の事故などが一度もなかった幸運もありますが、以下のポリシーに従ってヤフオクを利用していることが功を奏していると考えています。
  • 自分で使用していたものだけを出品する
  • 自分が受け取ったとしても安心できる梱包を心がける
商品の説明文を用意するにあたって、自分で使用していたものならば自分の言葉で率直に説明できます。問題ないところも、不具合のある部分についても、自分で使って感じたままを伝えればいいわけです。梱包についても、自分が今まで使用していた大切なものを自分宛に送るつもりで梱包しています。出っ張っているつまみの部分をラップの芯を切って保護するなどの手間を惜しまない姿勢が、相手の信頼を得る鍵だと考えています。

 評価一覧で相手を吟味する際に、注目すべきは「非常に悪い」の内容です。「非常に悪い」の件数が多い場合は完全に要注意参加者だと思いますが、件数が少なくてもその内容に悪質なものがあれば取引は避けたほうが無難です。多少の不安があるが、どうしてもその商品が欲しいような場合は、出品者に質問をしてその回答文から人となりを推し量るという手段もあります。


ヤフオクでこんなこともあった


 まだ30件ほどの取引しかありませんが、ヤフオクで「え〜っ」と思うようなことも経験しました。愛着のある自分のものが不要になったために売りに出している出品者や、自分が使うつもりで参加している入札者ばかりではないということを痛感した出来事です。

・取引成立後にも個人情報の開示を避ける相手


 オークション期間中は出品者も入札者もヤフーIDと評価以外はわからず、個人情報は開示されません。落札され取引が開始されると、先ずは出品者の個人情報が落札者に知らされます。その後、落札者が自分の個人情報とお届け先を知らせる手順になっています。お互いの信頼があって成り立つ取引ですから当然のことだと思うのですが、カタカナの氏名以外の情報を全く開示する気のない落札者に出会いました。

落札者から知らされた情報を見て驚いた

お届け先がヤマト運輸のセンター止めになっています。これはよくあるケースで、問題はなさそうですが、氏名はカタカナで表記されています。調べて見ると電話番号はセンター止めになっているヤマト運輸の番号でした。つまり、落札者はカタカナの氏名情報だけでセンターから商品を受け取ることになるんですね。落札額が20万円近い高額なものでしたので、かなり心配になりました。さらに、落札者はお届け情報の人とは別人です。どうも芸能人の名前をもじったような印象の氏名が書かれていました。電話番号欄は数字のゼロで埋められています。こうなると住所もあてになりません。落札者から知らされた情報の中で、正しいのはカタカナ表記の氏名だけのような気がしてきました。まあ、ちゃんと入金されたのを確認して、こちらは指定の場所に商品を送りましたが、どうにも気持ちの悪い取引となりました。その後しばらくして、同じ商品が今回の落札額よりも数万円高い値段で出品されているのを見た時にはひっくり返るほど驚きました。しかも、私が出品した時の写真をそのまま流用し、説明文もほとんどそのままです。「使うつもりで落札したが、不要になった」との文言が追加されていましたが、この取引だけはヤフオク初心者にとって釈然としないものが残りました。

・メッセージのやりとりが不要な「取引ナビ」の功罪


 オークション終了後のやりとりは手順が決まっていて、「取引ナビ」によりボタン一つで相手とやりとりできるようになっています。「取引情報」→「送料連絡」→「お支払い」→「発送連絡」→「受取連絡」→「相手の評価」と順を追って進めていけば一連の取引は完結します。その間、一度も自分の言葉で相手とやりとりする必要はありません。相手の評価ですら定型文から選択すればいいようになっています。これが良いか悪いかは微妙なところです。海外で転売する目的でヤフオクに参加している外国人も多いようで、日本語があまり分からなくても「取引ナビ」のおかげで取引ができます。商品の状態説明や取引時の注意事項が理解できず、トラブルになっている事例も多いようです。

「取引ナビ」を使えばメッセージ送信なしでも取引は完了する

それでなくても相手の顔が見えないネット上の取引です。任意のメッセージが送れる「取引メッセージ」を使って、落札のお礼や入金の確認、発送完了の連絡などを折々にするようにしています。無駄なことかもしれませんが、単にシステムが自動で送る各ステップの通知だけではないメッセージを送るよう心がけました。時々、この「取引メッセージ」でチャットのような状態になることもありますが、それもまた良しですね(^ ^)

・ヤフオクの魅力を半減する大量の転売品


 自分が出品する際に、他の人の出品を参考に開始価格を決めることはよくあります。他の人の出品を色々検索していたら、一人の出品者が三千件近い商品を出品しているのを見つけました。三千件は一つのIDで出品できる上限数です。出品されているものは種々雑多なものでしたが、どれも少ない写真と最低限の説明文しかありません。とても自分で一件一件準備して出品したものとは思えない画一的な内容です。ヤフオクでの出品価格の妥当性を調べるためにAmazonで新品の値段をよく調べています。この大量に出品されているものの価格をAmazonで調べてみると、なんとAmazonよりも高値が付けられていました。しかも、ヤフオクで使われている写真がAmazonのものと同じではないですか。調べてみると、ヤフオクとAmazonを利用した転売ビジネスとして一般的になっているそうです。

