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2018年2月4日日曜日

壊れたCDプレーヤーの代わりにアナログ時代のDVDレコーダーを利用


 最近CDプレーヤーで音楽を聴くことがめっきり減りました。ネットのストリーミングやiTunesに溜めてある音源を使用すれば、いちいちCDを探してプレーヤーにセットする必要もありません。CDの新譜を購入した時や、iTunesにも入れていない古い曲を聴きたくなった時にだけCDプレーヤーをオンにしています。ある夜、旨い日本酒を飲みながら古いジャズが聴きたくなり、久しぶりにCDプレーヤーの電源を入れてトレイをオープンしようとしたら出て来ません。ウィ〜ンというモーターの音がして、ほんの少しCDトレイは動くのですが、それ以上は開きません。日本酒の酔いも手伝って、少し動いたCDトレイを力任せに引っ張ったら「バキッ」という音がしてトレイが抜けてしまいましたσ(^_^;) 「あちゃ〜、やっちまった!」と悔やみましたが、そっとトレイを元に戻してもモーターの唸り音がするだけで、もはや全く動かなくなってしまいました(泣)。

トレイが全く開かなくなってしまったDENON DCD-1500AE


めったに使わないが無いと困るCDプレーヤー


 購入してからすでに十数年も経っていて、もともとトレイの調子が悪かったとはいえ、酔った勢いで完全に息の根を止めてしまいました。リビングのオーディオコンポですから家族も使います。さて困った... 修理に出すにしてもかなりのダメージで、高額になりそうです。今更買い換えるのも勿体無いし、何か代わりになるものはないかとリビングのAV機器を物色してみました。目に留まったのは二台のDVDレコーダーです。現在リビングの液晶テレビにつながっているのはブルーレイレコーダーで、それ以前に使っていた二台のDVDレコーダーは、電源も切られたままで完全にラックの飾りと化していました。

DVDレコーダーはCDの再生もできると気づいた

上は2003年に購入したPanasonic DMR-E90Hで、チューナーはアナログのものしか搭載していません。つまり今は全くの用無しです。下はその後に購入した日立DV-DH500Wで、ハイビジョンを受信してHDDに無劣化で録画できます。ただし、書き出しにはDVDしか使えませんので、ハイビジョン番組の保存ではどうしても劣化します。劣化なしでハイビジョンが書き出せるブルーレイレコーダーのREGZAを購入したため、この二台は現在全く出番のない機械です。最初は日立の方を壊れたCDプレーヤーの代わりにオーディオラックにセットし、音を聞いてみました。RCA接続での音も問題なく、さらにSPDIF(光)で普段使用しているDACに接続できますので、慣れた音色で楽しめます。音的にはなんの問題もありませんでしたが、後ろについているファンの音がかなり大きく、音楽を聴いているときに邪魔になります。それに対してPanasonicの方はファンの音はほとんど聞こえません。「よし、Panasonicで行こう」と決めて、トレイのイジェクトボタンを押すと..... なんとトレイが出てこないではないですか。「Panaよ、お前もか」との思いで一時は諦めかけました。


ダメ元でDVDレコーダーを開けてみた


 アナログのチューナーしか搭載しておらず、DVDレコーダーとしては既に用済みの機械ですから、ダメ元で修理に挑戦してみることにしました。蓋を開けてみると基板やドライブ類がぎっしりと詰まっています。15年も前の製品で、かなりな値段で売られていた機械ですから内部も豪華です。DVDドライブが中央に、その隣にHDDがしっかりと防振処理を施されてマウントされています。

しっかりとした作りのDMR-E90Hの内部

HDDはMaxtorの120GBのものが載っていました。当時120GBの容量のHDDは相当高価だったと思います。購入時の価格は忘れてしまいましたが、かなり奮発して買ったものだと想像できます。

現在でも利用価値のありそうな120GBのMaxtor製HDD

トレイの出てこないDVDドライブの内部をチェックします。先ず、プラスチックカバーを止めている4本のネジを緩めて、カバーを取り外します。

ネジ4本を外せばDVDドライブのプラスチックカバーが取れる

すると、金属製の蓋が現れます。これはネジ止めなどされておらず、二本の爪が引っかかっているだけですので、内側に押してやるとすぐに外すことができました。

金属製の蓋は爪二本を押してやると外せる

外すとDVDドライブの内部が見えるようになります。ディスクを回転させるスピンドルモーターやその横にあるレーザーピックアップがむき出しになります。この状態で電源を入れ、イジェクトボタンを押してみるとなんの問題もなくトレイが出てきます。ボタンを押すたびにトレイが出たり入ったりしてくれます。何が問題なのかわかりませんが、金属製の蓋を閉めると再びイジェクトできなくなってしまいます

