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2017年10月19日木曜日

里山サイクリングで見つけたアケビをもっと美味しく味わう


 サイクリングロードを離れ、谷津道探検サイクリングと称して、房総の里山を走り回っています。自然の中の適当な勾配の道を快適に走るばかりでなく、季節毎の自然の恵みを見つけて味わうという楽しみ方も知りました。サイクリング中に見つけやすい秋の味覚といえばキイチゴですが、経験を重ねるうちにアケビも度々発見できるようになりました。見つけた場所を覚えておけば、翌年はさらに簡単に採ることができます。

サイクリング中でもよく探せばたくさん見つかるアケビ、里山の秋の恵み


ちょうど良く熟したアケビを見つけるのは難しい


 9月初旬から10月末頃までが房総でアケビを見つけられる時期のようです。サイクリング中に初めてアケビを見つけたのは数年前の9月初旬でした。まだ口の開いていない、熟す前の実でしたので、しばらくおいてから食べようと自宅に持ち帰りました。数日間室内に放置していましたが、熟してくる様子は見られません。腐るのではないかと心配になり冷蔵庫に入れてしまいました。その後何日経っても色が変わらず、柔らかくもならないため、包丁で切ってみたのが下の写真です。とても食べられるような状態ではありませんでした(T . T) どうも採るのが早過ぎたようです。

採るのが早すぎたアケビの実

 10月に入ると、見つかるアケビの中には口を開けているものも混じり始めます。普通のアケビは色が紫がかってきて、熟してきたことがわかりますが、中には白アケビといって、熟しても紫にならないものもあるそうです。口が開いているものを見つける度に、自転車を停めてアケビ採りです。割れ目を広げて中身を頬張ると、上品な甘さが口の中に広がりました。

口を開くのは「そろそろ食べ頃ですよ」のサイン

種の周りに付いている果肉だけを食べますので、たくさん入っている黒いタネはプププと吐き出します。これがタネを撒き散らしてもらうアケビの戦略ですね(^ ^) 甘みが強いものもあれば、少し苦味が混じっているものもあり、初めて食べたら不味いと感じる人もいると思います。何より、果肉の部分が芋虫のような姿をしているので、ちょっとキモいです。初めて口にするには勇気がいります。

まるで大きな芋虫みたいなアケビの果肉


口が開いてしばらく経った実には、虫が入り込んだりゴミが付着したものもありますので、食べる時にはよく確認してから口に入れる必要があります。


見つけたら持ち帰りたいアケビの実


 その場で食べるのも美味しいですが、食べきれないほど見つかりますし、お土産にもしたいので持ち帰ることにします。その場合は、口が開く前のものが運びやすいので、熟して口が開く直前のものを探します。紫色に染まり裂け目となる筋が見えるようになった実が狙い目です。持ち帰ったら、アケビをポリエチレンの袋に入れて口をしっかりと閉じ、そのまま室内に放置します。数日経つと追熟が進んで紫色が濃くなります。割れ目がはっきりしてきて、自然に口を開けるものも出てきます。

ポリエチレンの袋の中で数日室内に放置すれば追熟する

ここまで室内で追熟したアケビは、自然のままで口を開いていた実と全く同じ食感、味がしました。9月初旬に採ってきたものが食べられなかったのは、採るのが早過ぎたこと以外に、袋に入れていなかったことや、冷蔵庫に入れてしまったことが原因のようです。


もっと追熟させたら果肉がとろとろになってさらに旨い!


 考えてみれば自然の果実ですから、室温で放置してもそう簡単に腐敗することはないはずです。思い切って、たっぷりと追熟させて見ました。十分に紫色になっていて、割れ目が現れ始めているものを持ち帰り、ポリエチレンの袋に入れて十日ほど室内に放置しました。触ってみると実が柔らかくなっています。手で実を割ってみると、中からとろとろになった果肉が現れました。

口を開ける直前のものを採取し、十分追熟させてみた

「げげっ、熟し過ぎたか?」と心配になりましたが、一口食べてみて杞憂だとわかりました。果肉がさらに柔らかくなり、甘い汁が垂れてきます。これは旨い! これが本当に熟したアケビの味でした(^ ^) 屋外で見つけたアケビの実で、ここまで熟したものは食べたことがありません。この状態になるとほとんどが落ちてしまうか、虫や鳥の餌食になっているからです。

とろとろになるまで追熟させたアケビの実、こりゃ旨い!

