2017年8月11日金曜日

快適自転車生活 5年間2万5千キロもメンテなしのホイールハブを開けてみた


 今乗っているロードバイクを購入してから8年が経ちます。注文時にいろいろなカスタマイズができる仕組みになっていて、ホイールについても差額4万円でFulcrumに取り替えられるようになっていましたが、当時は「フルクラム」なんて知りもしません。4万円も追加して前後ホイールを交換する意味がわからず、標準設定されていたシマノのWH-R500で十分だと信じきって注文しました。世間で鉄下駄と呼ばれるこのホイールには三年ほどお世話になりました。

初めて買ったロードバイクについていたのがシマノWH-R500

初めてのロードバイクで、時々立ちゴケしながらも、徐々に走る距離が伸ばせるのが楽しくて楽しくて、毎週のように走り回っていました。この頃は漕ぎ出しがどうとか、加速フィーリングがどうとかを考える余裕もなく、クタクタになるまでペダルを回し続けていたように思います。


ガードレールに突っ込んで鉄下駄ホイールが昇天


 そんな乗り方を続けて3年ほど経った頃、路肩の砂でスリップし、相当な速度でガードレールに突っ込んでしまいました。前輪から激しくぶつかったため、リムが曲がってしまい、どう見ても修復不可能な状態に。これをきっかけに、もう少し上級のホイールを買い求めることにしました。選んだのはシマノのULTEGRA WH-6700です。最初の鉄下駄ホイールの三倍以上の値段ですが、チューブレスタイヤにも対応していて、将来クリンチャーからチューブレスに履き替えることも可能な発展性で選びました。購入したのが2012年の6月末ですから、既に5年以上も使用していることになります。その間の走行距離は2万5千キロにもなっていました。初めて装着して走り出した際には、今までの鉄下駄ホイールとは全く違う感覚に驚きました。下り坂でははっきりと転がり抵抗の少なさが実感できました。実売価格3万円ちょっとのホイールでもこんなに変わるんだと驚いたものです。

シマノULTEGRAホイール(WH-6700) 前輪


雨中走行後に整備していたらどうもホイールの調子が悪い


 先日、久しぶりに雨の中のサイクリングを経験し、帰宅後に清掃や各部のチェックをしていたら、どうも前輪の回転が渋いことに気づきました。ホイールを外して車軸を手で回してみると、ゴリゴリとした感覚が伝わってきます。試しに後輪を同じように回してみましたが、なんの引っかかりもなくスムーズに回せます。これは前輪ホイールハブのメンテが必要だと感じました。

前輪のハブ軸がゴリゴリして回転が渋くなっていた

今まで5年間全く開けたこともないハブ軸のベアリング部です。工具もなければグリスも持っていません。早速、アマゾンでハブナットスパナのセットとグリスを注文しました。それ以外は手持ちの工具類を取り揃えて、いざ分解整備開始です。

ホイールハブ整備に使用した工具類一式

以前買った自転車整備の教本とネットの記事を読み漁りながら、WH-6700の分解整備の方法を頭に叩き込んでから始めました。


ベアリング部の分解・組み立ては簡単だった


 まずは構造の簡単そうな前輪側から始めました。今回買い求めた17mmのハブナットレンチで内側のナット(玉押しもしくはコーン)を空転しないように押さえておき、モンキーレンチで外側の固定ナットを左に回して緩めます。使われているのは全て右ネジですから、緩める場合は左回転です。

前輪のハブナットを緩める

それほどきつく締まっていたわけではないようで、簡単に緩みました。固定ナットを外したら、その下に玉押し(コーン)があります。これがカップ(スポークが繋がっている方)と対になり、その間に鋼球が挟まってベアリングを構成しています。この玉押し部分を緩めますが、ここは手で簡単に回せました。

玉押し(コーン)部分は手で簡単に外せた

これでハブ軸を反対側から引き抜くことができますので、そっと抜いておきます。この時に鋼球が落ちてくることがありますので、無くさないように注意が必要です。

 玉押しを外すと、その下にダストカバー(シール)が現れます。これを傷つけないように注意しながら、ドライバーなどで外してやるとその下に鋼球がありますので、その状態を注意して見ておきます。グリスの有無や色など、状態を診るのに役立つはずです。

傷つけないよう注意しながらドライバーでダストカバーを外す

ダストカバーを外せば、あとは鋼球を無くさないように取り除くだけです。既に落ちてしまったものもあるかもしれませんので、個数を確認しながらキッチンペーパーなどの上に置いておきます。WH-6700の場合、前輪は片側11個、左右合計22個です。ちなみに後輪は片側9個になります(少し大きい)。ペーパータオルに乗せたまま、小皿の上でチェーンクリーナーやパーツクリーナーなどを吹きかけ、ペーパータオルに包んだまま軽く振ってやると鋼球のクリーニングが簡単にできます。