金属製の蓋を外した状態では問題なくトレイの開閉ができる


スピンドルモーター部分が下がらない


 金属製の蓋を外した状態でイジェクトしてみると、最初にスピンドルモーターとピックアップ部分が下がり、その後トレイがスルスルと出てきます。つまり、挟み込んだディスクを解放してから、トレイを出すようになっているわけですね。ディスクを挟み込むのはドライブ下部にあるスピンドルモーターと、金属製の蓋にバネで取り付けられているディスク押さえです。この二つは磁力で引っ張り合うようにできていました。トレイに置かれたディスクを確実に押さえるために、上下から磁力で固定しているんですね。

上下からディスクを抑える機構

イジェクトの最初の動作で、スピンドルモーターが下がった時に、磁力に打ち勝って上のディスク押さえと下のスピンドルモーターが離れてから、トレイが動き出すようになっているようです。試しに、上についているディスク押さえをイジェクトボタンを押すのと同時にドライバーなどで持ち上げてやると正しくイジェクトしてくれました。つまり、イジェクト動作初期に磁力に打ち勝つだけの力が出ていないことになります。


モーターの力を伝えるゴムベルトの劣化が原因だった


 イジェクト動作をさせるためのモーターやその駆動系統を探してみました。トレイの移動中に電源コードを抜き、途中で止めてやると、モーターや駆動系が現れました。

トレイの移動中に電源コードを抜いて途中で止めると駆動系が現れた

モーターから細いゴムベルトで歯車に力が伝えられています。ゴムベルトは切れたりひび割れたりはしていないようでしたが、周りに埃や髪の毛が付着していました。

モーターからゴムベルトでその後のギヤを駆動している

埃や汚れによるゴムベルトの滑りを疑い、ベルトとプーリーを無水エタノールで綺麗にしてみましたが効果はありません。外したゴムベルトを見ると卵型になっています。弾力がなくなり、引っ張っても伸びてくれません。どうもゴムベルトの劣化のようです。

弾力を失い卵型になったままのゴムベルト

これはもう交換しかありません。Amazonで色々なサイズがまとめて入った補修用の角ゴムベルトが売られていましたので、早速入手しました。外したベルトのサイズは直径30mm程度ありましたが、伸びている可能性もありますのでそれより小さいものも含まれたセットにしました。こんなものでも千円前後します。結構ボロい商売ですね。

補修用の角ゴムベルトセットを購入

たくさんある中から、外したものより若干小さめのしっかりとしたものを選び、元の場所に取り付けてみました。DVDドライブの金属製とプラスチックの蓋を閉めた状態でも、今度は問題なくトレイの開閉ができました。無事治ったようです(^ ^)

ゴムベルト交換後はちゃんとドライブの蓋をした状態でもトレイの出し入れは完璧


メディアを出し入れする機器は全て同じ問題が起こる


 今回の原因と対策は、知っている人には当たり前のことのようです。CDプレーヤーだけでなく、トレイを使って記録メディアを出し入れする機器類、例えばDATデッキやレーザーディスク、MDデッキ等々全て同じようにイジェクトできなくなるトラブルが起こり、メーカーに修理に出したり買い換えたりしてきました。どれもこれも購入して数年から十数年経過後に症状が出ました。今から思えば、使用されているゴムベルトの劣化と歩調を合わせてイジェクト機構の動きがおかしくなっていたためと思われます。

壊してしまったCDプレーヤーの上に直したDVDレコーダーを乗せて使用中

ということは、酔っ払って壊してしまったCDプレーヤーのトレイも、内部のゴムベルトを交換するだけで新品同様に使い続けられたかもしれません。後悔先に立たずですね。リビングのオーディオラックには、自分で壊したCDプレーヤーの上に自分で直したDVDレコーダーを乗せてCDを聴いています。短気は損気ということを忘れないために....



せっかくのHDDを有効に活用できる方法はないものか


 最近のHDD内蔵レコーダーはCDのリッピング機能が付いているそうです。せっかく大容量のストレージを持っているのですから、ミュージックサーバーとしても活用したいと思うのは当然ですよね。DVDレコーダーが登場した当時は、デジタル録音・録画機器に対して音楽業界が警戒感をあらわにしていた時期で、リッピング機能などを付けようものなら袋叩きになっていた頃だと思います。今では、ネットから音楽データのダウンロードなど当たり前になって、CDの楽曲を別のメディアにデジタルデータとして保存することにも抵抗が少なくなったのでしょうね。CDプレーヤーとして使い始めたPanasonic DMR-E90Hにも120GBのHDDが内蔵されていますが、今の使い方では宝の持ち腐れです。誰かリッピングができるようにプログラムを書き換えてくれないかな〜なんて考えてしまいますが、組み込み機器なので難しそうですね。

(2018年2月5日追記)



