2015年12月26日土曜日

快適バイク生活 レバー操作方法の見直しでバネ指を克服


 大型バイクにリターンして一年くらい経ったある時、右手の中指に時々違和感を覚えるようになりました。朝起きた時に右手中指が曲がったままで、伸ばそうとするとカクッと引っ掛かりがあります。まるで曲がっていたバネが弾けるような感じ。

 ネットで検索してみると「バネ指」という立派な病気だとわかりました。指の使い過ぎによる腱や鞘の炎症が原因だそうです。バイク乗りの間ではかなり知られた症状のようでたくさんの記事が見つかりましたが、ほとんどがクラッチ操作に起因する左手の指での発症でした。

 第三関節を伸ばしたまま力を入れて第二関節を曲げる動作を繰り返すと発症しやすいそうです。確かに手を広げて第二関節だけ曲げようとすると手の筋(腱)が変につっぱるのを感じます。実際にバイクのクラッチやブレーキ操作を行う場合は指の第一関節あたりにレバーを引っ掛け、第三関節を伸ばしたまま第二関節部分を曲げるために力を入れます。まさにバネ指発症の原因動作を繰り返していることになります。
レバー操作時の指の骨・関節のイメージ図

 右手中指のバネ指が発症した当時、ブレーキは人差し指・中指・薬指の三本がけで操作していました。アクセル操作との連動の必要もあるため、中指や薬指の方に力が入っていたように思います。この操作方法でツーリングに出かけてくると翌朝必ず右手中指がバネ指状態でした。まだ痛みが出るほどではなかったのですが、指を伸ばすときに必ず引っ掛かりがありました。もしそのままの操作方法を続けていたら炎症が悪化し、やがて痛みが出てきたかもしれません。

 少しバイクにも慣れてきた頃で、クラッチやシフト、ブレーキ操作についても見直しをしていた時期でした。右手のブレーキ操作を停止時のみの三本指がけから、常時人差し指一本がけに変更してみました。高速走行時にはブレーキに指はかけていませんが、街中では人差し指をかけっぱなしにしています。力の入る人差し指ならば停車時のブレーキ操作も問題ありませんし、右足発進と組み合わせればクラッチ操作の労力を極力減らすことができます。

街中でのブレーキ操作は人差し指一本

第三関節を伸ばしたまま(手を広げたまま)第二関節を曲げた際、手の腱に一番負荷が少ないのは人差し指ではないかと思います。人差し指でブレーキ操作をするようになってから右手中指のバネ指症状は出なくなりました。多用する人差し指にも今の所異常はありません。

 ネット検索ではクラッチレバーを握る左手側にバネ指症状を訴えるライダーが多いようです。CB-1300の油圧クラッチはかなり重く、乗り始めた当初からいかに楽にクラッチを操作するかを追求してきました。クラッチを握っている時間を最短化し、クラッチ操作なしでもシフト操作を行うなど試行錯誤。今ではツーリングで一日中走り回っても左手に疲労を覚えることはなくなりました。

クラッチは3本指で瞬時に操作

今の大型バイクに乗って丸二年経ちましたが、左手側はバネ指などのトラブルには一切見舞われていません。ライダーの体格やバイクの構造にも依存することですが、バネ指発症の原因を知り影響のある動作を減らせば、必ず克服できるものと思います。快適なバイク生活を少しでも永く楽しめるよう、知恵や経験を共有していきたいものです。



手袋替えたらレバーの調整も忘れずに


 本格的な冬を迎え、手袋も一番寒さに強そうな厚手のものに変えてからしばらく経ちました。高速代をケチって一般道で佐原の酒蔵まで地酒を買いに行った日の夜、風呂上がりにタオルを絞っていたら左手中指にあの「バネ指」症状が出てしまいました。一般道を長時間走ったためクラッチ操作の回数がかなり多かったものと思います。

POWERAGEの厚手の手袋、暖かいのですが操作はしづらい

手袋が厚手で、まだ新しいためゴワゴワしています。微妙なクラッチ操作がやりづらく、いつもと違う指に力が加わっているようです。手袋の厚みのせいでクラッチレバーが実質的に遠くなったことになります。手に馴染んでいないのはもう少し使い込めばなんとかなると思いますが、レバーは手袋の厚みの分だけ近づけておいたほうが良さそうです。ダイヤルを調整して一つ分近づけてみました。

