2014年12月12日金曜日

コベルコ教習所で憧れのアーク溶接特別教育受講(メイカーズとしては身につけたい技術)


 三日間のアーク溶接特別教育を受講してきました。自作マニアを自称しているにもかかわらず、今まで一度も溶接の経験はありませんでした。最近話題のメイカーズの間ではCNCルーターによる切削やレーザーカッターによる切断、3Dプリンターによる積層造形など最新の機器を利用した工作手法が脚光を浴びていますが、丈夫な鋼材を組み合わせて機器の骨組みを作る際などには昔からある溶接技術が欠かせません。子供の頃から一度はやってみたいと思っていた溶接を教えてくれるところを見つけたので、今後のために参加してきました。

コベルコ教習所市川教習センター入り口

教えてくれるのは大手建機メーカーであるコベルコの子会社、コベルコ教習所です。敷地内にはもちろんコベルコの建機が所狭しと並んでいて、溶接以外にもクレーンやフォークリフト、ショベルカー、玉掛けなどなどガテン系(?)の技術と資格の取得を支援しています。
 有料であり、三日間もかかる講座ですので、私のように半ば興味本位で参加しているのは少数派で、仕事で必要な資格取得として参加している人がほとんどのようでした。(服装を見れば一目瞭然....)

講師が懇切丁寧に指導してくれます

経験者も多く、実技では当然雲泥の差が出ます。生まれて初めてのアーク溶接にトライしてみましたが、今回教えてもらった基本を忘れず実践を繰り返して上手くなってねという感じです。ど素人が一日ちょっとの実技で、アークを発生させ、T継手の溶接まで実施しました。溶接部は目も当てられない仕上がりですが、自分でやるための知識と経験が得られたということでは大きな収穫でした。

仮止めして先ず片側を溶接(恥ずかしい....)

 溶接棒が鉄板(母材)に張り付かないようにしながら最適な位置でアークを発生させるのが結構大変です。慣れるまでは何度も溶接棒を母材に張り付けてしまいました。作業中徐々に短くなる溶接棒と母材の間隔を一定にしながら、左から右に溶接していきます。終わりは溶接棒を反対側に倒しながら母材から離します。ここを上手くやらないと溶接部にくぼみが出来てしまいます。とにかく何度も経験するしかなさそうです。

次に反対側を溶接(少しはまし?)

 せっかく習った技術ですので練習を重ねたいところですが、自宅には設備がありません。家庭用の100V電源で使える格安な溶接セットがホームセンターで手に入りますが、アークを出したり、継続させるのが難しいそうです。ちょっと値は張りますが、200V仕様を選ぶのが良いとのこと。さらに、機材より作業場所が問題です。住宅街の真ん中で、家の前で溶接の練習は無理そう。ホームセンターの工作室も溶接までは対応していなかったと記憶しています。さて、困った。

 CNCルーターや3Dプリンター等最新機器が話題に上りますが、ものづくりの世界は昔からある熟練工の基礎技術があってこそ成り立つのではないかと思います。今回参加の講義内容を簡便にして、中学や高校の技術で教えたらもっと日本の技術力向上に貢献できるような気がしました。


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