2017年8月27日日曜日

快適自転車生活 水分補給をミスった猛暑日の下総台地サイクリング


 しばらく続いていた夏の長雨も終わり、久々に太陽が顔を出しました。千葉県内に37℃の猛暑予報が出された日に、二週間ぶりのサイクリングに出かけました。7月初旬の梅雨明け直後に熱中症厳重警戒が出されている中でも、サイクリングを楽しんできましたが、今回は最高気温37℃で熱中症危険の予報が出ています。覚悟を決めて走り始めました。気象予報士が激しい運動は避けるようにテレビで言っているにもかかわらず、ロードバイクで走り回るわけですから、何が起ころうと自己責任です。老体に鞭打って敢えて真夏に激しい運動をしていますので、熱中症には十分に気をつけて出発です。


7時間・120キロの行程を3,500mlの水分摂取で足りる?


 休憩時間も含めて120キロの行程を7時間かけて走ってきました。普段からそれほど速いペースでは走れない脚力ですので、いつもより格段に遅いわけではありませんが、後半軽い熱中症のような症状が現れ、かなり長時間の休憩を余儀なくされました。基本的に水分補給は自販機の500mlペットボトルを利用していますので、サイクリング中に何処でペットボトルを購入したか思い出しながら地図に記入してみました。

ルート上の何処でペットボトルを購入したかを時刻・気温とともに記載

この日は500ml入りのペットボトルを合計7本消費しました。うち2本はスポーツドリンク、残り5本はミネラルウォーターです。合計の水分摂取量は3,500mlになります。全行程7時間でペットボトル7本ですから、平均すると1時間あたり500mlの水分を摂取しながら走ったことになります。この摂取量は多いのか少ないのか?

 発汗量が多い場合には、1時間あたり1リットル(1,000ml)程度の水分摂取が必要との説を見たことがあります。休憩時間を1時間として、それを除いた6時間で計算しても500mlペットボトル12本分に相当する量です。一回のサイクリングで12本もペットボトルを買ったことはありませんので、ここまで水分摂取が必要な発汗はしていないと思われます。ただし、帰宅直後に喉の乾きがなくなるまで牛乳やアイスコーヒーなどを立て続けに飲んでいますが、その量が半端ではありません。2リットルくらいは毎回平気で飲んでしまいます。結局、真夏に一日走った時は合計では5〜6リットルの水分を摂取していることになります。一日にこれほどの水分を摂取できるとは驚きですね。大好きなビールや日本酒でもこんなに沢山は飲めませんσ(^_^;)


相対的に行程前半の水分摂取量が少なすぎ?


 自宅を出てからしばらくは国道14号などの幹線道路を走ることが多くなります。路側帯が広がって走りやすくなった千葉市街などでは、ついついオーバーペースになりがちです。時速40キロ以上で飛ばしていると、喉の渇きにも気づかずに走り続けてしまいます。

走りやすい車道ではついついオーバーペースに(千葉市街の国道14号)

9時頃に自宅を出ていますので、あまりの喉の渇きに気づいて最初に水分を補給したのが55分も後のことになります。ちょっと間が開きすぎていますね。その後、コンビニに立ち寄り、昼食購入のついでにガリガリ君を買って体を冷やしましたが、その後はその日の最高地点である長柄ダムまで一気に走ってしまいました。この間、2時間30分でペットボトル2本分(1,000ml)しか水分摂取していません。

長柄ダムへの最後の登り、ついつい水も飲まずに頑張ってしまう

まだ午前中ですので、当日の最高気温にはなっていませんが、それでも32〜34℃の暑さです。その上、車道でのオーバーペースや短いながらも勾配のきついダム湖への登り坂を走ってきましたので、それ相応の発汗量になっているはずです。長柄ダムの休憩所に到着した時点で、足の筋肉はパンパン。喉が異常に渇き、自販機で購入した冷たいミネラルウォーターをがぶ飲みです。この段階ですでに熱中症の入口だったかもしれません。


気温の高くなる午後は足が痙攣し吐き気・頭痛が


 長柄ダムを出発したのがちょうど12時頃ですので、その後はぐんぐんと気温が上がります。この先は長柄ダムよりも標高が低い場所ばかりですから、基本は下り基調で楽なはずですが、ちょっとした登り坂が現れると足が痙攣し始めました。いつもは何とかダンシングで登り切れる坂で足をついてしまいました(情けない)。気温が上がるお昼過ぎですが、ちょうど東金崖線付近の林の中を走りますので、炎天下に比べれば快適に走れるはずです。

東金崖線付近は見事な樹林が広がっていて涼しく走れる

ところが、足の筋肉がパンパンで、おまけに頭痛までしてきました。昭和の森の下にある小中池に到着した時には吐き気まで出てしまい、長時間の休憩を余儀なくされました。

小中池の東屋で長時間の休憩を余儀なくされた

足の筋肉が痙攣するのは汗とともに流れ出た塩分の補充が足りないためだと考えて、塩飴や梅干しでミネラル分の補給に勤めました。ただし、症状が現れてから塩分を補給してもすでに手遅れです。その後しばらくの間、足の痙攣は治りませんでした。