クラッチ・ブレーキともに手袋の厚み分だけレバーを近づけました

歳のせいもあるのか、本当に微妙な違いで「バネ指」症状が出るもんですね。手袋を替えたら忘れずにレバーの調整も行ったほうが良さそうです。

(2016年1月10日追記)



時間が経っても完治はしないバネ指


 レバー操作方法の変更で、運転後にバネ指の症状で悩まされることはなくなりました。やれやれと思っていましたが、タオルを強く絞った後などに指が戻らなくなることがごく稀にあります。バネ指の症状です。対策を取ってからすでに一年以上も経過して、普段は何の問題もありませんが、完治はしていないようです。歳のせいかもしれませんが、この症状とは残りの人生を一緒に過ごすことになりそうです。

(2017年10月17日追記)



2015年12月25日金曜日

だから二輪旅 江月・大崩の二大水仙ロードをバイクで訪問


 2015年のバイクツーリングが楽しめるのもあとわずかになってきました。テレビのニュースで千葉県鋸南町の水仙まつりが始まったと知り、好天の中バイクを走らせました。各地で行われる花まつりには押し寄せる車で駐車場が一杯になることが多いのですが、バイクの場合は簡単に停められます。今回も駐車場にサクッと停めて徒歩で水仙を見学する予定でしたが、どこにも交通規制がなくバイクで水仙ロードを楽しむことができました。

江月水仙ロードの入り口

開花したばかりの平日のためか、歩いている人も少なくどこにも規制はありません。バイクとヘルメットにアクションカメラを取り付けて景色を楽しみながらのんびりバイクを走らせました。

 富津館山道路の鋸南保田ICを降りて10分くらいで江月水仙ロードの入り口に到着です。途中大きな臨時駐車場が用意されていましたが、あまり車は停まっていませんでした。花の見頃は年明けの1月中旬以降でしょうから、その時は先ほどの駐車場に停めて徒歩での見学になると思います。今回は規制がなかったので、江月水仙ロードを通り佐久間ダムのある大崩(をくずれ)水仙郷まで足を伸ばしてみました。


二分咲きの水仙に混じって黄色い菜の花もちらほら咲いています。緩やかな斜面に梅や桜の木も植えられていて、もう少し待つと次々に開花していくそうです。この辺りに住んでみるのも面白いかもしれません。

佐久間ダムの駐車場

ガラガラの佐久間ダム駐車場にバイクを停めて散策してみました。ここは水仙まつりの期間中(12月19日〜2月7日)、午後5時から8時までライトアップされています。見物して帰りたかったのですが、夜になると冷え込むとの予報が出ていたため早めに帰宅することにしました。

この日は空いていました

水仙の開花状況はこんな感じで、まだまだといったところです。一月の後半が見頃ではないかと思います。

開花しているのはごく僅か

まだ咲き始めとはいえ、斜面のほとんどが水仙に覆われていますのでその中を歩いていると花の香りが漂ってきます。

よく見ると面白い形をしている水仙の花

他の広葉樹が全て落葉している中でもみじの葉が色づいたまま残っていました。水仙の絨毯の上に色づいたもみじがアクセントになってとっても綺麗です。

もみじがかろうじて残っている

冬と春が混在している房総半島のツーリング。雪による通行止めという心配がほとんどない房総半島です。車では行きにくいディープな場所をもっともっと発見したくなる二輪旅でした。


2015年12月24日木曜日

房総酒蔵バイクツーリング 新鮮な卵かけ御飯と冬の九十九里浜を楽しんで守屋酒造へ


 年末年始を迎えるための美味しい日本酒を求めてバイクで千葉の酒蔵を訪問しました。冬の九十九里浜見学も兼ねて、目指したのは山武市蓮沼にある守屋酒造です。ここを訪問するのは今回が二度目。前回訪れた時には「百年の雫」という地域限定酒を試してみました。アルコール度数19.5度の個性の強い日本酒です。今回は他の酒蔵との比較のために、純米酒を買って帰ろうという魂胆です。

 いつものように東関東自動車道の酒々井ICで高速を降り、成田空港から九十九里まで真直ぐに続いている県道62号(芝山はにわ道)で南下しました。道路沿いにたくさんの埴輪が並んでいますが、その中に「たまごかけご飯」というほのぼのとした看板を見つけました。ちょうどお昼時に差し掛かかりお腹もすいてきたので、ここで一休みすることにしました。

