2017年4月27日木曜日

快適バイク生活 ヘルメットの廃棄方法を調査(船橋市周辺)


 最近まで使用していたOGKのジェット型ヘルメットは五年前にリターンして最初に購入したものです。運転に慣れるまでは体に無駄な力が入り、ヘルメット内が汗だくになることも多く、頻繁に洗濯していたら内装がボロボロになってしまいました。シールドも傷だらけで、内装のところどころが外れそうになっていたため、新しいヘルメットを調達しました。新たに買い求めたのはAraiのバイザー付きCT-Zです。

新たに購入したアライのヘルメット(CT-Z)


バイク用ヘルメットの廃棄方法は自治体によって異なる


 さて、不要になった古いヘルメットはどのように処分したらいいのだろうかと、住んでいる千葉県船橋市のホームページを調べてみると、粗大ごみとして有料(360円)の処分になると明示されていました。ごみ処理券を買いに行ったり、受付センターへ電話連絡したりと面倒な作業が必要であることが判明。他の自治体も同じなのかと疑問に思い、ネットで近隣自治体のヘルメット処理方法について調べてみました。
  • 千葉市収集せず(業者へ依頼)
  • 習志野市燃えるごみ
  • 八千代市不燃ごみ(20ℓの指定ごみ袋に入るもの)
  • 市川市燃えるごみ
  • 浦安市不燃ごみ(30ℓの指定ごみ袋に入るもの)
  • 松戸市その他のごみ(50cm未満)
  • 流山市不燃ごみ
  • 柏市不燃ごみ
  • 鎌ケ谷市不燃ごみ(三辺の合計が100cm未満)
  • 我孫子市不燃ごみ(収集所に置いてある袋に入るもの)
  • 野田市不燃ごみ(三辺の合計が90cm未満)
  • 印西市不燃ごみ(幅30x奥15x高55cmの指定のごみ袋に入るもの)
  • 白井市不燃ごみ(幅30x奥15x高55cmの指定のごみ袋に入るもの)
  • 四街道市不燃ごみ(30cmまで)
  • 佐倉市不燃ごみ(目安として30ℓの指定ごみ袋に入るもの)
調査した自治体の中で千葉市だけが自治体による処分は行わず、初めから業者に処分してもらうことになっています。各自治体とも粗大ごみ以外の家庭ごみの処理は無料ですので、船橋市・千葉市以外は全て無料で処分できそうですが、ヘルメットの大きさに条件が付いています。大きさの指定がない場合や燃えるごみで処分してくれる場合でも、流山市と柏市を除いては市指定のごみ袋のサイズが決まっていますので、その袋に入らないものは有料の粗大ごみ扱いになってしまいます。


ヘルメットの外形寸法とごみ袋の大きさ


 ヘルメットはライダーの頭に合わせていくつかのサイズが用意されています。現在持っているMサイズのジェット型とフルフェイス型の外形寸法を実測してみました。

メルメット正面から見て幅は約25cm、奥行きは約35cm(ジェット型もほぼ同じ)

高さは約27cm(ジェット型も同じ)

実測値はヘルメット正面から見て、幅25cm・奥行き35cm・高さ27cm程度でした。三辺の合計が約87cmになりますので、鎌ケ谷市や野田市でも不燃ごみとして出せそうですが、一番長い部分が35cmありますので、四街道市では粗大ごみになってしまいます。小さめのごみ袋に入れる場合は、ヘルメットを上方に向けて入れれば直径27cm・高さ35cmの円柱と見做すことができます。この場合の円柱の周長は27cmに円周率を掛けて約85cmと算出できます。

 市指定のごみ袋のサイズにはいくつかの種類があります。船橋市の指定ごみ袋を例にして、燃えるごみでよく使われる45ℓサイズ・30ℓサイズと不燃ごみ用に多い20ℓサイズの口を広げた時の周長を求めてみると.....
  • 45ℓ袋幅65 x 2=130cm
  • 30ℓ袋幅50 x 2=100cm
  • 20ℓ袋幅40 x 2= 80cm
  • 30x15x55cm袋30 x 2 + 15 x 2=90cm
となります。周長約85cmのヘルメットは20ℓのごみ袋には入らないが、それ以外の袋であればなんとか入れることができることになります。