タネを取った干し梅は食べやすい

この日は、小中池から先、雄蛇ヶ池・東金ダム・丑ヶ池を巡って、山武市の方から帰宅する下総台地逆三角形ルートを走ろうと思っていたのですが、吐き気と頭痛までしてきたこの段階で予定変更です。この先、雄蛇ヶ池から国道126号に付かず離れず走れる快適ルートを使って無事に帰宅することを優先しました。雄蛇ヶ池に到着した時点で、この日最高の38℃を記録。水道を見つけ、頭から水浴びをしてクールダウンしました。ド派手で体に密着したサイクルウェアは今でもちょっと気恥ずかしいのですが、水を頭からかぶってもベタつかず、走行風で体の熱を発散してくれます。さすが夏のサイクリング専用ウェアです。


吐き気や頭痛の症状が出たら3〜4%の水分損失


 調べてみると発汗による水分損失が3〜4%程度になると吐き気や脱力感が現れ、さらに6%程度で頭痛や体温の上昇という脱水症状が現れるそうです。人の体は体重の60%程度が水だそうなので、体重が70キロであれば42キロ(42リットル)もの水が体内に含まれていることになります。3%の水分損失とは1.26リットルもの水分が失われた状態です。今回、軽い頭痛と吐き気を感じ始めた小中池に到着した時点で摂取していた水分はペットボトル2本分、合計1リットルでした。本来ならこの時点までで2リットル以上の水分を摂取しておくべきだったのかもしれません。ついつい水分補給なしで頑張ってしまうルート前半での水分摂取を心がける必要がありそうです。


スポーツドリンクはほどほどに


 ロードバイクに乗り始めた当初は、運動中の水分摂取といえばスポーツドリンクだと信じきっていました。冬場のサイクリングでは一日一本で済む場合もありますので、スポーツドリンクでも問題ないと思いますが、一日5〜7本も摂取する夏場は糖分過多になってしまいます。以前はサイクリングの後半、スポーツドリンクを飲めば飲むほど喉の渇きを覚えて、最後はがぶ飲み状態でした。一日の終わり頃には必ず腹痛を覚えたものです。今から思えば明らかに糖分の過剰摂取で、胃腸内の浸透圧が上がり体から水分を逆に吸い取っていたものと推測できます。砂糖ではなく低カロリーの果糖ブドウ糖液糖を使っているから問題ないという意見もありますが、体への影響について何かと話題にされている人工甘味料です。大量に摂取するサイクリング中の飲み物としては避けるようになりました。その代わりに、流れ出てしまったミネラル分の補充は塩飴などを利用しています。今回、行程前半にもう少しこまめに水分と塩分補給をしてやればよかったと反省しています。

 雄蛇ヶ池での休憩時にスポーツドリンクを一本飲みました。足の筋肉が痙攣してしまい、塩飴や干し梅よりも即効性があるだろうとの期待からです。帰路、千葉市スポーツセンターにて最後の休憩中にも飲みましたが、その際には気分が悪くなってしまいました。どうも甘みが強すぎたようです。行動中の水分摂取には水が最適だと感じます。


ペットボトルでも専用ボトルのように快適に


 自販機さえ見つければ冷えた飲料を好きなだけ入手できるペットボトルは夏場のサイクリングの強い味方です。保冷機能のついたサイクリング専用ボトル派も多いのですが、いつでも冷えた飲料が手に入る自販機の手軽さにはかないません。問題はペットボトルそのままだと、走行中に飲むのが難しいことと、保冷機能がないことです。毎回停車してキャップを外して飲まなければならないとなると、こまめな水分摂取ができません。そんな時のために、ペットボトルのキャップと交換できる栓が売られています。

ペットボトルのキャップを左のものに交換すれば、走りながら口で開けられる

自販機でペットボトルを購入したら、まず一口味わってからネオプレーンゴム製の保冷カバーをしています。こんなカバー一枚でも、あるのとないのとでは大違いです。裸でボトルケージに装着したまま走っていると、ほんの数十分で温かい飲み物になってしまいます。

ネオプレーンゴム製のペットボトル保冷カバー

専用ボトルと同等とまではいかないかもしれませんが、こんなものがあるとペットボトルの利用がより快適になります。


季節を感じながらぼちぼち走るのが一番


 敢えて猛暑日に少しきつめに走ってみましたが、体力の衰えたオヤジサイクリストに無理は禁物です。頭痛がしたり気分が悪くなるような走り方は厳に慎まなければなりません。今季の猛暑日があとどれくらいあるかわかりませんが、できるだけ季節を感じながらのんびりとサイクリングを楽しむようにしたいと思います。春先にカタクリが群生している支川村田川沿いの風呂ノ前里山では、今はキツネノカミソリがたくさん咲いています。

そろそろ終わりかけているキツネノカミソリ

まだ八月だというのに、千葉県では稲刈りが始まっていました。ところどころで大きなコンバインが作業していますので、走行時にも注意が必要です。あくまでも農道は農作業優先ということで。

千葉の早場米は稲刈りが始まっている

普通のススキはまだ穂が出揃っていませんが、大型のパンパスグラスは見事な花穂をつけていて目立ちます。

とても目立つパンパスグラスの花穂

国道126号北側の林間道路を走っていると、見事なハナトラノオの群生がありました。これからしばらくの間はサイクリストの目を楽しませてくれると思います。

たくさんの小さな花をつけるハナトラノオ

 自分の経験と体力に相応しい快適な自転車生活を長く楽しむためにも、無理のない安全なサイクリングを心がけたいと思っているオヤジサイクリストでした。



0 件のコメント:

コメントを投稿