ここまで甘いアケビを食べたのは初めてです。これが本当の里山の恵みの味なんですね。山野でアケビを見つけて食べてみたけれど、ちっともうまくなかったという経験をお持ちの方は、ぜひ頃合いの実を持ち帰り、たっぷりと追熟させてから食べてみてください。きっと、アケビに対する評価が変わると思います。



2017年10月15日日曜日

谷津道探検サイクリング 自然の恵みを楽しみながら里山探検


 サイクリングロードを離れて、谷津の道を探検しながらサイクリングするようになってからだいぶ経ちます。だんだんと距離が伸び、自然豊かな里山にも入り込むようになりました。自宅のある船橋から谷津道を探しながら走っていると、自然と千葉県中央部に広がる下総台地を訪れることが多くなります。


走行中に見つかる自然の恵み


 春から秋にかけての里山には色々な自然の恵みが溢れています。畑や宅地のために里山も開発が進んでいますが、それでもポツリポツリと手付かずの樹林が残されています。その脇を自転車で走っていると、期せずして赤や黄、紫などの美味しそうに色づいた果実を発見することがあります。見つける度に自転車を止めて貪っているものですから、ちっとも前に進みません

いかにも自然の恵みが見つかりそうな谷津の道

クサイチゴやナワシロイチゴは足元で、低木のモミジイチゴは道路脇の斜面でよく見つかります。自転車の走行中でも気づきますので、簡単に楽しめます。アケビは木の高い場所に生っていることが多く、見つけるのが難しいのですが、何度も里山を走っていると、比較的採りやすい場所の実を見つけられます。公園や車道横に植樹されることの多いヤマモモなどは、里山よりも家の近所の方がよく見つかります。これらはサイクリング中に誰にでも見つけられる自然の恵みとも言えますね(^ ^)

比較的見つけやすい里山の恵み

今年もまたサイクリングをしながら自然の恵みを堪能しています。探検しながら谷津の新しいルートを開拓していますので、見つかる自然の恵みも種類が増えてきました。簡単に見つかる自然の恵みについてはすでに何度もご紹介していますので、今回はちょっと変わったものや採るのが難しいものをまとめた上級編?です。里山の自然の恵みといえば、キノコや山菜、サワガニなどもありますが、自転車で走りながら見つけられるものではありませんので、ここでは取り上げていません。


手の届く場所のアケビ(9〜10月)を見つける方法


 アケビは蔓性の植物で、木に絡みついて育ちます。高い木の上に生っている実は、高枝バサミのようなものがないとおいそれとは採れません。サイクリングに行くのに高枝バサミを持って走る人はいない(本当は持って走りたい)でしょうから、手の届く場所に生っているものを探さなければなりません。そのためには二年がかりで場所を絞り込みます。一年目は、アケビの季節がそろそろ終わりを告げる10月から11月頃に、路上に落ちているアケビの実を探します。

秋の終わりに路上に落ちているアケビを探す

路上に実が落ちているということは、その上にアケビが生っていたということですから、頭上を注意深く探してみます。手の届きそうな場所にアケビの実が残っていたり、蔓が絡みついていれば、その場所をチェックしておいて、翌年9月頃に再び訪れて熟したアケビを楽しみます。

 農道の片側が林になっているような場所も狙い目です。農道側にはみ出してくる藪が毎年刈り取られますので、奥にあったアケビの蔓が道路脇にむき出しになっていることがあります。こんな場所なら道具がなくても採り放題で楽しめます。ただしこのような場所は、次の年にはなくなっていることも多く、毎年同じ場所で必ず見つかる保証はありません。

藪の手入れでアケビの蔓がむき出しになっている場所もある


アケビにそっくりなムベの実を発見(9〜10月)


 実の形はどう見てもアケビなのに、葉っぱの形が違う蔓性の植物を見つけました。調べてみると郁子(ムベ)というそうです。熟してもアケビのように口は開きませんが、種の周りの果肉だけを食べるのはアケビと同じです。

葉の形がアケビと違うムベの実


小粒でピリリと辛いサンショウも見つけた(9月)


