年末から年始にかけて各地の酒蔵から新酒が続々と出荷されいています。この時期にしか飲めないから急がなくてはと自分に言い訳をしながら連日の晩酌。今回は古い城下町にある豊乃鶴酒造で新酒を手に入れようとバイクで大多喜を目指してみました。
「大多喜城」銘柄で有名な豊乃鶴酒造 |
大多喜の豊乃鶴酒造を訪れたのは昨年6月で、今回が二度目。前回は火入れされた本醸造酒を購入して帰りましたが、今回は搾りたての生酒を期待しての訪問です。昨年もいろいろ教えていただいた蔵のご主人から「うちは年明けから仕込みを始めるので、新酒は3月から」と教えていただきました。今あるのは前回仕込んだものだそうです。酒々井新酒祭りのように11月には新酒を出荷している蔵もある中で、ここはかなり遅い仕込みです。3月に改めて訪問の約束をして蔵を後にしました。
大多喜は徳川家康の重臣、本田忠勝が居城を構えた大多喜城があった場所です。街のあちらこちらに「NHKの大河ドラマに本多忠勝を」というのぼりが立っていました。大多喜の新酒は手に入りませんでしたが、代わりに城の見学をしてきました。
大多喜の町を見下ろす大多喜城、博物館になっています |
昭和50年に再建された天守が千葉県立中央博物館大多喜城分館として公開されています。大河ドラマでもたびたび目にする武将の名前がたくさん出てきます。もう少し歴史を勉強してから訪れればもっと感動するのでしょうが、歴史オンチでもそれなりに楽しめる内容でした。
昭和50年に再建された綺麗な大多喜城天守 |
さて、大多喜城は見学しましたが、このまま手ぶらで帰るわけにはいきません。この時期に訪れたことのない酒蔵に思いを巡らしてみました。大多喜から30分くらい走れば勝浦です。昨年5月に訪問した吉野酒造に行ってみることにしました。国道297号を南下し、県道82号を小湊方面に走れば道沿いに大きな看板が見つかります。
県道82号沿いに「腰古井」の大きな看板が出ている吉野酒造 |
吉野酒造の代表銘柄は「腰古井」です。前回5月には吟醸辛口「腰古井」を買って帰り、辛口でさっぱりとした味を楽しみました。5月に訪れた時には蔵の敷地もひっそりとしていて、店舗にも蔵のご主人と思しき男性が一人しかいませんでした。今回は店舗だけでも女性が4〜5人ほど忙しそうに働いています。蔵の敷地内では男性達が何やら作業に勤しんでいる姿が目に入りました。やっぱり新酒の時期は蔵の雰囲気がガラリと変わります。
新酒、搾りたて、生酒と銘打った酒が並んでいました。おいしそうなにごり酒が気になったのですが炭酸ガスが発生し続けている活性酒のため、バイクでの持ち帰りは危険です。代わりに中取り辛口「腰古井」無濾過生を購入しました。もろみを搾る段階の違いで「あらばしり」、「中取り(中汲み)」、「押切り(責め)」と分別できる新酒の中取りを使っているということで自然と期待が高まります。
ケーキ屋さんと同じように持ち帰り時間に合わせて保冷剤を複数個入れ、断熱袋で丁寧に包装していただきました。ありがとうございます。
限定醸造の文字が眩しい「腰古井」無濾過生 |
帰宅後、すでに冷えている生酒を軽くコップで飲んでみました。アルコール度数が18〜19度と高めで少しねっとりとした口当たりですが、口の中に米の味が広がります。やっぱり新酒は美味しいですね。要冷蔵の一升瓶が増えてくると冷蔵庫がすぐにいっぱいになってしまうのが悩みです。どんどん空けていかなければと気合を入れて飲んでいる今日この頃です。
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