2017年12月17日日曜日

DACをI2S接続にしてさらに音が良くなったラズパイ・オーディオ


 5千円前後で手に入る超小型LinuxコンピューターのRaspberry Piでラジオやオーディオ環境を見直ししています。実際に耳で聞こえる音を作り出すDACについては、手持ちのUSB接続タイプを利用してきましたが、音が良くなると噂されているI2S(Inter-IC Sound)タイプを試してみました。秋月電子で見つけたIQaudIOのPi-DAC+です。税込4,290円とRaspberry Pi本体と同じくらいの価格でしたので、結構するなというのが最初の印象でした。

秋月電子で手に入れたPi-DAC+


高音質ヘッドホンアンプ付きハイレゾDACとしてはお買い得


 購入後にスペックを改めて見てみると、192KHz・24ビットのハイレゾ対応DAC(バー・ブラウン製PCM5122)と高音質ヘッドホンアンプ(TI製TPA6133A)を使っています。これだけでハイレゾオーディオが楽しめる製品ですので、むしろお買い得だったかもしれません。

Raspberry Piに接続するだけでハイレゾオーディオが楽しめるPi-DAC+

他にもハイレゾ対応のDACがありますが、中には2万円を超えるようなものまであり、ちょっとお試しというわけにはいきません。とりあえずこれでUSBタイプとの違いをじっくりと聴き比べて見たいと思います。


I2S DACの設置と設定は超簡単


 取り急ぎバラック状態で音を出してみます。Raspberry PiのGPIOヘッダーピンにDACを差し込むだけで設置は完了です。ヘッドホンやRCAプラグを抜き差ししますので、ぐらつかないように4本のボルトでRaspberry Pi本体上にしっかりと固定できるようになっています。

Pi-DAC+を取り急ぎ接続して音を出してみる

DAC基板を乗せたら、次はVolumioの設定変更です。システム設定の「プレイバックオプション」で、「出力デバイス」をI2S接続の「IQAudIO DAC Plus」にします。このDACはハードウェアによるボリュームコントロールができますので、同じページにある「音量オプション」の「Mixer Type」を「Hardware」にします。

Volumioのシステム設定でDACを指定

これだけで接続したI2S DACから音が出るようになります。音量はVolumioのプレイバック画面で調整できますが、最初はヘッドホンを頭に乗せずに音を出すようにしてください。いきなりの大音量で耳を痛めてしまう恐れがあります。


DAC付きのRaspberry Piを収めるケースが問題だった


 Raspberry Piは裸の小型コンピューターなので、ケースに収めないと使用するときに大変不便ですし、故障させてしまう可能性も出てきます。拡張ボードにも対応しているケースを使っていましたが、購入したPi-DAC+が入りませんσ(^_^;)

ケースの出っ張りに引っかかってDACが入らない

RCA端子とヘッドホンジャックが基板横に出ているので、この部分はケースを加工しないと収まらないだろうとは考えていましたが、ケースの出っ張りに当たってDAC基板そのものが入りません。さらに、4本の固定ボルトを通す穴がケースの仕切板にありません。ケースを買い換えるか、大胆に加工するか二者択一の選択を迫られました。とりあえず、ニッパーとヤスリを用意して力ずくで邪魔な部分を取り除いてみました。

まず4本の固定ボルトが通るように加工

DAC基板の方も横にバリが出ていたので、ヤスリで削りました。なんとか基板そのものがケースに入る状態にしてから、今度はRCAピンジャックとヘッドホン端子がケースから顔を出すように、ケースの横を削ります。

RCAとヘッドホン端子が顔を出すようにケースの横を削る

比較的柔らかい樹脂製でしたので、ニッパーで雑に切り取った後をヤスリがけして一時間程度で加工できました。DAC基板を収めてみると、いい感じで合体できました。

ケースを加工してなんとかDACを収めることができた

この状態でも使えないことはないのですが、金属のものを落としたりしたら故障する危険があります。なんとか上蓋も取り付けられるよう、RCAピンジャック部分を切り取りました。

RCAピンジャック部分を切り取った蓋

DACから出ているピンヘッダーがケースに収まらず、蓋は完全には閉まりません。一応内部基板を隠すことはできましたので、格好は悪いのですが、このままで大丈夫でしょう。


I2S DACはなかなかいい音が出る


 受信環境を整備したフルデジタルFMチューナーを使い、メモリーオーディオレコーダーでチューナーのデジタル出力から直接録音した音源を聴いてみました。いい音が出ます(^ ^) ヘッドホンで聴いていることもありますが、音の粒立ちがはっきりしてクリアな音です。192KHz・24ビットのハイレゾ音源も再生してみました。音飛びもなく、クリアな音を聴かせてくれます。これはいいですね。

192KHz・24ビットのハイレゾ音源も快適に再生できる

48KHz・16ビットでエアチェックしたFM番組やハイレゾデータがいい音で聴けましたが、USB接続のDACと一番違いを感じたのは、先日セットアップしたラジオサーバーで自動録音したHE-AACの圧縮音源です。わずか48Kbpsの帯域しかないオーディオデータですから、USB DACで聴いているときは、どこか物足りなく我慢しながら聴いていました。これをI2S DACで聴くと、明らかに音質が向上しています。DACチップとの相性なのかもしれませんが、HE-AAC圧縮の音を実に見事にアナログに戻してくれているようです。ラジオサーバーで録音する音楽番組がますます楽しみになりました。


