2017年9月11日月曜日

配光の異なる二つの自転車ライトを切り替えてハイ・ロービームを実現


 先日、成田空港からの帰宅が遅くなり、すっかり陽の落ちた谷津道を走りました。200ルーメンの光量がある自転車専用ライト(DOSUN A1)を点灯して走りましたが、灯りが全くない田んぼの中の農道を、路面や頭上にも注意しながら走るのには明らかに光量不足だと感じました。コースを熟知していて、路面の不安も少ない夜のサイクリングロードでは過不足なく走れたライトですが、谷津の道では無理だったようです。


配光特性の異なる二つのライトをどう使おう?


 夜の市街地走行で使用しているのが自転車専用に設計されたDOSUN A1です。特殊なリフレクター形状で、上方への光をカットしながら左右を広く照らすようになっていて、200ルーメン程度の光量ながら非常に使いやすいライトです。もう少し明るいライトが欲しくなり、Amazonでポチったのが1200ルーメンを謳っている格安の中華ライトです。こちらは何ら配光については考慮されておらず、サーチライトのようにひたすら前方を照らします。この爆光格安中華ライトを市街地走行時にも使えるようにしようと、配光を変える工夫もしてみました

ロービームのようなDOSUN A1(右)とハイビームそのものの格安中華ライト

両方を同時点灯すれば足元から遠方までかなりの範囲を明るく照らしてくれる強力ライトシステムになりますが、歩行者や対向車からは相当迷惑がられているようです。自分でも確かめてみましたが、かなり眩惑されます。ハイビームが必要な時だけ格安中華ライトをオンにし、歩行者や対向車が現れたらすぐにオフにできれば、他人に迷惑をかけない明るいライトが実現できそうです。

ロービームは常時点灯、ハイビームをオン・オフして光軸の切り替えを実現したい

車やオートバイのハイビーム・ロービーム切り替えは、瞬時に操作できるようにスイッチが工夫されています。通常は遠くまで見えるハイビームで走行し、対向車や歩行者を見つけたら、即時にロービームに切り替えます。自転車ライトでも同じことができれば、より明るいライトを使いこなすことができるはずです。

 ロービームは常時オンにしておけば良いので現状のままでOKですが、ハイビームとして使う格安中華ライトのスイッチには課題があります。消灯状態からスイッチを押すたびにHiから順にモードが変わり、最後にまた消灯状態になります。ハイ・ロー切り替えの度に複数回スイッチを押して消灯状態にするわけにはいきません。スイッチを長押しすれば、どのモードからでも消灯状態に移ることが可能ですが、素早い切り替えができませんし、走行中には危険を伴います。何か良い方法がないか思案してみました。

格安中華ライトの点灯モード遷移


電源を瞬断させるスイッチをハンドルに設置して解決


 格安中華ライトはバッテリーが別になっています。ライトとバッテリーをつなぐとスイッチが緑色に光り、待機状態になります。点灯のモードがどの状態であっても、一旦バッテリーからの電気を切ってから入れ直すと、必ず待機状態になります。この待機状態からスイッチを一回押せば、必ずHiモードで点灯することを利用しました。バッテリーからの電気を一瞬だけ切断するスイッチをハンドルバーに設置してやれば、走りながらハイビームからロービームへの切り替えが実現できます。ローからハイにするには中華ライト本体のスイッチを一回押すだけです。

 接続のための分配ボックスを作成し、ライトとバッテリーの間にマイクロスイッチを直列に配線します。このマイクロスイッチは通常オンで、押されている間だけオフになる接点を利用します。

中華ライトとバッテリーの間にマイクロスイッチを直列に配線

このスイッチをベロクロテープを使って、ハンドルバーの操作しやすい場所にセットしました。近くに中華ライトのメインスイッチが来るようにします。ハイビームにしたい時には中華ライトのメインスイッチを押し、ロービームに切り替えたい時にはマイクロスイッチを軽く一押しすれば中華ライトが消えて、ロービーム用のDOSUN A1のみになります。

ハイビーム用の中華ライトとマイクロスイッチを近づけてハンドルに設置

分配ボックスはバッテリーと一緒に、トップチューブバッグに収納しました。ハンドル周りやトップチューブ上が多少賑やかですが、夜間は誰も気にしません。

テストしたダブルライト切り替えシステムの全容


ハイ・ロービームを切り替えながら走行してみたらバッチリ


 成田からの帰り道で再び夜間テスト走行です。ハイビーム状態では1200ルーメンの中華ライトが前方を強力に照らし、さらに200ルーメンの自転車専用ライトが路面を中心に照らしてくれます。かなり心強い前照灯となります。灯りの全くない谷津の道をハイビームで快適に走っていると、突然車道と交差することが度々あります。

ハイビームの時にいきなり車道に出ても慌てない

いきなり車が前に現れますので、瞬間ハイビームで照らしてしまいますが、慌てずにハンドル上の切り替えスイッチに軽くタッチします。

軽くマイクロスイッチを一押しすればロービームに切り替わる

次の瞬間、光軸がスパッと切り替わりロービーム状態になります。車やオートバイでのハイ・ロー切り替えにかかる時間と変わりません。これは使えます。できれば、ロービーム側をもう少し明るいものに変えてやればバランスが良くなるのですが、なかなか適当な配光特性を持ったライトにはお目にかかれません。

ロービームのDOSUN A1は上方の光がカットされている


ハイ・ロービームを切り替えながらのテスト走行時の様子


 漆黒の谷津道から、歩行者や対向車のいる市街地までを、ライトのビームを切り替えながら走行した時の動画を作成しました。撮影に使用したGoPro HERO3+の感度が実際に目で見ているものに近いようで、かなりリアルに状況を写しています。参考にしていただければ幸いです。



 安価な割に明るい中華ライトの人気が高まっているせいか、大手自転車ライト専業メーカーからも強力なライトが次々に発売になっています。中には定価が十万円もするものまで出てきて驚くばかりです。どのライトも走行する場所に合わせて明るさの調整はできますが、光軸を切り替えるものは見当たりません(その後情報をいただきましたので訂正:ビームパターンを切り替えられる製品はいくつかあるようです、高価ですが...)。原付バイクの光量をはるかに凌ぐ性能を持ったライトを世に送り出しているのですから、歩行者や対向車に迷惑をかけずに高輝度のメリットを享受できる、画期的な自転車ライトの登場を期待したいものです。そうしないと中華メーカーに勝てないですよ > 猫目さん!



2 件のコメント:

  1. ライト以外にハンドル周りが使えなくなりそうやからこんなんいやや。

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  2. 弊社のライトを使用してありがとうございます。
    カットライン含め、高ルーメのライトがございましたよ
    以下をご覧ください。
    https://www.youtube.com/watch?v=NRaIfl7uGhM
    https://shop.dosun.us/SalePage/Index/5863773 

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