2015年10月27日火曜日

マウントの鬼 GoPro HERO4 Session付属のボールジョイントバックルを活躍させよう


 GoProの設計思想には敬服しています。マウント類の豊富さとその多機能ぶりに助けられて、見たこともないようなアングルの迫力映像が続々と撮影され、公開されています。PanasonicのHX-A1Hに刺激されたのかどうかは知りませんが、バッテリー内蔵式でシリーズ最小最軽量のSessionも発売されました。Sessionそのものも素晴らしいのですが、付属のアクセサリーにも特筆すべきものが含まれています。その一つがボールジョイントバックルです。このバックル、GoPro取り付け部が360度どの方向にも回転でき尚且つ5度程度どの方向にも傾けられます。

Sessionに付属の「ボールジョイントバックル」

GoProの標準的なマウントやアーム類で同じことを実現しようとすると、かなり複雑なことになります。複数のアームをつないでやっと同様の動きになりますが、その分振動には弱くなってしまいます。サードパーティ製ではこのボールジョイントに似た動きができるものも売られていますが、振動の大きなバイクなどでは実用にはなりませんでした。

 ヘルメットにマウントしての撮影では主にPanasonicのHX-A1Hを使用しています。A1Hは円筒形のため、撮影方向を調整した後に水平の調整が簡単に行えます。カチカチと本体を回すだけで完了です。この使い勝手の良さにGoProは太刀打ちできませんでした。

GoPro接着式ベースマウントを使用して取り付けたA1H

 新しく作られたボールジョイントバックルのお陰で、Sessionはヘルメットの様な微妙な傾きのある場所に取り付けても簡単に撮影方向や水平の調整が可能になりました。今までのGoPro用マウントでの調整方法とは一線を画しています。

ボールジョイントバックルでヘルメット横に取り付けたSession、シンプルな機構です

関節部分の動きも日本人の感覚からは硬すぎると思われるくらいで、簡単にはずれません。このボールジョイントバックル、もっと他にも活躍してもらいたいと考えました。

 真っ先に思いついたのがバイクのグラブバーにスポーツマンマウントで固定する時に利用したいということです。バイクツーリングで走行中の景色を撮影する際に、バイクやライダーの一部を画面に入れながら斜め前方を安定して写せる場所です。グラブバーが微妙な傾きを持っていますので、スポーツマンマウントで固定した際にカメラを水平に保ったまま自由に上下左右に向きを変えることができませんでした。RAMマウントなどの自在なジョイント部を持ったものもありますが、ゴムがコーティングしてある関節部分がバイクの振動でブレてしまい、CMOS画像センサー特有の歪みが目立ちました。

グラブバーにスポーツマンマウントで固定したカメラ

ここにボールジョイントバックルをセットするため、あれこれ思案してみました。そもそもスポーツマンマウントはバックルを取り付けるためのパーツは付属していません。

色々な場所にGoProをしっかり取り付け可能なスポーツマンマウント

何か使えるものはないかと持っているマウント類を漁ってみると、GoPro純正のサクションカップマウントのバックル取り付け部が目に入りました。

サクションカップマウント一式、左下のパーツが使えそう

しかし固定する部分の幅がかなり違いました。7mmほどサクションカップ用のパーツが大きくてそのままでは使えません。隙間を何かで埋めてやる必要があります。

サクションカップのパーツをスポーツマンマウントにはめてみました

得意の3Dプリンターでスペーサーを作ってしまえば簡単ですが、3Dプリントサービスでは最低でも2千円くらいかかります。あまりにも勿体無いので、近所のホームセンターをうろついて使えるものを探しました。見つけたのは水道のゴムパッキンとプラスチック製のワッシャーです。どちらも200円以下で手に入りました。

ホームセンターで購入したゴムパッキンとプラスチック製ワッシャー

これを複数個使い7mmの隙間を埋めてネジをしっかり締め込めるようにします。ゴムパッキンの方はネジを固く締めても多少しなりが残りました。最終的に採用したのはプラスチック製ワッシャーを5枚入れた固定方法です。

スポーツマンマウントにボールジョイントバックルを組み合わせた新しいマウント

これでグラブバーにカメラを固定してから上下左右の微調整が簡単に行えるようになります。この新種のマウントを活用して撮影に出かけるのが今から楽しみです。




え〜、そんなに高いの? ボールジョイントバックルの値段にビックリ


 この便利なボールジョイントバックルをヘルメットとグラブバーの二カ所で同時に使いたいと思い、Amazonで注文しようとしてビックリ! なんと4,200円以上もします。しっかりとしたベースマウント一式が買える値段です。今回は購入を諦め、手持ちのパーツでやりくりすることにしました。GoProのアクセサリーはやっぱり高過ぎです。

(2015年11月3日追記)



スポーツマンマウントと組み合わせてバイクで使ってみました、結果はダメ


 秩父方面に紅葉を見に行った時に使ってみましたが、結果はダメ。スライドさせてはめ込むだけのバックル構造はバイクのような振動に耐えられるだけの密着性はないようです。取り付けたカメラを手で軽く押すだけでバックルの基部がグラグラします。振動の影響が少ない撮影時に利用することにしました。

(2015年11月5日追記)



GoPro JAWSフレックスクランプの格安コピー品も試してみました


純正品は5千円前後もしますがコピー品なら千円くらいから出回っているJAWSフレックスクランプ(グースネッククランプ)をバイクで試してみました。GoPro HERO4 Sessionに付属するボールジョイントバックルとの組み合わせで十分実用になりました。

(2016年6月8日追記)



ボールジョイントバックルの同機能品を自作してみました


市販品のマウントに満足できない場合、最近はCADで設計して3Dプリントサービスで造形してもらうことも多くなりました。頭の中で考えた独自仕様のマウントが、実物になって届くのは驚きですし、それが実用できるのも感動です。高価なGoPro純正ボールジョイントバックルと同じ機能を持つマウントを作ってみました。

(2017年9月23日追記)



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