モバイルバッテリーで給電すればポータブル・ハイレゾプレイヤーの完成


 せっかく小型にまとめられていますし、ヘッドホンで楽しめるハイレゾプレイヤーです。ネットワーク接続は無線LANなので、電源コードから解放されれば、ポータブルのハイレゾオーディオプレイヤーとして使用できます。Raspberry Piは5Vの電源をマイクロUSB端子から受け取ります。仕様では最大2A程度の電源が要求されますが、再生中の消費電流は実測値で300〜400mA程度でした。モバイルバッテリーを繋げば数時間以上楽しめるポータブルプレイヤーの出来上がりです。

モバイルバッテリーから給電すればポータブのハイレゾプレイヤーになる

同様の使い方はiPhoneでも可能ですが、音はハイレゾにはなりません。聴き比べてみると明らかに違いがあります。ハイレゾ音源も圧縮されたHE-AAC音源も楽しめるラズパイ・オーディオ。合わせて一万円もかからないシステムからこんなにいい音が出てくるなんて、まるで夢のようです。



ライン接続からヘッドホンにした時の音量に注意!


 DACにヘッドホンアンプが内蔵されているため手軽に利用できるのですが、ちょっと痛い思いをしました。普段ミニコンポにライン接続して聞いている時は、ハードウェアのボリュームコントロールを最大(100%)にしないと音量が不足します。知らずにその状態のままでヘッドホンを繋いでしまうと、耳に当てなくても聞こえるほどの大音量が出てしまいます。耳に装着していたら鼓膜を傷めてしまうほどですので、ヘッドホンに切り替える前に必ず内臓のボリュームコントロールを調整しておく必要があります。

VolumioからDACのハードウェアボリュームが調整できるのは便利だが注意点もある

欲を言えば、ライン接続用とヘッドホン用別々のボリュームコントロールがあれば最高ですが、この価格でそこまでは無理でしょうねσ(^_^;)

(2018年1月18日追記)



2017年12月14日木曜日

FMエアチェックの楽しみ方も時代と共にこんなに変わった


 『FMエアチェック? なんだそれ』と言われかねないくらい、今や死語に近いFM放送の楽しみ方を続けています。DJのおしゃべりが多い民放の番組はあまり聞きませんが、NHK FMのクラシックやジャズの番組と東京FMのジェットストリームは30年以上も聴き続けています。デジタル音源全盛の時代に、今や数少ないアナログ音源として生き残っているFM放送ですが、ちゃんとした受信環境と優れたチューナーがあれば、驚くような音を聞かせてくれます。時代とともに記録メディアも変わりましたが、お気に入りの番組を高音質で録音し、好きな時に聴くという楽しみはやめられません。


FM放送は変わらないが録音機器はどんどん変わる


 FM放送の受信に長年活躍してきたのがソニーのシンセサイザーチューナーST-S333ESXIIです。30年近くも前に購入し、5年ほど前に経年劣化で受信がうまくできなくなるまで、実に24年以上もFMエアチェックの主要機器となってくれました。故障後に買い換えたAccuphaseのT-1100は、当時市販されていたFMチューナーの最高峰と考えられていたフルデジタル処理の機器です。大変高価でしたが、実に安定した良い音を聞かせてくれます。FMチューナーは30年の間に一度しか変わっていませんが、それを録音する機器は頻繁に変わりました。

FMエアチェックで使用する機器の変遷

・当初はカセットデッキを使用


 FMエアチェックを始めた30年前は、オーディオ用の記録メディアといえば磁気テープが全盛でした。最高の音質を求めるならば、その中でも2トラ38と呼ばれる大型のオープンリールデッキがありましたが、高価で手が出ません。カセットテープを使用するデッキが一般的な時代でした。カセットテープの能力ではFM放送の品質を落とさずに記録することは困難で、生で聴くよりも質が落ちるのが残念でなりませんでした。この時代には、より良い録音品質を求めて、何台かのカセットデッキを買い換えながらFMエアチェックを楽しんでいました。記録メディアとしてカセットテープを利用することの良いところは、当時流行っていたウォークマンを持っていれば、録音されたものをそのまま屋外でも楽しめたことです。

・デジタルで磁気テープに記録できるDATを導入


 その後CDなどのデジタルメディアも普及し始め、手軽に良い音を楽しめるデジタル方式の良さが認められるようになっていました。磁気テープにデジタルで音楽を録音できる、DATがソニーから発売されると直ぐに購入。FMチューナーから出てくる音が、劣化を感じずに記録・再生できることに大変驚いたものです。

