便利で快適な自転車ですが、数が増えてくると事故も増えます。貧弱な道路事情と相まって自転車の絡む事故は増える一方です。そのため新たな自転車向けの規制が次から次に制定され、直近の道路交通法改正で警察の取り締まりも厳しくなったと聞きました。サイクリング中に警察官に見咎められることのないよう、改めて自分の自転車をチェックしてみました。
法律や条例で自転車に装着を義務付けている装備は?
道路交通法で制動装置(ブレーキ)と都道府県の条例で警音器(ベル)の装着が義務付けられているそうです。普通のロードバイク乗りであればブレーキなしで走るなんて考えられませんので、制動装置が問題になることはまずないと思います。問題はベルです。ママチャリや子供用の自転車には販売時からセットになっていますが、ロードバイクでは付いていないケースが多いのではないでしょうか。今乗っているロードバイク購入時にも付いておらず、最近までベル無しで走っていました。ツールド東北参加にあたり大会規定でベルの装着を求められたため、小さなベルを取り付けましたが、条例で装着義務があることを最近まで知りませんでした。危ない危ない....
滅多に鳴らさないベルも条例により装着の義務あり |
装着しなければならない装備に前照灯(フロントライト)や尾灯(テールライト)が含まれていないのに「あれっ」と思いましたが、よく条文を読んでみると夜間(日没から翌日の日の出まで)やトンネル内などの50m先まで明瞭に見えない暗い場所で点灯しなければならないと決められているだけです。つまり夜間や暗い場所を走らない場合はライト類がなくてもOKということになります。
また、尾灯については反射板(リフレクター)で代用が可能とされています。ママチャリなどにはリヤフェンダーに必ずリフレクターが付いていますので、夜間でも電池が必要な尾灯をつける必要がないわけです。
自転車の前照灯や尾灯の正しい使い方は?
夜間や暗い場所での使用を義務付けられている前照灯と尾灯ですが、これは「点灯」することを求められています。諸説ありますが、ついたり消えたりする「点滅」状態ではこの要求を満たさないと解されているようです。つまり夜間や暗い場所では前照灯(フロントライト)も尾灯(テールライト)も連続で点灯させたほうが間違いがありません。時々、夜間でもフロントライトやテールライトを点滅させて走っている人を見かけますが、正式な前照灯や尾灯としては認められない可能性がありますので注意しましょう。
さらに、自転車の前方に赤色のライトを取り付けているのを何度か目にしたことがありますが、これも間違いです。前照灯(フロントライト)は白色または淡黄色と決められています。尾灯(テールライト)が赤色です。前後の色を間違えて付けられてしまうと対向車はかなり焦ります。
さらに、自転車の前方に赤色のライトを取り付けているのを何度か目にしたことがありますが、これも間違いです。前照灯(フロントライト)は白色または淡黄色と決められています。尾灯(テールライト)が赤色です。前後の色を間違えて付けられてしまうと対向車はかなり焦ります。
ロードバイク用に初めて購入したテールライトは、高輝度のLEDが5個もついている大型のものでした。「明るいことはいいことだ」との思いから出来るだけ明るく目立つものを購入。当初は日中も夜間もピカピカと点滅させて後ろから迫ってくる車に自分の存在をアピールしていました。正しい使い方を知ってからは夜間は「点灯」で使用していますが、今度は自転車用に売られているテールライトの明るさが気になるようになりました。夜間、自転車の後ろを車で走っていると自転車の明るいテールライトがかなり気になります。車の尾灯は広範囲に光が拡散しているため見続けていてもそれほど気になりませんが、自転車のテールライトは小さな強い光源から出た光が眩しく感じられます。
日中はあまり気にならない自転車用尾灯だが夜間は眩しい |
車の尾灯は後ろのドライバーが眩しさを感じない明るさになっています。前車がブレーキを踏んだときだけ眩しさを感じる明るさになる仕組みですが、自転車用は日中でも確認できるくらいの明るさのまま夜間も点灯しています。全体の光量は車に比べて少ないかもしれませんが、一点の輝度はかなり大きいと感じます。後続車のドライバーの立場であれば、夜間はこれほどの明るさは不要ではないかと感じています。
長年使っている大型テールライトの取り付け部にガタがきていましたので、小型のテールライト(CATEYEのNIMA)に変更してみました。LEDも一個だけで、後続ドライバーの目に優しいのではないかと期待しています。
長年使っている大型テールライトの取り付け部にガタがきていましたので、小型のテールライト(CATEYEのNIMA)に変更してみました。LEDも一個だけで、後続ドライバーの目に優しいのではないかと期待しています。
五年も使った大型のテールライトからLED一個の小型軽量ライトに変更 |
今までの大型テールライトは単四電池が二本必要でしたが、新しいものはボタン型リチュウム電池(CR-2032)を二個使用します。電池の単価は上がりますが、滅多に夜間走行しませんし、リチュウム電池は長期保存が可能ですのでいざ使おうと思った時に空っぽだったということが減ると思います。何より重量が半分以下になりました(わずか55グラムから21グラムに減っただけですが)。サドル周りもかなりすっきり。