自治体ごとに細かく違うヘルメットの廃棄方法


 樹脂製のバイク用ヘルメットを燃えるごみとして処分してくれる習志野市や市川市であれば、普段使っているごみ袋が大きいので問題なく入れることができます。不燃ごみ扱いの場合には大きさの制限が各自治体で微妙に異なるため、悩むことになります。20ℓの指定ごみ袋に入らず粗大ごみ扱いになる八千代市と長辺が30cmを超えてしまい粗大ごみ扱いになる四街道市、サイズに関わらず粗大ゴミ扱いの船橋市とそもそも収集の対象外の千葉市以外は無料で処分してもらえることになります。

緑は無料で、黄色は有料(粗大ゴミ扱い)で、灰色は収集しない自治体(白は未調査)

船橋市の近隣自治体だけしか調べられませんでしたが、無料で処分してくれる自治体が多いことがわかりました。処分方法がわかっていればネットでの購入時も安心です。頻繁に買い換えるものではありませんが、SGマーク付きの製品は購入後3年での交換が推奨されています。日本のヘルメットメーカーが海外で販売する場合はSGの規定とは関係なく、購入後5年、製造後7年の保証をつけて販売していることが多いそうです。それを参考にすれば、今回5年でヘルメットを新調したのは正解だったかもしれません。


ご注意
各自治体がネット上で公開している家庭ごみの収集方法を参考にしてまとめたものですが、誤った解釈をしている可能性もあります。実際にヘルメットを処分する場合は、該当の自治体に確認をしてから正しい手続きを取ってください。


2017年4月26日水曜日

耳障りな最近の政界流行り言葉


 意外に国会中継を視聴していることが多い今日この頃です。平日に休みが取れた時にはテレビで、外出の際には携帯ラジオで何となく見たり聴いたりしています。最近の政界では親分の使ったキーワードを子分たちが嬉しげに連呼している場面に度々遭遇します。時として流行語大賞にも選出されることがある政界の流行り言葉。政権が長期化すると耳障りな政界言葉が数多く生まれてきます。第二次安倍内閣やそれを取り巻く野党から発せられる、ちょっとイラっとくる最近の政界流行り言葉を列挙してみました。



『当たらない』


 数の力を背景にしてか、野党からの追及に対して十分な説明もなく、『それは全く当たりません』の一言でバッサリ切り捨てる。野党の追及方法にも問題はあるが、十分な議論を期待していた国民に肩透かしを食らわせる強者の答弁。実際の社会生活ではほとんど聞いたことがない言葉。
 これを実生活で言ったら嫌われそうで怖い。会社の上司からお小言をもらった直後に、『それは全く当たらない』と言い放ってみたいものである。

 そもそも火のないところに煙は立たないわけで、全く当たらないと強弁できる今の与党が羨ましくもある。さて、この言葉がいつまで聞かれるか楽しみでもある。



『緊張感を持って』


 閣僚たちが重要な任務に当たる際によく使う『引き続き緊張感を持って取り組む』という言葉。それって当たり前すぎて、聞いている方にはほとんど響かない。むしろ緊張感が完全に不足している政治家が今の内閣には多すぎる。閣僚の度重なる失言には国民もうんざり。
 ピカピカの新人がこの言葉を使うのは初々しくてよろしいが、老獪な政治家が使うべき言葉ではない(と信じる)。

 度重なる未曾有の自然災害やいつ核ミサイルが落ちてくるかわからない北朝鮮問題などの重要課題が山積しているなか、『緊張感を持って』などと新入社員のような事を言っている暇があったら、プロの政治家としてすぐに行動に移れと言いたい。



『粛々と』


 基地問題で政府がこの言葉を使い、沖縄県民から猛反発を受けた後はさすがに影を潜めているが、『粛々と前に進める』という言葉を政治家が使うと「もう国民の意見は聞かない」と言っているのに等しい。本来の「粛々」は「静かなさま」や「厳かなさま」の意であり、「周りの意見に拘らず」という意味ではない。それに気づいたのか、最近はこれを使う閣僚は激減したようだ。与党内で通達でも出されたのだろう。それこそ自分たちが「粛々と」国家・国民のための仕事に邁進してほしいものである。そうしないと「粛清」されるかもよ。



