2015年12月26日土曜日

快適バイク生活 レバー操作方法の見直しでバネ指を克服


 大型バイクにリターンして一年くらい経ったある時、右手の中指に時々違和感を覚えるようになりました。朝起きた時に右手中指が曲がったままで、伸ばそうとするとカクッと引っ掛かりがあります。まるで曲がっていたバネが弾けるような感じ。

 ネットで検索してみると「バネ指」という立派な病気だとわかりました。指の使い過ぎによる腱や鞘の炎症が原因だそうです。バイク乗りの間ではかなり知られた症状のようでたくさんの記事が見つかりましたが、ほとんどがクラッチ操作に起因する左手の指での発症でした。

 第三関節を伸ばしたまま力を入れて第二関節を曲げる動作を繰り返すと発症しやすいそうです。確かに手を広げて第二関節だけ曲げようとすると手の筋(腱)が変につっぱるのを感じます。実際にバイクのクラッチやブレーキ操作を行う場合は指の第一関節あたりにレバーを引っ掛け、第三関節を伸ばしたまま第二関節部分を曲げるために力を入れます。まさにバネ指発症の原因動作を繰り返していることになります。
レバー操作時の指の骨・関節のイメージ図

 右手中指のバネ指が発症した当時、ブレーキは人差し指・中指・薬指の三本がけで操作していました。アクセル操作との連動の必要もあるため、中指や薬指の方に力が入っていたように思います。この操作方法でツーリングに出かけてくると翌朝必ず右手中指がバネ指状態でした。まだ痛みが出るほどではなかったのですが、指を伸ばすときに必ず引っ掛かりがありました。もしそのままの操作方法を続けていたら炎症が悪化し、やがて痛みが出てきたかもしれません。

 少しバイクにも慣れてきた頃で、クラッチやシフト、ブレーキ操作についても見直しをしていた時期でした。右手のブレーキ操作を停止時のみの三本指がけから、常時人差し指一本がけに変更してみました。高速走行時にはブレーキに指はかけていませんが、街中では人差し指をかけっぱなしにしています。力の入る人差し指ならば停車時のブレーキ操作も問題ありませんし、右足発進と組み合わせればクラッチ操作の労力を極力減らすことができます。

街中でのブレーキ操作は人差し指一本

第三関節を伸ばしたまま(手を広げたまま)第二関節を曲げた際、手の腱に一番負荷が少ないのは人差し指ではないかと思います。人差し指でブレーキ操作をするようになってから右手中指のバネ指症状は出なくなりました。多用する人差し指にも今の所異常はありません。

 ネット検索ではクラッチレバーを握る左手側にバネ指症状を訴えるライダーが多いようです。CB-1300の油圧クラッチはかなり重く、乗り始めた当初からいかに楽にクラッチを操作するかを追求してきました。クラッチを握っている時間を最短化し、クラッチ操作なしでもシフト操作を行うなど試行錯誤。今ではツーリングで一日中走り回っても左手に疲労を覚えることはなくなりました。

クラッチは3本指で瞬時に操作

今の大型バイクに乗って丸二年経ちましたが、左手側はバネ指などのトラブルには一切見舞われていません。ライダーの体格やバイクの構造にも依存することですが、バネ指発症の原因を知り影響のある動作を減らせば、必ず克服できるものと思います。快適なバイク生活を少しでも永く楽しめるよう、知恵や経験を共有していきたいものです。



手袋替えたらレバーの調整も忘れずに


 本格的な冬を迎え、手袋も一番寒さに強そうな厚手のものに変えてからしばらく経ちました。高速代をケチって一般道で佐原の酒蔵まで地酒を買いに行った日の夜、風呂上がりにタオルを絞っていたら左手中指にあの「バネ指」症状が出てしまいました。一般道を長時間走ったためクラッチ操作の回数がかなり多かったものと思います。

POWERAGEの厚手の手袋、暖かいのですが操作はしづらい

手袋が厚手で、まだ新しいためゴワゴワしています。微妙なクラッチ操作がやりづらく、いつもと違う指に力が加わっているようです。手袋の厚みのせいでクラッチレバーが実質的に遠くなったことになります。手に馴染んでいないのはもう少し使い込めばなんとかなると思いますが、レバーは手袋の厚みの分だけ近づけておいたほうが良さそうです。ダイヤルを調整して一つ分近づけてみました。

クラッチ・ブレーキともに手袋の厚み分だけレバーを近づけました

歳のせいもあるのか、本当に微妙な違いで「バネ指」症状が出るもんですね。手袋を替えたら忘れずにレバーの調整も行ったほうが良さそうです。

(2016年1月10日追記)



時間が経っても完治はしないバネ指


 レバー操作方法の変更で、運転後にバネ指の症状で悩まされることはなくなりました。やれやれと思っていましたが、タオルを強く絞った後などに指が戻らなくなることがごく稀にあります。バネ指の症状です。対策を取ってからすでに一年以上も経過して、普段は何の問題もありませんが、完治はしていないようです。歳のせいかもしれませんが、この症状とは残りの人生を一緒に過ごすことになりそうです。

(2017年10月17日追記)



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