 調味料として有名な山椒も谷津道を走っている時に見つけました。完熟した実の皮をすり潰せば普段目にする調味料になりますが、生の実を佃煮にしたり葉の若い部分を薬味に使ったりできます。一粒食べてみましたが、正真正銘の山椒の味がしました(^ ^)

意外に身近な場所に自生している山椒


採る人が少ないので採り放題のヤマボウシ(8〜9月)


 ヤマモモ同様、街路樹や庭木として植樹されることが多いのが山法師(ヤマボウシ)の木です。この木も秋になると食べられる木の実をたくさんつけます。街中で実を採っている人を見かけたことがないくらい、誰も相手にしない実ですが、結構いけます。

びっしりと実をつけるヤマボウシ

派手なサイクリングジャージを着て、車道脇や公園のヤマボウシを採って食べていたらかなり目立ちます。できれば里山に自生している木を狙ったほうが恥ずかしくありませんσ(^_^;)


下総台地ではあまり見かけないクコの実(10月)


 地域によってはキイチゴと同じくらい馴染みの植物のようですが、下総台地のよく走るルートではあまり見かけないのがクコの実です。意識して探してみると、何箇所かで見つけることができました。生で食べるよりも、干したものが有名ですね。

探せば見つかるクコの実


初めて見つけたヤマブドウ(9〜10月)


 高い場所にある大きなアケビの実を見つけて、藪の中で四苦八苦している最中にヤマブドウを見つけました。葉の形がどう見てもぶどうの仲間とは異なる三角形だったため、実を口にするのがためらわれましたが、「ええい、ままよ!」とばかりに食べてみると正真正銘ブドウの味がします。帰宅後に調べてみるとサンカクヅルというヤマブドウの仲間だとわかりました。

サンカクヅルというヤマブドウの仲間を発見

藪の中にかなり広範囲に広がっていたので、結構な量を収穫できそうですが、自転車では持ち帰れません。たくさん採ってヤマブドウ酒を作りたいと思っています。


春先にはクレソンもいい(3月)


 谷津を流れる水の綺麗な小川にクレソンが自生していました。そのまま食べても美味しいものではありませんが、ビニール袋に入れて持ち帰ればサラダや付け合わせに大助かりです。

小川にびっしりと自生しているクレソン


木ノ実が終わる頃に楽しめるムカゴ(10〜11月)


 10月も後半になってくると、木ノ実はほとんどが終わってしまいます。本格的に寒くなる前に、最後にムカゴが楽しめます。山芋の肉芽ですので、そのまま生で食べてみると、しっかりと山芋の味がします。至る所で見つかりますので、たっぷり採ってムカゴご飯や、茹でて塩をまぶして酒の肴にします。帰宅後の酒の肴まで採れるのですから、まさに一石二鳥の谷津道探検サイクリングです。

どんな場所でも見つかるムカゴ


その場では食べられないが藤の実もいける(9月)


 生では食べられません(有毒です)が、しっかりと煎れば美味しく食べられるのが藤(フジ)の実です。これも至る所で見つかりますので、探す手間はかかりません。豆類は多かれ少なかれ生は有毒で、お腹を壊します。必ず熱を加えてから食べましょう。採る人はほとんどいないようで、走っていると必ず目に入ります。日当たりの良い場所で4〜5月に綺麗な紫色の花を咲かせますので、その場所を覚えておけばいくらでも採れますが、食べ過ぎは良くないようです。

そこら中で見つかる藤の実


グミに似ているけどこれは何?(5月)


 まだ木ノ実が少ない5月頃に、赤い色が目立っている木を見つけました。実の形はグミにそっくりですが、葉の形が知っているものと異なります。調べて見ましたがわかりませんでしたので、今年は口に入れるのを見送りました。何でもかんでも口に入れてしまうのも怖いので、もう少し調べてから挑戦します。

グミに似た木ノ実、食べられる?


こんなサイクリング中の自然の恵みもあり?


