関東地方もやっと梅雨が明けました。すでに何度か猛暑日も出現し、体感的にはとっくに夏に突入していましたので、気象庁の発表に違和感はありません。役所の広報スピーカーからは光化学スモッグの発生を知らせるアナウンスも流れてきます。この時期にサイクリングを楽しもうと思ったら、先ずは走る場所を慎重に選ばなければなりません。以前、国道沿いに走るのと谷津道を走る時の気温の違いについてまとめてみましたが、最近よく行く下総台地のお気に入りルートで走行中の気温を実測してみました。
とある夏日のサイクリング中の実測気温 |
天気予報の最高気温は33℃でしたが、市街地では大幅に超えています。猛暑日の定義である35℃をも超えていて、じっとしていても熱中症になりそうな気温の中で激しい運動をしていますので、十分な注意が必要です。
走る場所によって5℃以上も違う夏場の気温
自宅からしばらくの間はどうしても市街地を走り抜けなければなりません。速度を上げたい時には国道14号などの幹線道路沿いを、のんびりと走りたい時には裏道を使いますが、どちらの場合もアスファルト道路からの輻射熱とたくさんの車から出される排熱で、気象庁予測の気温よりもはるかに高温になっています。
国道14号は下(路面)からと横(車)から熱気がムンムン |
国道を離れても、ビルに囲まれた市街地では風の通りが悪く、熱気がこもっています。もっと早起きをして、早朝に通り抜けていればよかったのですが、JR蘇我駅横を通り過ぎる頃には太陽が一番高い時間帯になっていました。
ビルに囲まれた市街地では気温もぐんぐん上昇 |
あまりの暑さにコンビニに逃げ込んだ時には、この日一番の気温を記録。ずっとこの気温の中を走り続けていたら、サイクリングを楽しむどころではありませんね。特に発汗機能の衰えたシニアには危険です。
直射日光にあたり続けていると簡単に40℃を超えてしまう |
水分摂取に気をつけながらさらに先に進んで行くと、ようやく自動車道から離れて田んぼの中の道に入ります。気分的にはだいぶ楽になりましたが、日陰がなく気温は高いままです。水田を渡ってきた風が心地よく感じるのがせめてもの慰めです。
視覚的には涼しげだが、直射日光を遮るものがない田んぼの中の道 |
さらに進むと、両側に高台のある谷津地形に入ります。水田と高台の間に曲がりくねった農道が続いていて、高台の樹木がちょうど良い日陰を作っています。谷津の道に入ると、気温が徐々に下がって行くのが分かります。
高台に生えている樹木で日陰が続く谷津の道 |
なんとなく体力が回復したような気がして、いつものように登りで頑張ってしまいましたが、実はまだ30℃以上もあります。気をつけないと簡単にオーバーヒートしてしまいます。いつもより長めの休憩と水分摂取を心がけました。一番気温の上がる午後2時過ぎにいたのは、昭和の森から泉自然公園に向かう谷津道です。標高が100メートル近くあることも手伝って、気温は日中最低の30℃を記録しました。
この猛暑の時期は一体どこを走る?
走りやすくて道迷いもないサイクリングロードですが、土手の上に作られた道は日光を遮るものがほとんどありません。
土手に作られたサイクリングロードは走りやすいが.... |
冬や春先の季節風もきついのですが、トレーニングだと思えば我慢もできます。しかし猛暑日に直射日光を浴びながら一日中走るのは避けたいものです。真夏にはサイクリングロードはできるだけ利用しないようにしています。
朝から夕方まで一日中日の当たる土手の上 |
一方、川が高台を侵食してできた谷津地形では、両側に高台があり、その内側が一段低くなった水田が広がっています。水田と高台の間に農道が通っていることが多く、高台の樹木が快適な日陰を作っています。
谷津地形では日陰の道を選べる |
谷津の両側に道があることも多く、時間帯によって道を選べば上手に日陰の中を走ることができます。幹線道路のアスファルト舗装のような真下からの輻射熱がなく、樹林や水田を吹き抜ける間に熱を奪われた風が心地良く感じられます。天然の冷風機ですね。実測気温が低いばかりではなく気分的にも涼しく感じられる谷津の道です。Google Earthの衛星写真でこのルートを眺めてみると、川の両側に水田が広がり、その横が木の生えた高台になっていて、水田と高台の間に沿って走っているのが良く分かります。
Google Earthの衛星写真を見ると谷津道の特徴が良くわかる(青線が走行ルート) |
谷津の両側に必ず農道があるわけでもなく、舗装されているかどうかも行ってみないと分かりません。農作業用の道ですから、途中で行き止まりということもあり、地図や航空写真だけでルート開拓できるわけではありませんので、普段から少しづつ走りやすい谷津道を広げていきます。夏場にはその中からできるだけ涼しそうな道を選んで走るようにしています。体力や発汗機能の衰えた親父ローディながら、ルートを厳選すればこの時期の猛暑でもなんとかサイクリングが楽しめそうです。
気温を実測しながら走った場所を動画でご紹介
ハンドルに取り付けたGoPro映像に、Edge800Jが記録した気温データをオーバーレイして走行ルートを動画にまとめました。どんな場所がどのくらいの気温だったかが一目瞭然です。
サイコンのデータを動画にオーバーレイ表示するにはVIRB Editを使用しました。さらにワークフローを工夫して地図上に現在位置を表示できるようにしてあります。
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