デジタルで磁気テープに録音できるSONY DTC-300ES

録音時に一旦ADCでデジタル変換されますので、そこでの品質はどうしようもないのですが、再生時に好みの音を作るために別のDACに接続するなんていう楽しみ方もできるような時代を迎えました。かなりの期間、このシステムでFMエアチェックを楽しんできましたが、前のカセットテープ同様、磁気テープであることの弱点も経験しました。デッキが老朽化してくると磁気テープを扱う機械系に不具合が多くなります。テープが機械内部に絡まってしまい、大切な録音済みテープをダメにしてしまう事態が度々発生するようになりました。最後はテープを正しくローディングできなくなり、DATデッキは廃棄処分しました。

DAT用の磁気テープ

・扱いの簡単なMDだが音楽データは圧縮されてしまう


 DATデッキの次に録音機器として加わったのがMDです。ランダムアクセスが可能な小型の光磁気ディスクがケースに収まっていて、扱いは大変楽になりました。ただし、記録容量がDATやCDなどに比べて小さく、データがATRAC方式で圧縮されます。まあ、圧縮による音の劣化などを判別できるような高音質なオーディオシステムではありませんでしたので、手軽に扱えるという点が大変気に入りました。

取り扱いが非常に簡単になったMD

・T-1100の音をデジタルのまま記録できるSDメモリーレコーダー


 その後、SONYのFMチューナーが故障し、AccuphaseのT-1100を後継機として入手しました。このT-1100は受信した電波を直ぐにデジタル変換した後、復調まで全てデジタルで処理しています。アナログの出力端子以外に、内部で復調されたままのデジタル信号が取り出せる端子が用意されています。

アナログ出力端子の横に同軸デジタル出力端子があるT-1100

この端子には24ビット・48KHzのステレオPCM音声が出ていますので、これをデジタル録音可能な機器に直接入力すれば、最も劣化の少ないFMエアチェックが可能になります。そのために選んだのが、ソリッドステートステレオオーディオレコーダーのTASCAM SS-R100です。記録メディアとしてSDカード・CFカード・USBメモリーが使用できます。

ソリッドステートステレオオーディオレコーダーTASCAM SS-R100(真ん中の機器)

三種類のメモリーが利用可能ですが、普段はマイクロSDカードにアダプターをつけて利用しています。大容量化も進み、圧縮なしの16ビット・48KHzサンプリングWAVフォーマットで記録しても、32GBのSDカード一枚で50時間近く録音できます。磁気テープやMDなどで気にしていた長時間のクラシック生演奏なども安心して録音可能になりました。

大容量化が進んで、長時間の記録も可能なSDカード

さらに、SDカードを使用するメモリプレイヤーを購入すれば、録音したカードをそのまま持ち出して、好きな場所で音楽を楽しむことができるようになりました。

SDカードがそのまま読み込めるメモリプレイヤーがあれば場所を選ばずに楽しめる

デジタルFMチューナーからの音をそのままデジタル記録し、好みのDACで楽しんだり、記録されたSDカードを持ち出して好きな場所で聴いたりできるようになりました。さらに、記録された音楽データはコンピューターから見れば一つのファイルにすぎませんので、ファイルサーバーにコピーしておけば、どこからでも簡単に再生することができますし、SDカードを空けて再利用することもできます。まさにオーディオがデジタルになって、コンピューターと融合したことになります。


ラジオサーバーを設置していつでもどこでもラジオが実現


 テレビ放送が完全デジタルになり、複数の放送番組を同時にハードディスクに録画して、好きな時に好きな番組を見るという楽しみ方が生まれました。ラジオについても同様の楽しみ方ができる時代が来ました。しかも、格安の機器で手軽に実現できます。Linuxを実用的な速度で動かすことができる小型コンピューターのRaspberryPiが普及し始め、5千円程度で手に入れられるようになりました。これにVolumioというソフトを導入すれば簡単にネットワーク音楽プレイヤーができることがわかりました。Volumioが持つ共有フォルダーに音楽データを入れておけば、他のVolumioやパソコンなどからアクセスもできます。

5千円ほどで手に入るRaspberryPi

さらに、ラジオ番組をタイマー録音するプラグインなどもありました。これらを組み合わせれば、よく聞くラジオ番組を自動で録音し、データを共有フォルダーに溜め込んでいくラジオサーバーもできるはずです。番組を聴きたい場合は、家庭内のLAN経由で共有ホルダーにアクセスし、適当なプレイヤーソフトで再生するだけです。いつでもどこでも好きな番組を楽しむことができます。

一台のRaspberryPiをラジオサーバーにして好きな番組をどんどん録音

フリーで使えるソフトだけで完成しそうでしたが、Linuxについての知識が不足していましたので、日本で現在サービス中のネットラジオ「らじるらじる」と「radiko」が初めからセットアップされているホームラジオというシェアウェアを利用しました。1,500円の料金が必要ですが、以下の機能を自分でセットアップする手間を考えれば十分リーズナブルだと思います。