「こんなのあり」というヤフオク転売ビジネスがまかり通っている

Amazonで手に入る商品の写真や説明文を流用してヤフオクに出品。その際の価格は、ヤフオクの手数料も必要なためAmazonよりも高額、しかもAmazonでは無料な送料も取っています。何も知らない入札者がこの商品を落札すると、出品者はその情報を元にAmazonに発注。Amazonからギフト扱いで送料無料で商品が届けられるというカラクリです。ギフト扱いで届けられた商品には価格が記載されていないため、落札者は何も知らないまま。ただ、「ヤフオクで手に入れたのになんでAmazonから届くの?」という疑問だけが残ります。最初からAmazonで購入すれば、送料も不要で値段ももっと安く買えたはずです。まるで詐欺のようなビジネスですが、法律に触れることはないようで、探してみると出るわ出るわ。Amazonでも手に入るたくさんの商品が、より高額な値段でヤフオクに大量に出品されています。カラクリを知っている入札者から見れば、これはゴミ以外の何物でもありません。ヤフオクの魅力を落とすだけのような気がしてなりませんが、手数料が入るならヤフー側はそれでいいのかもしれませんねσ(^_^;)



2017年11月13日月曜日

壊れたCATEYE UNOを利用して高輝度LEDライトマウントを作成


 昭和のバブル期以前に生まれ育った世代としては、使っているものが壊れたり不要になったからといってすぐに捨てるようなことはしません。しばらく保管しておき、何かに利用できないかどうかをじっくり考えます。それが単純な構造をしてればしているほど、色々と利用できそうなシーンが想像できるため、なかなか捨てられません。何かの袋とか余ったネジなどはその典型です。そうそう、食品ラップの芯やワインのコルク栓なども家に溢れかえっていましたσ(^_^;)


小型ライトのCATEYE UNOがいつの間にか増えていた


 現在メインで乗っている自転車はブリジストンのアンカーです。このロードに乗る前は、同じくブリジストンの折り畳み自転車Transit7であちらこちらを走り回っていました。どちらの自転車にも購入時にCATEYEのUNOが付属してきました。法令により夜間走行時に使用が義務付けられているためか、必要最低限の性能のUNOが標準装備されていたようです。

200カンデラの明るさしかないため、街中でしか使えないCATEYE UNO

故障したので買い換えたり、子供用に買った自転車にもついてきたりして、いつの間にか増えていき、なんと5個のUNOオーナーになっていました。壊れたUNOも、何かに使えるのではという、昭和オヤジのもったいない精神から、今まで捨てられずに保管されていました。


何でもかんでも3Dプリントというのも能がない


 少し前から、無料で使える高機能なCADソフト(Autodesk Fusion 360)と3Dプリントサービス(DMM.make)を利用して、市販されていないマウント類を自作するようになりました。設計を工夫すれば、一品しか作らない自作品でも大量生産される市販品に負けない価格を実現できます。個人用の3Dプリンターでは利用できない高機能素材も3Dプリントサービスならば思う存分利用できます。必要な仕様を持つ、実用的なものが簡単に作れる良い時代になったものです。自分で作って、自分で使ってみて、これはなかなか便利だと感じたものはDMM.makeのクリエイターズマーケットに出品しています。自分の考えで作ったものが、同じ趣味の人に使っていただけるのは嬉しいものですね(^ ^)

いろんなものが作れる3Dプリント

ただし、どんなに小さなものでも外部の3Dプリントサービスを利用すれば、少なくとも千円前後の費用がかかります。余っているものや不要になったものを再利用して、必要なものが作れればそれに越したことはありません。


壊れたUNOを再利用してライトマウント作りに挑戦


 日没が早くなる季節に長距離を走りに行くような時は、街灯の全く無い農道でも安心して走れる強力なライトシステムを持ち歩くようになりました。それ以外は、小型の高輝度LEDライトを持ち歩けば、いざという時に役に立ちます。UNOはもっぱら日中に点滅させて対向車や歩行者に注意喚起する目的で使用するようになりました。

UNOは日中点滅させて使用

最近はLEDの性能が上がり、ペン型の小型ライトでも100〜300ルーメンの明るさを誇るものが手に入ります。持っている高輝度の小型ライトと壊れたUNOを眺めていたら、突然閃きました。

小型高輝度LEDライトと壊れたUNOを眺めていたら.....

・UNOの取り付け部を利用したら超便利では


 CATEYEのライト製品用マウント(ブラケット)は共通になっていて、着脱も簡単にできます。持っている自転車全てにこのブラケットが取り付け済みですので、小型高輝度LEDライトにこのUNOのマウント部分が装着できたら、すごい便利になるのではないかと閃きました。

UNO本体下部の取り付け部を利用したい

ここはネジ止めされていて、外して別のものに取り付けることもできます。小型高輝度LEDライトを保持する部分だけ3Dプリンターで自作して、そこにこの取り付け部をネジ止めするという方法も考えられますが、UNOのパーツだけで作ってみました。

・サイズ的に小型高輝度LEDライトがUNOの筐体にぴったり


 ライト部分を外したUNOの筐体を眺めてみると、小型高輝度LEDライトがはまりそうな大きさです。どうせ壊れたライトですから、ダメ元でUNO本体を金ノコで切断してみました。背面のスイッチ部分を切り落とし、上部にライトが押し込めるくらいの隙間を作ります。

金ノコでUNOのケースを加工

もう少しいい道具があれば、もっと綺麗にできそうですが、なんとか必要な加工をすることができました。ライトを押し込む隙間の間隔が広すぎると、走行中の落下が心配ですし、狭いと押し込んだ時に割れてしまいそうです。ここは自作マニアの長年の経験と勘で作業しましたσ(^_^;)

