2016年3月27日日曜日

谷津道探検サイクリング 長柄ダムにつながる村田川支流を初走行


 初めてのサイクリングルートを決めるときには基本的に次のようなルールで選んでいます。初めての場所ではなかなかこの通りにはいかないこともありますが、何度か走るうちに修正を重ね、最終的にはほぼルールに従ったルートに仕上がります。
  • 里山や田園地帯など自然豊かな場所をできるだけ多く走る
  • 国道や車の多い県道は横断のみにする
  • 可能な限り舗装路を選ぶ
  • 週末や休日は歩行者の多いサイクリングロードを避ける
先日バイクで房総丘陵にある長柄ダムを訪問する途中、大仏通りを走っていたら坂を下ったところで気持ちの良さそうな谷津道が交差しているのを発見しました。位置的には昭和の森へのルートとしてよく使う村田川の南にあります。いつか自転車で走ってみようと記憶していた場所を実際に走ってきました。

 村田川は昭和の森の南を源流として東京湾に向かって流れている二級河川です。昭和の森への行き来に快適な川沿いのサイクリングロードを利用していますが、その支流にまで入った事はありませんでした。川沿いにある大きなホームセンター(スーパービバホーム)付近で支流が合流しています。この支流に沿って南下してみました。

村田川北岸にホームセンターの看板が見えたら支流沿いに進路を変える

ホームセンターのところから支流沿いに進もうとすると砂利道となってしまいますので、少し回り道して舗装路を選んだ方がいいようです。途中支流にかかる橋の銘板で川の名称が「支川村田川」であることがわかりました。

橋に書かれている川の名前「支川村田川」

川の両側に田んぼが広がり、その外側が高台の樹林帯になっています。典型的な谷津地形で、そこを通る農道は立派な舗装がされている割には車はほとんど走ってきません。自転車で快適な走りを楽しめる場所です。

支川村田川沿いの谷津道、実に快適です

里山の谷津道を走っていると都会では見られないものをいろいろ目にします。驚いたのは大型の野生動物用の罠があちらこちらに仕掛けられていたことです。テレビで見たことのある熊の罠と同じ物です。まさかここで熊に出くわす?と思っていたらどうもイノシシのようです。

大型の有害鳥獣捕獲用の罠、たくさん見かけました

田んぼの脇の小川にはオランダガラシ(クレソン)が自生していて、持ち帰りたいほど茂っていました。水の中をよく見ると何やらひも状のものがたくさんあります。近づいてみるとカエルの卵でした。詳しくないので種類までは分かりませんが、結構大きな卵です。全部オタマジャクシになったら、さぞかし賑やかなことでしょう。

カエルの卵が小川にいっぱい、ちょっとキモい

地元の人たちが手入れをしているカタクリの保護地もありました。「風呂の前里山」というのぼりが出ています。カタクリの開花時期にはちょっと早いので場所だけ確認して先を急ぎましたが、また訪れてみたい場所です。(訂正:まさに今がカタクリの開花時期です。数日後に再び訪れてみたらたくさんのカタクリが可愛い花を咲かせていました。)

綺麗に整備された里山もありました

わずか6キロほどの谷津道ですが、初めての場所ということもありかなり楽しめる場所でした。最後は長柄ダムまでの急登になりますが、それも短い距離ですのでなんとかなります。

支川村田川沿いの谷津道をGoogle Earthで表示したもの

到着した長柄ダムは市津湖とも呼ばれ、よく整備された人造湖です。遊歩道が整備され、桜が植樹されていてこれからの季節に多くの人が訪れます。

長柄ダムを見渡せる高台

 途中のアクセスルートも含めて今回のサイクリングルート全体(往路)は下の地図の通りです。よく紹介されている長柄ダムまでのルートは車の幹線道路になっている茂原街道や整備されたゴルフ場へのアクセス道路が多いのですが、車一台がやっと通れるような谷津道はあまり見かけません。車に気を使わず、周りの景色を楽しみながら走れる谷津道は最高です。多少の遠回りなど全く気になりません。

(クリックすると動かせる地図が表示されます)

 房総台地の上部にあるこの湖には流れ込む川はありません。若干の沢は流れ込んでいますが、これだけ大きな湖の水量を保っているのはどうしてなのか不思議でした。実はここの水は100キロ近くも北を流れる利根川から引かれているんです。利根川より100メートルも高い標高にポンプで水を押し上げて、水が不足している房総半島東部に農業・工業・生活用水を供給しているんですね。長柄ダムの遊歩道を自転車を押しながら歩いていると、足元から滔々と水が流れ出ている場所がありました。これがはるばる利根川から流れてきた水だと思うと、国家の役割としての治水・利水事業の重要性がなんとなく理解できました。

利根川からの水を吐き出している長柄ダムの注水口

利根川から引かれた水はこの長柄ダムに一旦貯水された後、再度ポンプで大多喜の生活用水として送られます。谷津道の最後にダムの直下で見かけた長柄揚水機場で一気に94メートルも水を押し上げています。水のために人が行う事業というのはすごいですね。

長柄ダムの下にある長柄揚水機場、ここから大多喜まで水を送る


Google Earth Proと実写映像でルート紹介動画を作成


 Google Earth Proで作成できるツアー動画にGoProの実写映像を加えて、今回のルートの雰囲気を伝える動画を作成しました。どんな場所を走っているのかお伝えできれば幸いです。


Google Earth Proのツアー動画作成方法については別の記事にまとめてあります。よろしければ参考にしてください。


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