芝山はにわ道沿いにある「たまごかけご飯」の看板

近くにある鶏舎で採れた新鮮な卵を使った定食やプリンが人気のようです。お昼時ということもあり駐車場も店内も賑わっていました。たまごかけご飯定食が300円という値段にビックリ。ちょっと贅沢をしてプリン付き(450円)を注文してしまいました。

実にシンプルなたまごかけご飯定食プリン付き

たまごを割ってみるとプリプリとした黄身が盛り上がっていて、濃いオレンジ色をしています。お好みで三種類から選べるタレ(醤油)を混ぜ、箸でかき混ぜて熱々ご飯にかければ至福の香りが漂ってきました。

たまごの味付けは三種のダシ・醤油からお好みで

あっという間にご飯をたいらげ、プリンに手を伸ばしました。少し硬めの仕上がりですが、たまごの味が濃厚です。底に溜まったカラメルの香ばしさが混じるとさらに鼻の奥がくすぐられます。やっぱり新鮮な卵は旨いですね。

普段プリンなど食べないのですが、これは美味しかった〜

 お腹も膨れたので、さらに県道62号を走り海を目指しました。どこの海岸線にたどり着いても砂浜というのが九十九里浜です。バイクで海の見えるところに行こうとしましたが、この時期は砂浜の保護のため車両は進入禁止になっていました。バイクを置いて海まで歩いてみました。誰もいない冬の九十九里浜は太平洋から打ち寄せる波と風の音だけの世界。しばらく佇んでいると今年一年のいろいろな出来事が頭の中をよぎりました。

誰もいない冬の九十九里浜

 守屋酒造は九十九里浜から五分とかかりません。すでに一度訪れたことがあるので、迷わずに到着。広い店内にたくさんの日本酒や焼酎が並んでいます。出来たばかりのどぶろくと試飲用のぐい飲みが置かれていて、バイクで来たことを悔やむ場面もありますが、ここまで電車やバスを乗り継いで来るのも大変です。店内に充満する醸造酒の香りを楽しみつつ、お目当ての純米酒を探しました。

広い店舗を構えている守屋酒造

選んだのは「舞桜」純米吟醸生。帰宅後早速、常温・冷や・ぬる燗を試してみました。どの飲み方でも上品な香りと口当たりです。いけます。生酒ですので冷蔵保存が必要ですが、この調子では年末を待たずに飲み干してしまいそうです。いかん、年内にまた買いに行かなくては....

「舞桜」純米吟醸生



勝手に「房総の地酒」を応援するTVコマーシャル風動画を作ってみました


個性ある房総の地酒の良さが少しでも伝われば幸いです。





房総酒蔵バイクツーリングのインデックスはこちら


千葉にある約40軒の蔵元を順に巡っています。青色の酒蔵マークをクリックすると該当する投稿記事にジャンプします。







2015年12月18日金曜日

房総酒蔵バイクツーリング番外編 千葉県酒造組合の地酒ショップで活性酒購入


 バイクで千葉県の蔵元を巡る房総酒蔵バイクツーリングで地酒を持ち帰っては愉しんでいますが、どうしても持ち帰れない酒がありました。新酒の時期に売り出される活性酒です。熱処理せず、酵母が生きたままの状態で瓶詰めされた新酒です。生きている酵母は瓶詰めされた後も発酵を続け、副産物として二酸化炭素を発生させています。瓶内の圧力を適度に逃がすため、フタにガス抜きの穴が開けられています。

ガスの圧力を逃がすため穴の空いたフタを使っている活性酒の瓶

普通の酒をバイクで持ち帰る際には、自作の「ツーリングお土産トートバッグ」を使いシートにくくりつけています。今まで40本以上の一升瓶を持ち帰りましたが、一度も割れたことはありません。

ツーリングの必需品となった自作トートバッグ

活性酒の場合は瓶を横にしないことと振動を与えないことが必須のため、この自作トートバッグが使えません。酒蔵でおいしそうな活性酒を見つけてもバイクの時には泣く泣く諦めていました。

活性酒の袋にも横にするなと書いてあります

そんなわけで、たまたまJR千葉駅近くに電車で行く用事ができたのをこれ幸いと千葉県酒造組合がやっている千葉の地酒ショップに寄り道してみました。千葉駅から徒歩10分くらいの場所です。

千葉県酒造会館、二階に地酒ショップがあります

ちょうど千葉簡易裁判所の反対側にあります。先日バイクで人生二度目の赤キップをもらい、罰金を支払ってきた場所ですので忘れもしません。二度と行きたくない裁判所と毎日でも行きたい地酒ショップが隣り合わせというのも皮肉なものです。