UNOのケースをこんな感じに加工

小型高輝度LEDライトには滑り止めも兼ねた溝が彫ってあります。UNOのケース内部にも出っ張りがありますので、ライトの溝に合わせてはめてみると、パチンという音とともに合体。全くぐらつかず、ぴったりサイズです(^ ^)/

まるで専用マウントのようなはまり具合


廃品利用で小型ライト用マウント完成


 元々がCATEYEライトですから、この自作マウントはどの自転車にもついているCATEYE用ライトブラケットにぴったりです(当たり前)。日中、点滅使用しているUNOとの交換もワンタッチ。こりゃ便利です。

CATEYEライトブラケットに装着可能になった小型高輝度LEDライト

壊れたUNOがこんな形で生まれ変わりました。これを3Dプリントサービスで作ったら千五百円くらいでしょうか。でも一回でぴったりのものができるとは限りません。何回か試作したら、ライトが買えてしまう出費になっていたかもしれません。自作マニアを自任しているオヤジ自転車乗りとしては、良いものができたと鼻高々です(^ ^)



2017年11月11日土曜日

どんな高級FMチューナーも良い受信環境があってこそ


 ネットオーディオやCDなどのデジタル音源が身の回りに溢れかえっていますが、アナログ音源の典型であるFM放送がたまらなく好きです。ステレオ放送を実現するために、15KHzを超える帯域をバッサリと切り捨ててしまいますが、それでも温かみのある落ち着いた音を聞かせてくれます。FM放送で聴くN響のライブは今でもうっとりするような音を楽しめます。ただし、FM放送の持つポテンシャルを楽しむためには良質なFMチューナーを使用するとともに、良好なFM電波の受信環境を用意してやる必要があります。


最高級フルデジタルFM専用チューナーも受信環境が重要


 現在、FM放送を楽しむために使用しているチューナーはAccuphaseのT-1100です。5年ほど前に、気に入っていたソニーのST-S333ESXIIが故障してしまったため、泣く泣く買い換えたものです。当時、大手のオーディオメーカーにはハイエンドのFMチューナーのラインナップがなく、探し当てたのがAccuphaseのT-1100でした。価格が他のFMチューナーと一桁違う高級機です。電波を受信した後は、復調まで全てデジタル処理され、そのままPCMレコーダーに録音可能です。FM放送の音質を濁すマルチパスの計測や抑制機能も持っていますので、多少受信環境が悪い場合でも歪みの少ない音を楽しめます。

Accuphase T-1100はマルチパスの量をメーター表示し、低減させる機能を持つ

マルチパス低減が可能なフルデジタル処理の高級FMチューナーでも、電波そのものが弱ければSN比の悪化につながりますし、強い近接波や高調波の影響があれば音は歪みます。あくまでもFM放送はアナログですので、クリーンなFM電波を受信できる環境が重要です。ソニーのFMチューナー時代から長年FM波の受信環境について試行錯誤を続けてきました。チューナーがよりハイグレードになりましたが、その性能を発揮できるのは改善を積み重ねてきたFMの受信環境のおかげだと感じています。


ケーブルテレビのFM再送信サービスを利用


 現在の家に住み始めたのは、15年以上前です。まだテレビ放送はアナログの時代で、近くに東京電力の高圧送電網があったため、難視聴対策としてケーブルテレビ(J:COM)経由でテレビとFM電波が受信できました。もちろん費用は東京電力持ちです(^ ^) 現在はテレビ放送がデジタル化されたため、ゴーストなど高圧送電線による悪影響が出なくなったとの理由から東京電力の費用負担がなくなりましたが、ケーブルテレビはそのまま利用しています。東京スカイツリーから10数キロ程度しか離れていないため、簡単なアンテナでテレビの受信は可能ですが、複数のFM放送を良好に受信するために、ケーブルテレビ経由のままで受信しています。FM放送はテレビと違い、送信所が一箇所に集中してはいません。自分でFMアンテナを立てた場合、全てのFM放送局に対して理想的な向きにすることは不可能です。J:COM傘下に入る前のJCN基地局だった場所に行ってみると、複数のFM用八木アンテナがあちらこちらを向いて立ててあり、それぞれのFM送信所から最適な電波を受信していたことがわかります。J:COMになってからはFMアンテナ群は撤去されていましたが、別の場所で同様に受信されたFM波が加入者宅に届けられているものと思います。

J:COM船橋・習志野の基地局

実は、ローテーター(モーターでアンテナの向きを360度変えられるアマチュア無線用機器)を屋根の上に設置していますので、FMアンテナを追加し、受信するFM放送局に向けてアンテナの向きを変えようと思えばできるのですが、さすがに選局の度にアンテナをくるくると回すのは大げさなのでやってませんσ(^_^;)


理想のFM受信環境を求めて試行錯誤


 今の家に越してきた時に利用していたFMチューナーはSONYのST-S333ESXIIです。29年も前に購入したものですが、非常に素直な音が楽しめました。これで聞くNHKのクラシックと東京FMのジェットストリームがお気に入りでした。

SONYのシンセサイザーチューナーST-S333ESXII

ケーブルテレビのFM再送信を利用していますが、初めから満足できる音が出ていたかというと、決してそうではありません。ケーブルテレビですから、テレビ電波や制御信号がFM波に重畳されて送られてきます。さらに、複数の分配器を経由してからFMチューナーに到達しますので、その度に電波が弱まります。当初のアンテナ配線は下図のような繋ぎ方でした。

ケーブルテレビの取り込み口からFMチューナーまでの配線(当初)