フロントの鋼球は全部で22個(片側11個)、無くさないように注意

綺麗になった鋼球は新しいキッチンペーパーの上で、傷などがないか丹念にチェックします。作業後に知ったことですが、使われている鋼球は左右同じ場所に戻した方がいいという意見もありました。左右で減り方に違いがあるんでしょうね。今回はダストシールを取り除く前からポロポロと落としてしまい、右も左も分からない状態になってしまいましたので、気にせず作業を進めましたσ(^_^;)

 後輪についても基本的には同じ作業ですが、フリーホイールにカセットスプロケットがついていますので、まずこのスプロケットから外します。あとは前輪と同じ順番で作業していけばOKです。ナットのサイズが異なるため、14mmと15mmのハブナットレンチを使用して緩めます。

後輪のハブナットは14mmと15mm


カップアンドコーン部のグリスを落として注意深くチェック


 5年間もメンテナンスなしで使用し続けたベアリング部ですので、開けてビックリかと思いましたが、それほどひどい状態ではありませんでした。まだグリスも残っていましたし、鋼球にも傷などは見られません。カップアンドコーン部のグリスを丁寧に落として、鋼球が当たる部分を注意深く調べます。カップ側は前輪も後輪も特に問題はありませんでした。このカップ部に磨耗や傷などが発見された場合はおおごとです。後述しますシマノのスモールパーツを見ても、ここだけの購入はできないようです。交換するにしてもスポークの張り直しになってしまいます。完組ホイールでここをやられていたら、買い直した方が早いかもしれません。

前輪のカップ部に問題は無し
後輪も左右ともカップ部は問題無し

さて、それでは前輪の回転が渋くて、ゴリゴリと感じるのはどこが問題なのでしょう。取り外した前輪の玉押し(コーン)部分を綺麗にして眺めて見ました。取り外した側(右側)の玉押し部分に浅い凹み(傷)が見られます。黒い縞模様もついていて、潤滑の悪い状態で回っていたことを窺わせます。この部分がゴリゴリの原因ですね。

前輪の玉押しの鋼球の当たる面に傷が見られる(ピンボケですみません)

ちなみに前輪の反対側(左側)玉押し部分に傷は見つかりませんでした。少し縞模様が浮き出ていますので、こちらも潤滑はあまり良くないのだろうと思います。少し玉の押しつけが強すぎたのかもしれません。

前輪左側の玉押し部分、少し縞模様が出ている

後輪は左右どちらも目立つ傷や縞模様はありませんでした。分解前にスムーズに回っていたことが納得できる状態です。

後輪の玉押し部分は問題なさそう

前輪右側の玉押し(コーン)ナットは交換した方が良さそうですが、部品が手に入るまではこのまま走るしかありません。とりあえず組み直しておき、部品が手に入ったら改めて交換したいと思います。


玉押しの調整がポイントのカップアンドコーン式ベアリング


 組み立ては分解した時の反対の順番で作業していけばOKですが、新しいグリスをたっぷりと塗り込んでやる必要があります。綺麗にしたカップ部に塗り、ピンセットで慎重に鋼球を並べたらその上にも塗り、さらに玉押し(カップ)部の鋼球が当たる部分にもに塗ってから組み付けます。

カップ部・鋼球・コーン部それぞれにたっぷりとグリスを塗る

グリスガンを購入しませんでしたので、グリスの容器から絞り出しながら直接塗り、さらに爪楊枝で均等になるように伸ばしました。前輪のダストカバーは左右どちらも同じ形ですが、後輪はスプロケット側と反対側で形が異なりますので注意が必要です。

 グリスをたっぷりと塗りながら、順番を間違えずに作業すれば組み立ては簡単です。一番気を使うのが、玉当たりの調整作業でしょう。きつ過ぎればゴリゴリとして回転が渋くなり、ゆる過ぎればガタが出ます。車輪にガタが出るのは危険だと思いますので、ほんの少しゴリゴリ感が出るくらいが適しているそうです。ただし、玉押しナットでの調整がちょうどでも、その後に固定ナットを締め付けると調子が変わってしまうことがよくあります。分解する時に感じた「玉押しナットは手で回せる程度の締め具合なんだ」ということを思い出しながら作業しました。

