2017年3月21日火曜日

震災後六年 今年は参加したいツール・ド・東北


 東日本大震災から早くも六年が経ちました。被災地の復興を願って2013年から始まったツール・ド・東北には第一回と第二回の二年連続で参加することができました。まだかさ上げ工事も本格化する前で、地震と津波の爪痕が残る町並みを走るときには心が痛み、建ち並ぶ仮設住宅の前で一生懸命に応援してくれる地元の人々の姿に涙がこみ上げて来たのを覚えています。2015年と2016年は都合で参加できませんでしたが、震災六年後の今年は是非参加したいと思っています。


第一回ツール・ド・東北は11月開催だった


 二回目から現在に至るまでツール・ド・東北の開催日は9月中旬になっていますが、初回は11月3日でした。千葉県在住のサイクリストにとって11月の宮城県を走るのは初めてで、どんなウェアを着たらいいのか悩みましたが、この年は平年より暖かい日が多く、日中は暑さを感じるほどでした。

2013年11月3日開催の第一回ツール・ド・東北スタート直前

普段100キロ前後の日帰りサイクリングを楽しんでいましたが、イベントに参加するのは初めのため、一番短い60キロのグルメフォンドにエントリー。平坦な千葉県をマイペースで走っていましたので、高低差の多いリアス式海岸沿いを走るのにかなり不安がありました。

一番短い距離のグルメフォンドに参加

地図でルートを確認すると一番高い場所は200メートルを超えています。かなりビビりながら参加しましたが、実際には標高90メートルほどのトンネルを抜けるため、途中で足をつくこともなく、なんとか登り切ることができました。むしろルート後半にある北上川沿いの長い平坦路を、ずっと向かい風で走り続ける方が苦しかったことを覚えています。9時少し前にスタートし、12時前にはゴールしていましたので、エイドでの休憩時間も含めて60キロを約3時間で走ったことになります。周りのサイクリストに刺激されたおかげで、初心者の親父サイクリストとしては上々のペースでした。


二回目は100キロの北上フォンドにエントリー


 初回に上々のペースで走れたことに気を良くして、二回目の2014年は100キロの北上フォンドにエントリーしました。北上川を渡って海沿いを北上し、神割崎で折り返すルートです。

2014年9月14日開催の第二回ツール・ド・東北

前回参加のグルメフォンドのルートに、新北上大橋から神割崎までの往復40キロが追加されています。この一年で普段の走り込みにも力が入り、二回目に参加した100キロは初回の60キロより楽に感じました。

新北上大橋から神割崎までの往復が追加された北上フォンド


被災地の状況を目に焼き付けながら走るイベント


 車ではあっという間に通り過ぎてしまう景色も、自転車ならじっくりと目にすることができます。風を受け、周りの埃や匂いまで感じながら走れば、さらに現地の状況が身近に。被災地の状況と復興の進み具合を体で感じるにはもってこいのイベントではないかと思います。

津波で倒れたビルの横を走り抜ける(女川町)

被災地の状況はテレビで繰り返し映され、見慣れた光景のはずですが、実際にその場所に立って直に目にすると全く異なる景色に見えました。倒れたビル、折り曲げられたガードレール、舗装が剥ぎ取られた道路など、テレビの画面を通して見るものとは明らかに異なる被災地の状況です。

海岸沿いの道路は相当の被害があったと想像できる(雄勝町)

いたるところに掲げられた津波到達地点の看板を見るたびに、その時の状況を想像してしまいます。こんな高い場所まで津波に襲われたらひとたまりもありません。

信号機のすぐ下にまで達した津波の高さ(石巻市内)


イベントのルート以外にも足を伸ばしてみたい


 受付のためイベントの前日には石巻に入ります。受付自体はすぐに終わりますから、その後は翌日のルートでは走らない場所を自転車でまわってみました。甚大な被害を受けた石巻市内や海岸沿いを走り、広い更地の間に真新しい建物がポツリポツリと建っている不思議な光景を目に焼き付けました。

日和山公園から見た旧北上川と石巻湾

高台にある日和山公園から眺めた光景は忘れられません。倒れた墓地の墓石がきれいに積み上げられていました。草ぼうぼうの更地の中に、被災者を鼓舞する復興のスローガンが掲げられていました。

復興のためのスローガンが掲げられている


美味しいものを食べることも復興の応援


 第一回目にエントリーしたのが「グルメフォンド」です。なんでグルメなんだろうと思っていたら、エイドステーションに到着して納得しました。地域で愛されている郷土料理や新鮮な地元食材がてんこ盛りです。

サンマのつみれ汁とあなご飯

女川町のサンマのつみれ汁に、雄勝町のホタテ、神割崎のシーフードカレーなど、それぞれのエイドステーション毎に特色のある食べ物が提供されます。

ホタテのバター焼き

ここで初めて経験した料理も多く、地域の名物料理を知ることができました。帰宅後にネット通販で購入することもでき、少なからず地域の復興に役立つことになると思います。


宿泊場所の確保が問題


 前日の受付と、当日のスタート時間を考えるとどうしても開催日前日に現地に入り、その日の宿泊が必要になります。初回で約1,300人、直近では3,700人余りの参加者がいますので、宿泊場所は大きな問題です。近くのホテルや旅館はあっという間に予約でいっぱいになってしまいます。第二回からは地元の一般住宅に宿泊させていただく民泊や、出発地点の石巻専修大学の敷地内にテント村も用意され、選択肢が増えました。

石巻専修大学内に設置されたテント村

テント村は翌朝のスタートには便利ですが、前日の夜は美味しいものを食べて暖かい布団で体を休めたいものです。多少遠くてもいいので旅館やホテルを探しました。予約が取れたのは、一年目が南三陸町のホテル、二年目が登米市のホテルでした。どちらもスタート地点である石巻専修大学まで40キロ弱の距離がありますが、三陸自動車道の無料区間を使えば一時間かからない距離です。開催日である日曜日の早朝は、渋滞することもなく快適に石巻専修大学にたどり着けました。

第二回参加の際に宿をとった登米市には歴史的建造物がたくさん(登米町教育資料館)

多少離れた場所に宿をとってみましたが、初めて訪れた登米市には明治時代の洋風建築がたくさん残っていて、期せずしてこの土地の勉強もできました。


六年経った被災地はどうなっているだろう


 2013年に初めて訪れた石巻は、海に近い平野部には一面の更地が、内陸の高台にはいたるところに仮設住宅が広がっていました。ルート途中で並走しているはずの石巻線は、レールが流されたまま。被災地の復興を応援するために開催されたツール・ド・東北ですが、仮設住宅の前で一生懸命に声援を送ってくれる被災地の皆さんを見ながら走っていると、どちらが応援されているのかわからなくなり目頭が熱くなりました。最後に訪れたのは第二回の2014年ですから、それから三年。今はどうなっているのかを自分の目で確かめたいと思っています。5月中旬から先着順での受付のようですから、開始日を見逃さないようにしなければ。


GPSログとGoogle Earth Proでルート紹介動画


 2014年に参加した北上フォンド走行時のGPSログを元にして作成したGoogle Earth Proのツアー動画をベースにルート紹介動画を作ってみました。どんな場所を走るのか、初参加の方々にお伝えできれば幸いです。




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