まず、5分配器で各部屋のコンセントに分配されます。FMチューナーはテレビと同じリビングに設置されていますので、リビングに一つしかないコンセントの電波を再度分配器で5等分します。この結果、各機器に入る電波はかなり弱くなりました。テレビは当時アナログでしたので、色合いが悪くなったりノイズが増えたりしたため、FMからUHFまで対応しているブースターを入れて増幅してから分配しました。FMチューナーのアンテナレベルはかなり上昇しましたが、これが相当な悪さをしていたことを後で知ることになります。定評のあるFMチューナーを使用していましたので、それなりにいい音は出ていましたが、時報やピアノにジュルジュルというマルチパス症状のような音が混じり、とっても不快でした。

対策その1:FMチューナーだけ別の部屋のコンセントから配線


 テレビやHDDレコーダーの映像と音はまあまあ満足できるものでしたが、FMの時報とピアノの音に大きな不満がありました。映像機器やオーディオ機器は全てリビングに集中していたため、一つのアンテナコンセントから全ての機器に接続していました。リビングと同じ一階にある和室のアンテナコンセントは空いています。同軸ケーブルが多少長くなってしまいますが、FMチューナーだけを和室から配線してみました。アンテナ配線は以下のようになりました。

FMチューナーのアンテナだけ分離して和室から配線

するとどうでしょう。ジルジュルという気になる音が大幅に減ったではありませんか。特に時報時に聞こえる音はほとんど気にならなくなりました。東京FMで聞くピアノの音にまだ少し残っているという程度です。かなり効果がありました。この配線状態でFMチューナーが高級機のT-1100に変わります。内蔵メーターを切り替えるとマルチパスの程度が読めるようになっています。メーターからは東京FMなどに結構なマルチパスがあることがわかりました。でも、J:COMでは複数のFMアンテナを用いて、それぞれの送信所の電波を拾っているはずです。そんなにマルチパスがあるなんておかしいと思っていました。

SONYが故障したため、AccuphaseのT-1100にチェンジ

対策その2:FM帯域のバンドパスフィルターを挿入


 アマチュア無線のアンテナ系パーツでお世話になっている大進無線のホームページを見ていたら、FM帯域(76~90MHz)だけを通過させるバンドパスフィルターを見つけました。ケーブルテレビ局から送られてくる電波には、FM波よりも周波数の高い強力なテレビ電波や、低い制御用の電波が含まれています。バンドパスフィルターがあれば、必要なFM波以外を減衰させることが可能ですので、物は試しにFMチューナーの前に入れてみました。

FMチューナーの前にバンドパスフィルターを入れてみた

すると、おかしいと思っていた東京FMなどのマルチパス・メーターの振れが大幅に小さくなりました。ほとんど振れない程度です。音の歪み感もだいぶ小さくなりました。ただし、まだピアノで多少の歪みを感じます。FMアンテナを使って受信した場合は、FM波以外の電波はそれほど大きいものではありませんが、ケーブルテレビの場合はFM波以外も強力に重畳されていますので、劇的な効果が生まれたのでしょう。

FMバンドパスフィルターはケーブルテレビでは抜群の効果

ここまで改善されてくると、まだほんの少し感じるピアノ曲の歪みがますます気になるようになりました。

対策その3:TV用のブースターを除去


 テレビの地上波も完全にデジタル放送となり、分配器で5等分してもブースター無しで綺麗な映像が映るようになりました。デジタルの場合、臨界点までは受信状態に全く変化が見られません。テレビのために使用していたブースターが不要となったため、撤去した途端、なんとFMチューナーの音に変化が現れました。

FMチューナーの系統とは別のテレビ用ブースターを外したらFMの音が良くなった

FMバンドパスフィルターでも取りきれなかったピアノの歪みが、気にならない程度まで小さくなりました。FMチューナーのアンテナ系統とは別の場所に入っているブースターですが、FMチューナーに何らかの悪さをしていたようです。広帯域のブースターはとかく色々な問題を引き起こすということはよく聞く話しです。アナログテレビ時代から長い間お世話になったブースターですが、これを機会に引退していただくことにしました。

FMからUHFまで増幅するブースター

対策その4:空いているテレビコンセントに終端抵抗設置


 ここまでで、気になっているジュルジュル音やピアノの歪み感は劇的に改善されましたので、もう終わりにしてもいいのですが、ここまできたら完璧を目指してみたくなります。分配器から各部屋につながっている同軸ケーブルの末端はオープンになったままです。伝送経路の末端がオープンのままだと、不要な反射が起こり伝送経路に定在波が生じます。本来、未使用のテレビコンセントは終端抵抗でクローズしておくべきなので、75オームの終端抵抗を各部屋の空きテレビコンセントに接続してみました。

空いているテレビコンセントに終端抵抗を接続

終端抵抗設置の効果ははっきり言ってわかりませんでした。高周波回路のインピーダンス的には、正しい設置方法となりましたが、FMチューナーの音に変化はみられなかったようです。まあ、終端抵抗は一個数十円程度ですから、コンセントのホコリ除けだと思えばいいので、そのままにしてありますσ(^_^;)