玉押しナットは手で調整するくらいがちょうど良い(と思う)

手で玉押しナットを締めていき、抵抗を感じたら上下左右に軸を動かしてみます。ここでガタツキを感じなければ、軸を回転してみます。ほとんどゴリゴリ感はないはずです。その状態で、玉押しナットが動かないように注意しながら外側の固定ナットを締め付けます。もう一度ガタツキと回転時のゴリゴリ感を確認して、問題なければ完成です。固定ナット締め付けの際に、玉押しナットの状態がずれてしまうことがありますので、最後の確認で納得できなければ玉押しナットの調整からやり直します。


これは何? 前輪ハブベアリングの中の謎の物体


 前輪のダストシールを外した際に、細い糸くずのようなものが出てきました。ゴムや樹脂ではなく金属のような硬さです。旋盤から出てくる細いキリコのような物体です。ダストシールの下といえば玉押しが鋼球と常時触れている部分です。

前輪のダストシール下から旋盤のキリコのようなものが出てきた

もしかして玉押し部分が摩擦で削り取られた金属屑なのかもしれません。そうだとすると玉押し部分のダメージは相当あると考えた方が良さそうです。鋼球に目立った傷は見当たりませんでしたが、もしかしたら偏摩耗しているかもしれません。5年間、2万5千キロもグリスアップ無しで走り続けた影響はこんな形で出てしまったのかもしれません(涙)。

 逆に、メンテしなくてもここまで耐えてくれたことに驚きます。さすがシマノです。この耐久性に甘えることなく、これからは年に一回は分解してチェックとグリスアップをしてやりたいと思います。


心配な部品は交換してしまおうと思ったが....


 交換用のホイールなど持っていませんので、心配しながら使用し続けるのは精神衛生上よろしくありません。シマノでは細かなパーツを単品で販売してくれます。怪しい状態の玉押しと鋼球をまとめて交換することにしました。シマノのホームページを見ると、スモールパーツというカテゴリで、鋼球や玉押しなどの構成部品が販売されています。

WH-6700前輪パーツ組立図(シマノホームページより引用)

注文に必要な型番(商品番号)がわかればあとはサイクルベースあさひなどのネットショップで購入できるはずです。

注文に必要なコード番号もわかる(シマノホームページより引用)

必要なのはロックナットユニット(Y4F898030)と鋼球(Y4BB98030)です。鋼球は22個入りなので、左右両方の分がセットになっています。玉押し側も左右同時に替えてしまえばより安心です。鋼球のパーツナンバーで検索すると、サイクルベースあさひやモノタロウなどで2〜3百円程度で売られているのが見つかりましたが、ロックナットユニットが見つかりません。古いホイールで、モデル変更された後続の製品(WH-6800)が発売されてからだいぶ時間が経っています。構造も大幅に変わっていますので、もしかしたらメーカー在庫が底をついているのかもしれません。どうしよ〜(;;)



本来の性能を回復! もっと早くメンテすれば良かった


 整備後の試走も兼ねて百キロほどのルートを走ってきました。結果は劇的な変化です。客観的にお伝えできないのが残念ですが、ペダリングをしていない慣性走行時の速度低下が少ないため、次のペダリングで一層加速してくれます。新品の時はこうだったに違いありませんが、いつのまにか抵抗の大きな回転に慣れてしまっていたようです。外周2mちょっとのタイヤで百キロを走ると、ホイールはおよそ5万回転もします。まるでホイールを新調したかのような変化に大満足と、もっと小まめにメンテしなくちゃという大反省の試走となりました。

(2017年8月13日追記)



WH-6700の玉押しはメーカーにも在庫なし


 近所の自転車店で傷のついてしまった玉押し(ロックナットユニット Y4F898030)と鋼球(スチールボール Y4BB98030)の取り寄せをお願いしてきましたが、玉押しの方がメーカーの在庫なしとのこと。さらに今後の生産予定もないそうで、流通しているものを見つける以外に入手の方法は無し。代替可能な別製品も存在しないそうで、完全に手詰まりに。今の状態で使い続けるしかなさそうです。もっとこまめにメンテしていればよかった(泣)。そろそろ新しいホイールを買えってことですね、これは。

(2017年9月4日追記)


2017年8月5日土曜日

FCPX勉強中 初心者には難しいタイムコードで撮影時刻表示に挑戦


 動画編集は少し前にGoProを購入してから始めた素人です。プロではありませんので、タイムコードについても時分秒+フレームを表すことができる数字列であることくらいしか理解していません。毎秒30フレーム(30fps)の動画であれば、30分の1秒ごとにフレームが切り替わって動く映像になっているということくらいまでは分かります。少し前に、このタイムコードを使用して編集時にストップウォッチ機能を実現する方法をご紹介しましたが、それ以外の活用方法は未だに発見できておりません。


