2016年4月30日土曜日

房総酒蔵バイクツーリング 世界に打って出る?酒々井の飯沼本家で夏吟醸を購入


 世の中は大型連休で賑わっていますが、どこの観光地も大変な混雑でついつい出不精になってしまいます。こんな時には家で旨い日本酒を飲みながら名作映画でも鑑賞していたいものです。まだ梅雨にも入っていませんが、一部の酒蔵からは夏吟醸と銘打ったフルーティーな冷酒用の吟醸酒が出始めました。訪問したのは酒々井の飯沼本家。「甲子(きのえね)」ブランドを持ち、千葉の酒蔵の中では大手に位置しています。季節ごとの新酒が豊富なため、ついつい覗いてみたくなる酒蔵です。ギャラリーやレストランも併設した「酒々井まがり屋」という店舗を持っていて、お酒を買わなくても楽しめます。

飯沼本家の酒蔵の隣にある酒々井まがり屋

房総の酒蔵の中では比較的家から近いため、自転車やバイクで度々立ち寄っています。前回酒々井まがり屋に来て購入したのは花見酒と銘打った純米吟醸生原酒「甲子」春酒香んばしでした。花見用に購入したのですが花が咲く前に飲んでしまい、結局もう一本買いに来たのを思い出します。

 今回訪れてみると建物の横に今までなかった見慣れないものができていました。『KINOENE SAKE&TOKYO』と書いてあります。東京都が音頭取りをしている東京ブランドロゴの利用許諾を得たようです。

東京ブランドのロゴが記されたスカイツリー?と杜氏の人形

手作り感いっぱいのタワーと可愛い人形が置いてありました。東京の企業でなくても利用できるんですね。2020年の東京オリンピックに向けて千葉県の地酒も世界に打って出る意気込みのようです。海外で日本酒がブームになっているとはいえ、たくさんの酒蔵の中から選んでもらうのは大変だと思います。是非頑張ってもらいたいものです。

杜氏の人形も可愛い

 少し前に出荷されたばかりの夏吟醸と銘打った甲子を購入しました。飯沼本家のホームページには『果物のようなフルーティーで華やかな吟醸香と軽快な飲み口が特徴。爽やかな甘みときれいな酸味、そして旨味のバランスが絶妙にマッチした吟醸酒です。夏に旬を迎えるスズキやコハダとも好相抜群!カルパッチョや冷製パスタなどの洋食にも良く合います。』と期待感を膨らませる言葉が並んでいます。

夏吟醸「甲子」

早速、つまみにする刺身を買いに行きました。この時期旬のアジのたたきとかぼちゃの煮物を肴に冷酒で飲んでみると、ホームページでの売り文句通りの味です。思わず「うまぁ〜い」と声が出てしまいました。これからじめじめとした梅雨と本格的な夏がやってきますが、夏吟醸があれば乗り切れそうです。



勝手に「房総の地酒」を応援するTVコマーシャル風動画を作ってみました


個性ある房総の地酒の良さが少しでも伝われば幸いです。





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房総酒蔵マップ
千葉にある約40軒の蔵元を順に巡っています。青色の酒蔵マークをクリックすると該当する投稿記事にジャンプします。







2016年4月29日金曜日

房総酒蔵バイクツーリング番外編 木更津の由来となった「きみさらず」を求めて


 房総の酒蔵で作られる搾りたて新酒の出荷もそろそろ一巡しました。これからは一旦貯蔵されたものが主流になります。千葉県酒造組合の地酒ショップを覗いていたら君津市にある小泉酒造の純米吟醸「きみさらず」が目にとまり、購入して帰りました。

小泉酒造の純米吟醸「きみさらず」

冷やして飲んでみると、実にさっぱりとした吟醸酒です。どんな料理と一緒に飲んでも楽しめる味わいです。飲みながら裏のラベルを眺めていたら、「きみさらず」という名前の由来が書かれていました。