75オームの終端抵抗


足掛け2年のFM受信環境改善の努力が実った


 引っ越してきてからかなりの期間は何の対策もせず、時報の際のジュルジュルという音とピアノの歪みは仕方のないものだと諦めていました。Accuphaseの高級FMチューナーの導入前後に、足掛け2年をかけてFMの受信環境を少しずつ改善してきたおかげで、今では高品質なFM放送を楽しめています。少し前に、壊れて一度は捨てようと思ったソニーのST-S333ESXIIが復活し、東京FMのジェットストリームを長年慣れ親しんだ音で楽しめるようになりました。古いFMチューナーの音も、決して最新式のフルデジタルチューナーに引けを取らないと感じられるのは、良好な受信環境が整っているおかげです。やったね(^ ^)/

受信環境が良ければ29年も前に購入した古いFMチューナーの音も十分に楽しめる



複数のFMアンテナを構えたケーブルテレビ基地局発見


 後日、用事があって埼玉県富士見市を歩いていたら、J:COM東上のビルを見つけました。自宅近くのJ:COM船橋・習志野では見られなかったのですが、ビルの屋上に複数のFMアンテナ群を発見。数えてみると5本もの5エレ八木アンテナが建っています。それぞれがバラバラの方向を向いていますので、再送信サービスをしているFM放送局に向けられているのでしょう。

J:COM東上の屋上に建てられた5本のFMアンテナ

それぞれのFM局に向けて最適化されたアンテナで受信された電波を利用できますので、ケーブルテレビでのFM受信環境はいいはずですね。自宅の屋根にこんなにたくさんのアンテナを載せるわけにもいきませんから、普通はメインで利用するFM局を選んでアンテナを固定します。するとそれ以外のFM局はどうしてもベストな向きからずれてしまいます。まあ、よく利用するのは1・2局しかありませんから、あまり問題はないかもしれませんねσ(^_^;)

(2017年11月24日追記)



2017年11月6日月曜日

快適自転車生活 ライトだけじゃない冬の日没後走行の考慮点


 日没が早くなる季節を迎えて、自分の走行スタイルに合ったライトシステムを苦労して作り上げました。灯りの全くない谷津道でも安心して走れるようになったため、出発時間が遅くなった時にも、日没時間を気にせず走っています(^ ^) この日は久しぶりに快晴の日曜日となり、走る気満々だったのですが、起きてからのんびりしていたら出発がお昼近くに。風も弱く、雲もないためポカポカ陽気です。気温が20度近くもあり、初冬向けのウェアでは少し暑いくらいの陽気の中を快調に走り始めました。


色づき始めたモミジを見ながら泉自然公園を散策


 最初に訪れたのは国道126号そばにある泉自然公園です。例年11月下旬には見事な紅葉の楽しめる場所ですが、車で行くと大変な渋滞と駐車場待ちの長い行列が待っています。ロードバイクなら自宅から2時間程度で、渋滞知らずでたどり着けますので、ここ数年はいつも自転車で訪れています。

泉自然公園の紅葉は始まったばかり

自転車を押して園内を散策してみました。紅葉の見頃はもう少し先のようですが、モミジだけは見事に色づいています。すでに紅葉を狙ったアマチュアカメラマンも大勢来ていて、今後ますます賑わいを見せることと思います。

モミジの紅葉はすでに見頃で、池に映る景色は見事

この時間帯は暑くも寒くもなく、快適な散歩が楽しめました。のんびり園内を巡っていたものですから、すでに午後3時近くになってしまいました。5時にはすっかり暗くなる季節ですから、今までであればこのまま帰路につく時間なのですが、信頼できるライトシステムがあるという安心感から、さらに遠方の昭和の森まで行ってみることにしました。


昭和の森で休んでいたら日が陰り始めてしまった


 三連休最終日のためか、昭和の森はすごい数の車が来ていました。普段広場となっている場所に車がびっしりです。到着したのが午後4時ごろでしたので、閉門の4時30分が近づき、続々と車が出口を目指して移動して来ます。そんな中で、のんびりと池のほとりのベンチで休憩していたら、かなり日が陰り始めていました。

昭和の森でのんびりしていたら日が陰り始めた

昭和の森は東金崖線の上部にあり、標高が100メートル近くもあります。展望台からは九十九里浜まで見渡せる、高い山のない千葉県の中でも絶景を誇る場所です。標高があるためかかなり肌寒くなって来ました。

100メートルほどの標高がある昭和の森は気温も低い

気温の上がったお昼に家を出て来ましたので、ウェアは初冬用を着ていますが、指出し手袋でシューズカバーなども付けていません。手や足先は真夏と同じ格好です。日の暮れる前に少しでも戻っておこうと、そそくさと昭和の森を後にしました。


日が陰ると一気に気温の下がる谷津の道


 昭和の森から北上する谷津の道は、林間コースが多く、夏場には直射日光を遮ってくれるありがたい道です。ところが、この季節には周りがまだ明るくても、林の中は真っ暗になってしまいます。自転車に付けっ放しの200カンデラの小型ライト(CATEYE UNO)ではほとんど道が見えません

周りがまだ明るくても林の道は真っ暗で、小さなライトでは見えない

ちゃんとしたライトを装着しないと危険なため、GoProを取り付けてあった場所に自作のハイ・ロー切り替え式ライトシステムをセットします。その後は完全に日の落ちた谷津の道でも安心して走れましたが、別の問題が浮上しました。

ライトの明るさは問題ないが、気温がなんと6℃台に急低下

天気予報でもこの日は日中と夜間の温度差が大きいと言っていましたが、サイコンの温度計を見るとなんと6℃台にまで下がっていました。この気温って千葉では1月の厳冬期に匹敵する温度です。寒いわけだ。体を動かしていますので体幹は辛抱できますが、指出し手袋をつけた手の先と通気性の良い夏用シューズしか履いていない足先は我慢できない寒さです。


