2016年6月5日日曜日

快適自転車生活 危険がいっぱいの市街地幹線道路の通過


 東京や千葉県西部から房総方面にサイクリングに行こうとすると、どうしても国道14号や357号などの幹線道路を走行することが多くなります。道路の拡張工事が進んだ千葉市街は路肩も広くなりだいぶ走りやすくなりましたが、道幅の狭い市川市や船橋市界隈は未だに自転車での走行には気を遣います。走っていて感じた危険とその対処方法について考えてみました。全国の市街地幹線道路でも同様の危険箇所があるのではないかと思います。


高速道路のIC付近は危険箇所だらけ


 国道14号は京葉道路が並行して走っています。ほとんどのICは国道から少し離れた場所にありますが、幕張ICだけは出入り口が国道14号に直結しています。その場所を自転車で通り抜ける場合、高速を利用する車やインターが作る複雑な交通状況にとても気を使います。

国道14号幕張IC付近、危険がいっぱい

ICの入り口ばかりではなく一般道への分岐もあり、自転車を追い越してICに入る車横道から国道に入ってくる車の両方を警戒する必要があります。さらにこの区間だけ歩道がなくなるため路側帯を逆走してくる自転車が多くなる場所です。一度に三つの動きに気を使う必要があるため緊張を強いられます。

 少し進めば今度は高速を降りてICから国道に合流してくる車に注意しなければなりません。高速(自動車専用)道路から降りてくる車はかなり速度が出ていることが多く、直進する自転車の左からすごいスピードで追い越していきます。

国道14号幕張ICからの合流部

この場合自転車は右へも左へも逃げ場はありません。左右の車が無事に追い越してくれることを祈るばかりです。


路肩(路側帯)にも危険がいっぱい


 自転車は基本的に車道を走ることとされています。片側一車線の場合は道路の左側端寄りを、片側二車線以上ある場合は左側の第一通行帯と決められています。自転車は道路の左側末端に設けられた路側帯や路肩を走るものだと思っているドライバーが多いのですが、これは間違い。走行することは可能ですが、ここを使わなければならないわけではありません。別途歩道がある場合は路肩、ない場合は路側帯として取り扱われているこの部分は、通常0.5〜0.75メートル程度の幅しか有りませんので快適とは言い難い場所です。

国道14号の狭い路肩部分

事実、この部分には排水のため金属製のグレーチングが設置されていたり、舗装を傾斜させていたりして走りにくくなっています。舗装面と縁石の間に段差があったり、砂や小石・釘などの異物がたまりやすい場所で走行には危険を伴います。車道との境界に引かれた白線(車道外側線)上もしくは少し右側を走るのが安全です。

 国道14号も幕張から千葉市街を抜けるあたりまではかなり広くなりました。路肩に相当する部分も場所によっては1メートル以上の幅があります。

広い路肩部分を持つ千葉市街の国道14号

このような場所では快調にスピートを上げて走ることができますが、調子に乗っているといきなり左折する車と接触したりしますので注意が必要です。本来バイクの通行は禁止されている部分ですが、かなりの数のバイクが結構なスピードで走っています。やっぱり注意が必要です。


左折専用車線の通過も気を使う


 複数の車線がある車道の場合、自転車は一番左の車線を走ることが法律で決まっています。これは左折専用車線がある交差点を直進する場合にも適用されます。自転車は左折専用の車線を使って直進することになり、ここにも色々な危険が潜んでいます。

自転車は直進したい場合も一番左の左折専用車線を走る

対向車線で右折待ちをしている車から見て、左折の車しか見えない場合は交差点の内部にかなり進入してきます。左折専用車線の大型車の直後に自転車を発見した場合、右折待ちの車からは自転車が左折するのか直進するのかわかりません。法律では自転車も右左折時には手信号で合図をすることになっていますが、この場合は直進です。自転車側が合図をしないから直進だと判断してくれるドライバーは多くはないと思います。さらに、直進の場合でも自転車は左折専用車線を使うというルールを知らないドライバーの場合には、自転車は左折すると信じきって右折を強行するかもしれません。

左折専用車線を走る自転車は曲がるのか真っ直ぐ進むのか不明

さてこんな場合、自転車はどうすれば少しでも安全に交差点を通過できるでしょうか。できることはあまり多くないかもしれませんが、まず大型車のすぐ後ろに入らずにできるだけ対向車から早く見つけてもらえるようにします。さらに、左折専用車線のできるだけ右側を走るようにして、対向車や後続車に自分は直進だとアピールするようにしています。


一番いいのは幹線道路を走らないこと(裏道を見つける)


 房総丘陵や南房総を目指すサイクリングでは国道14号・357号を利用すると、車のスピードに刺激されてかなり平均速度が上げられます。最短距離で行ける場合が多いので、アクセスルートとしては利用価値の大きい道です。しかし上に挙げたような危険も多く、特に帰りのルートとして使用した場合は、疲労も手伝って危険回避がおろそかになりがちです。一番いいのは別の道を見つけておくことです。距離は多少伸びても安全で快適な裏道や、急ぎたい時のバイパスルートを幾つか用意しておけば完璧です。


上の地図は幕張から市原市を流れる村田川まで国道や車の多い県道を避けて走れるルートです(クリックすると動かせる大きな地図が表示されます)。のんびり房総丘陵を目指す時や一日走って疲れて帰る際の安全・快適ルートとして重宝しています。


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