  • 好きな放送を番組表から録音予約したり、キーワードを指定して自動録音可能
  • 使用するインターネットの帯域とCPU能力が許す限り、複数の放送を同時録音可能
  • 録音したデータはファイルサーバーに格納され、他の機器からアクセス可能
  • データ形式はそのままのflv形式か、汎用性のあるmp3形式を選択可能


実際のファイルサーバーは、独立した機器を用意するのではなく、RaspberryPiのOSを入れたマイクロSDカードの余り部分を使用するか、差し込まれたUSBメモリーが使われます。クライアントとしてもう一台RaspberryPiを用意してVolumioを入れ、お気に入りのDACとアンプ・スピーカーを繋げば、立派なホームオーディオシステムの出来上がりです。iPhoneなどにflv形式の再生が可能なネットワークプレイヤーソフト(8playerなど)を入れておけば、家中どこにいても録音されたラジオ番組を楽しむことができます。

・意外にいい音を聞かせてくれるHE-AAC


 この仕組みで心配なのが、「らじるらじる」や「radiko」の音質でしょう。ネットラジオですから回線の速度が遅くても音切れしないよう、音声データを相当圧縮しています。48Kbpsの帯域しか使わないそうです。mp3コーデックだと48Kbpsの音楽などとても聴けたものではありませんが、使われているのはHE-AAC(High Efficiency - Advanced Audio Coding)技術です。ここでは詳しい説明は省きますが、mp3に比べて高品質を保ったままでより高い圧縮率が実現できるそうです。確かに48Kbpsの帯域しかない割に、結構な音を聞かせてくれます。2時間10分のN響定期演奏会を録音してみましたが、ファイルサイズはわずか49MBほどでした。このサイズであれば、27GB以上のスペースが残っているSDカードにもたっぷりとラジオ番組が録音できます。

・キーワード予約でどんどん録音


 NHK FMが不定期に放送するN響定期演奏会の生中継は、それこそCDなどでも聴けない貴重なFM放送ならではの番組です。今までは放送予定を知らずに、聞き逃すことが結構ありました。ホームラジオの予約キーワードを指定しておけば、番組表の中にキーワードが見つかったら勝手に録音してくれます。いつやるかわからない番組や、毎週決まって聞く番組をキーワード設定しておけば聞き逃すことがなくなります。普通のパソコンサーバーと違い、消費電力は1〜2W程度しかない超小型コンピューターですから、一ヶ月間動かしっ放しでも電気代は数十円程度でしょう。好きな番組をどんどん録音するために、動かし続けるホームラジオサーバーとしては最適なシステムだと思います。

「ホームラジオ」の予約キーワード指定画面

音質面には多少目をつぶっても、この便利さは一度味わったら癖になります。今後、インターネット放送の品質が向上していけば、そのうちFM放送が不要になる時代が来るかもしれません。少し寂しい気もしますが、それまではFMチューナーを大切に使い続けるつもりです。



2017年11月11日土曜日

どんな高級FMチューナーも良い受信環境があってこそ


 ネットオーディオやCDなどのデジタル音源が身の回りに溢れかえっていますが、アナログ音源の典型であるFM放送がたまらなく好きです。ステレオ放送を実現するために、15KHzを超える帯域をバッサリと切り捨ててしまいますが、それでも温かみのある落ち着いた音を聞かせてくれます。FM放送で聴くN響のライブは今でもうっとりするような音を楽しめます。ただし、FM放送の持つポテンシャルを楽しむためには良質なFMチューナーを使用するとともに、良好なFM電波の受信環境を用意してやる必要があります。


最高級フルデジタルFM専用チューナーも受信環境が重要


 現在、FM放送を楽しむために使用しているチューナーはAccuphaseのT-1100です。5年ほど前に、気に入っていたソニーのST-S333ESXIIが故障してしまったため、泣く泣く買い換えたものです。当時、大手のオーディオメーカーにはハイエンドのFMチューナーのラインナップがなく、探し当てたのがAccuphaseのT-1100でした。価格が他のFMチューナーと一桁違う高級機です。電波を受信した後は、復調まで全てデジタル処理され、そのままPCMレコーダーに録音可能です。FM放送の音質を濁すマルチパスの計測や抑制機能も持っていますので、多少受信環境が悪い場合でも歪みの少ない音を楽しめます。

Accuphase T-1100はマルチパスの量をメーター表示し、低減させる機能を持つ

マルチパス低減が可能なフルデジタル処理の高級FMチューナーでも、電波そのものが弱ければSN比の悪化につながりますし、強い近接波や高調波の影響があれば音は歪みます。あくまでもFM放送はアナログですので、クリーンなFM電波を受信できる環境が重要です。ソニーのFMチューナー時代から長年FM波の受信環境について試行錯誤を続けてきました。チューナーがよりハイグレードになりましたが、その性能を発揮できるのは改善を積み重ねてきたFMの受信環境のおかげだと感じています。