瓶の裏ラベルに「きみさらず」の由来が書かれていました

ラベルには『南房総木更津の名のおこり。君不去伝説より名付けました。』とあります。木更津の名前の由来など考えたこともなかったのでネットで調べてみると、木更津市のホームページに君不去(きみさらず)伝説が紹介されていました。さらに市内の太田山公園にこの伝説を基に作られたきみさらずタワーという展望台があることもわかりました。早速その伝説のタワーを調査するために木更津に向けバイクを飛ばしました。

太田山公園には無料の駐車場があります

太田山公園の入り口近くにある無料駐車場にバイクを停め、徒歩でタワーを目指します。後で気づきましたが、タワー直下にも別の駐車場があり、ほとんど歩かずに目的のタワーまで行くこともできます。

公園の頂上を見上げると何やら見えてきます

平地の多い海沿いの木更津市では珍しい小高い山になっている太田山公園です。しばらく登ると公園の頂上に出ました。大きな「きみさらずタワー」が現れます。タワーのてっぺんに二つの像が立っています。これが君不去伝説の基になった日本武尊(やまとたけるのみこと)と弟橘媛(おとたちばなひめ)。二体の銅像が向かい合って立っていました。

太田山公園にある「きみさらずタワー」

船の形をした展望台まで階段で登ることができます。標高44メートルの太田山公園の頂上からさらに展望台は11.7メートルの高さがあり、周りは平地ばかりですので360度の景観が楽しめました。特に西の東京湾方面を望めばアクアラインから対岸の東京都心部まで一望できます。

きみさらずタワー展望台から東京湾方面を望む

夜間は銅像がライトアップされ、東京湾岸のイルミネーションが楽しめる夜景スポットになっているそうです。確かに夜見たらきれいでしょうが、ちょっと怖いかもしれません。

 タワーの下には弟橘媛(おとたちばなひめ)を祀った橘神社が建てられていました。君不去伝説にちなんでこの地も「恋の森」と呼ばれているそうです。そういえばこの近くにある中の島大橋も「恋人の聖地」でした。酒好きのバイクオヤジにはもう無縁ですが、木更津は「恋」が溢れる場所のようです。

弟橘媛(おとたちばなひめ)を祀った橘神社

橘神社の説明に君不去伝説が書かれていました。この「きみさらず」が木更津の語源になったという説があり、木更津市ではふるさと創生事業でこのきみさらずタワーを建てたそうです。

君不去伝説が書かれた橘神社の説明

房総の地酒を飲んで君不去伝説を知り、きみさらずタワーを訪ねるというのも趣があります。単なる暇人と呼ばれそうですが、いくつになっても探究心は尽きません。


2016年4月27日水曜日

房総酒蔵バイクツーリング 夏向き吟醸酒を求めて佐原の東勲酒造を訪問


 春の新酒の時期が過ぎ、いよいよ夏に向けて各蔵が準備を進めている頃です。早くも夏向けの純米吟醸酒が出荷されたと聞き、佐原にある東勲酒造を訪問しました。小江戸と呼ばれる風情ある街並みの中、旧街道沿いにあり場所はすぐにわかります。街中は一方通行の細い道が入り組んでいますが、道路標識には「二輪を除く」とありバイクは好きな方向に進めます。やっぱり酒蔵巡りはバイクが一番です。

東勲酒造の入り口、奥に酒蔵が続いています

前回東勲酒造を訪れたのは昨年の7月ですので、酒造りは一段落している頃でした。熟成された純米吟醸酒を買って帰りましたが、今回は夏向きの無濾過生原酒純米吟醸「夢童」です。人気の商品らしく、500本限定の酒を売り切れ前に手に入れるべく酒蔵を直接訪問してみました。

無濾過生原酒純米吟醸「夢童」

千葉県酒造組合のホームページでは前日に出荷開始となっていましたが、酒蔵では陳列されていません。「夢童」が欲しいと告げると奥から持ってきてくれましたが、レジに商品登録されていなかったようで、会計がなかなか終わりませんでした。出荷された直後の酒を蔵に直接買いに来る客は珍しいのかもしれません。

