2017年12月4日月曜日

快適バイク生活 二輪車限定の通行規制っていったい何なんだ!


 法定制限速度が時速30キロの原付バイクの場合は、車の流れに乗れずに危険だと感じる場所は結構あります。東京ゲートブリッジのような大きな橋の場合は、長い上り坂があるため、やはりパワーの小さい小排気量バイクでは危険が伴います。そんな場所では、バイクの排気量によって通行規制があるのも仕方のないことだと思っています。

原付バイクは通行できない東京ゲートブリッジ


リターンして初めて遭遇した二輪車限定の通行禁止区間


 高校生の時に免許は取ったものの、親に反対されてバイクの購入は諦めました。たまに友人に借りて近くを走る程度でしたので、当時二輪車限定の通行禁止を経験したことはありません。30年以上が経ち、世間の言うリターンライダーになって念願のバイクを手に入れてからは、あちらこちらをバイクで走り回っています。まだ運転に慣れていなかった頃、筑波山を経由して笠間市まで走った時のことです。事前に地図を調べて、筑波から笠間までを南北に繋ぐフルーツラインを見つけました。くねくねとカーブが連続していて、バイクで走ったらとっても楽しそうな道です。ワクワクしながら走っていたら、峠の入り口で「二輪車通行止」の標識を見つけてしまいました。停車して地図を確認している間にも、後ろから来た車が何台も横を通り過ぎていきます。「何でバイクだけ通行禁止なんだよ o(`ω´ )o」とブツブツ文句を言いながらも来た道を引き返しました。峠を越えた少し先が目的地です。一瞬、しらばっくれて通行してやろうかとも考えましたが、白バイがいたら一発アウトです。三倍以上もの距離を走って迂回し、目的地にたどり着きました。季節はちょうど真冬で、寒さに震えながら延々と迂回路を走ったことが忘れられません(クッソ〜)。

フルーツライン(県道42号)の一部はバイクが終日通行禁止

帰宅後に調べてみると、筑波山の周辺は終日や夜間だけの二輪車通行禁止区間がたくさんありました。この辺りのバイク規制は、速度の出ない原付バイクの安全を考えてということではなく、二輪車全体を対象とした無謀運転による事故防止が目的のようです。二輪の通行規制が多いつくば市や笠間市は、その後のツーリングでは避けるようになっていました。


身近な場所にもあった二輪車限定の通行規制


 趣味の電子工作で使う部品購入のため、八潮市の秋月電子は度々訪れる場所です。週末にバイクで行った帰り道、あまりに天気が良かったので、近くを流れる中川に沿って北上してみました。特に目的地も決めず、買い物帰りの散策ツーリングです。幹線道路から離れた空いている裏道を、中川に沿って進んでいると、いきなり直進不可の標識が現れました。標識自体は見やすいのですが、下にある文字だけの補助標識を一瞬で判断するのはなかなか難しいものです。信号が赤に変わらなければ、危うくそのまま直進してしまうところでした。

二輪のみ、しかも週末だけ直進不可の標識が突然現れる

信号の先にも二輪車通行禁止の標識が出ています。土曜日・日曜日と休日のみの指定付きです。通学路に多い時間帯指定の通行禁止なども、小さな文字で通行できない時間が書いてありますが、走行中短時間で読み取るのは至難の技です。何度かそのまま侵入してしまい、青キップを切られたことがありますσ(^_^;)

土日と休日、バイクは入れない

路面にも同じ内容の規制が書かれていましたが、ほんの少し他に注意を向けていると、あっという間に通り過ぎてしまいます。

路面にも土日・休日二輪車通行禁止と書かれてはいるが....

以前経験したフルーツラインのような、気の遠くなるような迂回路ではありませんでしたが、知らずに入ってしまったところに白バイ警官が潜んでいたらと思うとぞっとします。

わずか2〜3キロの区間が週末二輪車のみ通行禁止となる

後日、自転車で通行禁止の場所を走ってみました。道が狭く曲がりくねっていますが、川沿いの平坦な道路です。制限速度も時速30キロになっていますので、遵法運転していれば何の危険もなさそうなのどかな裏道です。ほとんど車も人もいないガラガラの道でした。なんでここが二輪車通行禁止なんだろうという疑問は消えません。

週末に自転車で走った時の二輪車通行規制区間内


約500箇所もある二輪車限定の通行規制区間


 一般社団法人日本二輪車普及安全協会のホームページはこの二輪車限定の通行規制区間がわかりやすくまとめられています。それによると、全国で約500箇所もあるそうです。以前経験した茨城県のフルーツラインや先日遭遇した埼玉県越谷市の裏道も載っていました。このホームページでは規制箇所が県別にまとめられています。ダントツに多いのは道路が複雑に入り組んだ大阪府や東京都ですが、東京近郊でもそれぞれの県で違いが出ています。住んでいる千葉県では、九十九里有料道路が125cc以下のバイクを規制している一件のみです。それに比べると、先日遭遇した埼玉県は数十件もあります。なんでこんなに違うんでしょう? 千葉県の二輪車事故が埼玉県に比べて格段に少ないなどというような話は聞いたことがありません。

 通行規制の内容を見ると、次のようなパターンに区分できそうです。週末や夜間などの時間限定のものと終日のもの。バイクの排気量により区分しているものと全ての二輪車としているもの。最初にも書きましたが、道幅の狭くなる都市部のアンダーパスや、急勾配が続く大きな橋などは小排気量のバイクでは、車の流れに乗れず危険なため規制があるのは理解できます。

大型車が多く、勾配が急で道幅に余裕のない橋は原付バイクでは危険

排気量に関わらず時間の規制がかかっている場所は、騒音対策や児童の登下校時の安全確保が主だと思います。では時間も排気量も考慮しない、全ての二輪車限定の通行規制は何が目的なのでしょう? それらの規制のほとんどが1970〜80年前後に設定されたことと関係しているようです。当時社会問題化していた暴走族やローリング族などの危険走行と事故の多発、騒音問題などが原因で、バイク全体を排除しようとした結果が、二輪車のみ終日通行禁止となったようです。つくば市付近に多い二輪車通行規制は排気量も時間も区分がないのは、バイクで走ること自体が危険で迷惑な行為だという考え方から生まれたためでしょう。過去の一部ライダーの迷惑行為が、今でも多くのライダー達の利便性や楽しみを奪っていると考えると腹立たしくなりますね。


徐々に規制の見直しも広がってきた


 偶然見つけた中川沿いの二輪車通行規制区間も、どうしてここを週末だけバイクが走ってはいけないのか今ではわからないような状況でした。数多く設定された二輪車限定の規制区間については、現在の状況に合わせて見直しが進んでいるそうです。一般社団法人日本二輪車普及安全協会のページからは「規制解除の要望」を送信することができます。解除された規制区間も掲載されていますので、お上の決めたことだからと諦めず、我々ライダーが要望を上げ続けることが重要ですね。



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