視認性さえ確保できれば小さい方がいい、すっきりしたサドル下 |
LEDの数が五個から一個に減ったとはいえ、日中使用も考えられているライトですからかなりの光量があります。車のテールライト(ポジションライト)のように夜間専用の眩しくない明るさまで減光できるモードが必要だと考えるのは私だけでしょうか。キャットアイの最近の上級モデルではローモードを備えたテールライトも発売されているようですが、いいお値段です。まだ使用したことはありません。
LED一個の小型テールライトでも夜間は結構眩しい |
自転車のライトには日中も活躍してもらえる
オートバイはかなり前から日中もヘッドライトやテールライトは点けっ放しです。昔初めてオートバイに乗った頃には、ライトのスイッチがあり日中は消灯して走っていました。しかし、今のオートバイにライトのスイッチは付いていません。走っているときはライト類全部点灯です。これは車に比べて認識されづらいオートバイを、少しでも他のドライバーから見つけやすくするための法改正に従ったものです。車道を原付バイク並みの速度で走ることもあるロードバイクでも同様の対応が有効だと感じています。
自転車の日中のライト使用にはいろいろな意見がありますが、法律に定めはないようです。せっかく付けている装備です。車や歩行者などに迷惑をかけない範囲で有効利用すべきだと思っています。後方は追い抜いていく車やバイクが対象になりますので、テールライトなどを点滅しなくとも日中に自転車を認識するのはたやすいはずです。制動灯(ブレーキランプ)があればもっと後続車にアピールできると思いますが、今の市販品で満足できるものには巡り合っていません。日中、尾灯は消灯のままで問題ないと思っています。
右折しようとして交差点内で待っている対向車、左折するつもりの並行車、信号のない場所で道路を横断しようとしている歩行者などなど、自転車の存在を認識してもらわなければ危険な場面は多々あります。さらに自転車の存在には気づいていても、その速度に思いが至らず危険な状況になる場合も多いものです。つまり後方より進行方向側により多くの危険が潜んでいることは間違いなさそうです。オートバイの場合はヘッドライトの光とともにエンジン音などでその存在をアピールできますが、自転車の場合は音はほとんど役に立ちません。小さく、遠くに見える自転車の存在をできるだけ早く見つけてもらい、どの程度の速度で近づいているのかを認識してもらうことが重要だと考えています。日中に点滅させた前照灯(フロントライト)がそのために少しでも役立つのではと思い、フロントハブに小型のLEDライトを取り付けて走るようになりました。
日中はフロントハブに小型LEDライトを点滅させて走行 |
夜間本格的に走るならフロントライトも本格的なものが必要
原付バイクの法定制限速度を超えて走ることも多いロードバイクですので、走行時に目から入る情報は大変重要です。街路灯のある市街地を走るときには上の写真にあるような小型ライトでもなんとかなりますが、灯りの全くない堤防上のサイクリングロードを夜間走る場合は原付バイク並みのライトが欲しくなります。経験上、200〜500ルーメン以上のライトであればなんとか走れる状況でした。もちろん明るさだけでなく配光パターンも重要で、スポットライトのように一点だけ明るくても怖くて走れません。一時期、高輝度LEDライトにはまり、いろいろな製品を試してみました。1200ルーメンとうたった中国製のLEDライトを、3Dプリンターで自作したアタッチメントで自転車に取り付け夜間走行してみたりしましたが、自転車専用の200ルーメン製品にはかないませんでした。
Dosunの自転車専用LEDライトA-1をGoPro用マウントアダプターで固定 |
現在夜間走行時に使用しているのがDosun A-1(200ルーメン)です。車のヘッドライトのように上方に拡散する光をカットし、対向車や歩行者がまぶしくないように設計され、走行時の路面を広く照らすように作られた自転車専用LEDライトです。スペック的には最近の製品にかないませんが、単三電池が使えることと自転車走行を考慮した配光パターンで納得できる性能です。汎用のライトアダプターを介してGoProのマウントに装着できるようにしています。
普段GoProを取り付けている場所にセットしたLEDライト |
日中はGoProをセットしている場所ですが、夜間は撮影しません。真っ暗な場所を走るときはそこにDosunのLEDライトをセットしています。ハンドルの上がお祭り状態にならず、大型のLEDライトですがスマートに取り付けできています。
200ルーメンでも配光次第で結構明るい |
忘れちゃいけない自転車防犯登録
ロードバイクの防犯登録も意見の分かれるところだと思います。通勤通学のために駅の自転車置き場に置いておくようなことはしませんし、使用しない時は家の中で保管しています。購入時にも販売店では強く勧められませんでしたので、つい最近まで登録なしで乗っていました。
しかし、ツーリング途中でコンビニに寄った際などに盗難の恐れを感じる場面がありましたし、車と接触事故があった際にも警察官から防犯登録について色々言われました。調べてみると罰則規定はないものの全ての自転車で登録が義務付けられているようです。何より職務質問されて盗難車と疑われるのが嫌なので、購入時の領収証と保証書を販売店に持って行き防犯登録をしてきました。