VIRB Editのゲージを合成する際に時刻で同期させたい


 持っている三台のアクションカメラを同時に回して撮影した映像を使い、無謀にもマルチカム編集にチャレンジしたことがあります。1秒もかからずに終わってしまうバイクのクラッチやペダル操作をマルチアングルで見せるために、フレーム単位での位置合わせが必要で、大変苦労しました。プロの世界であれば各カメラのタイムコードを撮影時に専用の機械で同期させ、編集時にはタイムコードでぴったりと合わせられるそうですが、アマチュアには敷居が高すぎます。最近はGPS機器が収集したデータをVIRB Editを使ってアクションカメラの映像にオーバーレイ表示させて楽しんでいます。本来はVIRB Editで直接実写映像にゲージ類をオーバーレイするのですが、画質や編集機能などの点から、VIRB Editではグリーンバックの合成用ゲージ動画を作成し、Final Cut Pro X(FCPX)で最終的に合成と編集を行なっています。

VIRB Editでグリーンバックの合成用ゲージ動画を生成

出来上がったゲージ動画をFCPXに読み込ませて、クロマキー処理をすれば、あっという間に実写映像にゲージがオーバーレイ表示されるのですが、問題はゲージと実写映像の同期です。VIRB Edit単体での作業でも面倒臭さは同じで、曲がり角や信号待ちなどの地点をきっかけにしてコツコツと同期作業を繰り返していました。

FCPXでクロマキー処理をすれば簡単にゲージがオーバーレイできる

生成されたゲージ画像の元データはGPSのものです。GPSの時刻は大変正確なことで知られています。この正確な時刻が使えるのですから、実写映像にも撮影時刻が表示できれば、ゲージと実写映像の同期を取るのはたやすいはずです。家庭用のビデオカメラには撮影日時をオンスクリーン表示するための設定がありました。同じことを動画編集ソフトのFCPXで実現してみました。


「タイムコード」ジェネレータを試してみる


 まず、FCPXでストップウォッチ機能を実現する際に使用した「タイムコード」ジェネレータでできないか試してみました。ジェネレータですから対象となるクリップに接続された別クリップとして配置します。全てのパラメータは初期値のままで、表示されたタイムコードを確認すると、どうも編集プロジェクト内での絶対位置(先頭からの経過時間)を表示しているようです。

「タイムコード」ジェネレータを初期値のまま使用すると....

これでは用をなしませんので、オプションをいじくってみます。Timecode Baseというそれらしいものがあります。先ほどは「プロジェクト」になっていましたので、それを「ソース」に変えてみました。すると今度は、クリップ内の相対時間が表示されました。しかも最初の時間部分が01になっています。仕様なのかバグなのか不明ですが、これも撮影時刻とは何の関係もありませんので、今回の用途には使えません。

Timecode Baseを「ソース」に変更してみたが....

よくよく考えてみれば、時刻表示をさせたい対象クリップとは別に配置されたジェネレータクリップから得られるタイムコードですから、撮影時刻など出てくるわけがありません。しばらくこのことに気づきませんでした。


FCPXリリース10.3で追加になったエフェクトが使えそう


 諦めかけた頃に、最近追加になった新しいエフェクトの中に「Timecode」というものを見つけました。ジェネレータとは違い、エフェクトですから対象クリップに直接作用します。これは期待できそうです。これをGoPro HERO3+で撮影したクリップに適用してみると、結果はビンゴです!

最近追加になった「Timecode」エフェクトを試してみると、ビンゴ!

お昼前に自転車で走っていた場所の映像の上に11時過ぎの文字列が現れました。GPSのデータとも一致します。おまけに、クリップのファイル名まで表示されています。このファイル名が不要な場合は、チェックボタンを外せば消すことができました。この実写映像の撮影時刻と生成されたゲージの時刻を見ながら位置合わせすれば、簡単に同期作業を行えます。


全てのカメラで撮影時刻が表示されるわけではなかった


 喜び勇んで、過去の動画を引っ張り出して試してみました。GoPro Sessionで撮影した動画はHERO3+同様、撮影した時刻がちゃんと現れましたが、PanasonicのHX-A1Hで撮影したものや、CASIOのデジカメ(EXILIM)で撮影した動画からは撮影時刻表示は得られませんでした。さらに、GoProの動画をQuickTimeを使ってカット編集したものも、同様に撮影時刻が無くなっています。これらの動画のタイムコードは開始時点を00:00:00:00としたゼロスタートのタイムコードになっているようです。

