2016年9月7日水曜日

快適自転車生活 毎回洗ってるのにヘルメットのあご紐が臭い


 まだまだ暑い日が続いていますので、サイクリング中の発汗は尋常ではありません。体からの汗はジャージが吸収し、走行風で蒸発していきますのであまり気になりません。ジャージやレーパンは使用後に洗濯機でジャブジャブ洗い、天日に干せば臭うこともなく次回快適に着用できます。それに比べて厄介なのが、頭部や顔からの発汗です。ポタポタとフレームやハンドル周りに滴り落ちて、自転車を汚します。ヘルメットのあご紐も頭部からの汗でビショビショ。使用後に放っておくと雑菌が発生して強烈な臭いを発してしまいます。

 今使っているのはBELLの安価なヘルメットです。その前に使っていたOGKのヘルメットは車と接触して転倒した際に割れてしまい、急いで買い換えたものです。手に入れてからかれこれ4年になります。

少し重いけど安価なBELLのエントリー用ヘルメット


普段は使用直後に毎回水洗い


 洗濯機に気楽に投げ込むわけにはいかないヘルメットは、使用後に水をかけて洗い陰干しをしています。取り外せるインナーパッドはグローブやレーパンと一緒にネットに入れて洗濯してしまいますが、頻繁に洗濯しているとすぐにダメになります。ハイクラスのヘルメットについている防虫ネットインナーとは違い、エントリーレベルのインナーは簡便な形状です。ぱっと取り外して簡単に洗えますが、頻繁に洗濯されるような作りにはなっていないようです。

エントリーレベルのヘルメットについているインナーパッドは簡便な形状

問題はインナーパッドの表裏が熱圧着されているだけで、洗濯するとすぐに剥がれてくることです。毎週のように洗濯機で洗っていると、あっという間にインナーパッドの表裏が剥がれてきます。構造的には軽く手もみ洗いするぐらいが適当なのかもしれませんが、面倒なので洗濯ネットに入れて他のウェア類と一緒に丸洗いしてしまいます。

 交換用のインナーパッドも売っていますが、千円以上と結構なお値段。頻繁に交換するとヘルメットの買値を超えそうです。なんとかしたいと思い、パッドの周辺部を不細工な手つきで裁縫してみました。まるで小学生の家庭科のようですが、この一手間がかなり有効でした。

小学生にも笑われそうな縫い目

こんな下手くそな縫製ながら、4年経ってもまだパッドはちゃんと使えています。しっかりと弱い部分を補えているようです。


毎回水洗いしてるのにどうも臭う


 最近のヘルメットはいろいろなところに抗菌素材を使用しているようです。使い始めてから2〜3年は使用後に簡単に水洗いしておけば臭いに悩まされることもありませんでした。4年目の夏場を過ぎた今、しっかり水洗いして陰干ししたはずのヘルメットから微かな悪臭が漂うようになりました。クンクンと鼻を近づけて臭いのもとを探ると、どうもあご紐から漂ってきます。

ちゃんと洗ったヘルメットのあご紐あたりから臭う

思い返せば前に使っていたOGKのヘルメットも、あごひもあたりから悪臭が漂うようになっていました。使用直後に水で汗を洗い流してから、ちゃんと乾燥させているつもりなのですが、どこかに汗が残り雑菌が繁殖しているようです。

あご紐の固定具の近辺が臭う

さらに臭いのもとを探ると、あご紐同士を固定するバックルのところや耳の下の位置を決める固定具のあたりから臭いが出てきます。あご紐が器具で圧迫されている部分は毎回水で洗っても汚れが取りきれていないようです。


あご紐を取り外して洗濯機に投入


 あご紐についているバックルや固定具を取り外せば、もう少しきれいに洗えそうですが、インナーパッドと同じように洗濯機に投げ込んで洗うことはできません。ヘルメットのあご紐が外せるか調べてみましたが、メーカーでは強度を保てなくなるとの理由から外せないと公称しています。しかしながらヘルメットをよくよく眺めてみると、あごひもの固定部分を引っ張れば外せそうな構造をしていました。

固定部分をドライバーで持ち上げるとあご紐が外せました

ここから先はメーカー推奨のメンテナンス方法を逸脱していますので、良い子は真似をしないでください。あご紐の固定部分にドライバーを差し込んで引っ張ったら、簡単に紐が外れました。外したあご紐の固定部分を見ると接着剤でヘルメットに固定されていたようです。

あごひもの固定部分には接着剤がついていた

外した後のヘルメット本体には特に損傷もなく、元に戻せばあご紐がしっかり止まります。心配なら接着剤で再度固定することも可能な外れ方でした。バラバラにするとあご紐二本、固定用バックル一組、耳の下で紐をまとめる固定具二個とOリング一個になります。

あご紐部分をヘルメット本体から完全に分離

 ヘルメット本体からあご紐部分がすっかり外れましたので、薄めた洗濯洗剤でつけ置き洗いしました。ヘルメットを使うたびに水洗いしていた割に、つけ置き洗いの水はかなり濁ります。

普段洗っているつもりが、つけ置き洗いで汚れが出てくるあご紐

この後さらに、あご紐や固定具を洗濯ネットに入れて洗濯機で洗いました。汗が染み込んで臭いが出ていたあご紐や固定具も、さすがに最近の除菌効果のある洗剤と洗濯機での洗浄できれいになったようです。天日干し後にはほとんど臭いがしなくなりました。


ヘルメットの寿命と洗浄


 メーカーではヘルメットの使用期限を3年程度としています。今のBELLのヘルメットは使い始めてちょうど4年目でした。メーカーも抗菌素材を活用して、通常のメインテナンスをしていれば3年程度は悪臭の発生がないような製品を出していると思われます。最近まであご紐の臭いに悩まされることはありませんでしたが、4年目の夏を過ぎた今頃になって臭いが気になるようになりました。

 転倒して頭部を道路にぶつけた際にヘルメットのおかげで事なきを得た経験があるため、その重要性は身に沁みています。発泡スチロールが基本構造材ですから、自然劣化する事も理解できます。メーカーが推奨しているように、使用期限3年の消耗品と考えて定期的にヘルメットを買い換えてやれば、あご紐の臭いに悩まされる事もないのかもしれません。先日、レーパンの寿命が意外に短かったことに気づき、2年程度で買い換えが必要なことがわかりましたが、ヘルメットも3年毎に取り替えるとなるとそう高価なものは選べなくなります。価格の安いものは重量があったり、フィット感が今ひとつなものもあり、できればグレードの高いものを使いたいのですが、そう簡単に財布が許してくれそうもないのが悩ましいところです。


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