『常在戦場』


 故事成句や四字熟語として学校で教わるものではないので、一瞬考えてしまう言葉。長岡藩牧野家の家訓であり、長岡出身の山本五十六連合艦隊司令長官が座右の銘としていたため、経営者や政治家の間では有名な言葉らしい。
 「いつも戦場にいる心構えで事をなせ」という意味だが、電線の上で落ちないようにしている猿を想像してしまう。「猿は木から落ちても猿だが、政治家は落ちれば(落選すれば)ただの人」との名言を聞いたことがあるためであろう。

 ニヤつきながら『常在戦場』などと言っている与党陣営を見ると、次の選挙にも絶対の自信が見え隠れしてしまい、投票する意欲が一気に失せてしまう。都市部の投票率は上がりすぎない方が今の政権与党には好都合らしいので、そのための深謀遠慮かもしれない。



『是々非々』


 初めてこの言葉を聞いた時にはどんな姿形をしたヒヒかと想像してしまった。政権与党に近い野党が連発する言葉。『我が党は是々非々です』などと聞くと、「それがフツーだろ」と言い返したくなる。「何でも反対のどこかの野党とは違う」と言いたいのだろうが、是々非々ですと聞いただけでは支持していいのかどうか判断もできない。具体的な意見や考えを述べるべき。是非お願いしたい。




『倫理!倫理!』


 政治資金などの問題が表面化すると、しきりに大きな声で鳴き出す政界に住む鈴虫。リンリ・リンリの大合唱に耐えきれず、渦中の政治家は説明責任を果たすと約束するが、「秘書が、秘書が」の言い訳のみで、いつの間にか目立たぬところに雲隠れ。そのうち、次の選挙で再選されれば、禊(みそぎ)は済んだと涼しい顔で現れる。その後は鈴虫がいくら泣いても知らん顔で政治家稼業を続けてる。何をやっても役職を退くだけで、議員のバッチは外さない。選挙区の地盤さえしっかりしていれば、何があろうといつまででも続けられる美味しい仕事、それが議員様だ。凄惨なリストラに晒されている中高年サラリーマン憧れの職業である。



『一線を超えた?』


 もうここまでくると政治家にまつわる話なのか、芸能人のゴシップなのか訳が分からなくなってしまう。いい大人の男女が人前で手を繋いでいて、一線を超えるも何もあるまい。汗だくで『一線は超えてません』と言い張ること自体がナンセンスである。そもそも不倫をしていようが、男女の仲になろうが、個人とその関係者の問題である。本当の一線(レッドライン)を超えそうな、狂気の独裁国家の怪しい動きが激しくなる中で、こんなナンセンスな問題で政界もマスコミも時間を潰している場合ではあるまい。

 一線越え問題で週刊誌に叩かれれば、次から次にいくらでも出てくるホコリの方が大問題だ。国民の血税をいとも簡単にポケットに入れられる仕組みを放置し、ホテルでの逢引きを政策の勉強と言い張る議員ばかりのこの国に果たして未来はあるのだろうか。



やばい、不満が溜まってるのかな?


 国会中継を視聴しながら、これらの政界流行り言葉を聞くと、反論の言葉が自然と口から漏れてしまいます。イヤホンをして通勤電車の中にいるときなどは、周りから白い目で見られることも。これって今の社会や政治に不満が溜まっているのかもしれません。こんな形で憂さ晴らしさせてもらってもバチは当たりませんよね.....



また出た!『全く当たらない』


 今話題の文科省を取り巻く怪文書について前事務次官の記者会見を受けて、官房長官の口からまた出てきた「全く当たりません」のお言葉。予想通り理由や説明は無しで、一方的に言い切りました。天下り問題で官邸に詰め腹を切らされた前事務次官の意趣返しとの見方が大半ですが、それに対して前事務次官のスキャンダル情報がリークされ、事態は混迷を極めています。ドロドロですね、今の日本の政治は。森友問題も全然片付いていないし。結局最後まで国民にはわからないんだろうなと思うと、虚しさを感じます。

(2017年5月26日追記)