QTでカット編集したものやPanasonic/CASIOの動画データからは時刻表示されず

カメラが撮影した動画ファイルの中にあるタイムコードが0からスタートするものと、実時間を記録していくものとがあるようです。これらを切り替える設定があればいいのですが、どの取扱説明書を見てもそんなものはありません。

 非常に長い録画ファイルをそのまま取り扱うのは効率が悪いため、QuickTimeでカット編集を行ってから本編集をしています。取り付けの自由度が高いPanasonicのHX-A1Hは画質はGoProに劣りますが、迫力のあるシーンを狙えるため、今やなくてはならないものになっています。

小型軽量そして円筒形のため取り付け場所のバリエーションが豊富なHX-A1H

ズームを利用した動画撮影のためにデジカメもなくてはならない撮影機材になっています。どの機器もまだまだ使い続けなければなりませんので、どんな場合にでも撮影時刻表示ができないか考えて見ました。

そもそもズームのできないGoProなどのアクションカメラを補完してくれるデジカメ


タイムコードをオフセットして撮影時刻にする


 タイムコード表示をしてくれるジェネレータやエフェクトのパラメータを見ると、Offsetという項目があり、実際のタイムコードを指定した値だけ進めて表示することができます。ここにマイナスの設定はできないようですが、00:00:00:00から始まる動画ではその撮影開始時刻をオフセット値として設定すれば、撮影時刻と同じことになるはずです。

タイムコードのオフセットを利用して実時間にしてしまう

では、撮影を開始した時刻はどこから持ってくるか? 動画ファイルの作成時刻は動画を撮影開始した時刻のようですが、何時何分までしかありません。さらにコピーなどを行うとその時刻に置き換わってしまいます。ファイルのメタ情報ではダメみたいです。思いついたのが、撮影開始時に正確な時刻を写しておくという原始的な方法です。

撮影開始時に正確な時刻を写しておき、それをオフセット値にする

スマホでできるだけ大きな文字のデジタル時計を表示し、それを撮影開始時の最初の画像として保存します。撮影時刻表示をしたい時は、オフセット値としてこの値をセットすれば、実際の撮影時刻とみなすことができます。ちょっと面倒な気もしますが、その後の作業が楽になると信じて習慣にしてしまうしかありません。

 これでどんな機材で撮影した動画でも撮影時刻が表示できるようになりました。最後の二桁は指定によりフレームもしくは100分の1秒を表示していて、ちょっとうるさい感じがします。不要な場合はマスクしてしまえば時分秒のみの一般的な時刻表示にすることができます。日付を入れたい場合は固定の文字列として入れてしまえばいいでしょう。撮影時刻表示をさせるだけでも結構大変だった、奥の深いタイムコードでした。下は当記事を動画にまとめたものですので、参考にしていただければ幸いです。




カメラの内蔵時計の誤差に注意


 早速、撮影開始時にスマホの時計で時刻を写して、その後の使い勝手を検証してみました。最も利用頻度の高いGoPro HERO3+でスマホの時刻を写し、その動画ファイルにFCPXのTimecodeエフェクトを適用して、記録されているタイムコードを表示したものが下の画像です。

結構誤差の大きいカメラの内蔵時計

スマホの時刻はネットで校正されている正確なものだと思います。それに比べるとGoPro内蔵の時計は結構誤差のあることがわかります。Panasonic HX-A1Hなどのタイムコードがゼロスタートの場合には、このスマホの時刻データを撮影開始時刻にしてしまうので問題ありません。GoProのタイムコードをそのまま撮影時刻にする場合は、マメに時刻合わせをしてやる必要がありそうです。

(2017年8月7日追記)


2017年8月1日火曜日

快適自転車生活 改めて猛暑のサイクリングロードを走ってみたら


 本活的な夏に突入し、走る場所にも気を使うようになってきました。場所によっては40℃を超えるような気温で、老体サイクリストにとっては命の危険すら感じます。先日は直射日光を遮るものが何もない川沿いのサイクリングロードに比べて、日陰の多い谷津の道がどれだけ快適かをご紹介しました。里山の中の木陰の道が涼しいのは議論の余地がありませんが、川沿いのサイクリングロードだって暑い場所ばかりじゃないぞというお叱りが聞こえてきそうでしたので、最高気温33℃の真夏日の予報が出ていた日に近所のサイクリングロードを走りに行ってきました。GPSサイコン(Edge800J)内蔵の温度計で位置と時刻とともに気温を記録し、併せてどんな場所だったのかを残すためにGoProで撮影しながらの走行です。


