発売から約三ヶ月経過後にいきなり一万円以上の値下げをしたGoPro HERO4 Session。発売当初はよりハイスペックなHERO4そのものを購入するかどうか迷ってしまう微妙な値段で、なおかつPanasonic HX-A1Hを購入した直後ということもあり購入は見送っていました。しかし値下げと聞いて物欲がむくむと沸き起こり、ついにAmazonでポチってしまいました。
いつものGoPro特有のパッケージ(ちょっと細めですが) |
見慣れたGoPro様式のパッケージを開けると、幾つかの見慣れない付属品も含め色々入っています。これらの活用シーンを思い浮かべると胸が膨らみます。
製品に含まれる全ての内容物 |
約一年前に現在のメイン機材であるGoPro HERO3+ Black Editionを購入し、バイクやサイクリングでの撮影に四苦八苦してきました。その後、より小型のパナソニックHX-A1Hを二台目のウェアラブルカメラとして購入し、マルチカム撮影に取り組んでいます。ビットレートの低いA1Hは激しい動きのある撮影時にはGoProに比べるとMPEG特有のノイズが目立ちます。マルチカム編集で画像を切り替える際も、GoProとA1Hの組み合わせではどうしても色の違いが目立ちました。価格さえ納得できればSessionは第一選択肢となるものでした。
本体は一辺約4センチの立方体に近い形状で、重量は74グラム。ハウジングなしの本体のみで10メートル防水です。45グラムで1.5メートル防水のA1Hより応用範囲は広そうです。
しっかりとした作りのSession、正面から見ると完全な正方形 |
こんなに小さい筐体ですが、ステータス表示のための液晶(EL?)ディスプレイも完備しています。白い文字でくっきりと表示されるため他のGoProの液晶表示よりも見易いくらいです。
コントラストのはっきりした文字で必要な情報を教えてくれる |
マイクロSDメモリカードのスロットと充電端子も兼ねたマイクロUSB端子が防水カバーの中に隠れています。SDメモリカードの差し込みは斜めに差し込むようになっていますので注意が必要です。
防止カバーの下にSDメモリカートスロットとマイクロUSB端子 |
バッテリーは内蔵式で取り外しや交換はできません。約二時間の録画が可能なようですので、他のGoProやA1Hと比べても遜色はありません。充電はマイクロUSBなので、他のGoProシリーズと一緒に持ち歩く場合はケーブルを別に用意する必要があります。
他のGoProはミニUSBですがSessionはマイクロUSBです |
Sessionの最大の特長である小型軽量を活かした装着性を向上させるためのハウジングが二つ付属してきます。一つは他のGoProと同じように本体下部でマウントするもの。もう一つが本体の後部でマウントできるようにするものです。他のGoProではスポーツマンマウントなどの高額なマウントを購入すると付属してきた、後部取り付け用蓋と同等のものが標準で付いてきます。
固定部が異なる二つのハウジングが標準で付属 |
本体は正面から見ると正方形ですので、このハウジングにはどの方向にも挿入することができます。これがミソです。今までのGoProは横方向のマウントに直接固定することはできませんでした。アームを複数使えば可能でしたが、その分振動の影響を受けやすくなり、バイクや自転車では実用的ではありません。Sessionは横方向の固定物にガッチリ装着することが可能です。パナソニックのA1Hは円筒形であるという特徴を活かし、横方向にも比較的自由に取り付けできました。GoProでは今まで散々バイクや自転車でのマウントに苦労してきましたので、この改善はうれしい限りです。
さらに今回初めてリリースされたボールジョイントバックルが装着性の良さを強力に後押ししてくれます。今までの一般的なバックルの他に二つの新たなバックルが付属します。ボールジョイントバックルとロープロファイルバックルです。
ボールジョイントバックル(左)とロープロファイルバックル |
ボールジョイントバックルは今までのGoPro製品の常識を覆す、角度や傾きを自由にセットできるものです。日本人の感覚としてはきつすぎるんじゃないかと思えるほどしっかりと止まりますので、ヘルメットマウントの角度調整などの用途では勝手に向きが変わってしまう心配はまず無用でしょう。もう一つのロープロファイルバックルは後部固定式のハウジングと組み合わせれば、高さがほとんど本体と同じくらいになるものです。目立たせずに装着するにはいいかもしれません。