道路の反対側には二度と行きたくない千葉簡易裁判所

千葉県酒造会館の入り口には入荷したばかりの新酒情報が掲示されています。ここの近所に住んだらいつでも新酒を楽しめるんだ〜、いいな〜なんて妄想をしながら建物に入りました。

入荷した新酒の情報

二階のショップに入ると大型冷蔵庫内にずらりと新酒の実物が並んでいました。各蔵から出荷されたばかりの搾りたての新酒です。どれを選んでも不味いはずはありません。しばし大型冷蔵庫の前で悩んでしまいました。

千葉の各蔵から出荷されたばかりの新酒がずらり

ずらりと並んだ新酒を前に、バイクでは持ち帰りにくい活性酒やどぶろくを物色しました。選んだのはこの3本です。
  • 滝沢本店 長命泉活性清酒
  • 東薫酒造 十富禄酒(どぶろくしゅ)
  • 旭鶴 特別本醸造生原酒
この中で東薫酒造の十富禄酒は発酵の里こうざき酒蔵まつりに行った時に飲んだどぶろくです。甘口でアルコール分は6%しかありませんので、一回で一本は軽く飲んでしまいます。他の二本は初めてになります。

要冷蔵の活性酒・生原酒、旨そ〜

さて、本日の夕食時のお供はどれにしよう、と考えているだけでヨダレが出てきそう。それぞれの新酒が醸された蔵の様子を思い浮かべながら愉しめるのも、バイクで酒蔵巡りをしてきたおかげです。


2015年12月14日月曜日

格安の日本酒を試してみた(普通酒でこんなに安く売れるの?)


 朝から一日雨の予報で肌寒い日でした。夕食時に熱燗をやりながら鍋でも楽しもうと思い、近所のスーパーへ。いつもなら房総酒蔵バイクツーリングで手に入れた千葉の地酒の買い置きがあるのですが、この日はたまたま全部空っぽ。食材と一緒に日本酒も近所で購入することにしました。

 一般客も使える業務用のスーパーをのぞいていたら、新酒「越乃黒鷹」一升で税込999円という日本酒が棚に並んでいます。酒蔵を訪問して買ってくるのはほとんどが純米酒で、売値も2,000円から2,500円くらいのものがほとんど。一緒に売られている普通酒も1,800円前後のものが多かったと思います。1,000円以下の日本酒とはどんな味なんだろうという探究心が沸き起こり、後学のために買ってみることにしました。

「越乃黒鷹」税抜きで一升925円

先ずラベルに書かれている蔵元を検索してみました。ラベルには新潟の柏露酒造とあります。1751年創業の老舗です。

新潟の柏露酒造製

どんな酒を作っているのかとホームページにある商品を見てみましたが、この「越乃黒鷹」は出てきません。ホームページにある普通酒は「柏露 佳撰」と「柏露 からくち」の二種類でした。もしかして普通酒ではなく合成清酒?と疑ってもう一度ラベルを良く見ると「清酒」と明記してあり、原材料も米・米麹・醸造アルコールしか使用されていません。ラベル表記上はどう見ても普通酒です。

「清酒」と明記されたラベル

蔵元のホームページにも記載されていない特別販路専用の普通酒というのがこの時点での読みです。まあそんなことより、問題は味です。まず常温(コップ酒)で味わってみました。すっきりとした辛口で悪くはありませんが、少し独特の後味が残ります。飲み屋で銘柄表示なしの”日本酒”として出されたら美味しい部類に入るのかなと考えながら、今度は熱燗にしてみました。少しクセが目立つ味になりましたが、飲んでいるうちに温度が下がるとクセは目立たなくなります。この酒は冷やからぬる燗までが良さそうです。
 それにしても一升925円(税抜き)で小売しているということは蔵からの出し値は一体幾らくらいなのでしょう。500円くらいかな、そんなんで製造費用まかなえるのかななどと考えながら飲んでいたら四合もなくなってしまいました。翌朝久々に頭痛がしたのはこの酒のせいかもしれません。

→ どうも頭痛の原因はインフルエンザだったようです。翌日から高熱で寝込みました。

(2015年12月17日追記)



日本酒大手も黙ってはいない?