日中と日没後の気温差に考慮が必要


 この後、時間の経過とともに気温は下がり続け、佐倉市近くの田んぼ道を走っている時に5℃を記録しました。寒〜い! 家を出る時の気温に合わせたウェアですから、そこから15℃も下がった気温の中を走り続けるは大変でした。

出発時には20℃近くあった気温も日没後は5℃まで急降下

強力なライトがあるという安心感で、遅い出発にもかかわらず、かなり遠方まで走ってしまいましたが、考慮しなければならないのはライトばかりではなかったようです。千葉県で気温5℃といえば、1〜2月の厳冬期にも匹敵します。その頃のウェアといえば、冬用の中でも耐寒性の高いものを選び、さらにネックウォーマーなどで補強します。手袋はもちろん指先まで覆われている冬用を、シューズにはカバーをしてさらに厚手の靴下を履いています。今回も、出発時点では不要でもシューズカバーや指あり手袋を持参する必要がありました。大反省です。

 寒さに震えながら自宅近くの市街地まで来ると、気温が4℃前後も上昇しました。やっぱり谷津の道に比べて街中は暖かいんですね。日の短い冬のサイクリングは、早起きして日没前に帰宅するのが基本です。遠出する場合はもう少し早起きして、早めの出発を心がけるようにしたいと思います。



2017年11月5日日曜日

捨てなくてよかった SONYのFMチューナーST-S333ESXIIが復活


 iPhoneなどで手軽に楽しめるネットオーディオ全盛の昨今、従来型のオーディオ機器を買うことはほとんどなくなってしまいました。10〜20年以上も前に購入した重量級のコンポーネント製品を大切に使い続けていますが、だいぶ年月が経って故障も増えてきました。プリメインアンプのDENON PMA-2000IVが故障した際は、修理するまでの代役で設置した二千円程度のデジタルアンプキットの音が存外に素晴らしく、いつの間にか主役に。壊れた重量級アンプはそのままオーデォラックの飾りになっています(^ ^)


24年間使ったソニーのFMチューナーが故障


 音楽ソースとしてFM放送は手放せない存在になっています。N響のライブ放送などは他の媒体ではなかなか楽しめません。1988年に当時最新鋭のSONY AM/FMチューナー(ST-S333ESXII)を手に入れてFM放送を楽しんできました。

30年近く前に購入したソニーのAM/FMシンセサイザーチューナーST-S333ESXII

しっかりとしたアンテナを繋げば、当時としては驚くほどのクリアな音やステレオ感が楽しめるチューナーでした。当初はカセットにアナログで、その後DATやSDカードにデジタルでエアチェックを楽しんできました。お気に入りのチューナーだったのですが、24年程経った2012年頃から、ステレオにならなくなったり、時々ミュートされて音が途切れたりするようになり、音楽の鑑賞にはとても耐えられない状態となっていました。

ST-S333ESXII故障の状況

調子が悪くなる少し前に、この機種の修理サービス終了がソニーから発表されていましたので、仕方なく新しいFMチューナーを探しましたが、当時ほとんどのオーディオメーカーはハイエンドのFMチューナーの開発と販売を行なっていませんでした。唯一見つけたのがAccuphaseのT-1100です。フルデジタル処理のFM専用チューナーで、めちゃくちゃ高価でしたが、FM放送を高音質で楽しむために思い切って購入に踏み切りました。

Accuphase T-1100を後継系として購入

思い返してみれば、ちゃんとしたオーディオ用のコンポーネント製品を購入したのは、5年前のこのFMチェーナーが最後となりました。その後、ヘッドホンなどの小物の購入はありますが、こんな高額なものの購入は一度もありません。


ST-S333ESXIIはAM専用にしていたが、やっぱりFMが聴きたい


 買い換えた当初は、オーディオラックのスペースを空けるため、故障したソニーのチューナーは廃棄する予定でした。しかし、AMの受信は何の問題もなかったため、T-1100では聞けないAM放送受信用としてオーディオラックに残しましたが、ほとんど電源が入ることはなし。一方のT-1100は、電波を受信してから復調までフルデジタル処理されているため、そのままSDカードレコーダーにエアチェックできます。再生する時に好みのDACで音作りが楽しめるため、メインシステムとして大活躍しています。

 FM電波はケーブルテレビの再送信サービスを経由して受信しています。強力なテレビ帯域の影響をできるだけ避けるために、FM帯域のバンドパスフィルターを入れてT-1100に接続してあります。T-1100についているマルチパスメータを見ても、ほとんどマルチパスはありません。快適な受信環境で、素晴らしいFMの音が楽しめています。

 人間の耳というものは長年聴き慣れた音を忘れないようです。20年以上もST-S333ESXIIで聴いてきた東京FMのジェットストリームが、T-1100だと違って聴こえてくるため、何と無く違和感がありました。クラシックなどではT-1100で何の不満もありませんでしたが、ST-S333ESXIIのFMの音も蘇らせたいとの思いが募り、修理の方法を探り始めたのは最近のことです。そんな時に見つけたのが、メーカーがすでに修理サービスを終了してしまった多くのFMチューナーを復活させている「ひろくんのホームページ」です。記事を参考にしながら、故障したソニーのチューナーの内部を覗いて勉強してきました。