 利根川の河川敷で地盤の軟弱な佐原は五年前の東日本大震災でかなりの被害があった場所です。古い街並みも至る所で倒壊しましたが、地元の力と外からの多くの応援でいち早く復興を果たしました。地震で落下した瓦に応援のメッセージが書かれたものが東勲酒造の敷地内にたくさん飾られていました。今では何事もなかったかのように美味しい酒を作っている酒蔵ですが、被災直後は大変な状況だったようです。

東日本大震災で落ちた瓦に書かれた応援のメッセージ

 房総の酒蔵を巡っていると自然に千葉県の地形が頭に入ってきます。水の豊富な房総半島西側(東京湾側)の高台と、平地が多く水が乏しい南東側(太平洋側)では環境が大きく異なります。どの時代の為政者も腐心した治水・利水事業ですが、関東平野はとりわけ大きな事業が行われてきました。自転車やバイクで長柄ダム、東金ダムを訪れて知った房総導水路事業は最も新しい大規模水利事業です。農業・工業・生活用水が不足している九十九里平野や大多喜地区へ利根川から100㎞もの距離を隔てて水を送る大事業。利根川から標高差約100メートルの場所へ複数回の揚水ポンプを経て水を送り続けています。治水・利水事業の壮大さに何となくロマンを感じていました。

独立行政法人水資源機構房総導水路事業のホームページから引用

長柄ダムや東金ダムは度々訪れているのですが、利根川から水を引いている両総用水第一揚水機場はどこにあるのか知りませんでした。今回東勲酒造を訪れる途中で見つけた水門がその場所でした。

佐原の水源橋近くにある両総第一揚水機場

ここで汲み上げられた利根川の水が遠く南房総まで送られているとはすごいことです。いつの時代も為政者が行う事業の壮大さを感じます。

この用水のおかげで千葉の米作りも発展したようです、地酒も恩恵を受けてますね

 利根川沿いを走っていたら広大な菜の花畑を見つけました。盛りは過ぎている菜の花ですが、種を取るためにそのままにしているようです。季節が一、二ヶ月戻ったような景色ですが、大型連休前に見事な菜の花畑を見つけて何だか得したような気持ちになりました。

種を取るために枯れるまでそのままの菜の花畑の前で記念写真

種が取れる頃には本当の梅雨に入るんでしょうね。それまでバイクで色々なところを走っておかなくちゃ。



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房総酒蔵マップ
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2016年4月22日金曜日

谷津道探検サイクリング イタドリをかじりながら東金ダムを初訪問


 交通量の多い国道126号を避けて千葉市から東金まで快適に走れる道を発見してからというもの、東金崖線と九十九里平野の間をうろうろすることが多くなりました。距離的にも往復100キロ前後で、一日のサイクリングルートとしては手頃です。昭和の森の崖を下ったところにある小中池高台の季美の森から下ったところにある雄蛇ヶ池を巡ってきましたが、さらに北にある東金ダム(ときがね湖)を初めて訪問してみました。だいぶ慣れてきた季美の森から雄蛇ヶ池までのルートをたどり、さて次にどこに行こうと地図を眺めていて目に入ったのが東金ダムです。

東金ダムは崖の上にありました

国道126号を横切るとぐんぐんと登っていき、結局東金崖線の上部まで出てしまいました。周りにそれ以上高い山などない場所です。ここの水はどこから流れてくるのかと考えていたら、以前長柄ダムを訪れた時に調べた房総導水路事業を思い出しました。遠く利根川から運ばれた水が最後はポンプでこの東金ダムまで押し上げられています。

東金ダム(ときがね湖)

ダム湖ということもあり周りはよく整備されて気持ちの良い場所です。湖を一周まわれる遊歩道には大勢の人たちがウォーキングを楽しんでいました。またまたお気に入りのサイクリング目的地を見つけてしまったようです。

東金ダム湖周辺は整備された気持ちの良い場所

 東金崖線より東の九十九里平野は河川の流量が乏しく、農業用水のため池もたくさんあります。東金ダムからの帰途、登りじゃなくてよかったとしみじみ感じながら劇坂を下って行くと、ほのぼのとした雰囲気の八鶴湖に到着しました。すでに散っていましたが、ここも桜の名所として知られているようです。徳川家康が鷹狩りの際に宿泊していた御殿もあったそうで、船橋から東金まで約37キロをほぼ一直線で結んだ御成街道の終着点がこの辺だとのこと。勉強になります。