 谷津の中の農道を走らせてもらうので、農家の脇でこんなものを見つけることもあります。これだって立派な自然の恵みですよね。ありがたいのですが、とてもロードバイクで持ち帰れる大きさではありません。もう少し小さいものもお願いしま〜す。

農家の脇で見つけた冬瓜、美味しそうだが大き過ぎて持ち帰れない(T . T)


下総台地サイクリングで見つけた自然の恵みマップ大公開


 下総台地の里山で発見し、実際に食べてみた自然の恵みを採った場所をGoogleマップで大公開します。地図を拡大表示すれば正確な場所がわかりますので、興味のある方は是非探してみてください。ただし、食べるのは自己責任でお願いします。今の所、食中毒になったりお腹を壊したりという経験はありませんが、図示されたポイント近辺で見つかる全てのものが安全だとは限りませんのでご注意をσ(^_^;)


 自宅から自転車で2〜3時間の場所に、こんなにも色々な自然の恵みがあることを知って、ますますサイクリングが楽しくなりました。車道や整備されたサイクリングロードを使わないので、距離は伸びますが、自然の中を快適に走り回れます。未舗装路には向かないロードバイクですが、谷津の中の農道を選んで走ればダートにはほとんど行き当たりません。さらに、農繁期以外は誰もいない道を独り占めにして走れます。やっぱり谷津道探検サイクリングは超快適です(^ ^)/



手賀沼の近くでサルナシを見つけた!


 やっと太陽が顔をのぞかせ、十日ぶりに自転車に乗れました。午後から手賀沼付近の農道を探検していたら、サルナシを見つけました。小さなキウイフルーツのような木ノ実です。名前の通り猿の大好物らしいですが、クマなども大量に食べるそうです。さすがに手賀沼付近にクマはいないでしょうが、猿に先を越されないように次の晴れの日にもう一度行ってたっぷり食べてこようと思います(^ ^) 秋は自然の恵みがいっぱいで超嬉しいです。

初めて見つけたサルナシの実

(2017年10月18日追記)



2017年9月4日月曜日

谷津道探検サイクリング 帰路夜間走行になった久しぶりの成田空港


 気づけば9月に入り、いつの間にかすっかり秋の気配です。この時期に出始める地酒のひやおろしが手に入り、あまりの旨さに前夜飲み過ぎてすっかり寝過ごしてしまいました。目的地も決めずに自宅を出たのはちょうど12時になった頃です。南からの追い風に乗って気持ち良く走っていると、気づけば利根川を経由して成田市に入っていました。着陸する飛行機が成田空港を目指して南に進んでいるのが度々見えるところまでやってきました。飛行機の横を全力で走ると、気分はトップガンのトムクルーズです(^ ^)

成田空港に着陸しようとしている飛行機が低空飛行している横を快適に走る

低空飛行している飛行機の真横を快適に走れるこのルートは、これから先の季節にはぴったりのサイクリングルートです。自宅から往復120キロ以上ありますので、お昼から目指す目的地にしてはちょっと遠いのですが、飛行機を見ながら走っていたらこんなところまで来てしまいました。


久しぶりの成田空港は賑わっていた


 もう夏休みは終わっていますが、秋晴れの日曜日のためかたくさんの人が空港見学に来ていました。空港の北側にあるさくらの山公園や南側のひこうきの丘から見る離着陸機は迫力があります。

さくらの山公園は飛行機見学者で溢れていた

この日は強めの南風が吹いていたため、空港の北側から着陸機が入って来ます。さくらの山公園からは迫力ある着陸シーンが見学できました。離陸する飛行機を眺めようと、今度は空港南側のひこうきの丘を目指しました。

南風の時は離陸する飛行機を真下から眺められるひこうきの丘

成田空港に到着したのが午後4時を過ぎていましたので、のんびり飛行機を眺めていたらすでに5時を回っていました。まだ日はあるものの、距離を考えればあと3時間以上も走らなければなりません。見学を終えて帰路を急ぎました。

遅い出発の割に長い距離を走ってしまった

成田空港からの帰路は、国道51号や296号を使えば最短距離を迷わずに走れます。日が落ちて暗くなっても、車のライトや街路灯があるので、小さなライトでもなんとか走ることができますが、こんな交通量の多い幹線道路を延々と走ってもちっとも面白くないばかりか、危険ですらあります。ほとんど車道を使わずに成田空港を往復できる谷津道ルートはすでに開拓済みです。遠回りで時間がかかることは覚悟の上で、今回もこの谷津道ルートを使いました。

国道296号の下を通る安全で快適な谷津の道


日が落ちるとかなりやばい谷津の道


 田んぼの中の農道ですから当然街路灯などありません。民家や農家もポツポツとしかありませんから、自分の灯りだけが頼りです。日が陰る前にできるだけ市街地に近づいておこうと、いつもよりもハイペースで走りました。