自転車のデザインが台無しの防犯登録証 |
法定装備品、灯火類、防犯登録を確認。これで誰からも後ろ指を指されず安心して自転車を楽しむことができる........と思ったら、もう一つありました。
自転車の事故が増え、死亡事故を含む重大事故のニュースも耳にします。悲惨なのは自分が怪我をすることより相手に怪我や損害を負わせてしまったケースです。軽い気持ちで自転車に乗っていたら、事故を起こして数千万円の賠償金を請求されたなんてことがないとも限りません。
いろいろなタイプの自転車保険も増えてきましたが、最低限確保しておきたい自転車での賠償責任保険は自動車保険の特約がオススメです。自分自身の損害は保険対象ではありませんが、車の保険料に年間数百円上乗せするだけで無制限の賠償責任保険が付けられます。自転車専用の保険にはレッカーサービスや自分の怪我に対する補償が付いたものもありますが、自動車保険の特約に比べればかなり高くなります。自分のニーズに応じた保険が選べるようになってきましたので、ぜひ加入しておきたいものです。
さて、これでやっと心置きなくサイクリングを楽しめそうです。
自転車用の保険も大切
自転車の事故が増え、死亡事故を含む重大事故のニュースも耳にします。悲惨なのは自分が怪我をすることより相手に怪我や損害を負わせてしまったケースです。軽い気持ちで自転車に乗っていたら、事故を起こして数千万円の賠償金を請求されたなんてことがないとも限りません。
いろいろなタイプの自転車保険も増えてきましたが、最低限確保しておきたい自転車での賠償責任保険は自動車保険の特約がオススメです。自分自身の損害は保険対象ではありませんが、車の保険料に年間数百円上乗せするだけで無制限の賠償責任保険が付けられます。自転車専用の保険にはレッカーサービスや自分の怪我に対する補償が付いたものもありますが、自動車保険の特約に比べればかなり高くなります。自分のニーズに応じた保険が選べるようになってきましたので、ぜひ加入しておきたいものです。
さて、これでやっと心置きなくサイクリングを楽しめそうです。
交換したテールランプが落ちて無くなってる!
ゴムバンドで簡単に装着できる小型のテールランプに交換してから約四ヶ月が経ちましたが、ふとサドル周りを見ていたら妙にすっきりしています。なんと四ヶ月前に購入したテールランプが無くなっているではありませんか。家の中に保管していますので、いたずらや盗難は考えにくく、走行中に落ちたとしか思えません。長柄ダムからの帰路、舗装の悪いかなりの急斜面を時速50キロ以上で走っていましたので、そこで落ちたのかもしれません。華奢なゴムバンドでの取り付けはダメですね。どんなに振動が激しかろうと、安全装備品が自然に落下するなど設計上の不備です。
(2016年5月1日追記)
同じメーカーの後継品(NIMA2)を購入 |
テールランプ無しでは帰りが遅くなった時に不安ですので、同じメーカーの後継品(CATEYE NIMA2)を購入しました。本体は全く同じですが、取り付け部分が大きく変わっていました。メーカーも設計上の問題ありとして変更を加えていたようです。ゴムバンドがかなり太くなり、本体に引っ掛けるのではなく本体を通して反対側で止めるようになっています。
(2016年5月15日追記)
あれ?電池が切れてる、必要な時に使えないNIMA2
ゴムバンドが強化された改良品は二ヶ月以上経った今でも無事に自転車に装着されていますが、久しぶりに点灯しようと思ったら電池が切れていました。CR-2032タイプのリチュウム電池ですので、普通の電池に比べて自己放電は少ないはずなのですが.... 消灯中にも流れる暗電流が大き過ぎるのかもしれません。今度計測してみようと思いますが、二ヶ月程度で自然に電池が消耗してしまっては必要なときに使えません。新品電池に替えてもう一度経過を見てみます。単価が高く、自己放電の少ないリチュウム電池を使っているのですから、一年程度の間は電池交換なしで待機できる性能が必要だと思います。どうなんでしょう、専業メーカーのキャットアイさん?
(2016年7月27日追記)
7月末にCR-2032電池二個を新品に交換してから約一ヶ月が経ちました。途中、電池があるかどうか数秒の点灯試験を何回か行いましたが、夜間走行で点灯しながら走ったことはありません。9月に入り、日中走りに行く前に試験を行ったところ点灯しなくなっていました。前回電池を交換してから約一ヶ月です。これでは必要な時に利用できません。
(2016年9月2日追記)
9月初旬に電池を交換してから、再度様子を見ていましたが、11月初旬にまた点灯しなくなりました。週に一度、走りに行く前に点検のため短時間点灯していましたが、夜間走行は一度もしていません。今回は約二ヶ月で電池切れです。これではいざ使おうと思った時に役に立ちませんね。以前使っていた単四電池式のものは、一年くらい放っておいても十分夜間使用ができました。この製品はダメです! 使用を中止します。
(2016年11月11日追記)
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