このどちらのバックルにも基部にゴムのキャップのようなものが付いています。よく見ると今まで別体式だったストッパーの機能を果たしているようです。バックル本体に上手に組み込まれていて、こんなところにも進歩の跡が見て取れる素晴らしいGoPro製品です。
この自在部を持ったボールジョイントバックル、Sessionだけではなく他のアクションカメラにも使えそうです。Sessionより軽量なパナソニックHX-A1Hであれば問題なく活用できるでしょう。REC-MOUNTSの変換アダプターを使用すればGoPro用のオプションが全て共有できてますます便利です。
REC-MOUNTSの変換アダプターを使えばボールジョイントバックルもA1Hで使い放題 |
GoPro HERO3+との使い分けも今後考えていくことになりますが、なんといっても横方向に固定できるハウジングを活かして、バイクの前方を狙うような場所に取り付けてみたいと思います。さて、三つのアクションカメラ(ウェアラブルカメラ)でどのようなマルチカム撮影をするか、ますます企画が重要になります。
GoPro Session、 HERO3+、Panasonic HX-A1Hのそろい踏み |
GoPro HERO4 Sessionをバイクのフロントフォークに取付けてテスト
早速Sessionをバイクのフロントフェンダー取付け部(フロントフォークのフェンダー取付けネジ穴)にセットしてテスト撮影を行いました。使用したマウントはREC-MOUNTSの金属製ボルトベースマウントです。長めのM6ネジでフェンダーと共締めして固定します。Sessionのハウジング固定部を横に出るようにセット。ベースマウントとの間には何も入れる必要がなく、直接固定できます。最も振動の影響を受けにくい取付け方法です。これがやりたくてSessionを購入したようなものです。
バイクのフロントフォークに取付けたGoPro HERO4 Session |
今まで撮影してきたバイク動画の中で、最も振動の影響が少ない綺麗な映像を撮ることができました。今までのマウント方法では、停車中の空ぶかしでローリングシャッター歪みが現れていましたが、今回は気になりません。画像の揺れや歪みが少なくなると、MPEG方式では画質が向上するということが理解できました。
振動の影響が少ない状態で改めてパナソニックのHX-A1Hと画質を比較してみましたが、やはり平均ビットレートの高いGoProは綺麗です。改めてGoProの実力に感心しました。
今回購入したSessionを始めHERO3+やHX-A1Hをバイクに取り付けて試行錯誤したレポートをまとめてあります。参考にしてください。
今回購入したSessionを始めHERO3+やHX-A1Hをバイクに取り付けて試行錯誤したレポートをまとめてあります。参考にしてください。
(2015年10月18日追記)
自転車(ロードバイク)でもGoPro HERO4 Sessionを使ってみました
普段GoPro HERO3+をセットしているハンドルバー下(サイコンの下側)に新しいGoPro HERO4 Sessionを取付けて走行中に動画を撮影してみました。本体を上下逆さまにセットしますが、本体の設定をいじる必要はありません。自動で上下反転に切り替わっています。HERO3+では手動で設定変更が必要でしたので、少し賢くなっています。
REC-MOUNTSの金属製マウントでハンドル下にしっかりと固定したSession |
まずHERO3+より小型で、なおかつ黒一色のため目立ちません。一番感心したのは、ボタン一つで電源オンから撮影開始まで行えることです。上の写真の据え付け状態では筐体下側にボタンがありますが、走りながら簡単にアクセスできる場所です。そのボタンを短く一回押すだけで、電源が入り撮影が始まります。もう一回押すと撮影を停止し、電源も切れます。走りながら安全にSessionの録画操作ができました。