整然としたST-S333ESXIIの内部、素人にも見やすい部品配置

ST-S333ESXIIの保守・調整記事を何度も読んでいるうちに、何と無く問題点も見えてきました。MUTINGとAUTOチューニングをオフにして、ダイヤルで周波数を変えていくと、本来の放送周波数から0.2MHz離れた所で、ステレオインジケーターが点灯します。これは記事にもあった同調点のズレが原因だろうと思い、調整にチャレンジしてみることにしました。


IF回路のFM同調点トリマーを調整したらバッチリ


 アマチュア無線をやっていますので、ダブルスーパーやトリプルスーパー受信機のIFTを適当に回してしまったら、とんでもない状態になることは知っています。ひろくんのホームページでは標準信号発生器を使って、調整のために必要な電波をチューナーに入力していますが、そのような高価な機器は持っていません。同調点の調整だけなら、実際のFM放送を受信しながらでもできると考えて挑戦してみました。回すべきIFTの番号や、測定すべき箇所についても詳しく説明されていますので、大変助かります。

同調点の調整はIFT205を回すだけ

IF用IC LA1235の7-10番ピン間の電圧を測りながら、IFT205をゆっくり回すとテスターの値が変化します。この値が最小になるように調整したところ、本来の放送周波数で、ステレオインジケーターが点灯するようになりました。

正しい周波数でステレオインジケーターが点灯するようになった

東京FM以外の放送局でも同様に、正しい周波数でステレオになってくれます。MUTING動作も正常になり、基本的な受信動作は問題なくなりました。たった一箇所のズレでも使い物にならない状況を引き起こすんですね。さすが精密機器です。ひろくんのホームページでは、FM同調点調整以外にもフロントエンド・PLL・MPXなどの調整方法が紹介されています。チャンネルセパレーションや歪みなどにも影響する調整のようで、ぜひやってみたいのですが、満足な測定器もないままにいじるととんでもない結果になりそうですので、これ以上はやめておくことにしました。しばらくこの状態で、深夜零時からのジェットストリームをじっくり聴いてから、今後の方針を決めようと思います。

 すでに購入後29年も経過したソニー製のFMチューナーですが、ジャンルによっては最新モデルのT-1100よりも聞きやすい音を出してくれます。T-1100購入後、一度は処分しようかと思ったST-S333ESXIIですが、捨てなくて本当に良かったと思っています。



ステレオ時のヒスノイズが気になったので調整範囲を拡大


 FM同調点の調整だけでFMステレオ放送がちゃんと受信できるようになり、しばらくその状態で利用していましたが、クラシック番組などで演奏が始まる前になんとなくヒスノイズが気になっていました。故障する前にSDカードにデジタル録音しておいたものと聴き比べると、以前は全くヒスノイズは出ていません。モノラルにするとヒスノイズは気にならなくなります。これは同調点以外にも調整が必要だと感じました。FMステレオ用の信号発生器などありませんので、先ずは代わりになる機器類の準備です。PLL制御で周波数が安定していて、パイロット信号のオンオフが可能な秋月電子のNS73M使用FMステレオ・トランスミッター・キットを入手して組み立てました。

秋月電子のFMトランスミッターキットを利用

さらに、1KHzの信号発生と受信音のスペクトル表示のためにefu氏のフリーウェアWaveGeneWaveSpectraを利用させていただきました。この二つはWindows XPパソコンの頃から便利に利用させていただいている大変優れたソフトです。これ以外にオシロスコープとテスターも用意していざ再調整開始です。PLL検波部、MPX部、WOIS(歪補正)部の調整を行いました。PLL検波部にかなりのズレがありましたが、それ以外はあまり変わらない(よくわからない)調整となってしまいました。やはり間に合わせの機器では細かな調整は難しいようです。

 特にMPX部のチャンネルセパレーション調整では苦労しました。ノートパソコンにインストールしたWaveGeneで1KHzの信号を発生させFMトランスミッターのLチャンネルに入力、同じノートパソコンのWaveSpectraでRチャンネルの受信音を解析しましたが、全く意図したものが出てきません。色々調べてみると、ノートパソコン内部のミキサーがループバック状態になっていてWaveGeneの信号が直接WaveSpectraに入力されていました。さらに、ノートパソコンのマイク入力がモノラルだったことも後になって気づきました。WaveSpectraでLチャンネルしか正しく表示できなかったことの原因はこれです。FMチューナーの調整作業前に、用意した機器類の動作をちゃんと確認しておくべきでした。大反省ですσ(^_^;)

FM信号発生器の代わりにトランスミッターとパソコンでなんとか調整中

ただし、調整後の音質は確実に向上しました。気になっていたステレオ放送時のヒスノイズが改善されました。歪もほとんど感じません。一応成功のようです。手間をかけるほどに良い音を聞かせてくれるアナログFMチューナー、なんだかとっても愛おしくなってきました(^ ^)

(2017年11月30日追記)



2017年11月4日土曜日

谷津道探検サイクリング 台風通過後の谷津の道はとってもワイルド


 記録的な10月の長雨と二週連続で週末にやってきた台風のおかげて、いつもの下総台地里山ルートを一ヶ月近くも走れませんでした。台風一過の風の弱まった日を選んで、久しぶりに東金崖線に沿って点在しているいくつかのため池やダム湖を巡ってみました。車がほとんど通らない、谷津の道を中心に走りますので、長雨と連続した台風の影響で道が荒れていることが心配されましたが、通れなければ迂回する覚悟で出かけました。