 長引くデフレ志向の影響か、日常消費するものの低価格化が進んでいるようです。大手の日本酒メーカーからも実売価格が一升で千円前後のお酒が次々に発売されています。その中でもネットで美味しいと話題になっていた菊正宗の「しぼりたてギンパック(しぼりたて生貯蔵酒)」を試してみました。量販店では税別で千円を切っていましたので、以前試した格安の「越乃黒鷹」とほとんど同額です。

菊正宗「しぼりたてギンパック」まずは五合サイズで試してみる

この酒は冷やで飲むのを前提として、端麗で豊かな香りを楽しめるように造られています。冷蔵庫に入れやすい紙パック入りですので、じっくり冷やしてコップで飲んでみると、なかなかいけます(^ ^) さすが大手だけあって、広い消費者に受け入れられる味作りが上手です。この品質と味で一升千円前後であれば、小さな蔵の格安日本酒はさらに値段を下げないと、ますます売れなくなりそうな気配です。厳しい価格競争がこんなところにもありました。

(2017年11月12日追記)



2015年12月12日土曜日

谷津道探検サイクリング 自転車ナビに導かれて芝山古墳はにわ博物館へ


 多少距離のあるサイクリングに出かけるときは、朝の天気予報で風向・風速を参考にしながら目的地を決めています。行きは体力がありますので多少の向かい風はへっちゃらですが、帰りに強い向かい風に逆らいながら延々と走るのは辛いものです。

 今朝の天気予報では北東の風、風速5〜6mと出ていましたので、自宅から北東方面にある成田を目指しました。予報通り往路は向かい風でしたが、高台に囲まれた下総台地の谷津道ではそれほど風の影響はありません。広葉樹はほとんど落葉していて、木々の紅葉は見られなくなりましたが、草っ原が綺麗に色づいています。登山者の間では”草もみじ”といって鑑賞の対象になるのですが、近隣では誰も気にしていないようです。四街道付近の公園には見事な草もみじが広がっていました。

御成台公園の草もみじ、広葉樹は既に落葉してます

 八街の高台に入ると農家の生垣として山茶花(さざんか)が目立つようになります。よく似た椿(つばき)も植えられていますが、生垣用には山茶花の方が人気があるようです。下に落ちているのがバラバラの花びらか、花ごとまとまっているかで見分けられます。

見事な山茶花の生垣、バラバラになった花びらが落ちています

 成田方面に向かって走り慣れた道を進んでいましたが、ふといつもと違うところに寄ってみたくなりました。先日バイクで青柳酒造を訪問した時に寄り道した芝山古墳はにわ博物館に自転車で行ってみることにしました。バイクではわかりやすい県道を走りましたが、自転車では田んぼ沿いの裏道を中心に走っています。今回初めてEdge-800Jにナビさせてみました。4年前に購入したガーミンのEdge-800Jをハンドルバーに取り付けて走っていますが、今までは位置の確認と走行ログの記録にしか使用していませんでした。

ハンドルバーに取り付けたGarmin Edge-800J

購入から今までナビ機能を使っていなかったことが驚きですが、車でもバイクでも現在位置さえ正確につかめればあとはナビ本体に表示される地図を見るだけで事足ります。今回は田んぼ沿いの谷津道から芝山古墳はにわ博物館にたどり着くようにナビに従って走ってみました。

Edge-800Jのナビ機能を初めて使用、結構使い易いんですね

絶妙なタイミングで音と画面でガイドしてくれる自転車用ナビって結構使い易いんですね。今まで4年間も活用していなかったのがもったいないくらい。問題だったのは、ルートの高低差を考慮していないらしく、ナビに言われるままに走るとかなりアップダウンの大きいルートを走らされました。いつもは自分で地図を判断しながら遠回りでも高低差の小さいルートを選んで走っていますので、今回はかなりハードなサイクリングです。車やバイクだったらあまり高低差は気にならないのですが、自転車では死活問題ですね。

 自転車用ナビの指示する通りに走ってみると、今までとは違った景色に出会えます。いつもは遠くからしか見たことがなかったOTISエレベーター試験塔の真横を通ることができました。たまにはナビに任せて走ってみるのも面白いかもしれませんね。

高さ154.2mのエレベーター試験塔、迫力あります

 アップダウンのきつい道をナビに指示され、ゼーゼー言いながら芝山公園にたどり着きました。頭の上を車輪を出して着陸態勢に入った飛行機が頻繁に飛んできます。すぐ近くに成田空港があるので、低空飛行の飛行機の轟音が響き渡っています。周りは民家もかなりある場所。大変な地域なんですね。