同じ場所にセットしたHERO3+では、筐体前方の電源ボタンを押してから下部の録画開始ボタンを押す必要があります。それぞれのボタンはハウジングの可動部を介して動作しますので、しっかり押さないと反応しません。それぞれのボタン操作が正しく認識されたかどうかを確認しないと、何も映っていなかったということになりかねません。走行中にこれら一連の動作を行うにはかなり注意力を割かなければならず、危険を伴います。そのためステム上にセットしたWi-Fiリモコンで遠隔操作を行っていました。Sessionはリモコンなしで録画操作が可能でした。
動画の画質はまさにGoPro画質です。色合いもHERO3+に近く、二つのカメラの画像を混在しても不自然さは感じません。録音のレベルは若干低めに記録されているようです。Sessionは前方と後方に二つのマイクを持っていて、自動で使い分けているそうです。ロジックは分かりませんが、風切り音が発生してもすぐに消えるのはこの機能のお陰かもしれません。新製品が出るたびに細かな進化を遂げているGoProです。
アクションカメラを自転車(ロードバイク)に取り付ける方法とそれぞれの場所での考慮点をレポートにまとめてみました。参考にしてください。
アクションカメラを自転車(ロードバイク)に取り付ける方法とそれぞれの場所での考慮点をレポートにまとめてみました。参考にしてください。
(2015年10月19日)
Full-HDモードではGoPro HERO4 Sessionのビットレートが一番高い
持っている3台のアクションカメラを同時に回して紅葉の撮影を行いました。YouTube投稿がメインですので、画質設定は3台全てFull-HD (1080p WIDE 30fps)を指定しています。編集時にそれぞれのカメラで作成された動画ファイルを操作していて気づいたことがあります。
どのカメラも録画時間が長くなると、複数のファイルに分割して記録されます。それぞれのカメラで作成されたファイルの最大サイズとその時の録画時間、計算上の転送レートを比較してみました。
どのカメラも録画時間が長くなると、複数のファイルに分割して記録されます。それぞれのカメラで作成されたファイルの最大サイズとその時の録画時間、計算上の転送レートを比較してみました。
- GoPro HERO3+ Black Edition
ファイルサイズ 3.81GB、録画時間 約25分、転送レート 約20Mbps - GoPro HERO4 Session
ファイルサイズ 2.26GB、録画時間 約12分、転送レート 約25Mbps - Panasonic HX-A1H
ファイルサイズ 4.03GB、録画時間 約35分、転送レート 約15Mbps
予想外だったのはSessionの転送レートです。カタログでは最大25Mbpsとなっていましたので、1080p 60fpsや1440p 30fpsなどのもっと高画質モードの時に最大転送レートが使われるのかと思っていました。しかし実際には1080p 30fpsでもこの最大転送レートを使い切っています。HERO3+が20Mbps、A1Hが15Mbpsですのでスペック的には Sessionが一番高画質を期待できるわけです。そういえば収録してきた動画データを見比べた時に、Sessionって綺麗に撮れるなと感心したことを思い出しました。
出来上がるファイルの最大サイズにも違いがあります。SDカードのファイルシステムの制限で4GBまでかと思っていたのですが、Sessionでは2.26GBのファイルに分割されていました。実用上は問題ありませんので深追いはしていませんが、何となく不思議なカメラごとの違いです。
(2015年10月30日追記)
本体のみで防水のSessionで水中撮影をしてみました
(2015年11月17日追記)
3,980円で売っていた中華製4Kアクションカムを試してみた
秋葉原をぶらついていたら、外箱に4K・30fpsという文字が書かれたアクションカメラを見つけました。値札には驚きの税別3,980円の文字が! 現在使用しているGoPro HERO3+ Black Editionでも4Kは15fpsまでしかサポートしていないため、それを超えるスペックです。不安を抱きつつも即購入。そそくさと帰宅してサンキュッパの中華製格安4Kアクションカムを試してみたところ、やられました.... 完全な嘘っぱち4Kカメラでした。恐るべし中華商法です。
(2017年6月23日追記)
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