2015年8月18日火曜日

三洋電機の忘れ形見エネルーピーくんが語りかけてくること


 大手家電メーカーであるシャープの経営危機が発覚してからかなりの月日が経っています。その後も業績見込の下方修正が度重なり、人員削減を中心としたリストラを繰り返しています。渦中にある一般社員達の心中は穏やかではないでしょう。他人事とは思えません。

 そんななか、ふと三洋電機のことを思い出しました。机の上に置いてあるエネルーピー(eneloopy)くんがじっとこちらを見つめていることに気付いたからです。物心ついた時から「サンヨー」というブランドは身の回りに溢れていましたが、とりあえず安い方でいいやという時に選ぶ製品が多かったと記憶しています。洗濯機や冷蔵庫などの白物家電然り、シェーバーなどの小型家電でも価格の安さで選んでいたことが多かったと思います。そんな時、ニッケル水素(NiMH)充電池のエネループ(eneloop)シリーズがサンヨーから発売されました。当時はモバイル機器が身の回りに増え始めた頃で、単三・単四乾電池の消費量が目に見えて増えていましたが、以前からあるニッケルカドミュウム(NiCd)充電池は使い勝手が悪く乾電池の代替にはなりづらいものでした。
 サンヨーのエネループは今までのニッケルカドミュウム充電池の弱点(メモリー効果や自然放電)を改善した次世代の充電池として発売されました。白地に青色のロゴという大変シンプルなデザインも気に入り、サンヨー製品では初めてブランド指定で購入したものです。

 このエネルーピーくんはエネループ充電池のチェック用として登場しました。企画段階ではエネループと同じデザインの単なる犬の人形(キャラクターグッズ)だったようですが、製品化するにあたりバッテリーチェッカーの機能が与えられたそうです。

「エネルーピー」くん、エサ箱と骨が付属します

愛嬌のあるダックスフントの姿で、お腹に電池が入ります。

長い胴をさらに伸ばして電池を入れます(入れた後は元に戻せます)

胸のボタンを押すと鼻のLEDが点灯して充電池の状態を教えてくれるものです。緑が満充電、黄色がまだ残容量あり、赤が要充電という意味です。ニッケル水素充電池の特性のため、満タン(80%以上)と要充電(20%以下)の間がかなり広く、黄色で充電するかどうか迷いますが、メモリー効果がほとんど無いということですので、ためらわず充電しています。

胸のボタンを押すと鼻の色で電池の状態がわかります

エサ箱と骨が二組付いてきました。最初は単なる飾りかと思ったら、これらもちゃんとした役割を持っていることに驚きました。エサ箱はサイズが小さい単四電池を入れる時のスペーサーとして使います。

単四はエサ箱をスペーサーとして使って装着します

骨は電池を取り出す際に、小窓から差し込んで押し出すためのものです。こんなちっちゃな付属品についても役割とデザインが本当によく考えられています。使わない時のデザインも考慮された、身近に置いておける優れた製品だと感心しました。

電池を取り出す時は骨で押し出します

 三洋電機がパナソニックに吸収され、重複するほとんどの製品ブランドは売却・整理されてしまいました。エネループ(eneloop)ブランドはもともとパナソニックが持っていた充電式EVOLTAと棲み分ける形で残っているようですが、エネルーピーくんは廃番になったようです。パナソニックの海外向けサイトには「fun fun eneloopy」というページがあり、可愛いエネルーピーくんの壁紙などがダウンロードできます。海外にもファンがいることが伺えます。

 初めてサンヨー製品の中でブランド指定で購入したエネループ。そのエネループの開発陣が遊び心満載で作ってくれたエネルーピーくんは今もエサ箱を前に机の上に陣取っています。充電池内蔵式で電池交換できないモバイル機器も増えていますが、それ以上に単三・単四電池をエネルギー源にした小型機器は身の回りに増え続けています。エネループなどの乾電池型二次電池の需要はまだしばらくは増えていくのではないかと思いますが、追加購入するとしたらまたエネループになるでしょう。エネループを開発・発売した三洋電機と元社員の皆さんにエールを送りたいと思います。


0 件のコメント:

コメントを投稿