徐々に暗くなる谷津の道をハイペースで走る

自分では周りが見えていても、車や歩行者から見つけてもらえなくなっているかもしれません。小型のフロントライトを点滅させ、テールランプを点けて日の沈むのと競争するように田んぼの中の道を急ぎました。いよいよ暗くなり、前照灯を200ルーメンの自転車専用ライトに交換したのは佐倉駅前を過ぎた18時23分です。もうこの時間にはライトが必要なほど暗くなるんですね。

日中GoProを常設している場所に自転車専用ライト(Dosun A1)を取り付け

先日、どんなライトなら日没後のサイクリングロードを安全に走ることができるかテストをしてみました。速度に気をつければ200ルーメンの自転車専用ライトでも十分走れることがわかりましたが、それはルートや路面の状況がよくわかっているサイクリングロードでのことです。知っている道だとはいえ、たまにしか走らない谷津道ルートです。うろ覚えの記憶を頼りに、路上の障害物などに細心の注意を払いながら走るのは結構疲れます。

自分のライトの光しかない谷津の道はかなり不安

スポットライト状の光を放つ懐中電灯に比べれば、自転車専用に設計されたライトですので、走行時に必要な配光特性を持っています。上方への光をカットし、その分横方向に光を拡散してくれますので、路面の状況や進行方向の確認はなんとかなります。問題はカーブです。カーブしている先が全く見えません。速度を落とし、ライトを向けてやらないと、その先がどうなっているのかわかりません。これはかなり怖いです。スピードを出したままカーブを曲がると、どこかに突っ込みそうです。ペースがガクンと落ちました。

自分の背丈よりも高いトウモロコシ畑の中を走る農道、カーブでは先が全く見えない

こんな時にはさらに明るいライトが欲しいのですが、この時は持って行っていませんでした。1200ルーメンを誇る格安中華ライトの配光を調整したものがありますので、これからの季節に長距離を走る際にはこのライトも持っていけば安心です。

 バッテリー切れを心配しながら、街の明るさが期待できる幕張近くに到着したのは午後8時ごろでした。この辺までくれば小さなライトでも安心して走れます。

幕張のオフィス街が見える総武線の跨線橋

1時間半ほどハイモードで自転車専用ライトを使用しましたが、バッテリーはまだ大丈夫なようです。もう少しすると夕方5時頃にはライトが必要になります。そんな時には3〜4時間のバッテリー持続時間が欲しいところです。真冬には交換用バッテリーが必須かもしれません。意識して夜間走行することは滅多にありませんが、日没が早くなるこれからのサイクリングでは、走る場所に応じた明るさと配光の自転車用ライトは必須です。またしばらくライト沼にハマりそうな予感がする今日この頃です。



アイウェアも夜間走行用を用意したい


 日中は色の濃いサングラスレンズのアイウェアをつけて走っています。この時期はトンボなどの結構大きな昆虫が頭突き(目突き?)してくることもあるので、自分の目を守る装備は必須だと思います。ただし、日が陰ると色の濃いサングラスではよく見えなくなってしまいます。その場合は、アイウェアなしで走ることになりますが、明るいライトに惹かれて小さな羽虫がたくさん集まってきます。目に入るため、夜間走行時にもアイウェアがあった方が快適です。そのために、レンズ交換可能なアイウェアを使い、透明レンズを持ち運んでいます。

レンズ交換可能なアイウェアを愛用

もう一つ別のアイウェアを持ち運んでもいいのですが、嵩張りますし、バッグに入れておくと壊してしまいそうです。交換用レンズだけなら、たまにしか使わない夜間走行用に常時持っていても気になりません。

(2017年9月5日追記)



2017年7月3日月曜日

谷津道探検サイクリング 梅雨の合間に印旛沼界隈を花紀行


 ここのところ梅雨らしい天候が続いています。朝方まで降り続いていた雨が止み、道路が乾き始めたお昼前に三週間ぶりに走りに出かけました。行き先も決めずに走り始めましたが、梅雨の合間といえばアジサイが楽しめるのではないかと思いつき、昨年オートバイでアジサイを見に行った宗吾霊堂に自転車で行ってみることにしました。週末で人の多い花見川サイクリングロードを避け、車の少ない車道や農道を辿って印旛沼を目指します。たっぷりと水を含んだ木々の緑と水田の黄緑が美しいこの時期のサイクリングは、蒸し暑さを除けば気分爽快です。