八鶴湖(はっかくこ)の畔り

 この辺を走っていると、縄文時代は海だった九十九里平野と東金崖線の間の道に立派な地層が現れているのを度々目にします。よく見ると硬い部分と柔らかそうな部分に分かれており、それぞれ模様も異なっています。詳しい人が見たら色々なことが分かるんでしょうね。そういえば房総の養老渓谷にある地層から地球の歴史上の新事実が発見されたとかで、認定されれば「チバニアン(千葉時代)」という新しい時代名が付けられるとか。なんとも夢のある話です。

切り通しには地層マニア垂涎?の地層があちらこちらに

 国道126号を避けて自然あふれる谷津道を乗り継いで走るため、道中は季節ごとの草花が豊富です。木苺や桑の実を楽しめるのはもう少し先ですが、イタドリがあちらこちらで伸びていました。

イタドリがあちらこちらに群生している谷津道

このイタドリ、スカンポとも呼ばれていて少し酸っぱいですが食べることができます。子供の頃はよく食べていましたが、最近口にしたことはありません。目に付いた美味しそうな?のを一本引き抜き、皮をむいて食べてみました。最初に根元の太い部分をかじったのが失敗でした。繊維だらけで酸っぱくてちっとも旨くありません。気を取り直して先の方の細い部分を食べてみると、みずみずしく爽やかな酸味です。柔らかく、ポキっと折れて簡単に噛み下せます。そうそう、この味。懐かしい子供の頃の記憶がよみがえりました。

先の方は柔らかくて美味いイタドリ

シュウ酸などの有機酸を多く含んでいるため食べ過ぎると有害だそうですが、子供の頃はよく食べました。国道126号沿いの谷津道に自転車を停めてイタドリをかじる。これぞ正真正銘、サイクリング途中の道草食いです。これからの季節は木苺や桑の実、山法師の実なども楽しめるようになります。派手なジャージを着て、茂みに顔を突っ込んでいるサイクリストがいたらそれは私です。


2016年4月21日木曜日

毎回新たな発見があるHMS埼玉バランスコースを受講


 しばらく自己流でバイクに乗っていると、いつの間にか悪い癖が身についてしまうようです。年に一、二回バイクスクールに参加して矯正してもらっています。お世話になるのはホンダがやっている交通教育センター。全国に7箇所あり、企業や個人を対象に車とバイクの運転講習を行っています。自宅から日帰りでアクセス可能なのは埼玉県川島町(通称埼玉もしくは桶川)、埼玉県和光市(和光)、栃木県茂木町(もてぎ)の三つですが、埼玉はこの中でも一番講習の種類や開催頻度が充実しているようです。バイク向けの講習がHMS(ホンダ・モーターサイクリスト・スクール)で、今回はこの中のバランスに参加してきました。

交通教育センターレインボー埼玉

首都高速都心部の渋滞を心配して家を出たのが早過ぎたのか、10時開始なのに9時前に到着してしまいました。職員以外誰もいません。受付開始まで周りをぶらぶら散歩です。すぐ隣にホンダエアポートがあり、軽飛行機やヘリコプターが離着陸しています。

迫力のヘリコプター離着陸が間近で見られます

 HMSではスクールが用意したバイクから好きなものを選んで受講します。受講料がその分高価になりますが、自分のバイクを持ち込んで転倒したら目も当てられません。安心料として考えればリーズナブルだと思います。ただし、受講するコースによって選択できないバイクもあります。普段乗っているCB1300は今回のバランスでは選択不可のためCB1100を借りました。

