2017年3月7日火曜日

快適動画編集 HD編集でもGoProの高解像度モードを活用してみる


 自転車やバイクにGoProを取り付けて、ツーリングの思い出を撮りためています。最終的にHD(1080p)で編集を行なっているため、GoProの設定も今までは1080pばかり使用してきました。撮れたままの画像をカット編集中心に仕上げているぶんには、特に不満になる解像度ではありません。問題は、一度アングルを決めたら撮影中に簡単には向きを変えられないことです。

バイクにしっかりと取り付けたGoPro、走行中カメラの向きは変えられない

振動の影響を避けるためにしっかりとしたマウントを用いてGoProを取り付けています。そもそも手の届く場所ではないため、走行中にはカメラの向きを変えることは不可能です。帰宅後に映像をチェックすると、肝心なシーンが画面の片隅に写っていたなんてこともしばしば。


GoProの高解像度画像をトリミングして使用


 写真撮影では高い解像度を活かして、写っている画像の一部を切り出して利用することが普通に行われています。今まであまり利用する機会がありませんでしたが、GoProはHD画質の1080pを超える高解像度撮影モードを持っています。

GoProはHDを超え4Kまでの高解像度撮影が可能

持っているGoProはHERO3+ Black EditionHERO4 Sessionの二台です。HERO4 Sessionは1440pまでですが、HERO3+ Black Editionは4Kまで撮影できます。ただしフレームレートは15fpsまでなので、動きの激しい被写体で4K撮影は無理。三脚に固定して風景などの撮影が限界です。最新モデルのHERO5が欲しいところですが、まだまだHERO3+も使いこなせていませんのでもう少し我慢。

 HDを超える解像度で撮影された動画の一部をトリミングして使用すれば、パンやチルト、ズームなどのフレーミング処理が編集時に可能になるのではないかと考えて実験してみました。トリミングで切り出す部分は、HDサイズを下回ることがないようにして画質の劣化を抑えます。


横幅が同じ1440pの場合は上下のチルトが可能


 1440pモードの場合は横幅がHDと同じ1920ピクセルですから、画質劣化をさせたくない場合は上下方向のみに360ピクセル動かすことができます。

1440pの場合は上下方向のチルトのみ

左右のパンができないのは少し辛いところですが、それでもアップダウンの続く山道などでは利用価値の大きな編集方法ではないでしょうか。何しろ今までは完全固定のアングルしか利用できなかったのですから。バイクのスピードメーターを見せたり、隠したりが撮影後に画質を落とさずにできます。


2.7K以上なら左右のパンやズームも可能


 HDサイズを超える縦横ピクセルを持つ2.7Kや4Kであれば上下チルト以外に左右のパンやズームイン・アウトを擬似的に作り出すことができます。

2.7K以上であればパンやズームが可能

桜並木を移動しながら満開の花の方にパンしたり、桜に近づくズームも実現できました。不要なシーンをある程度フレーム外に追い出すことも可能。アイディア次第です。

 HD解像度の画面が4個分もある4Kの場合は、さらに大きな動きを与えることができます。使っているGoProが4Kでは15fpsの低フレームレートまでしかサポートしていないため、動きのあるシーンには使えませんが、夕暮れの河川敷を撮影したシーンなどではゆっくりとパンさせたり、ズームさせれば、まるでカメラ自体を動かしているように仕上がります。

広い4K空間であれば大きなフレーミングが可能

どのケースでもHD解像度が要求するピクセル数は最低限確保していますので、大きな画質の劣化も無くフレーミング動作ができています。これは十分使えます。


FCPXでの編集も簡単(空間適合をなしに)


 ほとんどの編集ソフトがそうだと思いますが、解像度の異なるクリップをタイムラインに持ってくると自動的にサイズ調整を行なってくれるはずです。今回のように高解像度を活かしてトリミングする場合には、この自動サイズ調整は邪魔ですのでオフにします。Final Cut Pro X(FCPX)の場合は、インスペクタの下の方に出てくる空間適合のタイプを初期値の「フィット」から「なし」に変更します。

FCPX編集時には空間適合を「なし」に変更してから

するとプロジェクトで定義された解像度とは関係なく、クリップの持つ解像度でタイムラインに置かれます。あとは「変形」操作で位置や大きさを調整すれば、広い画像の一部を自由に利用できます。パンやチルト、ズームなどのフレーミングはキーフレームを使ったアニメーション処理で実現します。


活用には創造力と根気が必要...


 HD編集の際に、より高解像度の動画素材を用意すれば、編集時にフレーミングできることがわかりました。さて、これをどのように活用するか..... 創造力と根気が求められそうです。各解像度でフレーミング編集を行なった実験動画を作成しましたので、よろしければ参考にしてください。




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