この時期の花々に癒されながら快適に走行


 盛夏を控えたこの時期には、春と夏の花が入り乱れて咲いています。最初に目に入って来たのはひまわりの畑です。まだ花は小ぶりですが、曇り空の下で目一杯夏の雰囲気を醸し出していました。

早くもひまわりが咲き誇っていた

秋に咲くものが多いアザミの仲間で、春から夏にかけて咲くノアザミも紫色のきれいな花をつけています。

春から夏に咲くノアザミ

畑一面が紫色になっている場所に目を凝らすと、ラベンダーが咲いていました。北海道の広大なラベンダー畑が有名ですが、ここ印旛沼周辺でも栽培が盛んなようです。

畑に植えられたラベンダーもちょうど見頃

少し盛りは過ぎていますが、淡い色が木全体を覆うように咲くネムノキの花もこの時期の風物詩です。南国の鳥のトサカを思い起こさせるような色と形の花をつけます。

ネムノキの花はそろそろ終わりの時期

農家の周りでよく見かけるタチアオイは大きな花を次から次に咲かせます。背丈も高く、とっても目立ちますので、好んで植えられるのも納得です。

家の周りや花壇によく植えられるタチアオイの花もこの時期よく目にする


宗吾霊堂のアジサイはまだまだ楽しめた


 印旛沼とそこにつながる中央排水路沿いの谷津道を花を愛でながら走っていると、あっという間に宗吾霊堂にたどり着きました。オートバイでは国道464号や県道137号を使いますが、自転車なら車の走っていない快適な農道が使えます。

印旛沼界隈の谷津道で快適に宗吾霊堂へ

アジサイ祭りはとっくに終わっていましたが、まだまだ宗吾霊堂のアジサイは楽しめました。今年は花の時期が少し遅いのかもしれません。週末ということもあり、結構な人が見学に訪れていました。

義民佐倉惣五郎を祀った宗吾霊堂(東勝寺)

寺の敷地内に7,000株ものアジサイが植えられています。その中でも葉が柏に似ているカシワバアジサイが一番多く、白い花をブドウの房のような形にして咲き乱れていました。

葉が柏に似ていることからカシワバアジサイと呼ばれている

アジサイの色の変化は、土壌の酸性度ばかりではなく、咲いてからの花の老化でも起こるそうです。青色にだんだんと赤色が混じるのはその一例だそうで、この写真の花ももう直ぐ終わりかもしれません。

紫と赤の混じった不思議な色で咲いているホンアジサイもあった

咲き方が面白いガクアジサイは日本原産だそうで、よく見るホンアジサイはこれを品種改良して作られたものです。朝方まで雨が降っていたため、アジサイの花々も心なしか元気な気がしました。

面白い咲き方のガクアジサイは日本原産


義民ロードを辿って宗吾旧宅も訪問


 歌舞伎の「佐倉義民伝」や「東山桜荘子」に出てくる名場面を辿る義民ロードなるものが設定されています。

義民佐倉惣五郎を偲ぶ義民ロードを走ってみた

歌舞伎一番の見せどころ「甚兵衛渡し」はいつも走っていますので、今回は宗吾旧宅を訪れてみました。寺のある高台から一気に下って、江川沿いの谷津に建っている農家です。義民ロードの看板が出ていて、駐車場も用意されていますが、ここは宗吾の子孫が住んでいる一般農家の敷地内です。失礼のないように見学させてもらいます。

佐倉惣五郎の子孫が住んでいる農家の敷地に旧宅が残されている

手入れの行き届いた建物の中に入ると、土間と座敷も綺麗になっています。飢饉と重税に苦しむ地域の人々を救うために、将軍に直訴して幼い四人の子供たちとともに処刑された惣五郎の話しを知ってからは、この地域にも格段の興味を持つようになりました。

綺麗な土間と座敷、ここで惣五郎は妻と四人の子供たちと暮らしていた


一本松の湧水も飲んでみた


 大した距離を走ったわけではありませんが、三週間ぶりのサイクリングで、尚且つ雨上がりの高湿度の中を走ったせいか、帰路はかなりバテバテになってしまいました。谷津道を走っていると、高台の縁から水が湧き出しているのを度々目にします。印旛沼の南側には数え切れないくらいの湧水地がありますが、北側はそう多くはありません。よく走る北側の一本松用水機場付近に、多くの人が水を汲みにくる湧水があることは以前から知っていました。