芝山公園の古墳の上に埴輪が並んでいました

芝山公園のすぐ隣に芝山古墳はにわ博物館があります。バイクで訪れた時は休館日でしたが、今日はやっていました。

芝山古墳はにわ博物館

帰路は目論見通り、追い風の中を快調に走ることができました。ナビの指示でトレーニングのようなコースを走らされたため、足が売り切れ寸前の状態でしたが追い風のおかげでなんとか自宅まで持ちこたえられました。


2015年12月8日火曜日

快適バイク生活 荷物に合わせて色々なバッグを簡単に取り付ける方法


 短距離の日帰りツーリングにはウェストバッグ一つで出かけています。CB1300のシート下スペースが比較的大きいため、レインウェア上下やパンク修理キット一式が収納可能です。残りはカメラや携帯電話くらいですので、小さなウェストバッグでも普段のツーリングには十分です。

CB1300のシート下にはこんなものを入れています

 少し前からバイクで房総の酒蔵巡りをするようになり、旨そうな地酒や道の駅で買ったお土産を持ち帰るためのバッグを自作してシート下に常備しています。さらに、アマチュア無線機やレーダーナビを取り付けているため、バッテリーから直接電源を取るためのアクセサリー配電ボックスもシート下に設置しました。

ETC本体の横に自作のアクセサリー配電ボックスを設置

バッテリーに直結しノイズフィルターを経由して、アクセサリーにできるだけノイズの少ない安定した12Vを供給できるようにしてあります。エンジンキーに連動するようリレーを入れてあり、アクセサリーのテスト時には手元のスイッチをONにするだけでエンジンキーを入れなくてもアクセサリーに給電出来るようになっています。予備の12Vコネクタも設けて、電熱ウェアなどの給電にも使えるようにしました。

 話しが逸れました。日帰りのショートツーリングではこのままで問題ないのですが、一泊以上のツーリングや土産物が多そうな場所へのツーリングではもう少し荷物の積載量を確保したい場合があります。バイクの積載量を増やす確実な方法は、パニアケースやトップボックスを取り付けることでしょう。メーカの純正品やバイク用品メーカーの汎用品などを検討しましたが、どれも購入には踏み切れませんでした。もちろん価格的な面もありますが、最大の理由は使わないときのスタイル(外観)にあります。専用のステーが必要になり、ケースやボックスを外したときのスタイルがどうもしっくりきません。付けっ放しという選択肢もありますが、不要な時はできるだけ軽快なスタイルで走りたいものです。本当に必要な時にだけ、荷物に合わせて簡単に積載量を増やす方法を考えてみました。


1. バイクのフレームに汎用バックルを取り付け


 バイク用品メーカーのシートバッグを買うと、シートに固定する取り付け用ベルトが付属してきます。バイクのシートってよく見ると華奢な作りで、力を入れると外れそうな構造です。できれば重たい荷物はバイクのフレームに直接固定したいものです。また、使われているプラスチック製のバックルはメーカー毎に形状が異なり、メーカー間で互換性がないことがほとんどです。
 必要に応じていろいろなバッグを取り付けるため、まず汎用品のバックルをバイクのフレームにしっかり取り付けておくことから始めます。使用したのは以下のパーツです。
  • 汎用バックルNifco製 25mm用 オス6個、メス2個
  • スライダーNifco製 25mm用 6個
  • アクリル(ナイロン)平ベルト25mm幅・長さ75cm 4本
汎用のバックルにも色々なタイプがありますが、丈夫そうな角形(SR25)を選びました。これは裏表対称の形状で、向きを変えてもはめることができます。物によっては面を合わせないとはまらないものもありますが、両面どちらでもはまるものを選びましょう。「ユザワヤ」などの大きな手芸用品店で全て揃うと思います。
 手芸用品店ではナイロンやアクリルの平ベルトが3m程度の長さで切り売りされています。切断はハサミやカッターでも可能ですが、ほつれ止めの処理が必要です。ライターなどで熱を加えて末端を溶かしますが、厚くなってしまうとバックルの隙間を通せなくなります。ナイロンロープカッターやホットナイフなどと呼ばれている、半田ごての先がカッター状になっている専用道具が千円程度で入手できますので、この際購入しておきましょう。アクリル平ベルトの方が厚みがあるため緩みにくいのですが、ナイロンに比べてかさばります。少しでもコンパクトにしたい場合はナイロン製でも大丈夫ですが、使っていない時にオスのバックルがベルトから外れないよう末端を折り返し処理しておいてください。