足付きもよく運転しやすいCB1100

 午前中はひたすら八の字の練習です。一人一人パイロンの置かれたエリアに分かれて、インストラクターから与えられた幾つかの課題をこなしながらくるくると回ります。この八の字、実に奥が深い。バイクをコントロールするための多くの要素が詰め込まれています。バランスの受講は今回が3度目なのですが、毎回八の字を始めてしばらくの間は体がギクシャクしています。普段バイクに乗っている時に基本がいかに出来ていないかが一目瞭然です。

午前中はひたすら八の字の練習

途中、インストラクターから複数の課題を指示され、悪い部分のアドバイスをもらいます。内側の肩の上がり方や腰の向け方など、頭ではわかっているのですがなかなか言うことを聞いてくれません。
  • リーンインやリーンアウトの際に使わない手や足を見極めてハンドル・ステップから離してみる
  • 八の字の途中でバイクが真直ぐになった時に、足付き無しで一瞬停止してから続ける
  • パイロンの横にマーカーを置いて、前後の内輪差を考慮しながらマーカーを後輪のみで踏む
  • さらに後輪がマーカーに乗った瞬間に停車させる
ついつい力が入ってしまう八の字にさらに細かな課題が加わって、この時点で結構な疲労が蓄積していたようです。最後の課題でバイクを転倒させてしまいました。あ〜自分のバイクでなくてよかった。

 同じバランスの講習でもインストラクターにより内容や難易度が異なるため、何度参加しても新鮮です。今回は低速バランスの練習として面白い方法を教えてもらいました。バイクの前輪を縁石や壁に圧着させて固定、ハンドルへの微妙な入力で立ち続けるという課題です。

初めてのバランス練習方法

最初は全くできませんでしたが、一本橋に乗っているつもりで微妙な力をハンドルに加えているとバイクは倒れずに立ち続けてくれました。周りから見たら変な人と思われそうですが、これならどこでも練習できます。

 午後はいよいよ荒川河川敷にあるバランスの専用コースへ移動です。講習中のビデオ撮影が禁止されているため記録が残せませんが、前回中級コースに参加した時にGPSの軌跡ログで色々な分析ができることがわかりました。今回も小型のGPSロガーをポケットに入れっぱなしにして参加。河川敷のバランス専用コースを走行したGPS軌跡(赤線)の上に、思い出しながらコースの設置物やパイロンを重ねてみました。GPSの記録は1秒ごとに取得され、数メートル程度の誤差がありますので、速く小さく曲がるスラロームなどでは実際のパイロンよりも内側を走っているように見えます

GPS軌跡にパイロンや課題設置物を追記したもの

安価なGPSロガーをポケットに入れっぱなしにしておけば、1日の行動記録が簡単に取れます。いろいろな分析ができるのはとっても便利ですが、使用した中国製のGPS(CANMORE GP-102)にはWindows用のユーティリティソフトしか付属しません。CANMORE GP-102をMacで活用するためにいろいろ工夫してログを活用しています。


 それぞれの課題の練習結果はこんな感じです。どれも実際の道路ではありえないような極端な作りになっていますので、通過することやタイムを目標にするのではなく不要な力を加えずにできるだけ安定して走行できることを心がけました。

一本橋(通常幅)


慣れている参加者の中には20〜30秒というタイムを出している人もいましたが、18秒がベストタイムでした。まあ少し前までは渡りきるのが目標だったリターンライダーにしては上出来でしょう。インストラクターは1分以上も一本橋に乗っていました。走るというよりもほとんど停まっている感じです。

一本橋(細幅)


通常のものに比べて半分しか幅がありませんのでタイムより通過を優先しました。腰に重心が来るようにして前方遠くに視線を持っていくと安定して通過できました。9割の成功率です。

スネーク


前後輪の内輪差を考慮する午前中の八の字練習が効果を発揮しました。成功率は低いですが複数回通過できました。タイヤの半分程度まではみ出しても落ちないことを利用するのがコツのようです。

