2016年10月16日日曜日

快適バイク生活 大型バイクをコンテナ保管する時の考慮点


 雨の日でも車やバイクを濡らさずに保管でき、屋根の下で自由にメンテナンス作業ができるガレージは昔からの憧れです。しかし、通勤に便利な東京近郊のベッドタウンに居を構えてしまってからは、高価な土地がそれを許してくれません。趣味性の高い大型バイクを購入してからは、盗難の心配やご近所の好奇の目を気にしながら屋外保管していました。

車と異なり完全に趣味の世界の大型バイク

 近所にバイクコンテナの空きを見つけ、一年半ほど利用して感じた点をまとめてみました。これからバイクガレージの利用を検討されるライダー諸氏の参考にしていただければ幸いです。


ガレージは無理でもバイクコンテナなら


 自宅のカースペースは道路に面していて、出し入れしやすいのですが、人目につきやすく、いたずらや盗難が心配な場所です。アンカーボルトをコンクリートに埋め込み、太いチェーンでバイクのホイールを固定して盗難対策をしていましたが、いたずらやパーツ盗難には効果はありません。駐輪中はカバーをしていましたが、雨が降るとバイクは濡れていましたし、舞い上がる埃からも守れませんでした。

 近所にバイクコンテナの空きがあることを知り、物は試しにバイクをコンテナ保管してみることにしました。一般的に思いつくコンテナ保管のメリット・デメリットは次のようなものでしょう。

コンテナ保管のメリット
  • 雨・埃・直射日光からバイクを守れる(樹脂やゴム製パーツは寿命が延びる?)
  • ヘルメットや手袋、ジャケットなどのバイク用具も一緒に保管可能
  • 屋外保管に比べて安心(但し、コンテナでも盗難の事例はあるようです)

コンテナ保管のデメリット
  • 費用がかかる(その地域の車の駐車場料金と同じくらい
  • コンテナのレイアウトによっては出し入れしづらい
  • 洗車場所を別途確保する必要あり
デメリットで一番問題になるのは費用かと思います。車に比べれば土地の利用効率は高いはずですが、コンテナ代金がかかるため毎月の料金は車と同じくらいになっています。コンテナ保管でリスクが下がると想定して盗難保険をやめたり、洗車回数が減らせたり、ゴムや樹脂製パーツの寿命が延びると仮定しても賃借料を上回る費用効果を期待するのは無理でしょう。やはり他人の目に触れず、いたずらを心配しないで保管できるという安心感が最大のメリットかと思います。


バイクコンテナを探して契約するまでの考慮点


 最近はネットで簡単にバイクコンテナの賃借物件を検索可能です。ただし絶対数が少ないため、なかなか空きは見つかりません。運良く空きを見つけたからといって、慌てて契約してはいけません。先ずは現地を丹念に見てきましょう。

現地に行ってみないとわからないことも多い

先ず、どのような場所にあるバイクガレージなのかを確かめましょう。人家が多く、便利な場所にある場合、車に比べて大きな音が出るバイクは夜間の入出庫制限がある場合があります。24時間自由に利用できるところは、夜間窃盗団が活躍しやすい場所かもしれません。コンテナ保管中のバイクが盗まれた事例は結構あるようですので、コンテナ周辺の環境も重要です。私の場合は契約後に、夜9時以降入出庫禁止であることを知りました。必ず契約前に利用可能時間帯を確認するようにしましょう。

 現地見学でもう一つ重要なのが、コンテナ前の広さや舗装状態、傾斜です。コンテナに向かってバイクを直進で出し入れできるスペースがあるのが理想的です。さらに舗装が綺麗にされていて、傾斜がなければ言うことはありません。都市部にあるコンテナガレージの多くはこの部分が一番問題になります。

コンテナ前のスペースが最重要

私がたまたま空きを見つけて喜んだコンテナは、一番奥でした。ハンドルを切りながらでなければ入出庫できず、さらにスロープがあるため、300キロ近い大型バイクは手押しではとても出し入れできませんでした。上の写真では左側手前の二つであれば、バイクの出し入れは簡単です。一番奥は一番人気のない場所だったようで、それで空きが出たのだと思います。

 バイクの大きさや取り回しの慣れ具合によっては、出し入れの難しいコンテナは避けたほうがいいでしょう。倒したりぶつけたりして、修理に何万円もかかったら目も当てられません。


バイクコンテナ利用中の考慮点


 コンテナを一年半ほど利用して気づいた点もあります。先ず、毎回出し入れには相当気を使います。直進で出し入れできれば問題ないのですが、ハンドルを切りながらの出し入れはかなり面倒です。入庫はまだいいのですが、出庫時には一発では出せません。2〜3回切り返しをして、バイクの向きを変えてやる必要があります。出し入れの際には、特に右側にあるマフラーをぶつけないよう気を使います。

扉の前のスペースが足りないと出し入れに苦労する

 入庫してしまえば、広さはそこそこあります。海外製の大型ツアラーなどにも対応した、もっと広いバイクコンテナもあるようです。サイドスタンドを立てて左に傾けますので、若干右寄りに停止させるのがポイントです。

内部はそこそこの広さあり

 コンテナ内部には棚があり、ヘルメットやグローブなどのバイク用具が置いておけます。ハンガーを持参すれば、バイク乗車中しか着ないメッシュジャケットなどを吊るしておけます。

バイク用具を置いておくスペースもあり

気をつけなければならないのは、そこそこの機密性があり換気システムなどがないため、雨に濡れたバイクをそのまま入庫した場合、内部の湿度が大変高くなります。革手袋などのカビやすいものには注意が必要です。入庫後晴れた日に、扉を開けて湿気を逃がしてやることも必要です。バイクを長いこと湿気にさらしておくのは良くありません。

 契約時にコンテナの扉に取り付ける鍵を貸してくれます。疑うわけではありませんが、使い回しの鍵でしょうから、誰が合鍵を持っているかわかりません。念のため自分の持っている鍵も使ってダブルロックとしています。

ダブルロックの方が安心

 新車で購入したCB1300SBは、最初の一年半はカバーだけで屋外保管でした。その後の一年半をコンテナ保管に切り替えです。洗車の回数は大幅に減りました。雨や埃が直接かからないため、だいぶ汚れにくくなりました。ただし自宅前ではありませんので、そこで水道を使った洗車は出来ません。自宅の水道を使いに行くか、フクピカなどを利用して水道なしのバイク洗車を行っています。


バイクコンテナへの入出庫シーンを動画で紹介


 ハンドルに取り付けたGoProで、バイクコンテナへの入出庫シーンを撮影してみました。とても手押しでは出し入れできないため、エンジンをかけて乗車した状態で出し入れしています。コンテナ前のスペースが足りないと、こうなるという状況がわかると思います。バイクのコンテナ保管を検討中の方々の参考になれば幸いです。


 バイクを使う前後にこのコンテナへの出し入れがあるせいか、走り出すまで毎回心臓バクバクです。先日、バイク運転中の心拍数の変化を計測してみたところ、見事に実証されました。やっぱりコンテナへの入出庫時には相当緊張しているようです。ボケ防止には良さそうですが、やはり出し入れのしやすい自宅ガレージが欲しいところです。


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