 シートの開閉に支障のない場所を選んで取り付けます。使っていない時はベルトとバックルをシート下のスペースに入れてしまえば外からは何も見えません。

バイクの頑丈なフレームに汎用バックルを取り付け

これを4箇所に取り付けます。バイクのシートサイズや載せるバッグ(荷物)の大きさにもよりますが、前後にあまり近づけすぎない方が荷物が安定して固定できます。

丁度タンデムシート部の下に来るようにベルトをフレームに固定

バックルを外に出し、シートを閉めてみたらこうなります。オスは締め付け具合の調整をするため長めに、メスはシートからやっと出るくらいに短めにするのがコツです。また片側をオス・オスで、反対側をオス・メスにしておくと取り付け時の応用範囲が広がります。

タンデムシートの横からこんな具合にバックルが出ていれば完成

このバックルを必要に応じて使い分けることで、いろいろなバッグをバイクに取り付けていきます。必要な分だけシート下から出し、使わないものはしまったままにしておきます。


2. 取り付けるバッグで汎用バックルが使えるようにする


 とは言っても既製品のバックルを取り替えてしまうのはやり過ぎですし、強度も保証できません。元々付いているバックルとは別に汎用バックルを取り付けるか、元のバックルを汎用バックルに変換するアダプターを準備することになります。

2-1. 日帰り〜一泊用ヒップバッグに汎用バックルを取り付け


 登山やらビデオ撮影やらで買い集めたバッグ類は数え切れないほどあります。その中でバイク用に最もよく利用しているのがMountainsmithのDay Classicです。一泊時でもなんとかなる12リットルの容量があり、そのままでヒップバッグとしても使えるベルトも内蔵されています。オプションのショルダーベルトや背負いベルトを購入すれば、ハイキングや登山でも使えます。

MountainsmithのDay Classic

アウトドアー用に作られたものですので、オプションのベルト類を取り付けるためのバックルやベルト穴がたくさん付いています。ただし日本で手に入る汎用のバックルとは形状が異なりますので、今回の目的には使えません。たくさん付いているベルト穴を利用して容易に汎用バックルを取り付けることができました。

Mountainsmith Day Classicに汎用バックルを取り付け

元々付いていたバックルの横にベルトとスライダーを使って汎用バックルを固定しました。上側にメス2個、下側にオス2個を付けてあります。バイク側に取り付けた汎用バックルと組み合わせてタンデムシート上にワンタッチで取り付けられます。

横向きに取り付けたMountainsmith Day Classic (12リットル)

荷物が軽いときにはヒップバッグとして腰につけたままバイクに乗れますし、いろいろ入れて重くなったらバイクのシートに固定できます。

2-2. 連泊用大型防水バッグのバックル変換アダプターを用意する


 連泊するようなときには27リットルの容量があるGOLDWINのウォータープルーフバッグを使用しています。背負いベルトが付いていますのでそのままリュックとしても使用可能ですし、バイクのタンデムシートに固定するためのベルトも付属してきます。ただ、固定ベルトはシートに巻き付けるような構造になっているため、不要な時には取り外しておかないと邪魔になります。この製品が使用しているプラスチックバックルも日本で手に入るものとは形状が異なるため、汎用品とは合いません。そこで汎用バックルと付属してきた固定ベルトのバックルを使って変換アダプターを作成しました。数十年ぶりにミシンを使いましたが、体が覚えているもんですね。何とかできました。

自作の変換アダプター

この変換アダプターを介してバイク側の汎用バックル4箇所に固定します。容量があるため荷物を詰め込むとかなりの重量になりますが、バイクのフレームに直接固定されますのでしっかりしています。バッグメーカー指定の取り付け方法より安心なくらいです。

変換アダプターを使って重量のある大型バッグもしっかり固定

変換アダプターさえ準備できればどこのメーカー品でも固定可能です。GOLDWINが使用しているプラスチックバックルをよく見ると「Kifco」と書いてあります。手芸洋品店で購入した汎用品には「Nifco」と記されています。調べてみるとKifcoは日本のNifcoの韓国子会社なんですね。同じ25mm幅用のバックルでも微妙に違う形状で、両社の製品には互換性は無いようです。

2-3. 完全自作のバッグを取り付ける


 地酒をバイクで持ち帰りたいという(自分の)強い要望に応えて簡単な構造のバッグをデザインしてみました。基本的な形状はただのトートバッグです。横方向に一升瓶を締め付けることのできるベルトとバックルが付いています。これで固定すれば瓶同士がぶつかって割れることはありません。さらにバイクシートに固定するための汎用バックル(メス)が4箇所についています。