かまぼこ


電柱を半分埋めたような形状です。ハンドルによるバランス修正はほとんど不可のため、スピードを出して渡りきることだけを狙いましたが、成功率ゼロでした。

波状路・V字溝・W字溝


ただひたすら通過するのみ。それほど難しいものではありません。強いて言えば途中エンストしないようにふかし気味にして半クラ活用でしょうか。

千鳥スラローム


二本のパイロンの間を通り抜けるスラロームです。バイクを大きく傾けて通過することができないため、小さく曲がることが難しい課題です。バイクを垂直にしてハンドルで小さく曲がるか、リーンアウト(V字バランス?)で小さく曲がる必要があります。一つ先のパイロンまで考慮して曲がらないとすぐに行き詰まってしまいます。前回バランスコースに参加した際には比較的簡単にクリアできたのですが、今回はどうしても最後が通過できません。下手になったのかと焦りましたが、何の事は無い、前回のパイロン設置場所が簡単すぎただけのようです。ちょとパイロンの位置を変えるだけでいきなり難易度が上がる課題です。

低速狭路(正式名称不明)


両側にパイロンが置かれた幅1メートルちょっとの曲がり角です。極低速でないと曲がれません。一つ目の曲がり角を通過できても、すぐに次の角が来るためそこで行き詰まります。結局一度もまともに通過できませんでした。

オフセットスラローム(大・小)とUターン


スピードは別にして、午前中の八の字をちゃんとやっていれば通過できないということはありません。かなり小さなUターンもありますが、瞬間逆ハンでバイクを素早く寝かせれば気持ち良く曲がってくれます。でもこれを自分のバイクでやるにはちょっと勇気がいりそうです。一回でも転んだら......

今回は千鳥と低速狭路が通過できないという課題が残りました。しかしそれよりも午前中の八の字で肩に力が入ってしまい、体力を消耗して転倒するという致命的な問題が発生です。年齢を重ねてもリラックスして安全にバイクが楽しめるよう、定期的にスクールに参加して腕に磨きをかけていきたいと思います。


HMS常連さん?


 年に1〜2回しかHMSには参加していないのですが、毎回お会いするライダーさんが必ず複数人いらっしゃいます。今回は10人という少人数の追加開催コースでしたが、うちお二人は何度かお会いしている人でした。たまにしか参加しない自分が毎回会うということは単なる偶然か、それともお会いする方が頻繁に来られているのか?
 休憩中の会話でも「先週のxxxも参加してたよね〜」とかで盛り上がっていましたので、毎週のように参加されていらっしゃるようです。確かに100回以上も参加している強者のブログを読んだことがあります。一回一万数千円のHMS参加費用だけで大型バイクが買えてしまう出費です。上級コースを華麗に走っている人たちはそのくらいの投資をしているんでしょうね。恐るべしHMS常連さん。



GPSログとGoogle Earth Proでコースを再現


 胸のポケットに入れっ放しにしておいた格安の中華製GPSロガーで一日分の軌跡データを取得していました。これをGoogle Earth Proに読み込ませると、ドローンから撮影したような動画が作れることがわかり、参加したバランスコースを再現してみました。動画撮影が禁止されているHMSでビデオカメラ代わりに使えそうです。


(2017年5月17日追記)


2016年4月11日月曜日

谷津道探検サイクリング 谷津を流れる川の名前の調べ方は?


 自然豊かで車が少なく自転車で快適に走れる谷津道を発掘する日々が続いています。インターネット地図情報サービスの普及のお陰で、実際に走る前にかなりの検討が可能です。アクセスしやすい一級・二級河川を遡り、里山の雰囲気が漂う谷津地形を目指して支流域まで足を踏み入れるのですが、GoogleやYahooの基本地図や航空写真、地形図などを組み合わせて丹念に眺めればおおよそのルートを設定できます。

Google Earthもルートの雰囲気を知るために重宝します(市原市の村田川流域)

