2015年11月11日水曜日

房総酒蔵バイクツーリング 難読地名番付東の横綱「匝瑳市」の宮崎酒造を訪問


 千葉の酒蔵巡りもそろそろ一年になります。未訪問の酒蔵も数が少なくなってきました。出荷数が少なく、ホームページなども持っていない酒蔵については情報量が乏しいため、訪問が後回しになっていました。特に銚子地区の酒蔵は看板が設置されていないところもあり、住所を頼りに訪問しても見つけられないこともあります。

 今回は、代表銘柄「富士乃友」を醸造している宮崎酒造を訪問しました。千葉県酒造組合のホームページには宮崎酒造のURLも載っていますが、アクセスするとエラーになってしまいます。住所を頼りにGoogleマップなどで場所を確認して行ってみました。蔵の住所は千葉県「匝瑳」市です。実はこの地名、難読・誤読地名番付で東の横綱にランキングされているそうです。正しい読みは「そうさ」市。2006年に八日市場市と匝瑳郡野栄町が合併してできた新しい市です。県外の人には確かに難しい読みかたですね。

 高速料金をできるだけ節約するため、東関東自動車道を酒々井(しすい)ICで下りて裏道を使って行ってみました。こ界隈はサイクリングの下総台地周遊コースとして走り回った地域です。自転車で走り慣れた道が、バイクの裏道として利用できるなんて一石二鳥です。
 酒々井ICの近くに、いつもお客さんで賑わっている美味しそうな蕎麦屋があるのをサイクリングの時に見つけていました。汗だくでお店に入るのも気が引けて、サイクリング中は立ち寄りませんでしたが今回はバイクです。

サイクリング中いつも気になっていた蕎麦屋

そば処「如月」で天せいろを注文、美味しくいただきました。地元の人が代わる代わるやって来るお店で、人気のほどがうかがえます。

酒々井IC近くのそば処「如月」、新しい建物です

目指す酒蔵は県道48号を走っていると看板が出ていましたので、すぐに見つけることができました。県道から分かれて路地を進んでいくと、古めかしい門が目に入ります。奥には高い煙突も見えます。

宮崎本家の渋い入り口

バイクで敷地内に入っても誰もいません。店舗らしいものが見当たらないので母屋の呼び鈴を鳴らしました。

宮崎本家の敷地内、立派な煙突があります

しばらくして蔵のご主人と思われる男性が現れ、案内をしてくれました。「一升瓶で置いてあるのはこれだけです」と持ってきてくれたのが「富士乃友」純米酒です。そろそろ次の仕込みが近づいている時期ですので、小さな蔵では置いてある酒も残り少なくなっているようです。

富士乃友純米酒

自家栽培した米を使用していて、米の旨味とコクのある味が特長とのこと。銘柄「富士乃友」は不二の友、無二の親友という意味に霊峰富士をかけたのが由来だそうです。出荷は近隣の酒屋や飲食店に卸しているだけだそうで、近くに来なければ手に入らない酒です。一升瓶を割らないように「ツーリングお土産トートバッグ」で大切に持ち帰りました。

 帰宅後に常温・冷や・ぬる燗を矢継ぎ早に試してみました。大量に出回る大手酒造会社の純米酒と違う個性的な味と香りです。寺田本家の「五人娘」を飲んで感じた懐かしさに似たものがありました。



勝手に「房総の地酒」を応援するTVコマーシャル風動画を作ってみました


個性ある房総の地酒の良さが少しでも伝われば幸いです。





房総酒蔵バイクツーリングのインデックスはこちら


千葉にある約40軒の蔵元を順に巡っています。青色の酒蔵マークをクリックすると該当する投稿記事にジャンプします。








開栓してから徐々に味が変わってる


 封を開けて三日目のコップ酒(常温)を飲んでみるとまた違った味わいを感じました。開栓直後に感じた強い個性は影を潜め、まろやかな感じになっています。まるでデキャンタされた赤ワインを飲んでいるような感じです。『気の所為さ、その日の体調次第だよ』と言われればそうかもしれませんが、飲んでいる本人がより美味しくなったと感じているのは間違いありません。ワインについてのウンチクはあちこちで聞かれますが、日本酒についても皆が語るようになれば楽しいですね。

(2015年11月14日追記)


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