2017年5月13日土曜日

谷津道探検サイクリング いつものルートもこの時期は季節感たっぷり


 少し走ると汗ばむ季節になってきました。ウェアの選定に悩みますが、日中暑くても日が陰ると涼しくなるため、まだ長袖ジャージにコンプレッションタイツで走っています。翌日は一日雨という予報が出ていましたので、他の用事をすっ飛ばして最近よく行く長柄ダムから昭和の森、雄蛇ヶ池をめぐる東金崖線サイクリングに出かけました。


いつものルートにもこの時期の季節を感じるものがたくさん


 気温が上がり、生き物たちが一斉に活気付いています。暑過ぎることもなく、湿度も高くないため、何をやるにも快適に楽しめる季節です。千葉市街を抜けると車道から離れ、徐々に自然の中に入っていけます。走りながら聞こえてくるのは、まだ練習の足りないウグイスのさえずりやメスを求めて鳴くキジの声です。

いつもの道で季節を感じるものがたくさん見つかる

村田川の支流に広がる谷津道に入ると、一気に季節を感じるものが目や耳に飛び込んできました。


支川村田川の谷津田にはおびただしい数のオタマジャクシ


 以前ここを走った時に、田んぼの横の小川でカエルの卵を見つけたのは三月だったと思います。大量に産み付けられた卵を発見し、これが全部生まれたらすごい状態になるんじゃないかと思ったものです。

三月に見つけたちょっと気持ち悪いカエルの卵

今日同じ場所を走っていると、田んぼの中で何やら黒いものがうごめいています。自転車を停めて覗き込んでみると、なんと大量のオタマジャクシが泳いでいました。小川から田んぼに水を引いているらしく、流れ込む水と一緒にオタマジャクシたちが田んぼの中を一斉に同じ方向に泳いでいました。

生まれたばかりのオタマジャクシが田んぼ一面に広がって泳いでいる

田んぼのすぐ横の木々の間には藤の花が見事に咲いていました。小さな薄紫色の花が鈴なりになっていて、本当に綺麗です。

たくさんの小さな花を咲かせている藤

藤の花の真下には大きな罠が仕掛けられていました。作物を狙うイノシシを捕獲するための罠のようです。この谷津道を走り始めて二年経ちますが、まだイノシシに遭遇したことはありません。いきなり出くわしたら怖いでしょうね。

藤の下にイノシシ用の大型の罠が仕掛けられてる


昭和の森はシロツメクサのいい香りに包まれてる


 長柄ダムでの休憩もそこそこに、すぐに昭和の森を目指しました。長柄ダムからはほとんど下りのルートばかりですから、あっという間に到着します。広い草地に自転車を置いて、ごろりと横になって休憩していると、とってもいい匂いがしてきます。

この時期の昭和の森の草地はシロツメクサの花がいっぱい

たくさん生えているシロツメクサの花の匂いです。最近は街中に空き地が減り、あまりシロツメクサの群生を近所で目にすることはありません。そのため、匂いにも滅多に接することが無くなっていたようです。最初は何の匂いかわかりませんでした。

懐かしいシロツメクサの花の匂い

子供の頃に遊んでいた空き地には、この時期必ずシロツメクサの花が咲いていたように記憶しています。匂いを嗅ぐと当時遊んだ場所を思い出します。


雄蛇ヶ池の近くで大粒のクサイチゴを発見


 昭和の森から直接帰宅することも多いのですが、気持ちの良い陽気に誘われてさらに雄蛇ヶ池まで足を伸ばしてみることにしました。今回は大網街道を一気に下ってから、谷津道を北上して雄蛇ヶ池を目指します。相変わらず湖面を渡る風と鳥たちの鳴き声で疲れが吹き飛ぶ、最高の休憩場所です。

