裏磐梯で生まれて初めてのスノーシューを経験してきました。何年も前に購入していましたが、なかなか挑戦する機会に恵まれず、長い間部屋の飾りと化していたMSRのスノーシュー。やっと本来の出番です。前日に車で裏磐梯に入り、スキーリゾートホテルに宿泊しました。
MSR Lightning Ascent 2009年モデル |
先ずはツアーに参加して基礎を教えてもらう
本で読んで得た知識しかないため、一日目は地元のスノーシューツアーに参加して基礎を教えてもらうことにしました。お世話になったのは「もくもく自然塾」の渡邊さん。この日は他の参加者がなく、個人授業状態でした。スノーシューの履き方から歩き方まで、面白いお話とともに丁寧に教えていただけました。本を読んだだけではなかなかわからない事も、実際に目の前で教えてもらうとすぐに理解できます。ありがとうございました。
午前中は平坦な五色沼周辺を、渡邊さんと会話しながら歩き回りました。森の中を走り回る動物の足跡や春を待つ木々の芽などについて教えてもらいながら、生まれて初めてのスノーシューに慣れることができました。
五色沼の一つ、弁天沼から見える磐梯山 |
午後は少し距離のある不動滝を訪問。林道から山道に入り斜面を登って行きますが、一面の雪ですので歩きやすい場所を自分で見つけながら進みます。急な登りではスノーシューのヒールリフターを起こせば足首が楽になることや、新雪の下り斜面は歩くよりも滑ってしまった方が速いことなど、それぞれ実際の場所で教えてもらえました。五色沼周辺に比べるとかなり登り下りがあります。不動滝は流量があるためか、この時期でも凍り付いていませんでした。滝の上部から雪の斜面をお尻で滑ってみてと言われた時は焦りましたが、やってみると意外に簡単。楽しい滑り台経験でした(^ ^)
たどり着いた不動滝 |
翌日はドキドキしながら単独行
二日目は裏磐梯スキー場のリフトを利用して、噴火跡にある銅沼(あかぬま)と冬だけ見られるイエローフォールを訪れました。前夜に20センチほど雪が積もったので、いい感じのスノーフィールドになっています。スキーでは何度も訪れている場所ですが、最上部のリフトから先は行ったことがありません。多少の不安はありましたが、往路は別のパーティーが先行していたため、なんとか無事にたどり着けました。
銅沼から見た櫛ヶ峰 |
火山性の鉱物を含んだ水が山肌から染み出し、それが凍り付いてできた場所です。黄色く見えることからイエローフォールと名付けられ、冬の一時期しか見られません。この日は運よく見ることが出来ました。先行していたご夫婦の記念撮影をお手伝いしたら、ここから先は別ルートを進みました。
火山から染み出した水が凍り付いてできるイエローフォール |
バージンスノーのルートを進むのは緊張する
帰路は来た道とは違うルートです。前夜の雪でトレースが全くないバージンスノーが広がる斜面は迫力があります。3キロにも満たないショートコースですが、全く道がないためドキドキします。
進行方向はバージンスノー、振り返っても自分の足跡だけのルートはドキドキする |
事前にルートをハンディGPSにセットしてきましたので、ナビの指示通りに進めばいいのですが、絶えずGPSを見ながら進むわけには行きません。ルートの起伏などを頭に入れて、少し進んではGPSを確認します。こんな歩き方ではなかなかペースが上がりません。
ルートを事前設定しておいたGARMIN eTrex-30J |
さらに、ミスコースをしたと気付くのはかなりルートを外れてからでしたので、事前設定のルートに戻るのが大変でした。実際の山ではGPSのルート通りに進むのではなく、現地の地形を判断しながら自分の頭でルートを選ぶべきだと痛感しました。
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地理院地図にGPSログを表示 |
ただし、GPSによって現在位置と進行方向がわかるのは本当に便利です。画面の小さなGPSだけでは全体の位置感は掴みずらいのですが、紙の地図と一緒に使えば読図が迅速に出来ます。夏山とは違い、その時々の判断でルートを選ぶ必要があるバージンスノーの冬山登山。経験がものをいう世界だと感じながら、無事戻ることができました。
NHKの「おいで東北」に渡邊さんが出演してる
一年前に初めてのスノーシューに訪れた裏磐梯で大変お世話になった渡邊亮さんが、NHKの「おいで東北」福島編に出ているのをテレビで見てビックリしました。とっても楽しそうに裏磐梯の冬を紹介しています。ガイドツアーの最中にいろいろ楽しいお話を聞かせていただいたことを思い出しました。福島の冬は楽しいぞ!という渡邊さんの思いが伝わってきます。また訪ねてみたくなりました。
(2016年1月27日追記)
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