意外に気温は高くなかったサイクリングロード


 船橋にある自宅から少し市街地を走れば、江戸川サイクリングロードにたどり着きます。北上して利根運河を通り、利根川サイクリングロードまで走ることにしました。真夏はもちろん、季節風の強まる真冬や春先にもできるだけ避けているルートです。今回はあえて一番気温の高くなるお昼前後を狙って出かけました。

一番暑い時間帯に大きなサイクリングロードを走ってみた

ほとんど日陰のないサイクリングロードですが、走ってみると意外に気温は上がっていません。周りの環境によっては、谷津道を走っている時と同じような気持ちの良い風が吹いてきます。下の図が当日の気温を記録したグラフです。

真夏日にサイクリングロードを走行した時の気温変化


直射日光だけではない気温上昇の要因


 真夏のサイクリングロードを避けている最大の理由は、直射日光を遮るものがほとんどないということです。太陽光で熱くなった土手上の路面や周囲のグラウンドなどから熱気がムンムン、と思ったら意外にそうでもありませんでした。気温変化のグラフを見ると、他の場所よりもサイクリングロードの方が気温の低い箇所が多いのがわかります。どうもその場所の気温を決めるのは、直射日光の当たり方だけではないようです。

アスファルトとコンクリート・車だらけの市街地が暑いのは良くわかる


 自宅を出て、しばらく街中を走っているとグングンと気温が上がっていくのを感じます。国道14号を車と一緒に走り始めた頃は、一気に37℃まで上昇しました。この状態で走り続けるのはかなり辛そうです。

アスファルトからの輻射熱と車からの排熱で一気に37℃に

サイクリングロードに入ると徐々に変化が


 37℃もある市街地から江戸川サイクリングロードに入っても、しばらくは変わらない暑さが続いていました。サイクリングロードの遠方には逃げ水も出ています。

良く見ると逃げ水が出ているサイクリングロード、暑い!

河口近くで高速道路や鉄道、幹線道路を横切り、工場や大規模なマンションの横を走っている間は「やっぱりサイクリングロードは暑い」という思いでペダルを踏んでいました。江戸川サイクリングロード沿いにある里見公園辺りまで来ると、すぐ横が小山になっていて木が生い茂っています。そこから涼しい風が川面に吹き込んでいるのが感じられます。一挙に4℃近くも気温が下がりました。

里見公園近くの江戸川サイクリングロードはかなり気温が低くなる

近くに熱源となるものがなく、風を遮るものが何もない開けた場所では、直射日光が降り注いでいてもそれほど気温は高くないようです。

ただしそれも走っていればこそ、停まれば暑いぞ〜


 サイクリングロードの舗装が直射日光で熱くなっていても、周りを吹く風がその熱を吹き飛ばしてくれるようです。走行中に路面からの輻射熱や照り返しを感じることはありませんでした。常磐自動車道路が見えてきた辺りは、サイクリングロード両側に高い草が生えていて風の通りが良くありません。だんだん蒸し暑さを感じてきました。

背の高い草で風の通りの良くない場所はやっぱり暑い

試しに速度を10キロ以下に落として走ってみました。急に路面からの輻射熱を感じ、温度計の値もじわじわと上がっていきます。走行中にもかかわらず38度を記録しました。さらに、GoProのバッテリー交換のため数分間停止していたら、温度計はあっという間に41℃となってしまいました。こんな場所でパンクでもしようものなら、修理の間に熱中症で倒れてしまうかもしれません。やっぱり直射日光で温められた路面というのは強力な熱源になっているようです。

サイクリングロードの暑さは周りの環境がポイント


 江戸川サイクリングロードを離れ、利根運河沿いに東に進路を変えます。運河の両側は自然が多く残っていて、特に東京理科大学の敷地には広大な自然林が広がっています。そこから涼しい風が吹いて来るのがわかります。日中の最低気温32℃をここで記録しました。日陰のないサイクリングロードでも涼しい場所はあるんですね。

利根運河沿いは自然が豊富で、涼しい風が吹いて来る

利根運河は利根川に繋がっています。そのまま利根川サイクリングロードに入りますが、気温はほとんど変わりませんでした。広い河川敷には田んぼが広がり、弱い風が絶えず流れていて熱気を吹き飛ばしてくれているようです。