鳥の鳴き声しか聞こえない雄蛇ヶ池

 雄蛇ヶ池を出発して東金崖線の急坂を登っている最中に、道端に赤いイチゴの実がなっているのが見えました。表面のツブツブが細かく、地面に近い場所でしたので、多分ヘビイチゴだろうと思って、そのまま一度は通り過ぎました。よく毒があると言われるヘビイチゴですが、実際はありません。水っぽくてちっとも美味しくないことは体験済みです。通り過ぎてから思い返してみると、実の大きさがヘビイチゴにしては大き過ぎます。気になったので引き返して確かめてみました。

赤い大きな実をつけたクサイチゴ

なっていたのはクサイチゴでした。それもかなり大ぶりな実をたくさんつけています。探してみると斜面いっぱいに赤い実が目に入ります。こっこれは.... 野生イチゴのお宝ポイントを見つけてしまったようです。目につくものを手に取って食べてみました。

結構大きいクサイチゴの実、とっても甘〜い

雄蛇ヶ池で昼食を取った直後でしたので、デザート程度にしか食べられませんでしたが、空腹時だったらヘルメット一杯分くらい平らげられそうな美味しさです。さらに、クサイチゴの上に目をやると、黄色の実をつけたモミジイチゴがたくさんなっているではありませんか。

ついでにモミジイチゴも発見

斜面をよじ登り、モミジイチゴもいただいてみました。このイチゴは以前もサイクリング中に見つけて食べていましたので、味は知っています。ほのかな甘さと酸味があり、口の中がさっぱりします。運動中の間食にはもってこいの味がします。

ちょっと酸っぱいモミジイチゴの実

登り坂の途中で自転車を寝かせ、派手なジャージ姿のまま草むらで何やらむしゃむしゃ食べている変な親父.... 実に怪しい光景です。人通りが少ないからいいようなものの、街中だったら職務質問されそうな場面でした。

こんな場所でキイチゴを貪っている変なサイクリストでした


市街地近くの草むらでは顔馴染みのキジが鳴いていた


 人が住んでいるすぐそばにもキジは住み着いています。谷津道を探検しながら走るようになってから既に大分経ちますが、里山の奥よりも人里に近い場所の方がキジを見つけることが多いようです。毎年見かける場所に近づく度に、今年もいるかなと目と耳を凝らしますが、ほとんどの場合期待を裏切りません。この日も例年と同じ場所で、しっかりと姿を現してくれました。

美しい姿をしている雄のキジ、毎年この時期が楽しみ

「ケーン、ケーン」と大きな声を張り上げるので、見つけるのは簡単です。時々メスも一緒に見つかりますが、地味な色のメスはすぐに見失ってしまいます。雄は体の色といい、鳴き声の大きさといい危険を顧みずに目立ちまくっています。命がけで恋の季節を過ごしているんでしょうね。男たるものかくありたいと思いながら先を急ぎました。


夏までお預けの自然の恵みも発見


 今の時期はまだ食べられませんが、梅雨が明けて本格的な夏が始まれば、サイクリストの喉を潤してくれる木の実も見つけました。ヤマグワはもう実をつけていましたが、まだ赤くて食べられません。クワの実は真っ黒になったものが食べ頃ですので、夏までお預けです。場所だけ覚えておいて、夏に走りに行った際にいただくことにします。

既に実はついているが、熟すまで時間がかかるヤマグワ

クサイチゴは実も大きくなり食べ頃でしたが、一番よく見かけるナワシロイチゴはもう少し先のようです。サイクリング途中でいつもナワシロイチゴを食べている場所を探してみたら、まだ花も咲いていませんでした。

まだ蕾のナワシロイチゴ


 いつも走っているサイクリングルートで、梅雨入り前の季節をたっぷり楽しむことができました。雨が続くとしばらくは訪れることができなくなりますが、その後はヤマグワやナワシロイチゴも美味しい実をつけて待ってくれていると思います。自然の中で、それぞれの季節を楽しむ谷津道探検サイクリング。やっぱりやめられません。


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