2017年4月15日土曜日

小江戸川越に復活した日本酒「鏡山」を初体験


 いつもオートバイで千葉県の酒蔵を巡っていますが、今回は用事で出かけた埼玉県で見つけた新しい酒蔵のご紹介です。埼玉県川越市の近くに住んでいたのは30年も前のことになります。当時は買い物には東京へ、観光するには秩父などのもっと郊外へ出かけていて、川越市内を歩きまわることはほとんどありませんでした。記憶にあるのは、厄払いのために神社へお参りしたことくらいです。


蔵造りの街で有名な小江戸川越を初めて歩いてみた


 ここのところ佐原や川越などの小江戸と呼ばれる古い街並みが人気のようです。時々見ている「週刊バイクTV」でも川越の街歩きをやっていました。綺麗に整備された蔵造りの家々が並び、確かに小江戸と呼びたくなる風情を漂わせています。近くに住んでいた30年以上も前の記憶からは想像もつかないくらいの人気が出ているようです。東武東上線の川越駅から歩き始めてみるといきなり驚きました。平日の昼間なのにすごい人出です。蔵造りの建物が並ぶ中心地までは15分ほど商店街を歩きますが、まっすぐ進めないほどの賑わいでした。

蔵造りの建物が並ぶ小江戸川越

外国人観光客が大挙して歩き回っています。川越名物の芋を使った菓子やアイスクリームなどが飛ぶように売れていました。有名な「時の鐘」の櫓前では自撮りをしている観光客で溢れています。

街の中心部にある「時の鐘」


酒蔵を改装した産業観光館で「鏡山」を試飲


 川越で明治8年に創業した鏡山酒造は平成12年に蔵を閉じました。三つあった酒蔵が改装され、現在は土産物店やレストランになっています。

旧鏡山酒造があった場所が産業観光館「小江戸蔵里」になっている

この蔵の一角に「鏡山」の売店がありました。お店の人にお話しを伺うと、地元川越の地酒復活の願いが叶って、平成19年に小江戸鏡山酒造が創業し、「鏡山」銘柄の日本酒が再び出荷されるようになったそうです。

「小江戸蔵里」内にある小江戸鏡山酒造の売店

この売店、有料で試飲ができます。ずらりと並ぶカウンターの「鏡山」の中から、出荷されたばかりの純米おりがらみと特別純米無濾過生原酒雄町を試して見ました。どちらも優しい味わいです。アルコール度数の高い無濾過生原酒も飲みやすく、グイグイいけます。

先ずできたばかりのおりがらみと無濾過生原酒を試飲

続いて、純米吟醸も飲んで見ました。吟醸香はそれほど強くはありませんが、上品な優しい味です。「鏡山」三種を試して見ての感想は『どれも飲みやすい』というものでした。

続いて純米吟醸も一杯


醤油蔵の一角を借りて酒造りをしている小江戸鏡山酒造


 「鏡山」復活のために立ち上がった若い蔵人たちに力を貸したのが同じ川越の松本醤油。現在は醤油蔵の一部と水源を借りて日本酒の製造を行っているとのことです。残念ながら訪問した日は醤油蔵の方は見学可能でしたが、日本酒の方はできませんでした。

松本醤油内にあるカフェ

この平成生まれの新しい酒蔵は、日本酒の製造方法にも強いこだわりを持って始めたようです。酒蔵を紹介している記事には次のように書かれていました。
  • 品質第一の少量仕込
  • 麹は箱麹・蓋麹(少量づつ手作業で行う麹造り)のみ使用
  • 醪(もろみ)は袋による上槽
  • 火入れの際は「瓶火入れ」
  • 純米酒以上の特定名称酒
どうりで売店に並んでいる商品の平均価格が高いわけです。何石の出荷量なのかわかりませんが、近くの飲み屋でもなかなかお目にかかれない銘柄ですので、かなり限定された販売ルートなのでしょう。川越で唯一の酒蔵復活を成し遂げた地元の若い人たちが手作業で造る「鏡山」、ここの酒はどんどん進化していきそうな予感がしました。いつも巡っている千葉の酒も旨いですが、日本にはまだまだ飲んで見たい酒、訪ねて見たい酒蔵がたくさんありそうです。



「鏡山」純米も試してみました


 後日、再び酒蔵を訪れる機会があり「鏡山」の純米酒を手に入れました。武州さけ武蔵という酒米で仕込まれています。肩ラベルには「槽絞り」、「瓶火入」と書かれていて、手間をかけて作られた酒であることがわかります。