利根川サイクリングロードに入ってもそれほど暑くはなかった


日陰のないサイクリングロードの走行は休憩場所が重要


 真夏日予報の出ている日の日中にサイクリングロードを走ってみましたが、思っていたほどひどい暑さではありませんでした。場所によっては心地よい風が吹いて来ることもあり、真夏のサイクリングロードを見直してしまいました。ただし、直射日光を浴び続けてサイクリングしていることを忘れてはなりません。首筋や腕などの日焼けは尋常ではありませんし、喉も異様に乾きます。サイクリングロードに飲料の自販機はほとんど見つかりませんので、水分補給をこまめに行うためにも自販機の位置を頭に入れておくことが重要だと感じました。

飲料の自販機の場所は頭に入れておきたい

サイクリングロード上にはほぼ日陰は皆無のため、交差する高速道路の下などで休憩することもありますが、冷たい飲み物を飲みながらゆっくり木陰で休憩したいものです。どこでゆっくりできるかを頭に入れて、ペース配分を考えながら走る必要があります。

暑いこの時期こそ、こんなくつろげる場所を選んで休憩したい

今までは、アプローチに暑い市街地を長時間走らなければならない谷津道を楽しむか、近場のサイクリングロードで暑さを我慢しながら走るかという二者択一でしたが、もう少しサイクリングロードを活用したルート選定をしてもいいのではないかと思うようになりました。


2017年7月20日木曜日

熱いぜ!MacBook なんとかしなくちゃ


 梅雨も明け、いよいよ本格的な夏の到来です。長年のWindowsユーザーでしたが、2013年に15インチRetinaディスプレイのMacBook Proを購入して動画編集やイラスト、ホームページの作成などをするようになってから、すっかりMacの虜になってしまいました。今ではWindowsに戻れないと感じるほどです。デザイン的にもお気に入りで、薄型のアルミニウムボディは見とれてしまいます。


重い動画編集が増えてMacBookがますます熱いぜ!


 熱伝導率の良いアルミニウムを筐体全体に使っていますので、内部の熱でボディが熱くなることは購入当初から気づいていました。特に室温が高くなる夏場には、膝の上で使用していると汗でズボンが濡れてしまうほどの熱を出します。最近は重たい処理が増えて来たせいか、パームレストの方もかなり熱くなり、手のひらが汗まみれの状態です(気持ち悪る〜)。

熱いぜMacBook! 手が汗だらけ

GoProでサイクリングやオートバイの動画を撮影し、Final Cut Pro X(FCPX)で編集して、出来上がった作品をYouTubeに投稿しています。最初の頃はカット編集が中心で、用意されているトランジションやフィルターなどを適用する程度でしたので、FCPXでのレンダリングにもそれほど時間はかかりませんでした。しかしだんだん慣れてくると、動画に色々なデータをオーバーレイ表示するためにVIRB Editを利用したり、ドローンから撮影したような空撮映像が作成できるGoogle Earth Proを使って素材を準備し、それを最終的にFCPXで実写映像と一緒に編集することも増えて来ました。

Final Cut Pro Xで動画編集

FCPXでレンダリングを開始すると、CPUに加えてGPUもフルに利用するため半端ではない熱を発生しているようです。処理開始後、時間を置かずに内蔵のファンがフル回転し始めます。どの程度熱くなっているのか測定してみました。


数値で見せられるとやっぱりすごいMacBookの発熱


 自作マニアを自任していますので、真冬にオートバイを楽しむための電熱ウェアなども自作しています。その性能を計測するために色々な温度計やデータロガーにも手を出してしまいましたσ(^_^;) それらの機器を活用して、先ずパームレストの温度を測定してみました。ほぼ体温と同じ温度になっています。湿度の高いこの時期ではやっぱり手のひらに汗をかく温度になっていました。

熱電対型温度計でパームレスト表面の温度を測定

MacBookの排熱口は本体とディスプレイの間のヒンジ部分にあります。この部分はさわれないくらいに熱くなっていることも多く、今回もFCPXでレンダリング中に温度を測ってみました。なんと47℃以上もあります。これでは熱くてさわっていられません。

赤外線放射型温度計で排熱口付近の温度を計測

ついでに、膝に乗せて使うときに感じる底面の温度も計測してみました。場所によってかなりのばらつきがありますが、一番熱い部分(GPU周辺?)の温度はなんと44℃もありました。これでは太腿が汗だくになるのも当然です。

MacBook底面の温度も測定(場所によってかなり違う)


