GoProユーザーが二台目としてA1Hを購入した場合、買い集めた豊富なGoPro用マウントベースをA1Hでも利用したいと考えるはずです。そのために必要なアダプターはREC-MOUNTSから発売されています。
REC-MOUNTSのマウントアダプター |
これを利用すれば、手持ちのGoProマウントベースがすべて利用可能です。ただし本体の端を引っ掛けて固定しているだけですので、バイクへ取り付けた時などは振動で映像に大きなブレが出ます。筐体中央部の重心付近で固定できる構造のものがあれば、振動の影響を受けにくくなると考えましたが市販品が見つかりませんでした。
なければ作ってしまえということで、3D CADを使用して何度かデザインと試作を繰り返し、満足できるものが出来上がりました。
Autodesk Fusion 360を使用してデザイン |
出来上がったA1H用自作マウントアダプターは二つのパーツで構成されています。マウントアダプター本体とキャップ部です。マウントアダプター本体のみで通常の使用が可能です。
マウントアダプター本体のみで使用可能 |
当マウントアダプターの特長は、
- 全てのGoPro用マウントベースに取り付け可能
- カメラの中央部(重心部)で固定しているため振動の影響を受けにくい
- カメラを90度回転させた状態でも操作ボタンへのアクセスが可能
- バッグやポケットに入れて持ち運ぶ際には、マウントアダプター本体を操作ボタンの保護カバーとして使用可能(電源の誤投入防止)
などが挙げられます。特に、運搬中に電源が勝手にオンになってしまい、いざ使おうと思ったらバッテリーが上がっていたということを防止できる、操作スイッチカバーとして使えるのは意外に便利でした。
カメラ本体を回転させ、操作ボタンを隠して持ち運べる |
さらにキャップ部を取り付ければ、次のような機能が追加されます。
- キャップ部がカメラの脱落防止となり、カメラの落下を防ぎます
- キャップ部の庇がマイクを覆って前方からの風が直接当たることを防ぐため、ボコボコという風のノイズを防ぎます
- カメラのレンズ面を保護する形状になっており、テーブルの上などに立てて置いてもレンズ面がテーブルに接触しません
キャップ部を取り付けた状態 |
キャップ部を取り付けることにより風切り音の低減になりますので、とても目立つメーカー純正ウィンドジャマーの代わりになります。さらに、純正ウィンドジャマーを取り付けた時に操作ボタンが隠れて使いにくかったのですが、そのようなこともありません。
メーカ純正のウィンドジャマー、とっても目立ちます |
出来上がった自作マウントベースをバイクツーリングやサイクリングで実際に使用しています。満足できるものが出来上がりましたので、DMM.makeのクリエーターズマーケットに出品しました。GoProユーザーでA1Hを追加購入された方はぜひお試しください。アクセスは下のリンクからできます。
写真の試作品は白色のナイロン素材で作りましたが、カメラ本体に合わせて黒にしたほうが目立たなくなります。しなりが必要なため素材はナイロンのみしか選べませんが、色は好きなものをご指定ください。キャップ部は着脱がスムーズにできるよう緩めに設計してあります。庇部の裏にビニールテープを1〜2枚貼っていただくことにより、ちょうど良い密着度でスムーズな着脱が可能になります。
ビニールテープを庇の裏に貼り付けて使用 |
実際にバイクに取り付けた状態で振動や風への効果を確かめてみました。市販品と自作品の両方を動画で比較してあります。実際の画像のブレや風切り音を体感できるよう編集しました。参考にしてください。