「鏡山」純米酒

常温で味わってみました。以前試飲した生原酒や純米吟醸と同様の、すっきりとした飲みやすい味がします。個人的にはもう少し芳醇感も欲しい気もしますが、燗酒が合うかもしれません。次回試してみたいと思います。

(2017年6月28日追記)


2017年4月5日水曜日

快適動画編集 Protuneの色補正はやっぱりGoPro Studio


 GoProを使い始めて4年目に入りましたが、今年の春に撮影した河津桜や菜の花の色に違和感を覚え、初めてProtuneモードを利用してみました。モデルにも依存しますが、Protuneモードにするとビットレートが上がり、画像センサーが捉えた生のイメージに近いデータが記録できます。今まで以上の高画質が期待できるわけですが、編集に先立ち毎回色補正のステップが必要になります。


Protune素材の色補正は結構大変だった


 現在、動画の編集はFinal Cut Pro X(FCPX)を使用して行なっています。なかなか高価なソフトですが、使い込むほどにその高い機能に惚れ込んでいます。FCPXには、自動で色補正を行う機能(バランスカラー)や指定したフレームの色に合わせる機能(マッチカラー)、ビデオスコープを参考にしながら自由に手動調整できる機能(カラーボード)などの強力な色補正ツールを持っています。Protuneモードを使用しない通常のGoPro画像であれば、このFCPX標準の色補正ツールで十分対応できていました。

どの動画編集ソフトでも色補正と編集機能は備えているが....

ところがProtuneモードで撮影された映像は、シャープネスが低く全体的に眠たい画像になります。さらにWhite BalanceをAUTOからCamRAWに変えると、菜の花の色がわからなくなるほど彩度が落ちます。

Protuneはかなり眠たい画像になる、CamRAWだと菜の花の色も不鮮明に

この状態の画像データをFCPXのツールで色補正するのはかなり神経質な作業が必要でした。まだ二、三回しか作品作りは行なっていませんが、未だに満足できる色補正は行えていません。FCPXの色補正ツールは非常に自由度が高く、いろいろなパラメーターが相互に関係していて、ここだというポイントを見つけるのに苦労します。

FCPXの色補正ツールは自由度が高いが調整が微妙

ビデオスコープなどの情報を頼りに、多くのパラメーターを調整していきますが、度々訳がわからなくなってリセットを繰り返しています。過去の作品では偶然に求めていたものに近い状態が得られたので、それで良しとしました。

FCPXのビデオスコープを見ながら色を補正

やはり映像の色補正は、ちゃんとした知識を学んでから取り組んだ方が良さそうです。早速、入門書を買い求めることにしました。


GoPro Studioを使えばProtune色補正はほぼ自動


 GoProには無料で使用できる編集ソフトが用意されています。GoPro Studioです。さすが専用ソフトだけあって、Protuneモードのファイルを指定すると自動的にProtune用プリセットの色補正が適用されてます。その後はそのまま編集作業を行なって作品に仕上げればいいわけですが、編集の自由度や機能はFCPXとは比べようもありません。単純な編集以外ではほとんど使用していませんでした。

GoPro StudioのSTEP1では必ず中間ファイルが生成される

このGoPro Studio、最初に必ず中間ファイルの作成ステップが入ります。なんて面倒なんだろうと思っていましたが、ある時出来上がった中間ファイルについて色々調べてみると、これがすごいものだとわかりました。正式にはGoPro Cineformコーデック。プロの世界で動画データを受け渡しする際の中間ファイルで使用されるコーデックで、Apple ProResの代用も可能なものとして登場したそうです。複数回のエンコード・デコード処理を行っても画質の低下が最小限に抑えられるとのこと。GoPro StudioのSTEP1で生成されるファイルはこのCineform形式ファイルでした。道理でファイルサイズが巨大だったわけです。変換時に品質の指定が可能ですが、高画質だと元画像の約7倍、最低でも4倍以上の大きさの中間ファイルが生成されました。
  • GoPro撮影データ122MB
  • Highで変換後817MB
  • Midで変換後634MB
  • Lowで変換後507MB
このCineform形式中間ファイルをFCPXに読み込ませたところ、多少処理が重たい感じですが、表示も編集も問題なく行えることがわかりました。