MacBookを安心して使い続けるためには対策が必要


 電子機器の寿命を縮める原因の一つが熱であることは間違いないようです。購入から既に三年以上使用しているMacBook Proですが、今もスペック的に不満はありません。購入時点で最もハイスペックなCPU・メモリ容量・SSD容量の機種を選びましたので、最新のOSとアプリでもまだまだ現役で活躍してくれます。今故障したら大変困るので、盛夏を迎えるにあたり熱対策に乗り出すことにしました。風を当てて外部から筐体を冷やします。用意したのはパソコン用の大型ファン。無線機を冷やすために磁石で簡単に金属ケースに取り付けられるようにしていたものがありました。

パソコン用のファン、安価に手に入る

これを、パソコンのスタンド兼送風機として利用します。パソコンのヒンジ部分にファンの角を引っ掛けるだけです(^ ^) ファンの回転速度が調整できるよう自作のPWMコントローラーをACアダプターとファンの間に入れました。

とりあえずテストのためにファンを設置

ファンからの風がMacBookの底部に吹きつけるようにセットします。パソコンスタンドで底部に空間を作るだけでも、放熱効率が良くなり熱対策になるとネット上に紹介されていましたので、ファンの風と相まってより高い効果が期待できそうです。


さてMacBookの熱対策効果はあったかな


 効果測定にあたり最も熱い部分である排熱口の温度変化を連続して計測することにしました。温度センサーを排気口にセットし、その値を温度ロガーで1秒ごとに記録します。FCPXで15分程度かかるレンダリング処理を行い、ファンありとファンなしの状態で測定しました。

熱電対プローブを排熱口にセットしデータロガーで1秒ごとに記録

測定結果をグラフにしたものがこれです。排熱の温度は最高57.5度にも達しています。これはファンの有無にあまり関係ないみたいです。考えてみればCPUやGPUなどの内部のパーツが熱源ですから、筐体外部にファンで風を当てても排出される空気の温度が簡単に下がるわけではありませんね。むしろレンダリング処理が終わった後の温度の下がり方に注目した方が良さそうです。外部から風を当てることにより、放熱の効率が向上してより早く内部からの排熱温度も下がっています。より短時間に内部の半導体類の温度を下げられていると見るべきでしょう。

排気口の温度を測定

対策なしで36.2℃だったパームレストの温度は33℃程度にまで下がっていました。体温に比べればだいぶ低くなりましたが、今回の対策で最も効果があったと感じるのは、筐体底部の隙間を吹いてくる風が手のひらにぶつかり、発汗を抑えてくれることです。扇風機で手のひらに風を当てているようなものです。これは快適!思わぬ効果も発見できたMacBookの熱対策テストでした。


ファンの静音化とちゃんとしたスタンドにしたい


 パソコン用のプロペラ式ファンは指を入れると怪我をしそう。さらに結構な風切り音やモーターの振動音がします。PWMコントローラーで回転数を落としてやればかなり騒音は抑えられますが、今度は風量が不足してしまいます。もう少し静かで風量のあるファンを探してみたら、ブロアー式(シロッコ)ファンを見つけました。

ブロアー式のファン、静かで風量が大きい

これをMacBookの底部に向けて風を送るようにしましたが、問題はスタンドです。このファンではMacBookが安定しないため、専用のスタンドを購入することにしました。それほど暑くないときには、スタンドのみで使用できて便利になると思います。今やなくてはならない存在となったMacBook Pro。もうしばらく現役で活躍してもらえるよう、大切に使っていきたいと思います。頑張れMacBook!



デザインで選んだパソコンスタンド


 Amazonでパソコンスタンドを探していたら、MacBookのデザインにぴったりな商品を見つけました。値段も2,300円と手頃です。評価も悪くはありませんので、迷わずポチってしまいました。

MacBookのデザインにぴったりのパソコンスタンド

4mm厚のアルミに最小限の保護用ゴムが付けられています。スタンドをたためば一枚の板状になりますので、収納もスペースを取りません。セットしてみると、パームレスト下の出っ張りもキーボード操作の邪魔にならない高さで、まるでMacBook専用スタンドのようです。

下部の出っ張りもちょうど良い高さ

デザイン優先のためか、保護用のシリコンゴムが最小限しかついていないため、パソコンを乗せたり下ろしたりする際に少し斜めになっているとスタンドの金属部分に擦れることがあります。長く使用していると、MacBookの底部が傷だらけになりそうです。対策を施すことにしました。一番当たりやすい四隅にシリコンゴムの小さなクッションを貼り付けました。これで多少手荒に扱っても、金属部分にぶつかることはなさそうです。めでたし、めでたし(^ ^)

スタンドの四隅にクッションを貼り付けて傷防止

(2017年7月25日追記)