ケーブルテレビのFM再送信サービスを利用


 現在の家に住み始めたのは、15年以上前です。まだテレビ放送はアナログの時代で、近くに東京電力の高圧送電網があったため、難視聴対策としてケーブルテレビ(J:COM)経由でテレビとFM電波が受信できました。もちろん費用は東京電力持ちです(^ ^) 現在はテレビ放送がデジタル化されたため、ゴーストなど高圧送電線による悪影響が出なくなったとの理由から東京電力の費用負担がなくなりましたが、ケーブルテレビはそのまま利用しています。東京スカイツリーから10数キロ程度しか離れていないため、簡単なアンテナでテレビの受信は可能ですが、複数のFM放送を良好に受信するために、ケーブルテレビ経由のままで受信しています。FM放送はテレビと違い、送信所が一箇所に集中してはいません。自分でFMアンテナを立てた場合、全てのFM放送局に対して理想的な向きにすることは不可能です。J:COM傘下に入る前のJCN基地局だった場所に行ってみると、複数のFM用八木アンテナがあちらこちらを向いて立ててあり、それぞれのFM送信所から最適な電波を受信していたことがわかります。J:COMになってからはFMアンテナ群は撤去されていましたが、別の場所で同様に受信されたFM波が加入者宅に届けられているものと思います。

J:COM船橋・習志野の基地局

実は、ローテーター(モーターでアンテナの向きを360度変えられるアマチュア無線用機器)を屋根の上に設置していますので、FMアンテナを追加し、受信するFM放送局に向けてアンテナの向きを変えようと思えばできるのですが、さすがに選局の度にアンテナをくるくると回すのは大げさなのでやってませんσ(^_^;)


理想のFM受信環境を求めて試行錯誤


 今の家に越してきた時に利用していたFMチューナーはSONYのST-S333ESXIIです。29年も前に購入したものですが、非常に素直な音が楽しめました。これで聞くNHKのクラシックと東京FMのジェットストリームがお気に入りでした。

SONYのシンセサイザーチューナーST-S333ESXII

ケーブルテレビのFM再送信を利用していますが、初めから満足できる音が出ていたかというと、決してそうではありません。ケーブルテレビですから、テレビ電波や制御信号がFM波に重畳されて送られてきます。さらに、複数の分配器を経由してからFMチューナーに到達しますので、その度に電波が弱まります。当初のアンテナ配線は下図のような繋ぎ方でした。

ケーブルテレビの取り込み口からFMチューナーまでの配線(当初)

まず、5分配器で各部屋のコンセントに分配されます。FMチューナーはテレビと同じリビングに設置されていますので、リビングに一つしかないコンセントの電波を再度分配器で5等分します。この結果、各機器に入る電波はかなり弱くなりました。テレビは当時アナログでしたので、色合いが悪くなったりノイズが増えたりしたため、FMからUHFまで対応しているブースターを入れて増幅してから分配しました。FMチューナーのアンテナレベルはかなり上昇しましたが、これが相当な悪さをしていたことを後で知ることになります。定評のあるFMチューナーを使用していましたので、それなりにいい音は出ていましたが、時報やピアノにジュルジュルというマルチパス症状のような音が混じり、とっても不快でした。

対策その1:FMチューナーだけ別の部屋のコンセントから配線


 テレビやHDDレコーダーの映像と音はまあまあ満足できるものでしたが、FMの時報とピアノの音に大きな不満がありました。映像機器やオーディオ機器は全てリビングに集中していたため、一つのアンテナコンセントから全ての機器に接続していました。リビングと同じ一階にある和室のアンテナコンセントは空いています。同軸ケーブルが多少長くなってしまいますが、FMチューナーだけを和室から配線してみました。アンテナ配線は以下のようになりました。

FMチューナーのアンテナだけ分離して和室から配線

するとどうでしょう。ジルジュルという気になる音が大幅に減ったではありませんか。特に時報時に聞こえる音はほとんど気にならなくなりました。東京FMで聞くピアノの音にまだ少し残っているという程度です。かなり効果がありました。この配線状態でFMチューナーが高級機のT-1100に変わります。内蔵メーターを切り替えるとマルチパスの程度が読めるようになっています。メーターからは東京FMなどに結構なマルチパスがあることがわかりました。でも、J:COMでは複数のFMアンテナを用いて、それぞれの送信所の電波を拾っているはずです。そんなにマルチパスがあるなんておかしいと思っていました。

