先日長柄ダムまでサイクリングに行った時に、市民農園と書かれた畑に小さな白い花がたくさん咲いているのを見つけました。花や茎の形はどう見ても菜の花なのですが、花が真っ白です。
形は菜の花そっくりだが白い花が咲いている |
白い花の正体は大根の花でした
自転車を降りて近づいてよく見ると、十字についた四枚の小さな花びらも菜の花そっくり。すぐ横の畑を見ると、見慣れた黄色い菜の花も咲いていて、ますます不思議になりました。
すぐ横には見慣れた黄色い菜の花が咲いている |
帰宅後に調べて見ると、白い花の正体は何と大根でした。菜の花と同じアブラナ科の植物で、同じ形の花を咲かせるとのこと。野菜として根を食用にする場合は、花が咲く前に収穫してしまいます。そうしないとスが入って味が落ちるそうです。道理で普段の大根畑では見かけない花です。たまたま種を取るために花が咲いたままにしていた畑だったようです。そう言えば「だいこんの花」という古〜いテレビドラマのオープニングで、毎回『細かな白い花...』という朗読がされていたように記憶しています。菜の花と大根が同じ仲間だとすると、普段花や茎を食べている菜の花の地下にも大根の根のようなものができているのかと空想してしまいました。
菜の花のせいで堤防が危機?
後日、日経新聞(2017年5月1日朝刊)の見出しを見て驚きました。「菜の花 堤防壊す?」と書いてあります。記事を読んで見ると、菜の花の根が大きく成長して腐った所にミミズが集まり、そのミミズを捕食するためにモグラが穴を開け、そのモグラを捉えるためにキツネがさらに穴を広げるという食物連鎖のきっかけを菜の花が作っているそうです。太い根では周長30センチ(直径9.5センチ)近くもあったということですから、まさに細めの大根くらいはあります。
大根のように太く成長した菜の花の根が食物連鎖を引き起こして堤防に穴があく(らしい) |
奥行きが10メートル近くもある穴も見つかっているそうで、これでは大雨の際の堤防の強度にも影響します。菜の花を無くして芝生に植え替えている河川も出てきているようで、毎年春のサイクリングで楽しんでいる江戸川の菜の花のことが気掛かりになってきました。
今年も楽しませてくれた江戸川の菜の花
江戸川以外でも大小の河川の土手には菜の花がいっぱいです。自然に生えているものもあれば、地元の人たちが種をまいて世話をしているものまであり、土手一面に見事に咲いている菜の花の中を走るサイクリングは最高の気分です。
江戸川右岸、常磐自動車道手前の土手の菜の花は本当に見事 |
これが全部芝生になってしまったら、さぞかし味気ない春のサイクリングになってしまうことでしょう。堤防の強度に影響を与えず、菜の花を残す術はないものか悩んでしまいます。さすがにキツネが生息しているのは河川の中流から上流の地域だと思いますので、常磐自動車道の南側は大丈夫なのかもしれませんが、肉食のイタチをたびたび目撃したことがあります。イタチもモグラを捕るために土手に穴を開けたりするのか気になります。
下は今年の江戸川サイクリングロード沿いの菜の花の様子を収めた動画です。将来「かつて江戸川の堤防に咲き乱れていた菜の花」なんて紹介がされないよう、祈る気持ちで動画を見直しました。
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