2017年7月3日月曜日

谷津道探検サイクリング 梅雨の合間に印旛沼界隈を花紀行


 ここのところ梅雨らしい天候が続いています。朝方まで降り続いていた雨が止み、道路が乾き始めたお昼前に三週間ぶりに走りに出かけました。行き先も決めずに走り始めましたが、梅雨の合間といえばアジサイが楽しめるのではないかと思いつき、昨年オートバイでアジサイを見に行った宗吾霊堂に自転車で行ってみることにしました。週末で人の多い花見川サイクリングロードを避け、車の少ない車道や農道を辿って印旛沼を目指します。たっぷりと水を含んだ木々の緑と水田の黄緑が美しいこの時期のサイクリングは、蒸し暑さを除けば気分爽快です。


この時期の花々に癒されながら快適に走行


 盛夏を控えたこの時期には、春と夏の花が入り乱れて咲いています。最初に目に入って来たのはひまわりの畑です。まだ花は小ぶりですが、曇り空の下で目一杯夏の雰囲気を醸し出していました。

早くもひまわりが咲き誇っていた

秋に咲くものが多いアザミの仲間で、春から夏にかけて咲くノアザミも紫色のきれいな花をつけています。

春から夏に咲くノアザミ

畑一面が紫色になっている場所に目を凝らすと、ラベンダーが咲いていました。北海道の広大なラベンダー畑が有名ですが、ここ印旛沼周辺でも栽培が盛んなようです。

畑に植えられたラベンダーもちょうど見頃

少し盛りは過ぎていますが、淡い色が木全体を覆うように咲くネムノキの花もこの時期の風物詩です。南国の鳥のトサカを思い起こさせるような色と形の花をつけます。

ネムノキの花はそろそろ終わりの時期

農家の周りでよく見かけるタチアオイは大きな花を次から次に咲かせます。背丈も高く、とっても目立ちますので、好んで植えられるのも納得です。

家の周りや花壇によく植えられるタチアオイの花もこの時期よく目にする


宗吾霊堂のアジサイはまだまだ楽しめた


 印旛沼とそこにつながる中央排水路沿いの谷津道を花を愛でながら走っていると、あっという間に宗吾霊堂にたどり着きました。オートバイでは国道464号や県道137号を使いますが、自転車なら車の走っていない快適な農道が使えます。

印旛沼界隈の谷津道で快適に宗吾霊堂へ

アジサイ祭りはとっくに終わっていましたが、まだまだ宗吾霊堂のアジサイは楽しめました。今年は花の時期が少し遅いのかもしれません。週末ということもあり、結構な人が見学に訪れていました。

義民佐倉惣五郎を祀った宗吾霊堂(東勝寺)

寺の敷地内に7,000株ものアジサイが植えられています。その中でも葉が柏に似ているカシワバアジサイが一番多く、白い花をブドウの房のような形にして咲き乱れていました。

葉が柏に似ていることからカシワバアジサイと呼ばれている

アジサイの色の変化は、土壌の酸性度ばかりではなく、咲いてからの花の老化でも起こるそうです。青色にだんだんと赤色が混じるのはその一例だそうで、この写真の花ももう直ぐ終わりかもしれません。

紫と赤の混じった不思議な色で咲いているホンアジサイもあった

咲き方が面白いガクアジサイは日本原産だそうで、よく見るホンアジサイはこれを品種改良して作られたものです。朝方まで雨が降っていたため、アジサイの花々も心なしか元気な気がしました。

面白い咲き方のガクアジサイは日本原産


義民ロードを辿って宗吾旧宅も訪問


 歌舞伎の「佐倉義民伝」や「東山桜荘子」に出てくる名場面を辿る義民ロードなるものが設定されています。

義民佐倉惣五郎を偲ぶ義民ロードを走ってみた

歌舞伎一番の見せどころ「甚兵衛渡し」はいつも走っていますので、今回は宗吾旧宅を訪れてみました。寺のある高台から一気に下って、江川沿いの谷津に建っている農家です。義民ロードの看板が出ていて、駐車場も用意されていますが、ここは宗吾の子孫が住んでいる一般農家の敷地内です。失礼のないように見学させてもらいます。

佐倉惣五郎の子孫が住んでいる農家の敷地に旧宅が残されている

手入れの行き届いた建物の中に入ると、土間と座敷も綺麗になっています。飢饉と重税に苦しむ地域の人々を救うために、将軍に直訴して幼い四人の子供たちとともに処刑された惣五郎の話しを知ってからは、この地域にも格段の興味を持つようになりました。

綺麗な土間と座敷、ここで惣五郎は妻と四人の子供たちと暮らしていた


一本松の湧水も飲んでみた


 大した距離を走ったわけではありませんが、三週間ぶりのサイクリングで、尚且つ雨上がりの高湿度の中を走ったせいか、帰路はかなりバテバテになってしまいました。谷津道を走っていると、高台の縁から水が湧き出しているのを度々目にします。印旛沼の南側には数え切れないくらいの湧水地がありますが、北側はそう多くはありません。よく走る北側の一本松用水機場付近に、多くの人が水を汲みにくる湧水があることは以前から知っていました。

印旛沼北側の農道沿いにある一本松湧水

印旛沼周辺も開発が進み、すぐ北側の高台は大規模な住宅地になっています。また、畑の農薬なども心配なため、普段はただ通り過ぎるだけで、湧水を口にしたことはありませんでした。この日は暑さでクタクタになっていたこともあり、ちょうどボトルの水も底をついていました。大勢の人が水を汲みに来ていますので、問題はないのだろうと思い直して飲んで見ると、冷たくて美味い湧水です。よく冷えた優しい味で、生き返りました。

うまそうな水が流れ出ている一本松湧水

帰宅後にこの湧水の安全性についてネットで検索していると、ちょっと気になる印西市の環境審議会議事録が見つかりました。

印西市「平成26年度 第2回 環境審議会議事録」より抜粋

今から三年も前の役所の議事録ですが、湧水の周りに注意書きが掲げられた様子はありません。その後の調査で、飲料にしても問題なしと出たのであればいいのですが、少し不安になります。ペットボトル一本ほどを飲んだ日以降、特に体の異常は感じていません。


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