SONYが故障したため、AccuphaseのT-1100にチェンジ

対策その2:FM帯域のバンドパスフィルターを挿入


 アマチュア無線のアンテナ系パーツでお世話になっている大進無線のホームページを見ていたら、FM帯域(76~90MHz)だけを通過させるバンドパスフィルターを見つけました。ケーブルテレビ局から送られてくる電波には、FM波よりも周波数の高い強力なテレビ電波や、低い制御用の電波が含まれています。バンドパスフィルターがあれば、必要なFM波以外を減衰させることが可能ですので、物は試しにFMチューナーの前に入れてみました。

FMチューナーの前にバンドパスフィルターを入れてみた

すると、おかしいと思っていた東京FMなどのマルチパス・メーターの振れが大幅に小さくなりました。ほとんど振れない程度です。音の歪み感もだいぶ小さくなりました。ただし、まだピアノで多少の歪みを感じます。FMアンテナを使って受信した場合は、FM波以外の電波はそれほど大きいものではありませんが、ケーブルテレビの場合はFM波以外も強力に重畳されていますので、劇的な効果が生まれたのでしょう。

FMバンドパスフィルターはケーブルテレビでは抜群の効果

ここまで改善されてくると、まだほんの少し感じるピアノ曲の歪みがますます気になるようになりました。

対策その3:TV用のブースターを除去


 テレビの地上波も完全にデジタル放送となり、分配器で5等分してもブースター無しで綺麗な映像が映るようになりました。デジタルの場合、臨界点までは受信状態に全く変化が見られません。テレビのために使用していたブースターが不要となったため、撤去した途端、なんとFMチューナーの音に変化が現れました。

FMチューナーの系統とは別のテレビ用ブースターを外したらFMの音が良くなった

FMバンドパスフィルターでも取りきれなかったピアノの歪みが、気にならない程度まで小さくなりました。FMチューナーのアンテナ系統とは別の場所に入っているブースターですが、FMチューナーに何らかの悪さをしていたようです。広帯域のブースターはとかく色々な問題を引き起こすということはよく聞く話しです。アナログテレビ時代から長い間お世話になったブースターですが、これを機会に引退していただくことにしました。

FMからUHFまで増幅するブースター

対策その4:空いているテレビコンセントに終端抵抗設置


 ここまでで、気になっているジュルジュル音やピアノの歪み感は劇的に改善されましたので、もう終わりにしてもいいのですが、ここまできたら完璧を目指してみたくなります。分配器から各部屋につながっている同軸ケーブルの末端はオープンになったままです。伝送経路の末端がオープンのままだと、不要な反射が起こり伝送経路に定在波が生じます。本来、未使用のテレビコンセントは終端抵抗でクローズしておくべきなので、75オームの終端抵抗を各部屋の空きテレビコンセントに接続してみました。

空いているテレビコンセントに終端抵抗を接続

終端抵抗設置の効果ははっきり言ってわかりませんでした。高周波回路のインピーダンス的には、正しい設置方法となりましたが、FMチューナーの音に変化はみられなかったようです。まあ、終端抵抗は一個数十円程度ですから、コンセントのホコリ除けだと思えばいいので、そのままにしてありますσ(^_^;)

75オームの終端抵抗


足掛け2年のFM受信環境改善の努力が実った


 引っ越してきてからかなりの期間は何の対策もせず、時報の際のジュルジュルという音とピアノの歪みは仕方のないものだと諦めていました。Accuphaseの高級FMチューナーの導入前後に、足掛け2年をかけてFMの受信環境を少しずつ改善してきたおかげで、今では高品質なFM放送を楽しめています。少し前に、壊れて一度は捨てようと思ったソニーのST-S333ESXIIが復活し、東京FMのジェットストリームを長年慣れ親しんだ音で楽しめるようになりました。古いFMチューナーの音も、決して最新式のフルデジタルチューナーに引けを取らないと感じられるのは、良好な受信環境が整っているおかげです。やったね(^ ^)/

受信環境が良ければ29年も前に購入した古いFMチューナーの音も十分に楽しめる



複数のFMアンテナを構えたケーブルテレビ基地局発見


 後日、用事があって埼玉県富士見市を歩いていたら、J:COM東上のビルを見つけました。自宅近くのJ:COM船橋・習志野では見られなかったのですが、ビルの屋上に複数のFMアンテナ群を発見。数えてみると5本もの5エレ八木アンテナが建っています。それぞれがバラバラの方向を向いていますので、再送信サービスをしているFM放送局に向けられているのでしょう。

J:COM東上の屋上に建てられた5本のFMアンテナ

それぞれのFM局に向けて最適化されたアンテナで受信された電波を利用できますので、ケーブルテレビでのFM受信環境はいいはずですね。自宅の屋根にこんなにたくさんのアンテナを載せるわけにもいきませんから、普通はメインで利用するFM局を選んでアンテナを固定します。するとそれ以外のFM局はどうしてもベストな向きからずれてしまいます。まあ、よく利用するのは1・2局しかありませんから、あまり問題はないかもしれませんねσ(^_^;)

(2017年11月24日追記)