 先日たまたま二級河川である村田川の支流をたどって長柄ダムまで走ってみたら、短いながらも快適な谷津道が続いていました。サイクリングルートを記録に残す際に、横を流れる川の名前は是非とも知りたい情報です。以前、四街道から鹿島川の支流に入って山武市経由で九十九里浜までのルートを開拓した時にどうしても支流の名前がわからず苦労したことがあります。弥富川というのが求めていた支流の名前だったのですが、GoogleマップやYahoo地図には出てきませんでした。川の本流については名称が出ていますが、支流になると省略されていることが多いようです。どんな地図でも名前が出ているような本流以外の川の名前は次のような方法で調べています。
  1. 川にかかる橋の銘板を見る(一番確実な方法)
  2. 川の名前を調べる地図」サイトを見る
  3. 行政が作成した洪水ハザードマップなどを見る
実際に走っている場所で川の名前が記されている橋の銘板を確認できれば間違いはありませんが、見つからない場合もあります。

村田川支流にかかる橋に記された川と橋の名称

 「川の名前を調べる地図」サイトは国土交通省の国土数値情報をベースにして検索しやすい画面を提供してくれます。日本全国をカバーする情報は得られるのですが、先の「弥富川」を調べることはできませんでした。

 氾濫の恐れがある河川を抱えている市町村はほぼ間違いなく洪水の危険エリアを示す地図や避難場所を示す地図を発行しています。これらの地図はかなり詳しく川の名前も出ているため、小さな支流の名称を知ることができます。ただし必要とする地域のものがあるとは限りませんので、ない場合は別の調査手段が必要です。

 最終的に「弥富川」の名称を見つけたのはMapFunでした。カーナビなどに地図データを提供しているインクリメントP社の地図情報サービスです。カーナビ向けが主体のためか、橋や川の名前が充実しています。GoogleやYahooの地図データはどちらもゼンリンですので同じレベルまでしか川の名称は出てきませんでしたが、MapFunや同じ地図情報を利用したちば情報マップでは地図を拡大していくと「弥富川」の名称が現れました。地形などの情報を読み取るには不向きですが、川や橋の名前を調べるには重宝するサービスです。

 市原市を東西に流れる二級河川の村田川は昭和の森へのアクセスルートとしてよく利用しています。川沿いにしっかりと舗装されたサイクリングロードが続いているため走りやすいのですが、今までは単に通過するだけの場所でした。

よく整備され走りやすい村田川沿いのサイクリングロード

たまたまオートバイで走っていた時に、村田川の支流沿いに快適そうな谷津道が続いているのを目にして実際に自転車で走ってみました。走ってみると短い距離ではありますが、実に快適に走れます。何度か走るうちにお気に入りの谷津道ルートの一つになりました。

車道の「大仏通り」から見た村田川支流の谷津道

先に説明した方法で村田川支流の名称を調べ、水系図を作ってみました。こうしてまとめてみると支流まで含めた一つの水系全体を探検する楽しみが増えます。残念ながら長柄ダムまで続く支川村田川以外に快適な谷津道は見つかっていませんが、今までただ本流沿いを走り過ぎるだけだった村田川が少しだけ身近になりました。

作成した村田川水系図

谷津道を探検しながら徐々に新しいルートを増やしていくのも楽しいものです。



村田川支流の神崎川沿いも探検してみました


 後日、長柄ダムへのルートとして神崎川沿いを走ってみました。基本地図や航空写真を見ると快適な谷津道が続いている支川村田川に比べて川の流れが直線的で、流域の田んぼが広くなっています。村田川からしばらくは広い田んぼの中を通る舗装された農道を走ることができました。直線が多く、走っていて面白い道ではありません。

村田川支流の神崎川沿いの農道

しばらく進むと突然舗装が途切れています。先に進んでも舗装路が復活するかどうか不安なため別の道を探しましたが、車の往来が激しい道路しか見つけられませんでした。

舗装が突然終わる神崎川沿い

結局、滅多に車の来ない谷津道をたどることはできず、大半が車道を使っての長柄ダムサイクリングとなりました。そう簡単に快適な谷津道は見つかりませんね。

(2016年5月29日追記)


2016年4月9日土曜日

房総酒蔵バイクツーリング 千葉なのに「奈良の大仏」を見て大多喜のしぼりたて生原酒をゲット


 房総の蔵元から出荷されるしぼりたての新酒もそろそろ終わりの時期です。醸造されたばかりの荒々しさも残っていますが、搾ってすぐに瓶詰めされる直汲みには発酵由来の炭酸が溶け込んでいてまるでシャンパンのよう。加水していない原酒はとろりとした深い味わいが楽しめます。年に一回、新酒の時期ならではの楽しみ方ができるのもあと少しです。