印旛沼北側の農道沿いにある一本松湧水

印旛沼周辺も開発が進み、すぐ北側の高台は大規模な住宅地になっています。また、畑の農薬なども心配なため、普段はただ通り過ぎるだけで、湧水を口にしたことはありませんでした。この日は暑さでクタクタになっていたこともあり、ちょうどボトルの水も底をついていました。大勢の人が水を汲みに来ていますので、問題はないのだろうと思い直して飲んで見ると、冷たくて美味い湧水です。よく冷えた優しい味で、生き返りました。

うまそうな水が流れ出ている一本松湧水

帰宅後にこの湧水の安全性についてネットで検索していると、ちょっと気になる印西市の環境審議会議事録が見つかりました。

印西市「平成26年度 第2回 環境審議会議事録」より抜粋

今から三年も前の役所の議事録ですが、湧水の周りに注意書きが掲げられた様子はありません。その後の調査で、飲料にしても問題なしと出たのであればいいのですが、少し不安になります。ペットボトル一本ほどを飲んだ日以降、特に体の異常は感じていません。


2017年6月7日水曜日

高速道路沿いのサイクリングルート探検 館山道に沿ってアクアラインへ


 現在密かなマイブームになっているのが、高速道路に沿って新しいサイクリングルートを見つけることです。通常のルート開拓では川沿いの道を探すことが多く、快適な谷津道を見つけるのもほとんどが里山にある小川沿いです。しかし、同じアプローチを七年も続けていると新しい発見も少なくなってきます。新たな発見と出会いを求めて、時々高速道路に沿って初めてのルートを走るようになりました。東関東自動車道に沿って成田界隈までのルートを開拓した時には、細かいながらも立て続けに現れるアップダウンで脚が売り切れてしまいました。気候も良くなり、海を見たくなったため、館山自動車道に沿ったルートを開拓しながら、久しぶりに東京湾アクアラインまで走ることにしました。


蘇我ICまでは市街地の裏道を走行


 自宅のある船橋から千葉市内を抜けるまでは、高速道路の沿道にこだわらず、危険の少ないいつもの裏道を利用します。この区間の高速道路の側道は車の抜け道になっていて、交通量が多く、よっぽどのことがない限り使いたくありません。市街地から高速道路までのアプローチも含めて往復で使用したルートはこちらです。

(クリックすると動かせる地図が表示されます)

JR蘇我駅の横を抜けて、住宅地から京葉道路の蘇我ICにたどり着けます。


蘇我ICから市原SA手前までは走りやすい平坦路


 京葉道路は蘇我ICから先で館山自動車道に名前を変えます。蘇我ICを過ぎたあたりで、高速道路の東側の道を進むようにします。ここからしばらくの区間、西側は車の多い車道、東側は車両通行止めの側道が続きますので、自転車は東側を走らせてもらいます。

館山道東側は車両通行止めの道がまっすぐ伸びている

県道14号(茂原街道)や国道297号(大多喜街道)などの大きな車道や川を横切る際には、東側の側道をそのまま真っ直ぐに進めないため、西側の車道を走る必要がありますが、できるだけ短い距離で済むようにします。

館山道西側の車道は車が多い

館山道東側の側道は、遮断機も何もない小湊鉄道の踏切で可愛らしい電車を見たり、すぐ横に広がる田んぼから聞こえる鳥のさえずりを楽しみながら快適に走れる道です。昭和の森につながる村田川や高滝湖へ行ける養老川沿いのルートがあるため、この辺りまでは普段からよく走っている場所です。

遮断機も何もない小湊鉄道の踏切を通る


一筋縄ではいかない市原SAから先の高台ルート


 平坦な道が続いていた市原SA手前からさらに南下する際には、今までは少し山側に入った立野通りか、海側でJR内房線と並行している県道287号を利用していました。どちらもそこそこの交通量のある車道ですが、直線の多い走りやすい道で、時間を節約したい時には重宝します。市原SA手前で館山自動車道はいきなり丘陵地帯に入ります。今回初めて高速道路沿いに進んで見ました。