中間ファイル生成時に画質を三段階で指定可能

中間ファイルが高画質のまま編集可能ということよりも、Protuneデータの色補正が簡単に行えるという点が重要です。GoPro StudioでSTEP2(編集)に進むと、ある程度の色補正が済んでいることがわかります。河津桜をProtune撮影した動画は、このままの状態で満足できる色になっていましたが、黄色と緑が強い菜の花の動画は多少の手動調整が必要でした。

GoPro Studioで色の微調整を行うと中間ファイルにも反映される

WHITE BALANCEとIMAGEの中のスライダーを多少調整してやると色補正は完了します。大まかな部分はGoPro Studioが自動で補正済みですので、微調整で満足できる色が出せるようです。WHITE BALANCEの中のTEMPERATURE(色温度)とTINT(色味)の二つのスライダー調整がメインのため、パラメーターが多過ぎて訳がわからなくなるということもありません。

 この色補正の微調整を行うと、なぜか結果がCineform形式の中間ファイルに反映されています。特に保存などの操作は行なっていませんが、ちゃんと補正の情報が残ります。この中間ファイルをFCPXの入力として使用すれば、色補正の済んだ画像データとして利用できるわけです。あとは高機能で使い慣れたFCPXで編集を完成させます。


無償で使えるDaVinci Resolveも試して見たが....


 FCPXやGoPro Studio以外にも、プロの世界で色補正ツールとして有名なDaVinci Resolveも使ってみましたが、高機能過ぎて未だ使いこなせていません。色補正作業中に参照するビデオスコープや、補正を指示するダイヤルなど実にプロっぽいルック・アンド・フィールです。使いこなせたら、さぞやかっこいいでしょうね。

DaVinci Resolveの色補正画面

FCPXやAdobe Premiereと組み合わせて編集の前後に色補正を行うというのがプロの世界では定番のようですが、ど素人の私には歯が立ちません。このソフトだけで色補正から編集まで行うこともできるようですので、ぼちぼち勉強しながら使ってみたいと思います。



「カラーコレクションハンドブック第2版」を購入


 色補正についての基礎知識と作業フロー、ツールを使う上での各操作の意味などを勉強するためにAlexis Van Hurkman著の「カラーコレクションハンドブック第2班」を購入しました。6,800円(税別)もする高価な本です。対象読者はカラリストと呼ばれるプロの卵が中心のようですが、一通り動画編集ソフトで色補正に苦しんだアマチュアでも何とか理解できそうです。

色補正についての専門書「カラーコレクションハンドブック」

まだ読み始めたばかりですが、意味もわからずに使用していた専門用語についても丁寧に説明してあり、何となく「カラリスト」の仲間入りをしたような気分に浸りながら勉強しています。

(2017年4月12日追記)



FCPX 10.4の新機能を使ってProtuneの色補正に再挑戦


 FCPXがアップデートされて、カスタムLUTと統合カラーホイールの機能が追加されました。FCPX 10.4の新機能を活用して、GoPro Studio無しでProtune映像の色補正に改めて挑戦してみました。結果は「これならいけそう」というものです。FCPXだけで色補正から編集まで作業できれば、大幅に効率がアップします。

実に眠たい映像のProtune素材を最新のFCPXだけで色補正してみた

(2017年12月25日追記)



2017年4月4日火曜日

日本の酒情報館で全国各地の地酒を試飲三昧


 ライフワークにもなっている房総の酒蔵巡りも、しぼりたて新酒の時期が過ぎて一段落しているところです。地元千葉県の地酒の良さを知るためには、全国の酒の味も知っておく必要があります(^o^)/ 秋葉原に電子部品を買いに行った帰りに、虎ノ門にある「日本の酒情報館」を訪ねてみました。

NS(日本酒造)虎ノ門ビル一階にある日本の酒情報館


酒の情報満載の展示スペースを見るだけでも楽しめる


 この施設は、47都道府県毎にある酒造組合が加盟している日本酒造組合中央会が運営しています。NS虎ノ門ビル一階にありますが、NSは日本酒造の略でした。館内に入ると、26坪ほどのスペースにテーブルと椅子が置かれていて、くつろげるようになっています。壁にはたくさんの日本酒や焼酎の瓶が並び、面白そうな書籍や冊子類が置かれています。日本酒の醸造工程を説明したビデオが上映されていました。