 1月末に大多喜の豊乃鶴酒造を訪ねた時は未だ新酒が出来ていませんでした。早い蔵では前年の9月頃から仕込みを始め、10月から年末までには新酒を出荷しています。ここは年明けから仕込みを始めて新酒の出荷は3月になるとのことで、今回改めて訪問してみました。蔵のある大多喜は徳川家康の重臣本多忠勝が城主の大多喜藩十万石があった場所ですので、古い街道や町並みが残った城下町です。その中でも豊乃鶴酒造の建物は国の有形文化財に指定されています。

歴史ある佇まいの豊乃鶴酒造、代表銘柄は「大多喜城」

ここの代表銘柄は街を見下ろしている城の名前と同じ「大多喜城」です。昨年6月に本醸造「大多喜城」を購入しています。冷やでも燗でもいける美味しい酒でした。今回は特別本醸造しぼりたて生原酒を入手できました。麹と酵母の力を借りて新しい命を吹き込まれたお米の色が良く見える透明瓶が眩しい新酒です。

やっと手に入れた「大多喜城」特別本醸造しぼりたて生原酒

瓶詰めされたばかりでまだラベルも貼られていないものに目の前でラベルを貼っていただきました。まさに新鮮そのものです。火入れを一度もしていない生酒ですので、要冷蔵で長くは持ちませんが心配無用。帰宅後に冷やで一口飲んでみたら、まったりとした新酒の味わいが口いっぱいに広がりました。多分一週間もかからずに飲み干しそうです。

 酒蔵のご主人にどうして年が明けてから仕込みを始めるのか聞いてみたら、「秋から年末にかけては人手が足りなくて」という答えが返ってきました。ここは外部の杜氏に頼らずご主人自らが仕込みを行っているそうで、出荷で忙しい年末までは新酒の仕込みに手が回らないのだそうです。理由を聞いてみれば「な〜んだ」という感じですが、新酒を楽しむ立場からすれば各酒蔵の新酒出荷時期がずれてくれるのはとても良いことです。時間をずらして長く新鮮な新酒が楽しめますから。


千葉県なのに「奈良の大仏」があった


 大多喜や勝浦への中継地として長柄ダム周辺の裏道を利用しています。最近見つけた大仏通りも整備されている割に交通量が少なく、走りやすい道のため頻繁に利用するようになりました。

空いていて走りやすい「大仏通り」

それにしてもなんで大仏通りなんだろうと思っていたら、ありました。大仏?が。いつもとちょっと違う道を走っていたら「奈良の大仏」と書かれた案内板が出ています。それに導かれるように細い道に入ってみました。

千葉県市原市なのに何で奈良の大仏?

たどり着いたところにあったのがこの大仏です。人と同じくらいの大きさの釈迦如来像です。この大きさで大仏?しかも何で奈良?との疑問は残ったままです。

高台の杉林の中に佇む「奈良の大仏」、大きさは人と同じくらい

近くの立て看板に簡単な説明がありましたが、これだけでは名前の由来がよくわかりません。平将門と関係があることは読み取れました。

「奈良の大仏」の説明書き

帰宅後に「平将門」、「奈良の大仏」をキーワードにネットを検索すると出てきました。平安時代、この地で朝廷に対して反乱を起こした平将門が自ら新皇と名乗り、京を模した都を構えた際に、奈良東大寺の大仏を模して建立したものだそうです。その後何度か作り直され現在に至っています。先の東日本大震災で倒れ破損しましたが、住民と市が費用を折半して修復を行ったとのこと。そういえば近隣の方と思われる人が熱心にお参りしていました。

「奈良の大仏」の周りは気持ちの良い広場になっています

周辺はハイキングコースにもなっていて、家族連れが散策を楽しんでいました。お弁当を持って遊びに来ても楽しそうな場所です。



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