谷津の最奥部はひどい状態


 川沿いに田んぼが広がる谷津の間を通る農道は、強風で飛ばされた枯れ枝や落ち葉がいっぱいで、細いロードバイクのタイヤで走るには注意が必要です。小川に沿って上流に進んでいくと谷津の奥部に入っていきますが、だんだん農地も狭くなり、農道も荒れてきます。この日は高台から流れ出た泥が堆積し、さらに風で倒れた木が道を塞いでいました。こりゃワイルドだ〜σ(^_^;)

道は泥だらけ、倒木が行く手を遮る谷津の最奥部

もう少し進めば広い畑の中の道に出られることを知っていますので、自転車を抱えて倒木を乗り越えて進みました。とてもロードバイクで走れる状態ではありません。


低い場所では道路が冠水


 周りよりも低くなっている場所では、いたるところに水溜りができています。雨水が溜まっているだけならいいのですが、畑の泥が流れ込みドロドロ状態ですから、跳ね上げないように注意しながらゆっくりと進みます。以前、前輪がロックしてそのまま泥の中に立ちゴケしたことがありますので、慎重に走りました。

泥水の溜まった道路は走行注意

すぐ横の畑を見ると、採り入れが終わり畑で乾燥中の落花生のボッチも水浸しになっていました。千葉特産の落花生の収穫時期ですので、この大雨でダメになってしまわないか心配になりました。

畑(右側)が水浸しで乾燥中の落花生が心配


房総の地盤は落石が多いので注意が必要


 大昔に海底が隆起してできた房総半島は砂岩や礫岩、泥岩の崖が多く、雨による落石が発生しやすい地質です。車道から離れた林間の道路では、いたるところに落石注意の看板が出ています。

結構大きな落石がゴロゴロしている道もある

今にも崩れそうな切り通しの道もあり、迫力があります。見事な地層が現れているので、地層マニア?にはたまらない場所かもしれませんが、ちょっと恐怖です。

こんな切り通しの道も楽しめる


降り続いた雨でどのため池やダム湖も満水状態


 房総半島は流量の豊富な河川が少ないため、水の確保には苦労してきた土地です。そのため、灌漑用のため池がいたるところに作られています。さらに、大規模な水路で利根川の水を延々と運んでいくつかのダム湖に給水しています。この日は、訪れたどのため池やダム湖も満々と水を湛えていました。

満水の雄蛇ヶ池(水鳥は少ない)

景色が良く、静かなため池の辺りはサイクリングの休憩場所としては最適です。すぐ近くにあるため池でも、水鳥の多い池とそうでない池があるのは不思議です。心霊スポットとして有名な場所もあり、何度訪れても飽きません。

たくさんのカモが渡ってきている小中池


川沿いの空き地で立ち往生している四駆を発見


 長柄ダムを目指して村田川沿いを走っていたら、空き地のど真ん中に四輪駆動車(プラド)が停まっているのを見かけました。車道から入ってくる道もなく、タイヤが泥だらけでしたので、不思議に思い自転車を止めて様子を伺いました。ドライバーの姿はなく、タイヤが半分くらいまで泥に埋まっています。どう見ても完全にスタックしている状態でした。台風の大雨でぬかるんだ空き地に自ら突っ込んで行ったのでしょう。四駆を過信したゆえの惨状です。

なんでこんな場所に車を停めてるのという状態の四駆を発見

以前、四輪駆動のテラノに乗っていましたが、なかなかその底力を発揮する場所がなく、スキーに行った時などわざわざ不整地に飛び込んで四駆の醍醐味を楽しんだことを思い出しました。多分、この車も大雨でぬかるんだ場所に自ら突っ込んで行ったのだと思います。ここまではまれば自力での脱出は不可能でしょうから、助けを呼びに行ったのかもしれません。無理は禁物ですね。

ここまでハマれば四駆でも出られない


それでも車道を避けて走る谷津道サイクリングは面白い


 泥水を跳ね上げながらの走行ですから、泥除けのないロードバイクではいたるところが泥だらけになります。帰宅後の手入れが大変ですが、それでも車道中心のルートよりは面白いサイクリングが楽しめました。

 この季節には珍しい雄のキジを見つけたのは、農家の近くの畑です。縄張りを持つ雄は春先に毎年同じような場所で姿を現しますが、この時期に目にするのは珍しいことです。

春先には良く見つける雄のキジもこの時期は珍しい

キジがじっとして動かないので、どうしたのかと様子を伺っていたら、少し離れた場所で猫がじっとキジを見つめていました。狩りの最中だったようですが、キジは足の速い鳥です。時速35キロで走れるそうですから、猫でもなかなか捕まえるのは難しいのではないかと思います。すごい緊迫感が漂う中で、邪魔者の自転車オヤジが現れたものですから、均衡が破れてキジがそろそろと逃げ出してしまいました。きっと猫は恨んでるでしょうね〜

畑で雄のキジを見つけたら、少し離れた場所で猫がじっと狙いを定めていた

 房総の谷津を流れる川沿いは田んぼが広がっていますが、高台は畑地になっています。この時期は房総の特産品である落花生の収穫が終わり、畑に積み上げて乾燥させている最中です。落花生が積み上げられて、上にビニールがかけられたものはボッチと呼ばれています。この時期の下総台地をサイクリングしていて、あちらこちらで見かける風景です。

乾燥のために収穫した落花生を積み上げた「ボッチ」

そんなボッチ畑を見て「♬ひとりぼっちのサイクリング、畑のボッチに励まされ、マメなペダリングで落花生(楽せい)」なんて唄を歌いながら、久しぶりの下総台地谷津道探検サイクリングを楽しんできましたσ(^_^;)