市原SA手前からいきなり丘陵地帯に入っていく館山自動車道

高速道路の側道も急に狭くなり、不安を感じながらも先に進むと、案の定その先は行き止まりになっていました。

こんな行き止まりに遭遇して進めなくなる

何度か行き止まりにぶつかりながら市原SAまでたどり着けましたが、その先の道が見つかりません。下り車線から上り車線のSAへも回ってみましたが、そちらも先へ続く道はなし。

市原SAまではたどり着けたが、その先の道がない

結局、高速道路から大きく外れた道を探しながら、また高速に戻るという大回りを余儀なくされました。途中いくつも谷筋を横切らなければならないため、結構なアップダウンが続きます。

25%もある激坂も登場(もちろん自転車を押して登りました)

期せずして林間の涼しげな道や、狭い谷間に沿った快適な谷津道を発見することもできました。まさに探検サイクリングです。

快適な谷津道もあった

やっと高速道路沿いの道を見つけて走り出しても、ちょと走ると行き止まりというのを何度も経験しながら、なんとか姉崎袖ヶ浦ICまで出ることができました。ここまでのルートはとてもお勧めできるようなものではありません。今後のブラッシュアップが必要です。

姉崎袖ヶ浦ICの案内を見たときはホッとした

姉崎袖ヶ浦ICで高速道路のすぐ横に道が現れました。高台の道で、車はすぐ下の切り通しを走っています。しばらくは快適な側道ツーリングが楽しめました。


細い道には小櫃川を渡る橋がない


 高速道路に沿って進んでいくと、小櫃川が見えてきました。高速道路は真っ直ぐに川を渡っていますが、側道に橋はかかっていません。直進するには大きく迂回が必要になりました。この先には圏央道・東京湾アクアライン連絡道に分岐する大きなインターチェンジがあります。インターチェンジの周辺を探検するのは次回にして、小櫃川に沿って東京湾アクアライン方面に進路を変えました。

静かな小櫃川、週末にもかかわらず人はほとんどいない

川の横にサイクリングロードらしい道はありません。田んぼの中の車道を使って、木更津の海を目指します。途中巨大なアンテナが目に飛び込んできました。敷地の入り口に「ニッポン放送」の文字があります。こんな場所に送信所があるんですね。知りませんでした。

ニッポン放送の木更津送信所

小櫃川と東京湾アクアライン連絡道の間の農道を走っていましたが、最後に川を渡る橋がありません。どうしても大きな車道を走る必要に迫られ、最後の気合をふり絞って車道の橋を通過しました。週末のアウトレット訪問客と思われる車がたくさん走っている道をガンガン走りました。木更津の海まではもう少しです。

農道に橋がないため、最後に車道を走行

前回自転車でアクアラインを見にきたのは六年も前のことです。まだ大規模なアウトレットモールができる前だったため、周辺の車も少なく、ゆったりと海を楽しんだのを覚えています。今回はモールの駐車場に向かう車がすごいスピードで走っていました。

東京湾アクアラインをここから眺めるのは六年ぶり

巨大な橋は相変わらず迫力があります。海ほたるPAに向かう車が見えますが、土曜日の午後のためかそれほど混雑はしていませんでした。すぐ横にある牛込海岸からは、海中に立ち並ぶ電柱の景色を撮影できました。何かのコマーシャルですっかり有名になった一コマです。

牛込海岸にある海上に立ち並ぶ電柱

帰路はJR内房線のすぐ横を走る県道287号で館山道の市原ICまで戻り、そこからは往路と同じルートを走りました。日が長くなってきましたので、休憩時間を含めて8時間以上もかけてのんびりと高速道路側道探検サイクリングを楽しんできました。普段の谷津道探検サイクリングではなかなか味わえない、行き止まりだらけのルートとなりましたが、狭い谷筋の谷津道などは高速道路沿いでなければなかなか出会えない地形だと思います。途中遠回りを強いられた区間は、まだまだ見直しが必要なため、繰り返し走って完成度を高めていきたい高速道路側道探検サイクリングでした。


Google Earth ProとGoPro映像でルート紹介動画


 写真と文章だけではなかなか探検サイクリングの醍醐味をお伝えできませんので、GPS軌跡ログを元にしてGoogle Earth Proが生成するツアー動画にGoProの実写映像を加えて、ルート紹介動画を作りました。当日の雰囲気がお伝えできれば幸いです。