自作の「ツーリングお土産トートバッグ」

これでバイクシートにガッチリ固定することができ、酒蔵で見つけた旨そうな地酒を割らずに持ち帰ることができます。一升瓶より小さなワインや四合瓶などでもベルトを締めれば固定可能です。

シートがクッションになって一升瓶をガード

約40軒ある房総の酒蔵をバイクで巡り、毎回一升瓶の地酒を持ち帰りましたが一度も割れたことはありません。広げれば単純なトートバッグですので、箱入りのビワやリンゴなどもこれで持ち帰れました。急に暑くなってバイクウェアが邪魔になったときなども丸めてこのバッグに入れて帰れます。
 バイクフレームへの汎用バックル固定方法から一升瓶の載せ方、各種バッグの取り付け方までを動画にした「ツーリングお土産トートバッグ」をYouTubeにアップしてあります。


3. さらに荷物が増えたら複数個のバッグで対応


 必要なサイズ・用途のバッグを汎用バックルでバイクに固定できましたが、さらに荷物が増えた場合はどうしましょう。その場合は複数個のバッグを取り付けてしまいましょう。フレームに取り付けたバックルが一箇所に2個づつあったことを思い出してください。余っているバックルを使って別のバッグが取り付け可能です。

 考えられる状況としては、お土産を買いすぎて27リットルの大形防水バッグに入りきらず、12リットルのヒップバッグにも重たいものを詰め込んだという場合でしょう。ヒップバッグを腰に付けたままでは重くて疲れますので、パニアケースのようにバイクの横に付けてみました。

左横にヒップバッグを取り付けてみた

バイク左側の汎用バックルはオスが2個余っていたはずです。それでヒップバッグを吊り下げますが、このままではカーブで荷物がフラフラしてしまいます。最も避けなければならないのは荷物が動いて後輪に接触することです。余ったベルトが後輪に絡みついたら重大事故につながりかねません。
 バッグの下を覗くと丁度タンデムステップがあります。ステップを出し、固定用の短いベルトを用意してバッグの下部をタンデムステップにしっかり固定します。

タンデムステップをうまく使ってバッグを固定

こうすることによりバッグがほとんど動かなくなり、後輪とのクリアランスも十分に取れました。見た目は???ですが、合計で39リットルの積載量です。マフラーのある反対側に合うサイズのバッグがあればもう少し追加できますが、何事もほどほどが一番です。


4. 最後に


 趣味のバイクに求めるものは人それぞれ。荷物も簡単に積み込めるユーティリティとしての機能を求めるのならパニアケースやトップボックスを取り付けるのが最良の策だと思います。BMWの大型ツアラーなどのようなパニアケースまで含めたトータルなデザインには惚れ惚れします。寒い時期には朝夕と日中の温度差が大きいため、予備のウェア類をパニアケースに入れたままにしておけば安心して走れますし、積載量が大きいというのは本当に便利だと思います。

では自分のバイクに付けるかというと、やっぱり悩んでしまいます。
  • 高価
  • 重い、大きい
  • 車にぶつけそう
などが考えられますが、自分にとってはデザイン的なものが一番のようです。明らかに後付けですよという見た目や、標準のグラブバーを取り外さなければならない構造などなど。必要のない時に取り外しても何の違和感もないような優れたデザインのものがあれば悩まずに取り付けていたように思います。
 複数のバッグをタンデムシートに取り付けているのはもっと格好悪い気もしますが、年に一、二度のことです。普段は完全ノーマルの状態を保て、必要な時だけ手持ちのバッグ類を活用できるこの方法でもうしばらく今のバイクを楽しもうと思います。



パーツの入手が難しい方に在庫分をお分けします


 使用しているパーツの商品名や入手場所についてお問い合わせをいただきました。アクリルの平ベルトが見つからないとか、うまく切れないというご意見もありました。各パーツの在庫がありましたので、残っている分を実費でお分けすることにしました。下の写真にあるように、平ベルトをホットナイフで切り分けた上でバックルとアジャスター(スライダー)と合わせてお送りしますので、あとはバイクに取り付けるだけです。

必要パーツを取り揃えて頒布します

入手方法のご案内ページはこちらになります。在庫がなくなり次第終了とさせていただきますので、必要な方はお早めにお申し込みください。

(2017年7月25日追記)