壁にはたくさんの日本酒が並ぶ

反対側の壁には焼酎

酒以外にも、ぐい呑みや猪口などの酒器やキーホルダー、酒関連の書籍なども売られていました。お店の人が試飲用の酒を用意してくれるバーカウンターも設置されていて、酒好きにはたまらない空間となっています。

バーカウンターもある

オフィス街にこんなに素敵な場所があったなんて知りませんでした。サラリーマン時代にここを知っていたら、外回りの最後に立ち寄ってそのまま直帰を繰り返していたかもしれません(^ ^)


日本の酒情報館は全国の日本酒と焼酎・みりんが試飲できる


 日本全国の日本酒と焼酎、みりんを醸造している蔵元1,754軒が組合員(平成28年6月9日現在)のため、各蔵の製品を試飲したり、購入することができます。ただしあまりにも数が多く、一度に全てを取り扱えないため、試飲・販売している商品は1〜2ヶ月ごとに入れ替えられるそうです。まだ日は高いのですが、新酒生酒セット(300円)を試飲してみました。

先ずは新酒セットを試飲

飲んでみてそれぞれの味と香りの違いにびっくり。純米の末廣は端麗な味にうっすらとした香りですが、純米吟醸の萬代はグラスを顔に近付けただけで吟醸香が漂って来ます。口に含むと濃厚な味が広がり、さすが吟醸の新酒という感じ。有名な浦霞の純米吟醸もまた新酒の良さが出ていて楽しめました。

飲み比べが楽しめた新酒セット

当然これで終わるわけにはいきません(^ ^)ので、次は奮発して大吟醸セット(500円)を試してみました。秋田、岐阜、大分の大吟醸酒飲み比べです。なんと贅沢な!
大吟醸ですので立ち上る香りはどれも優劣つけられません。何より口に含んだ時の味の広がりが三種とも全く異なり、日本酒の奥深さを感じることができました。

大吟醸セットも試飲、旨〜い

これ以外にも飲み比べに適した三種類をまとめた試飲セットが用意されています。芋焼酎のセットなんてのもありましたが、少し道を外れそうでしたのでパス。

飲み比べお勧めの三種をまとめたセット類

最後に、少し毛色の変わった日本酒三種を個別にチョイスして試してみました。試飲可能な酒・焼酎・みりんの中から好きなものを選んで注文可能です。写真左から、
  • 山形県 和田酒造 「bitts!」
  • 山口県 酒井酒造 「ねね」
  • 福島県 仁井田本家 「自然酒」
です。スパークリング辛口と説明書きにある「bitts!」はかなりの強炭酸で、まるでサイダーのよう。スパークリング甘口の「ねね」はアルコール度数も5%と控えめで、酎ハイ代わりにも楽しめる最近流行りの日本酒でした。最後の「自然酒」は上品などぶろくという感じで、度数が16度あるため飲み過ぎ注意です。

少し変わった日本酒三種を選んで試飲

一杯30mlの小さな試飲グラスとはいえ、九杯飲めば270ml(一合半)です。まだ真昼間ですので、少し気分が良くなって来たところで打ち止めにしました。


蔵・商品で異なる日本酒を味わい尽くしたい


 この日試飲可能だったのは、日本酒54種・焼酎30種・リキュール9種・みりん2種でした。1,754の組合員のうち1,467が日本酒醸造の組合員ですので、この日の日本酒54種はほんの一部でしかありません。さらに一つの蔵元でも製法や材料、季節で色々な酒を造っていますので、それこそ数え切れないくらいの日本酒が出荷されています。千葉の酒蔵を足掛け三年かけて巡り、季節ごとに異なる蔵元の味を楽しんで来ましたが、それも県内35軒だけのことです。日本全国1,467軒のほんの一部でしかありません。この先、千葉県からさらに別の地域まで足を伸ばして蔵巡りをしたいと思わせてくれた「日本の酒情報館」での試飲三昧でした。

都会のオフィスビルの軒先に杉玉がかかっているのも面白い

平日の日中(10時〜18時)しか開館していないのが残念ではありますが、都心部に出かけた時には是非また立ち寄り、その時々の全国の地酒を試飲して帰りたいと思います。